七人で墓穴掘る(じゅじゅ✕幽白クロス) 作:墓守
「働く病院を変えてほしい? 悪いけど、それはちょっと」
「まあまあ。君、見えるでしょ」
「参ったな。もしかして、呪術高専の方ですか?」
「お、知ってるんだ」
「申し訳ないのですが、私は医師ですので、戦闘はちょっと。なにぶん、歳ですし」
「そうかな。戦闘向きだと思うけど。街を覆うテリトリーに、呪霊にも通用する病源蟲、素手でなんでも切り裂けて、ちょっとやそっとの怪我はその場で即座に治療可能。脳内麻薬で攻撃性もクリア。スーパードクターじゃん」
「……もしかして、この子、未来の私の子供とかですか? いや、違うか。相手を作る暇もないし」
「はい。そうです父さん」
「はいじゃねぇよ」
「うるさいですね、俺の父は今日から親父じゃなくて神谷先生です」
「この子は並行世界から来ていてね。親子揃って君に助けられたそうなんだよ。天与呪縛の治療、術式の譲渡も成し遂げている。そんな凄いドクターがいるなら、是非ともこっちでも力を貸してほしいって事で来たんだ」
「譲渡……? そんなものが出来るはずが……」
言われて、禪院はそっと蟲を出した。
「!!! しかし……こう見えて、私は生粋の医師なのですよ。何度も言いますが、戦闘は……」
「来る日も来る日も老人の延命治療ばかり。反吐が出る。いっそ世界を滅ぼしたい。呪専に来たら、若い人達の治療が多いですよ。世界の為に頑張ってもがいてる人たちの治療はやりがいがあると」
「!! ははは。そんなの考えてるわけがないでしょう。第一、私は小児科医ですよ」
「先生のカルテも研究も、全部覚えてます。転移に対する抑制剤についての研究ですが……」
「話を聞きましょうか」
禪院先生の話を聞くと、神谷先生は手のひらをくるり。
そうして、お試しで神谷先生は呪専に来る事になったのだった。
といっても、引き継ぎもあるので一月後となるが。
なお、直毘人は何故か神谷先生にサインをもらってほくほくしていた。
恵の件とは別に禪院家が後ろ盾をするとの事である。
「良かったな、禪院せんせー」
「ああ。せっかくだから、神谷先生に会う前に少しでも腕を磨いておきたいですね。何か仕事があるでしょうか」
「いっぱいあるよ。ちょうど今面倒な案件があってね。ところで世界を滅ぼしたいとか神谷先生大丈夫なの? 僕心配」
「そしたら共鳴りでズドンよ。まあ監視は外さないようにしないとだけど」
「うーん、秘匿死刑にならないのが不思議なぐらい」
「神谷先生、味方が多いから」
「ついでだ、わしも行ってやろう。禪院恵の腕前も見てやる。そうだ、神谷も連れてこい。わしが護衛をしてやる」
ということで、死んだことになっていた虎杖と合流をする事になったのだった。
「順平ー!!!」
ぐにょっとなった順平にどこからかともなく現れた蟲が針を刺しまくる。
「これより、整形手術を開始する。虎杖くん、君は敵を」
「伏黒!?」
「禪院 恵。世界で二番目の名医だ」
「一番は私と? それは過大評価というものですよ、禪院くん」
そうして、順平の治療を始める禪院先生と神谷先生に、虎杖は元気を取り戻して真人と向き合う。
「なんだつまらない。まあいいよ。君も殺してやる」
襲いくる病源蟲を薙ぎ払い、真人が攻撃してくる。
「させねぇよ!!」
「俺ぇ!?」
「私もいるわよ!」
戦闘が始まった。