【カオ転三次】最速で出会った俺らのガイア連合活動記録   作:Lilyala

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書き溜めは無いよ!出来たら投稿していくスタイル 週1ぐらいのペースで書けたら良いなぁ。

ハーメルンは機能多くて楽しすぎる 全部使いたい。


山梨の名物を求めたら天使と出会った

──数日前 富士山頂 浅間大社付近

 

 

 

「ここも天使(手羽先)の匂いがするな……」

 

 

 思い立ったら即断即決の精神で動いてはや数日。雲見浅間神社や大室山の浅間神社に寄り道しながら異界を潰し、人の気配の無い秘湯の方に浮気し、再び異界に戻って悪魔を【丸かじり】しながら富士山をえっちらおっちら登った先で感じたのは、高位と思われる天使の気配。

 

 本来なら木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)が居る筈の場所に気配を感じる以上、木花咲耶姫はうちの祀神と同じく封印されていると見て間違いないだろう。

 

 流石はメシア教と言うべきか、逆転の可能性は徹底的に潰されている。

 

 取り敢えず隠形が切れないうちにその場を離れる。そのまま勢いをつけて崖を飛び降り、何度か減速しながら樹海へ降りた。

 

 登山のついでに自衛隊の駐屯基地にも潜り込んだが、霊的結界の類いは無かった。何が切っ掛けで終末が来るのかは不明だが、東京へのミサイルはどう考えても止められない。

 

 ペルソナ関係は発現しなかった俺にはどうしようも無い。

 

 海外情勢やファントムソサエティに関しては言えば、調べる手段がほぼ無い。ネットカフェの開業は一九九五年。俺以外の『転生者』に期待したい所だが……それでもまだ先だろう。

 

 もはや英雄一人居れば解決する状況では無く、英雄が数百人規模で纏まり、一丸にならないと話にならない。それを維持する為の資金力も必要だ。もしくは四文字クラスの理不尽。

 

 

(……無理だな、これ)

 

 

 即座に終末を止める事を諦め、妥協案の方に思考を移す。終末後の事は正確に予想出来ないが、取り敢えず一般人(モブ)は死ぬだろう。霊能力のある奴は……生き残れるか?黙示録の四騎士が暴れたら終わるぞ。

 

 病気に飢餓。そもそも魔界で人間が食べられる食物が育つかさえ不明。対処するには神の力を借りるのが手っ取り早くて、その神様は封印されている。

 

 見事なまでの堂々巡り。これは二度目の人生終わったか?

 

 そんな事を考えていたら樹海を抜けた。看板には山梨の文字が。

 

 

 ワイン、もつ煮、ステーキ、信玄餅。

 

 

 今の時代にあるかは知らないが、旅雑誌で見た名物の数々。これは食べに行くしか無いな!と期待を胸に走り出した俺の目に飛び込んできたのは──

 

 

「我が身を贄とし、鎮まり給え……!」

 

 

 神社の境内で、自身の胸に短刀を突き刺そうとしている巫女の姿。

 

 取り敢えずルドルフ(しょんぼり)しながらコンビニで買ったトランプに霊力を込めて投擲。弾いた短刀を回収して異界にリンクスタート!

 

 

「えっ?えっ──!?」

 

 

 正直言えば、この流れには飽きている。行く先々で覚悟を決めた地元霊能組織が何の効果もない身投げ(儀式)をして悪魔の餌になり、畏れを得て強くなった悪魔が地元組織を恐喝し、再び生贄を求める。

 

 そんな光景を道中で何度も見掛ければ、わざわざ会話をしようとは思わない。六十を超えた老婆が嫁になりかけるし(震え)

 

 床は畳、壁は襖。そんな何処ぞの本丸御殿の様な道を進む。今まで討伐してきた異界とは違い、何処か人の手の入った景色に首を捻っていると、第一村人(悪魔)を発見した。

 

 自動的に開いた襖の先には餓鬼の姿。取り敢えず人生(冒険)を新しく始めてついに手に入れた武器の出番だ──!

 

 

「ぎゃ?」

 

 

 パキンッ!と音を立て、折れる短刀。そりゃ霊力の欠片も宿らない武器が役に立つわけ無いわな。

 

 仕方なく餓鬼に右手を向ける。これが人生(冒険)を新しく始めてついに手に入れた新技の出番だ──!

