七人で墓穴掘る(じゅじゅ✕幽白クロス) 作:墓守
教室でポチと共に待っていると、五条悟が登校してきた。
「うおっ犬がいるし」「犬?」「本当だ! 犬!!」
さらに、夏油傑、家入硝子が揃う。
「何お前。なんか違和感がする」
「そうかな。俺は仙水忍。よろしく」
「仙水……忍……何か聞いたことあるような……」
「多分、サッカーの試合かな?」
訝しげに見る悟と、何かを思い出そうとする夏油傑を笑顔であしらう。
「は? お前、非術師に混じってサッカーしてたのかよ。ずるい!」
「確かに。運動能力段違いだろ?」
「スカウトは断ったよ。そう思ったからね」
「じゃあ、放課後サッカーやってみようぜ! 教えろよ」
いきなりのピンチである。
というか相当のクソガキを想像していたのに、五条はひたすらはしゃぎまくる無邪気な高校生だった。多少口は悪いが、人懐こさ200%だ。
なるべく五条の前では同じ人格でいようということだったのだが、カズヤはサッカーが得意ではない。
「教えるほどは上手くないかな」
「下手なの? じゃあ純粋に身体能力でズルしてたってこと?」
「バカにするなよ。霊力なんて使ってない。その証拠にリフティング見せてやるよ、身体能力だけじゃできないからな。お望み通り、幼稚園レベルからじっくりレクチャーしようじゃないか。まず、コツとしては」
ミノルが飛び出て、五条は口をぽかんと開けた。ミノルが大好きなポチは、ミノルに飛びかかって顔を舐めまくる。
「じゅ、術式が変わったぁ!?」
「……ふっ」
ミノルはキザに笑って引っ込んだ。
「ひゃああああああ」
情けない声をあげて、ポチに抱きつき、盾にして腰を抜かす。
「また変わった!! なんで!?」
「何をやってんだ、ナルは。で、術式が変わってなにか悪りぃのか?」
何事もなかったように立ち上がって、腕組みをして偉そうに宣う仙水忍。
中身はジョージである。
「また変わった!!」
「仙水忍! ナル! 多重人格!! 幽遊白書!! 嘘だろ!??」
気づいた夏油はSANチェックである。
「何それ?」
「父が持っていた漫画。すぐに送ってもらうよ。自慢するから写真撮って!!」
「なんだ、バレたのか面倒クセェな。他の皆にゃ内緒にしとけよ」
「私と仙水さんだけの秘密だね! 君は誰?」
「ジョージだ」
「ジョージ! 私は夏油傑。他の人格も紹介してよ」
「シャイな奴が多いんだよ。仲良くなったらな」
「傑と仙水だけずるい! 有名人なのこいつ? 漫画家?」
「確かに。夏油くん、なんなのこの人。」
「本が届いたらすぐ見せるよ」
それから二日後。
心優しい夏油の父がすぐに送ってくれた為、あっという間に本は届いた。
「それ、不良漫画だよな?」
「おぼっちゃまは不良漫画も禁止なのかよ」
「読めるし!! もうガキじゃねぇし!!」
「言っておくけど、不思議なほど似ているとはいえ、差異はあるし、俺はこんな強くねぇぞ」
「ジョージジョージ、ナルにまた会ってみたい! 後仙水さん」
「両方ともレアキャラだから諦めな」
夏油のはしゃぎっぷりは凄く、それはコミックを読んだ2人にも伝染した。
「女の子1人は寂しいって思ってたんだよ。ナル出して」
「俺、仙水と戦ってみたい! とりあえず7人の術式見せて! 1人で七つの術式なんて超すげぇ!」
「切り札は見せるな」
「「「見せるなら更に奥の手を持て!! でもみたーい!!」」」
さすが少年漫画、あっという間に人気者になってしまった仙水であった。
そして、善意100%で好いてきてくれる子供たちに、あっという間に仙水達は供されてしまった。