七人で墓穴掘る(じゅじゅ✕幽白クロス) 作:墓守
困った。
能力使ってカツアゲした対象の中に、夏油 傑がいた。
奪った財布に身分証明があったから間違いない。っていうかここ、幽白の世界じゃねーのかよ! どうりで幻海師範いないと思った!
「私、殺されるじゃん!! くっそ優等生面してんじゃねーよ、めっちゃヤベー奴じゃん! あっ 優等生なのはあってんのか、くそっ ただカツアゲしてただけなのに命の危険が危ないとか!」
夏油は私のテリトリーが作り出した牢屋の中で、困った顔をしている。
「あの、君、お金に困っているのか? お金稼ぎの方法だったら……」
「煩いわ! わかってんだよ、就職先があるのは! でもそこ危ないじゃん! 私は素人相手に楽して稼ぎたいの! そもそも、この能力使い勝手よくねぇんだよ。不良舐めんなオラァ!」
「はぁ、わかったから電話返せよ」
「はい、駄目ー! テメーの家がやべぇのは知ってんだよ! どうせあれだろ、刺客がドバーッと来るんだろ! どばっと!!」
「はぁ……。後悔するなら襲うなよ……。お金払うから、家に返してくんない?」
「うわああああああああああああああ! もう殺して埋めて知らないふりしちゃおっかなぁぁぁぁ!!」
「落ち着け。君は馬鹿だから、すぐバレるって。それに君の能力強いよ。自信持って就職しろよ」
「なんで私が馬鹿だって知ってるんだよ!」
「千円二千円狙いでこんな事しでかすなんて馬鹿だろ」
「そうだけどさぁ!」
私はブンブンと首を振る。
そこで、電話がなる。
「げっ いい!? 変なこと言ったら出さないわよ!」
「出す気ないくせに……」
私は無言で、宇宙番組五を鞄から出す。
夏油は黙った。ふ、夏油もお年頃。その上箱入り優等生。
ちゅーちゅー言いながらダンシングする気にはなるまい……。
「あー。どうしようかなぁ」
「よし、こうしよう。君を追わないって縛りを受けてやるから、私を開放してよ。君のこと、噂になってるし、私が行方不明になったら、必ず助けに来てくれる友人がいる。頼りになる先輩や後輩もね」
「……本当?」
「後は、お財布の現金だけ上げるからさ、それで助けてよ」
「マジで!? だって、10万も入ってるじゃん!」
「命を10万で買えるなら買うよ」
「そりゃそうか……うーん、わかった! ただし、縛りに仲間になる儀式をするって入れてよ! 仲間なら信じられるからさ!」
「仲間になる儀式?」
「君は目覚める。多分ね。うまくすれば、まずい呪霊を食べなくて済むかもよ! うまくすればね」
「!?」
そして、牢屋が消えていく。
手が、差し出される。
「私は遊戯! 遊戯 遊! 不良!」
「えっと。夏油。夏油 傑だ。優等生」
「自分で言う? それ。一週間山ごもりするから、そのつもりでね。東京駅で、来週の月曜日に待ち合わせ! じゃあね!」
「これは……」
夏油は連れてこられた山奥の廃村で、呪霊ではない、半透明の虫たちに驚く。
そして、化け物がひしめく大穴。
「凄いでしょ。魔界の穴の近くにいると、人によっては力が目覚めるの。穴の管理は大変だけどね。化け物が外に出ないように、外に出たらすぐに処分するようにしないといけないけど……」
「頭、痛い。なんて匂いだ……」
「目覚めの印だよ。ようこそ、テリトリーへ……」
頭痛がしたら、もう仲間だな!
「いやー。良かった。夏油 傑が仲間になって!」
「私も仲間に入れてもらえて嬉しい。色々教えてくれ、遊戯」
「じゃあ、皆の紹介からね! まず、私がゲームマスター! 能力はゲームの実体化で……」
その晩、私達は高専に囚われていた。
「追わないって言ったじゃん! もう仲間じゃん! 裏切ったの!?」
「だって縛りする前に帰っちゃったじゃないか」
夏油は呪霊クッキーを食べている。呪霊を美味しい料理に変えるのが彼のテリトリーである。
「なんでや! その能力嬉しいやろ!?」
「嬉しいけど。なんで急に関西弁?」
「あーもう! 逮捕は嫌ー!」
「じゃあ働いてください」
「働くのもイヤー!」
「あっはっは。いやー。クッキーが美味しいね!」
「くっ イケメンの笑顔尊い……! イケメンだからってすべて許されると思ったら大間違いだからな!」
その後、急激に呪術師の人手が増えたことにより、夏油の精神状態は回復していった。
美味しいものと適度な休憩って大事だね!
禪院家の無能力者達も、次々と能力に目覚めてハッピーエンド。
私達は働かされて、魔界の穴を開かされて踏んだり蹴ったりだがな! けっ!