七人で墓穴掘る(じゅじゅ✕幽白クロス) 作:墓守
「それでは救済会議を始めます。子供達を救う為には!」
「わん!」
「はいポチ!」
「わんわんわん!」
「その意気や良し!」
『はい!』
「はい、ナル!」
『素直に全知識ブッパすればいいと思います!』
「話は聞いていますが、今は従うしかない時期です。厳しいのではないですか?」
『ニードトゥノウ。事前に知って防げなかったら、あの子達はきっと傷つく』
『カズヤ。お前の言いたいこたぁわかる。だけどよ、あいつらもう、一端の戦士だぜ。備えさせてやれ』
『とりあえず、甚爾ってどれくらい強いのかな。それ次第じゃない?』
『うーん……』
連日会議をしているが、中々話が纏まらない。
そんな折、なんと直哉が東京校に入ってきた。
原作ではそもそも学校に通ってなかったはずである。
「仙水さーん!!! サインちょーだい♡ 七人全員! あと戦お♡」
「君のご期待には添えられないと思うよ? 仙水ほど強くないし」
「直哉お前、仙水に会うためだけに東京来たの?」
「せやで」
ぐっ 無邪気すぎか……!
直哉にも情が映ってしまいそうで、仙水はぐぬぬする。
「直哉。甚爾ってどれくらい強いのかな? 俺と悟と傑の三人がかりなら倒せそう? 駄目?」
ミノルが火の玉ストレートをぶち込む。直哉はぱぁぁっと顔を輝かせた。
「わかってるやん。甚爾くんはとっても強いんや!!!」
「知ってる。手合わせして、甚爾に勝てそうか見てくれないかな」
「ええよ。ま、甚爾くんには絶対勝てんと思うけどなぁ!」
「ああ?」
「それは聞き捨てならないね」
「それと直哉。一つ、大事な事を聞きたいんだ」
「大事な事?」
「甚爾と東京、いや日本、どっちが大事?」
「……それ、真面目に聞いとる?」
「この上なく真面目だけど?」
直哉は警戒した様子で口を開く。
「とーじくんや!!」
「まじか」
「でも、日本を優先するわ。自分、禪院家次期当主やもん……」
「とてもえらい」
ワシワシとミノルは直哉の頭を撫でる。
「禪院家次期当主の直哉を信頼して、相談したい事がある」
「はぁ!?」
「もちろん、悟や傑、硝子達にもね。大事な話なんだ。いいだろ、忍。やっぱり話そう」
『そう、ですね。誠実が一番です』
そういう事で、俺達は会議室に自作のTRPGをするという名目で集まった。
ちなみに自作というのは嘘である。だって遊ぶのは呪霊逃走だからね!
「ここからは、僕、ヒトシが説明します」
「おお、レアキャラじゃん」
「皆にとっては、僕は漫画キャラですが。僕らにとっては、皆が漫画キャラです。あと、10年後に硝子以外皆死んで、東京消し飛んで、日本が超ヤバイ事態になります」
「「「「は?」」」」
「主人公は誰やん? 悟くん?」
「虎杖悠仁」
「「「「誰それ」」」」
それから、ヒトシの説明は続いた。
「嫌だ」
「悟」
「嫌だ嫌だ」
「未来が変えられないとは限らないよ」
傑にひっつき虫になった悟。
ヒトシは気遣いながらも現実を突きつける。
「修正力がどうこうって話は言わない。でも、メロンパンが裏で糸を操っている以上、夏油が集中攻撃を受ける事は変えられない。君は強いから、心を削りに来る事もね。訳のわからない超常の力じゃなく、政治と思惑の力によって、君は離反する方向に持っていかれると思う」
ぎゅっと悟が傑に抱きつく。
そうやって子供っぽい事をするのは、今の五条は子供で、そんな子供っぽい事をすることしかできないからだ。
任務の選択権など、当たり前のように学生に存在するはずがない。
後輩を守るというのは、とても難しい。
「五条くんが甚爾に勝てたのは、本当にギリギリ。一回負けてると言ってもいい。運命が五条を生かすはず? それだったら五条は宿儺に負けてない。そんな奇跡に賭けるつもりはない。で、直哉。厳しい事を言う。甚爾に勝つにはどうしたらいい?」
「……甚爾くん、は」
「夏油くんはまだ離反前だからどうにかなるかもだけど、甚爾はもう術師殺しをしてる。それでも味方に引き入れられる? ねぇ直哉。真希と恵を殺す? 10年後、2人は君の敵になる」
「仙水さんは嘘つきや! パパがそんな計画に手を貸すわけないやん!」
「そうだね。誘導されただけだと思う」
そうこうしている間に、7ターン目。
五条くんは獄門疆に封印された。(呪霊逃走は七ターン以内に呪霊を倒せないと五条が封じられるのだ。買ってね!)
負けた直哉は崩れ落ちる。
「僕、ゲームとか好きで。日本壊滅すると困るから、力を貸してほしい」
「自分、甚爾くん死ぬとか嫌や!」
そうして、直哉は涙を拭う。
「せやけど、自分は禪院家次期当主やから、考えたる。それはそれとして、今度自分が悟くん役やりたい」
「じゃあ俺、漏瑚にしよ」
「私は真人にしようか」
実は割と余裕だよね君ら。