七人で墓穴掘る(じゅじゅ✕幽白クロス) 作:墓守
評価もありがとうございます!
アンケ回答参考になります!
スナイパーも模索してるのですが、スナイパーでお話し作るのむず過ぎる……。
あと、ドクターパラレル完結したから、アンケート答え直してもいいのよ。
「まず、貴方達は誰ですか!? なんで僕、攫われてんですか!?」
知ってるけど! 知ってるけど!
「あなたは病院で我が家の子と取り違えられたのです」
「息を吸うように嘘をつくな」
そもそも全然似てないだろ。
「少なくともあなたの家とはそう話がついてます、御手洗清志さん」
「ば、バカな……」
そんな事ある?
「婚約者ももう決まってます」
「そんな事ある? いや、一般出の血を入れるのは良くないんじゃないかな? 名家でしょ?」
「まず傍系の血を混ぜて様子を見るので問題はありません」
うわあ。うわあ。僕まだ中学生だぞ。
戸惑っていると、僕を伺う幼児に気がついた。可愛い。
「君は?」
「憲紀……。わ、私は次期当主になるんだ! お前なんかに負けないから!」
こんな小さい子が必死になって……。
というか、加茂もう乗っ取られてんだよなぁ。多分。
染められてないのは多分、憲紀とワンチャン現在の当主ってとこか。
下手すると、僕もメロンパン入れコースだし……。
「いざという時は、二人で逃げちゃおっか。こんなとこに居るよりは、絶対いいよ」
「!? わ、私はお前とは駆け落ちしないぞ!」
「違うから。俺はショタコンではないから。普通に年頃の女の子が好きだから」
詰め寄ると、憲紀はあわわ、と下がった。
「でも寝屋から逃げたって」
「怖いじゃないか、だって! 気まずくて何したらいいかわからないし!!」
「清志は臆病だな。私は女の子なんて怖くないぞ。私の勝ち?」
「うん、勝ちでいいよ」
「私の勝ちだ!」
パァッと顔を明るくした憲紀は、僕の手を引っ張った。
「来い、清志! 稽古をつけてやる!」
「ああ、まあ良いけど」
ということで、バケツに水を汲む。
「何をしているのだ?」
「僕は水に血を溶かすことで、液体を操れるんだよ。ナイフある?」
「あるぞ」
「そーっとそーっと」
「本当に臆病なのだな、清志は」
そういう憲紀くんの手は傷だらけで、注射のような針の後も見受けられた。
……。
少しだけ傷をつけて、水に指を入れるとズズズ、とシーマンが生まれる。
「すごい……! あっ 全然大した事ないぞ」
「そうだね。でも僕のシーマンは液体だから、いくら攻撃しても無駄なんだよ。岩は殴ったら壊れるけど、水は波たつだけだろ?」
「凄い……私は血を操れるだけだし……どうしよう……」
「でも僕っていう本体を狙われたら終わりなんだけどね」
「そうなの?」
「強いのはシーマンだけ。僕の強化は出来ないんだよ」
「私は出来るぞ! 弓もできる!」
「えっ こんな幼いのに出来るの? 天才じゃん」
「当然だ、私は次期当主なのだからな!」
「凄い凄い。じゃあ今度はそっちが見せてよ。シーマンを的にしよう」
そうして、訓練をした。僕は、あっという間にこの健気で一生懸命な幼児に情が移ってしまった。あんなに良い子が、あんな結果になるなんて許せないよねぇ?
ならば、世の中を変えてやれ。
五条悟ならば、五条悟ならばそれが出来るはずだ!!
五条悟の力で加茂家を再興するのだ!