 

 

「……あ……が……!?」

 

 

 少し前の馬鹿にした表情は直ぐさま驚愕に変わり、そのまま苦しみながら()()()()()

 

 メガテン的には【吸血】と呼ばれるスキル。もしくは【吸精】と呼ばれるスキル。それってメガテン5の【エナジードレイン】では?と言われたら返す言葉も無い。

 

 やってる事は単純で、スキルのベースになったのは【瞑想】だ。周囲の霊力(マグネタイト)を集める事が出来るなら、霊力で体が作られた悪魔の霊力(マグネタイト)も奪えるのでは?と思って試したら、()()()()()()()()()()()()()()あっさり出来た。

 

 ちなみに名称が安定していないのは、吸収するまでの過程が同じだからだ。悪魔の属性()が付いている霊力(マグネタイト)をそのまま体力に変換するか、自身の属性に染め直して霊力に変換するかの違いしか無い。

 

 普通はどちらかに片寄るんだろうが、どうやら俺はこの分野の才能があるらしい。初見殺しの多いメガテン(この)世界で欲しいのは【アナライズ】なんだが。

 

 

「……おっ?こんなのも落ちるのか」

 

 

 骨の髄まで搾り取られ、光となった餓鬼の居た場所にからんと転がるモノ。それは俺の中に宿る世紀末魂を奮わせるには十分過ぎた。

 

 

「ヒャッハー!死にたくなければ()()を寄越せぇ!」

 

「ぎゃ!?」

 

 

 次のエリアに続く襖が開いたのと同時、戦利品のジャックナイフを舐めながら餓鬼に襲い掛かる。

 

 そして討伐後、再び落ちるジャックナイフ。二本目は流石に要らないし、ネタ切れなんだが。

 

 とはいえほんのり霊力が宿っている以上、こんなのでも借りパクした上に壊した短刀より霊的性能が良い。

 

 弁償代として持って帰るか、なんて思っていたら。

 

 

「全弾発射ァ!*1

 

「──────!?」

 

 

 襖の先からオンモラキがこんにちわ。いきなり【ムド(即死)】持ちはマジやめろ。

 

 今回のドロップ品は霊草?だった。取り敢えず霊符に収納。死体が消えた後に雑草にしか見えない草が落ちるのはもはやギャグだろ。

 

 

(……いや、そもそもの考え方が間違ってるのか)

 

 

 異界という物は、基本的に異界を作り出した存在の都合の良い様に作られる。例えば酒呑童子の分霊が宿った餓鬼が主なら、大江山や平安京辺りが再現され、神便鬼毒酒(じんべんきどくしゅ)の伝承に準えて毒入りの酒を飲まさなければ討伐出来ないといった(ギミック)が生まれてしまう。ついでに鬼は『(オヌ)』という由来*2がある為、病気を操ったり、ステルス状態からのアンブッシュも普通に起こりえる。

 

 流石にここに来るまでに討伐した異界はそこまで強力な奴では無かったが、それでも非覚醒者(いっぱんじん)で殆ど構成されていた霊能組織を全滅一歩手前まで追い込むレベルの熱病を撒き散らしていた。

 

 

 そんな異界を見てきたからこそ、言える。

 

 

 この異界は誰がどう考えても可笑しい。

 

 

 考え事をしている最中に次の襖が開いた。現れたのはスライム。取り敢えずジャックナイフを投げ付けて撃破。ドロップ品は土星のマークの入った金貨。たぶんマッカだろう。

 

 さらにスライム、餓鬼、餓鬼、スライム、スライム、そして再び現れたオンモラキを冷静に対処*3する。

 

 ドロップ品は草、無し、無し、無し、ジャックナイフ、草だった。ここまで情報が出揃えば、この異界が何なのかも見えてくる。ここは──

 

 

「全弾発射ァ*4!」

 

「──────!?」

 

 

 突如として現れた仮面天使を冷静に処理する。ドロップ品は無い。その代わりに現れたのは【脱出(トラエスト)】の文字が読み取れる五芒星だった。

*1
保存用の霊符に【ハマ】効果のある霊符を詰め込んだ物を解放する技。今回は十枚詰め込まれた霊符を十枚投げた。【破魔】弱点は死ぬ

*2
この世ならざるモノ、姿が見えぬモノ等の意味がある。諸説様々だが疫病の事を指していたらしい

*3
投げた札の数は五枚。五十発分の【ハマ】に相当する

*4
保存用の霊符に【ムド】効果のある呪符を詰め込んだ物を解放する技。今回は十枚詰め込まれた呪符を十枚投げた。【呪殺】弱点は死ぬ




独自設定部分が本家と矛盾したら本家が正しいです。

もしくは別の世界線(ユニヴァース)だと思って貰えれば。
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