【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録 作:Lilyala
あくまでも四文字はキリスト教の唯一神なので、メシア教で同名の唯一神を生み出した時点で他の神を信仰した=四文字への信仰を捨てた事になります。
まぁ、彼らは自分が信じる〝僕が考えた最強の四文字像〟を信仰してるだけであって、最初から四文字自体を信仰してないと言われれば返す言葉も無くなるんですけど……。
【マカラカーン】の効果は至ってシンプル。
現実になったこの世界では〝霊的効果や呪物も反射する〟に変わり、端的に言えば簡易結界の様な効果も持ち合わせている。
魔法の性質上、呪符の紙部分は素通りしなきゃ可笑しいのだが、普通に呪符に込めた【ムドオン】ごと跳ね返ってくる。
対抗策としては【マカラブレイク】という名のスキルがあるにはあるのだが……万能属性持ちは気にせず撃ち抜けるので、基本的に覚えてない事が多い。つまりだ。
「やっぱ頼りになるのは万能属性!これに限る!(ヤケクソ)」
珍しく弱点を突ける相手なのにそれを封じられたので、大人しく呪符を収納。そして泣きながら【ソウルドレイン】をダーツの形にして射出。
手応えはあった。HP億の相手に千ぐらいしか与えてない様な徒労感満載な手応えが。
「■■■■ォォォ──!」
「【マハジオダイン】」
「俺はトラップカード【避雷針】を発動!お前の【ジオ】系魔法を無効化するぜ!」
振り下ろされる腕を避けながら上空に【雷撃吸収】を付与した霊符を投げる。その霊符に引き寄せられる【マハジオダイン】を見送りながら距離を詰め、腕を差し込んで【ソウルドレイン】を発動。
「■■■■──!」
特に怯む等の様子は見られない。ダメージそのものは与えてる筈なんだが。
一度距離を取って考えを巡らせている間にも、異界全体に広がっていた被害者たちの肉体を吸収し、肥大化していく
そんな俺の考えを読んだのか〝転生者〟の顔が嘲りの表情に変わる。
「くひひひゃひゃひゃひゃひっひひひっ!」
「■■■■■■ッ──!」
「おいおいマジかよ」
慌てて結界を構築。その間にも【ヴァーチャー】の腹部が異常な程までに膨れ──ついに破裂した。
全方位に向けて放たれる、血や骨で出来た
そういや【石化針】なんて技もあったな。絶対違法な使い方してるが。
「しゅきありりりりりりりりりり」
「■■■■ッ──!」
俺ごと周囲を薙ぎ払うかの様に振られた腕の上に乗り、そのまま駆け上がって首筋に
「芸術は爆発だぜ!」
辺り一面吹き飛ばすつもりで爆破するが、吹き飛んだ首をやはり腕に生えた口が食らって再生。この徒労感よ。
(どーするかねぇ……)
爆風に身を任せて
問題なのはここに祀神が居て、頭では分かっていても心が納得しないという事だけだ。
(ベルフェゴールに撃とうとした術はショタオジが近くに居ないと無理。流石にここら一帯を吹き飛ばしたら何の為にここへ来たのか分からなくなる。かと言って同程度の威力がある術なんて──)
肉壁が迫って来たので体勢を立て直して壁を蹴り、空中を一回転してから着地。すぐ目の前まで迫っていた巨大な腕を結界で受け流して離脱。
(考える時間が欲しいな。【煩悩即菩薩】を【貫通】乗せて撃つか?……抜けなかったら反射されて死ぬか)
生きて帰れたら絶対に【マカラブレイク】を覚えよう。習得するまで異界から出ない覚悟は出来た。これは面倒過ぎる。
この場では役に立たない覚悟を決めながら、取り敢えず腕に生えた口を腕ごと切り落とす。足に口が出来た。足を切り落とす。指の先に五個の口が現れた。それをさらに切り落とすと、今度は両手両足の指に口が現れた。……これは行けるか?
「シシシネェシシエネェ!」
「■■■■──ッ!」
「舐めんなッ!」
霊力を刀に与えず、ただの刀として【呪怨刀】を振り抜く。そのまま腕を切り落とした腕に隠形込みで呪符をセット。
「ガァァァァァアアアァ!?」
「■■■■──!?」
「よっし、手応えあり!」
戦闘開始から漸く掴んだ初めての手応え。考えてみれば当然の事だったな。
「一気に行くぜ!」
身体を振り回す敵の隙を縫っては近付き、身体を切り落として呪符をセット。流石に即座の吸収を躊躇う様になったが、それならそれで良い。
「【ソウルドレイン】」
吸収しないなら俺が貰うだけだ。
干物になっていく肉体を見て、意を決した様に敵《ヴァーチャー》が腕の口で肉片を喰らう。
「ガァァァァイダイイイイイ!?」
「■■■■──!?」
そして体の内側で【ムドオン】が発動し、身体を突き破って外に出る直前に【反射】され、再び肉体を焼く。
原理は簡単だ。敵の霊力を利用して俺の呪符を
たぶんショタオジクラスには不可能だが、定められた〝型〟でしか【スキル】を使えない奴には効果覿面だな。
元々【物理無効】自体は所持してないが故に、戦いは俺が優位のまま進んでいく。敵の攻撃を避け、その勢いを生かして切り落とし、時には見える様に、時には隠して呪符を警戒させ、切り落とした肉片を放棄するなら呪符を回収してそのまま吸収。取り込んだなら内部で爆破する。
────このまま押し切る!