ということで、五条悟と面会の手配をしてもらった。
「五条 悟と会うのか?」
憲紀が様子を伺ってくる。可愛い。
「君も会う?」
「良いのか?」
「次期当主同士なら同格だし、良いんじゃないかな」
ぱあ、と憲紀は笑顔になった。可愛い。
こんな可愛い子とその母を虐める奴がいるらしい。許せないね。
まあ、僕もいじめられっ子だし、ここでも微妙な扱いなんだけどさ。
どう扱って良いかわからないというか、余所者なのに加茂家っぽくて有益すぎる術式だから……。
とはいえ、ママさんはここを出て行った方が確定的に幸せになれるので、引き留める事はできない。
人手が必要になる事は確定的に明らかなので(本当にダメだったら憲紀連れて逃げるけど)、気軽に投げ出しちゃえよ、とも言えない。
でも、立派になった姿を見せる事は出来るよね。
その時まで、僕が憲紀を守ろう。
大丈夫、僕は五条悟に貸しがある。
素人を毎朝血液パックが出来るほど強制献血させる家に売り払いやがったんだ。
貸しにならないとは言わせない。
案の定、五条悟と夏油傑は頭を下げた。
「わりっ お前、加茂家じゃなかったんだってな! なのに加茂家の家の子になったって聞いて、ごめん!」
「私も、ごめん。でも、もうちょっと話し合いの態度をとってくれても良かったんじゃないかな? おや、その子は?」
「加茂家の次期当主候補。相談があったからさ。出来れば直哉くんと恵くんとも話したいな。皆でお泊まり会してさ。仲良くしようよ」
「直哉は知ってるけど。恵?」
「ちょっと待て。なんで知ってる?」
五条悟が鋭い目で睨む。
「怖いな。さすが特級なだけある。特級って、一人で国を滅ぼせるのが基準で、強さとはまた違うんだよね。普通に強いだけなら特別一級になる」「なんだい、それ」「は? 何言ってんのお前」
マジでか。
「つまり、君達は危険視されて、ぽっと出の僕よりも信用されてないって事だよ。あーあ、五条悟。御三家なのに知らされてなかったんだ? かわいそうに」
殺気が二人から立ち上る。こわ。
「ま、まあ、僕は君達を信じてるけどね。逃げたかったけど、実際会って君達に情も湧いてしまったし、しょうがない。助けてあげるよ」
「悟にやられたくせに、随分と偉そうだね。そうだ、この間は使える手駒をありがとう。お礼に君に試してあげるよ」
「格付け済ませてやんよ」
雨の日に負けたのに、水と呪霊のストックがない状況で僕が勝てるわけがないので、普通にボコられてしまった。
「お前が何を知ってんだよ」
「イタタ……。君達が、天元様の進化ストップの依頼を失敗しやがった事かな。あれで夏油くんの生存は不可能になった。君達は、絶対に依頼を成功させなきゃいけなかったんだ。夏油くんを守りたいなら」
「あ“? どういう事だよ!」
「なぜ私が関わってくるんだい?」
「そうだね。五条くん。直哉くんに甚爾くんは強いってちゃんと言ってあげたかな。あれで直哉くんの協力が取り付けられる確率が変わるから」
「……もしかして、情報収集……予知系の術式の持ち主の知り合いとか?」
「さてね。で、どうする?」
「それ、なんか大事な話?」
「そうだね。呪術界の未来に関する事だよ。今から10年後くらいの事かな」
「相談すんの、父上とかじゃダメなわけ? そっちの次期当主なんて、まだチビじゃん」
「大人が何になるんだよ。誰がスパイかもわからないし、10年後に役立った現時点での大人世代なんて直毘人さんしかいないよ。それも戦死したし、後は五条くん、冥冥さん、硝子さん、10代の生徒たち。つまり、君がチビって言った加茂家のこの子世代に元一般人くらいだよ」
「夜蛾センは?」
「あの人後方だし、研究狙われて秘匿死刑されるし。あ、夏油くんもね」
「「……」」
「話、聞かせろよ」
「直哉くんと恵くんも連れてきてよ。そっちのテリトリーでいいから、お泊まり会しよう。今から」
「今からぁ!?」
「随分急だね」
「僕も、今の潰されかねないまだ弱い君達じゃなくて、10年後の君達に頼りたかった。でも加茂家に見つかった以上、正直、僕もいつまで生きてられるか疑問なんだよね。五条悟、君にはガッチガチに監視がついてる。何せ国滅ぼせる認定、特級だからね。僕が君に確実に事情を話せるのは今だけなんだよ。ただ、禪院家だって壊滅されちゃ困るんだし、平等じゃないからね。ちなみに、このまま行くと、加茂家は乗っ取り、禪院家はほぼ全滅するよ。10年後にね」
「……わり。10年後に大事件が起きんのか?」
「信じ難いけど……君は会って3回目にしては私達や呪術界を知りすぎてる。私も同席させてくれるんだよね?」
「いいよ。夏油くんには、ちゃんと説明して納得して死んで欲しいし」
グッと襟首を五条くんに締め上げられる。
実際、今一番やばいのは、情報を五条くんたちに渡さずメロンパン入れにされる事だしね……。正しい事、だよね?
成り変わりシーマンショタコン疑惑。