七人で墓穴掘る(じゅじゅ✕幽白クロス)   作:墓守

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ドクター4.5 パラレル その5

「甚爾くんが並行世界から来たってほんと!?」

「おー」

「甚爾くん……! やないな。なんか凄みがあらへんやん」

「天与呪縛をやめたからな。弱くなった」

「甚爾くん、最強じゃなくなったん……なんでや」

「お前が俺を認めてくれているのは嬉しいがな。俺は術式が欲しかったんだよ。ずっとな。後から恵の為には天与呪縛の方がよかったと知ったが、戻る方法があったとしても、俺は今のままがいいな」

「甚爾くん……」

 

「なあ真希ちゃん、真希ちゃん強なった? 甚爾くんと同じ天与呪縛やろ? 相手して 」

「真希さん! この人、自分から喧嘩ふっかけて甚爾くんに似てないってブチ切れるから気をつけた方がいいっすよ! 知ってるだろうけど!」

 

 虎杖の忠告に、半眼で甚爾を見る。

 

「あー。つまりこいつが元凶なわけな。一発殴らせろ」

 

 

 

「ところで、悟。調べ物をしたいんだけど、いいかな」

「調べ物? 何を調べたいわけ、傑」

「向こうでは調べさせてくれなくても、こっちなら大丈夫かもしれないだろ? 許可だけ欲しい」

「そんなわけにいかないに決まってるだろ。何を調べたいの」

「私たちの世界で暴れてる呪詛師の情報がこっちにあるか知りたいんだよ。死体の乗っ取りが出来る呪詛師が何人か居てね。甚爾さんや私、神谷先生が狙われて、実際神谷先生の遺体は盗まれてしまっていてね」

「何それ」

「なんやそれ!!」

「呪詛師が割とガチなのもあって、悟が私には向いてないし敵の手に渡ったらやばいって関わらせてくれないんだよ。でも、こっちでは神谷先生が生きてるわけだから、遺体も盗まれてないだろ? 神谷先生が敵じゃないなら、なんとかなると思うんだ」

「そういう事なら、俺も出来る事ありますか?」

「恵は勉強しな。その術式、拡張に医学知識が必要だからね。ほら、硝子の手伝いでもしてな」

「……わかりました。でも、とどめ刺す時は呼んでくださいね」

「それはもちろん」

「それにしても、何人かってどういうことだよ」

「イタコ系の術式と、脳みそ入れ替え系の術式みたいでね。神谷先生が何か知ってたみたいなんだけど……」

 

 そう言って夏油先生は神谷先生を見る。

 

「私は何も知りませんよ。呪術とは距離を置いてましたから」

「うーん、どうせ傑の監視も必要って事になって一緒に行動する事になるだろうし、その辺じっくり教えてよ」

 

 そこで、伊地知が飛び込んできた。

 

「五条さん! ぜ、全国で呪霊が大量発生しています、とにかく人手が必要だとかで、並行世界の皆さんにもご協力願います!」

「いや、いくらなんでも監視とか必要でしょ? 上はそういうの大好きじゃん」

「それが、監視より呪霊退治を優先する、ということで全員に単独依頼が来てます!」

「はぁ? ありえないでしょ。しかも罠依頼を仕掛けてきたばっかりでそれに従うとでも? そもそも、悠仁はまだ基礎的な事を教えてる段階だし」

「すみませんすみません、でも本当に呪霊の量が半端ないんですぅ!」

「……呪霊と組んでるにしても、あまりに反応が早すぎる。呪霊操術……? まさか、傑の遺体が盗まれてるって事か?」

「こっちの俺。何本指飲んだ?」

「さ、3本……」「そっか。俺がこちらの世界の分の宿儺の指を取り込まされたらやべーかもだから、むしろ俺の方が一人を避けた方がいいかも。できれば五条先生と一緒がいい。漏瑚って火山の呪いが10本コレクションしてたから」

「せやな。悠仁くんが20本余裕でも、万が一の抑えの悟くんが推定宿儺の指15本くらいやしな。一気に飲むと乗っ取られるかもやし、悠仁くんは二人とも引っ込んでた方がええな」

【ちっ】

「俺は広範囲の雑魚が散らばってる箇所を中心になんとかしていきます」

「お前、宿儺の器として狙われたろ。俺と一緒に行動しろ」

「依頼見せてもろて、いけるやつどんどんこなしてこか。その間にニセモンの傑くん見つけてや」

 

 口々に言って、動き出さんとする時。

 五条はパン、と手を叩いた。

 

「んー。とりあえず、話はわかった!! 僕に任せて! 後始末はお願い」

 

 シュパッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 シュパッ

 

「こいつが偽物の傑だね。後宿儺の指がこっち。全て喋ってから死ね」

「はやぁ!?」

「悟!?」

「なんなんだ、なんなんだよ、五条 悟!!」

「あ、宿儺の指は俺に近づけないでね」

 

 そう言いながらもう一人の腕を引き、下がる虎杖。

 その瞬間、並行世界の虎杖の指をこちらの世界の虎杖が喰らおうとする。

 もちろん、指に呪力を移動して。

 

「イッテェェェェェ!!!」

 

 スパッと悠仁の指が切り取られる。

 

「悠仁くんは甚爾くんに育てるんやから触らんといて」

「キッショ!! きしょさと速さにかけては誰にも負けないわね、直哉さん!!!」

「甚爾くんもう最強じゃなくなったしなー」

 

「あの、この指、一本で15本分てこと? どうする?」

「接合手術なら出来ますが」

「宿儺の乗っ取りが怖いからやめて」

「くっそ!!」

 

 禪院先生はもがく偽夏油を冷たい目で見て、手を滑らせた。

 脳みそを鷲掴みにしようとして、五条に止められる。

 

「恵。それは僕の権利。君は君の世界の仇を潰しな」

 

 こくりと頷く禪院先生。

 そして、五条は悠長に尋問する余裕もなさそうだと、さっさと脳みそを握りつぶした。早く倒さないと、仇を奪われかねない。

 

「甚爾くんの遺体も盗まれてるか調べて取り返さんと」

「手伝うわ。でもその前にまずは暴れとる呪霊達やな」

 

 漏瑚の10本がなければ大丈夫だろうと、15本分の一本も五条に預け、彼らは散った。呪霊操術の支配下から逃れた呪霊達を全員で分担して片付けるのに、一月掛かった。




全部解決に見えて、問題がちらほら残ります。
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