物語の〝御約束〟の様な事を思ったのが駄目だったのだろうか。
「イヤダ……シニタクナイィィィィィ!!」
最後の叫びと共に〝転生者〟の顔が【ヴァーチャー】の肉体に飲み込まれ──そして。
「ハハハ……素晴らしい置き土産ですよ同士■■!」
眩い光を放つと、その中から【ドミニオン】が現れた。
「随分わかりやすい言葉を喋る様になったな」
「ええ。これも同士の類い稀なる〝素質〟のお陰です。彼には感謝しなければなりませんね」
穏やかな声に反して放たれる霊圧は刺々しく、そして重い。レベル的に五十の大台に乗ったか?
「貴方にも感謝しなければなりません。貴方が同士を追い詰めてくれたお陰で、私はこの様に昇華する事が出来たのですから」
「そうかい。それならさっさと俺の前から消えてくれないか?こっちはやる事が一杯なんだ」
「ふふ。御礼をしないまま立ち去るなんて事はとてもとても。私はこう見えて義理堅いんですよ?」
両手を大きく広げながらゆっくり飛び上がり、それなりの高さで停止する。同時に両手には
「是非、受け取ってください。私の〝愛〟が込められてますよ?」
「ぐっ──ッ。……糞みたいな〝愛〟だな」
致命傷こそ何とか避けたが、片腕を持ってかれたな。取り敢えず手持ちの霊符で止血して、ついでに〝義手〟を作る。
あの速さ……【破魔の雷光】辺りか。体感的に【破魔】の筈なんだが、俺の耐性を抜いてきた辺り【貫通】も付いてるな。次からは撃たれる前に動くしか無いか。
「これは驚いた。まさか避けられるとは」
「鈍くて欠伸が出るぜ」
徐々に加速──なんてまどろっこしい事はせず、零から百まで一気に加速して斬りかかる。
「鈍くて欠伸が出ますねぇ」
目の動きからたぶん最高速度は見切られた。緩急をつければ切れると思うが、空中なのが厳しい。
【ドミニオン】に返事は返さず、袖を振るって呪符をばら蒔く。ついでに隠形も交えて視覚も誤魔化す。
「見えてますよ」
隠した呪符だけを的確に雷光で撃ち抜かれた。見事なもんだな。──だが甘い。
「油断したな」
「は────?グウッ!?」
隠形にも明暗をつけるのは基本だろうに。
「お前から奪った腕、俺に良く馴染むぜ」
【ソウルドレイン】で再生した腕を見せびらかす。その先には
「……成る程。どうやら貴方は私の〝敵〟に成り得る存在の様だ」
「俺程度で〝敵〟に成れるなら、世の中はお前の敵だらけになるぞ」
「戯れ言をッ!」
動きの始動を見切り、
「チィ──!【マカラカーン】!」
「そら、隙有りだ」
「ガァァァァァ!?」
よしッ!良いのが入った!
「ぐぅ──貴様……!」
「俺の目の前で油断するお前が悪い」
【マカラカーン】を貼ったら安心?甘いな。俺は【
しかもその五割の大半はレベル差があったからだ。これから先は俺の方が追う側になるな。楽しみだぜ。
「【ディアラハ──」
「させるかよ」
スキルの〝型〟自体を打ち砕き、発動を止める。さらに蹴りを入れて吹き飛ばし、霊符を剣の形にして射出。もちろん霊符に込めたのは【ソウルドレイン】だ。
「正直、昇華の為に肉片を使い尽くしてくれて助かったぜ。ただ速いだけなら、幾らでもやりようはあるからな」
まさかここまでタフな相手に弱いとは思わなかった。削り切るのが面倒だっただけで、負けはしなかったが。
「たかが人間の分際で……!【ドミニオン】に至ったこの私が……!」
「主への信仰では無く、自身が手に入れた力に溺れるからお前は〝悪魔〟なんだよ」
地面に縫い付けられている【ドミニオン】の頭を踏み抜く。これにて一件落着。──の筈なんだがな。
ちなみに天使達の中でセツニキの好感度をガンガン稼いでるのは天界の奥地に引っ込んでる天使です。
信徒ってのはそうあるべきだよな!で大絶賛してます。
感想返したい気持ちとネタバレになるなぁって思いが喧嘩してる。
取り敢えず次まで感想返すのは控えます。