七人で墓穴掘る(じゅじゅ✕幽白クロス) 作:墓守
「並行世界の五条だと!?」
「くっそなんでバレたんだよ。一応同一人物だろ」
「あの、一応離反してない夏油さんと伏黒くんもいます」
その言葉に、生徒達はザワザワした。
「マジかよ。大丈夫なのか?」
「一応、七海術師と一緒にいます」
そして連れてこられる夏油と伏黒。直哉にメカ丸などなど。増えてる。
「悟! バレちゃったんだって?」
「そー。自分同士だから大丈夫かと思ったんだけどなー。そっちは避難者?」
「そっか。うん、悟がどんどん飛ばしてるみたい」
「おお、本当に伏黒じゃない。でもなんか荒んだ目をしてるわね」
「悪かったな。こっちはずっと逃亡生活だったんだよ。物心ついた時から宿儺の器って予言がされてたからな」
そして情報共有をする。
「総監部が飼ってた呪詛師が暴走した挙句別の呪詛師に乗っ取られて暴走してるぅ!? 先生達が避難する羽目になったって、じゃあ誰が倒すのよ、その暴走してる呪詛師を!!」
「向こうの狙いの傑と恵だけ逃して、俺と甚爾……伏黒の父親がなんとか倒せないか頑張ってた所なんだけど、そこで並行世界の俺が来てさぁ。邪魔ってポイっとされた。なんか掴めそうだったんだけど」
「並行世界の自分も雑魚扱いって凄いわね……」
「さっぱり訳がわからん。きちんと話せ」
「私たちも良く状況がわからないんだ。総監部がグルメの事を秘匿してたから……。そいつが逃げ出して、総監部がグルメに沢山の術師を食わせてた事がわかって、総監部と内乱状態になって、その隙にグルメの行方がしれなくなって、10年経ったある日、グルメが襲ってきて……」
「ぐだぐだじゃねーか」
「グルメってなんなのよ。人を食う呪詛師なの? 受肉体?」
「グルメは術師や呪霊を喰らって術式を奪うんだ。それに未来の事も少し知ってた。私が道を踏み外した時のシチュエーションとか、悟が宿儺の器になった伏黒の次元斬で殺される事とかね」
「は?」こちらの世界組の全員の術師の声がハモる。
「ちなみにグルメの食い方は頭から丸呑みかな」
「呪霊?」
「呪詛師。術式がぐっちゃぐちゃに混じってて六眼でも読み切れないし、とにかく傑と伏黒恵が目的な事はわかって、特に傑の力はグルメの唯一持たない手数をフォローする事になるから、絶対渡せないって避難させたんだけど……。正直厳しくてさぁ。傑、助かった」
「私は何もしてないよ。また悟に甘えてしまっただけ」
「でも、助かった。さんきゅ、傑」
二人の距離が近づくのを、向こうの世界の硝子が引き離す。
「はいはい、二人の世界に入るのやめ。流石に並行世界の五条にこれ以上迷惑を掛けられないし、せめて戦闘の様子だけでもみたいんだが……」
「並行世界ヘハ行ケルンダロウ? 俺ガ端末ヲ送ロウカ」
「助かるよ、メカ丸。こっちのメカ丸は天与呪縛を放棄してんだ」
「……!! 俺ノ礼モソレデイイ」
メカ丸の送った端末に、五条はすぐに気づいた。
『メカ丸! 皆も見てるかな? 戦い方を教えてあげるから、しっかり見てなよ!』
そこに、グルメが飛び込んでくる。
『投射呪法! かーらーの! 領域展開!!』
「禪院家の相伝!!! ジジイ食われてんのか!」
『真依の仇! うおおおおおおおおおお!!!』
『領域は俺らには関係ねぇ。いい加減、消えろ』
天与呪縛コンビと五条悟、そして夏油傑が激しい戦いを行なっている。
特に五条悟は、周囲がレベル1で一人だけレベル五十のような状態だった事もあり、同格の相手との戦いでグングン経験値を吸収していた。
楽しそうに戦う五条悟。
様々な術式が飛び交うその戦いは、まさに値千金のもの。
しかし、そこに我慢ならないものがいた。
【俺も混じる。小僧! 少しでいいから体を貸せ! もしくは伏黒恵の体でもいい】
「伏黒の体はダメに決まってんだろ。でも、五条先生を手伝わないと。逆に言えば、伏黒は乗っ取られるけど、俺なら平気って事だろ?」
「ならん! 宿儺を自由にさせるなど!!」
【ええい、今この瞬間しかグルメとやらは味わえんのだ! わかった縛りを結んでやろう】
宿儺、呪専に保存されていた指を喰らって参戦。
術師最強、呪霊最強、非術師最強、さらに乙骨と呪いの女王も参戦。
凄まじい戦いをかぶりつきで見守る一同。
そうこうしている間に襲撃者が現れるが、夏油は漏瑚で応戦。
花御は無事夏油の手持ちになった。
無事グルメを討伐して帰ってきた五条悟は、とてもいい笑顔だった。
「あーもう、すっごい疲れた! どうだった、勉強になったかな? ……って、え。なにこの空気」
グルメは多彩な術式を使っていた。
禪院家の者の術式も多い。
「悟くん、さすがやったでぇ❤️ ところで、総監部やけど、なんや禪院家がそないに気に入らんかなんて知らんかったわ。殆どグルメに取り込まれてたやん」
「この世界とわしらは違う! 異世界での裏切りを持ってこの世界で糾弾されるなど、あり得ん!」
「話がちゃうなぁ。さっき傑くんのこと秘匿死刑にするってゆうとらんかった? こっちの傑くんは呪詛師やけど、向こうの傑くんは被害者やん。むしろ、こっちの傑くんも被害者だったんちゃうんか?」
「戦いは終わったから、生徒達はゆっくり休んで明日から交流戦よ。しっかり参考にして頑張ってね」
歌姫がそそくさと加茂以外の生徒達を避難させる。
「まあまあ、直哉。向こうの事でこっちを責めるのは確かにナンセンスだよ」
「悟くん……」
「だから、こっちの恐らく乗っ取られてるだろう傑を捕まえて総監部が裏切ってるかどうか聞こう」
「天与呪縛放棄ガナルナラナンデモ話スゾ」
「悟くん❤️」
「流石に疲れた……」
「甚爾くん! 食事と寝床は用意しとったから、安心してや。さ、行こか。大丈夫、自分がいいようにしたるから」
「直哉、お前は勝手に……まあ、仕方あるまい。流石にこの裏切りはな」
「加茂家次期当主として、この話し合いにはぜひ参加させてください」
そして、こちらの世界でも呪術界の動乱は始まった。
直哉が全面的に五条、甚爾に協力、加茂家次期当主もそれに習ったが為に、総監部VS御三家の流れが速やかに出来た。
夏油傑の偽物(メロンパン)という物的証拠もあった為、言い逃れは不可能。
また、メロンパンが呪物の封印を解いたため、混乱も訪れたのだった。