七人で墓穴掘る(じゅじゅ✕幽白クロス)   作:墓守

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グルメ1

俺は巻原 定男。渾名はウシである。

ぶきっちょ。動きが鈍い。体だけは大きい。顔は目が細目で中の下。

そして努力が大嫌いで、食べるのが大好き。

そりゃウシと呼ばれるのも通り、牛に失礼すらある。

 

その上、お化けが見えるものだから、俺はそれはもう敬遠された。

 

それが、ある日変わった。

 

「お前、グルメだろ!」

「?」

 

 学生が見せてきたのは、昔、有名だったらしい幽遊白書という漫画。

 

「あ、俺の名前」

「絵もなんか似てるだろ。お前、れーのうしゃだし。グルメだろ! グルメグルメ!! やーい戸愚呂兄に乗っ取られる役!!」

「ほんとだ! グルメ、グルメ!!」

「友哉、よくこんな古い漫画見つけたな。名前だけ知ってる!」

「グルメ……」

 

 そうか。俺の能力はグルメなのか。

 

 それはストンと胸に落ちた。納得。理解。

 でも、だからって何も変わらない。

 

「グルメ! 一緒に肝試し行こうぜ」

「怖いから行かない」

「お前、グルメだろ! 食っちまえばいいんだよ!!」

「行こうぜ行こうぜ!」

 

 そう言って、友人達は俺を無理に誘って肝試しに出かけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 夜の肝試しスポットに行くと、先客がいたようだ。

 

「ひっ ヒィッ 化け物!!」

 

 そう言って、泣きながら化け物から逃げる男達。最後尾の男が喰われる。

 

「げっ マジで!? 嘘だろ!!」

「あれ、妖怪って奴!?」

「やべーってやべーって!」

 

 俺は、極々当たり前のように。それがするのが当然のように。

 口を開けた。

 

 ズオオ。ごくん。

 

「まず」

「ウシ!! まじでグルメじゃん!!」

「よよよ、予言の書って事!? 仙水いるわけ!?」

「生言ってすみませんっした!」

 

 俺は、決意を込めて断言した。

 

「戸愚呂兄は食べない」

 

 俺は何故か三人に頭を叩かれた。

 そうして、そこにいるお化けを食べ尽くして帰った。

 

 

 

 

 次の日、俺は空き教室に引っ張り込まれた。

 

「グルメ! 幽遊白書読むぞ!!」

「仙水と戸愚呂兄対策だ!! お前が犯罪者になるのも、乗っ取られて永遠に苦しむのも嫌だしな」

「ありがとう、友哉、努、勝。努力友情勝利の俺にとって縁のない陽キャとか思ってて悪かった」

「なんだよそれ」

「一周回ってほめてねぇ?」

「あははっ 確かに!!」

 

 そうして、俺達は、本当の意味で友達になったのだと思う。

 みんなで幽遊白書を読み込む。

 

「とにかく、俺は幻海師範を探してみる。実際にいるとなると、浦飯幽助とか、蔵馬とか怖いし……よくて桑原……いや、桑原も不良だしなぁ。やっぱ探すなら幻海師範だわ」 

「仙水さんから誘われても絶対に拒否しろよ」

「拒否ったら殺されねぇ?」

「よし、じゃあいうことを聞くふりだ。とにかく、幻海師範を探し当てるまで色々スルーだ」

「わかった」

「空手とか習ってた方がいいんじゃね?」

「特訓しようぜ、特訓」

「努力嫌い」

「じゃあ、妖怪食べんのは? なんか力手に入るかもよ」

「それなら、まあ」

 

 3人が探してくれたお化けを食べるだけの簡単なお仕事。

 

 3ヶ月くらい食べて回って、2回程テリトリーを手に入れた。

 

「この調子でガンガン食ってこうぜ!」

「そのうち最強になれるんじゃね?」

「俺たちで世界とろうぜ!」

 

 俺達はイケイケどんどんやっていたのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 ある日、めちゃくちゃ怪しい二人組の不良に絡まれた。

 

 

「お前、巻原 定男だな。げっ やべー術式じゃん。お前、明日から転校してもらうから!!」

「? あっ お前が仙水 忍か!?」

「バカ、仙水は黒髪だろ!」

「やべーって! グルメ、逃げようぜ!」

「不良まじこわ」

「は? 俺は五条 悟だし」

「俺、仙水さんについてくって決めてるし……仙水さんに誘ってもらえなかったら友情努力勝利だし……不良とは関わりたくないかな。あっ もしかして浦飯幽助?」

「「「俺らの優先順位が仙水より下!?」」」

「五条悟って言ってんだろが!」

「じゃあ俺と無関係だ」

 

 そうすると、長髪の男が笑いながら言った。

 

「えーっと。もしかして、名前が同じだから自分が漫画の登場人物って思っちゃった人?」

 

 なんだかイラっとした俺は口を開けた。

 すぐに五条悟が長髪の男を庇って下がる。ムカつくな、なんだか吸えない。

 

「傑!! こいつ、呪詛師だ!!!」

「グルメ、ステイ!」

「なんかやばい、逃げるぞ!! ほら走れ、グルメ!」

「行くぞ!!」

 

 俺は、3人に手を引かれ、背を押され、走った。

 

 なんだこいつ。

 五条悟? どこかで聞いたことがあるような……。

 

 五条悟…五条悟……。

 

「呪術廻戦!!! ……ってなんだっけ?」

「「「しらねぇよ!!!」」」

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