雷霆の巨人 ーRuler of Titansー   作:マルシア

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あらすじ
訓練兵としての3年の訓練が終わり、所属先をどうするかを
皆んなで盛り上がっている中、アニと落としたカールは
明日に起こるであろう出来事を聞いた…

では!第三話をどうぞ!


トロスト区攻防戦
第三話 物語のプロローグ


850年ー ウォール・ローゼ トロスト区

 

「クリスタは何処に入るの?憲兵団?」

「私はカールとユミルがいるところに入ろうかな?

私一人が憲兵団に入ってもドシやって先輩に怒られそう

出し…」

「そんな事ないですよ……

おっと!もうこんな時間ですね

僕は壁上での固定砲の整備がありますから、ここで

失礼します」

「うん、分かった!」

 

クリスタはトロスト区の本部に向かって走って行った

のを確認するとカールは外壁に向かって走った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

プシューーー!カチャ!ダッ!ダッ!

 

「すみません!遅れました!」

 

カールが立体機動装置で壁を上り、壁上に着くと、

肉を持ったサシャとそれを驚いているエレン達がいた。

 

それを疑問に思ったカールはエレン達に質問する。

 

「皆さんどうしましたか?」

「サシャが上官の食糧庫から肉を盗ってきやがって、

戻してこいって言ってたところだ」

「大丈夫ですよ…

土地を奪還すればまた…牛も羊も増えますから」

 

サシャはそう言いながら、肉を食糧箱の中に入れていた。

エレン達は先程までサシャを批難していたが、サシャの

理由は最も事だったので、皆んな賛成してしまった。

 

エレンは終始無言のカールに声をかけた。

 

「カールはどうなんだ?」

「僕も皆さんの意見に賛成ですが、作業に戻らなくても

いいんですか?」

 

カールの一言で作業班の面々が作業に向かった。

 

ヒュゥゥゥゥゥー

 

カールが壁上から身を乗り出して、外門を見るとそこには

兵士が雨の日に着用するマントを被った兵士がいた。

 

(もうすぐですね…エレンの物語が始まるのは…)

 

カールが上を見上げていると、外門の位置に雷がピカッと

落ちた。そして、次の瞬間に目の前から熱波が押し寄せて

来た。

 

(流石に熱波は熱いですね…)

 

カールは熱波の勢いで壁上から投げ出されて、地上へ落下

しているので、すぐさま一回転をして、懐のホルダーから

操作装置のグリップを握り、アンカーを射出した。

 

パシュゥゥゥゥゥ!

カンッ‼︎ シュゥゥゥゥ……

 

「皆さん、無事で…」

「オイ!サムエル‼︎」

 

吹き飛ばされた衝撃で頭に工具が落ちてきたサムエルが

意識を失ってしまい、地面に叩きつけられようとしていた

ところにサシャの飛ばしたアンカーがサムエルの

ふくらはぎに刺さり、落下が止まった。

 

「サムエル!

動いちゃダメですよ!」

「危なかった…」

 

ビキビキビキ!

ドォォォォォォォォォォォォン!

 

ヒュウゥゥゥゥ……ドォッ!ドォッ!

 

「壁が壊された…」

「まただ…また…巨人が入ってくる…

ちくしょう…やっぱり!人類は巨人に……」

「サシャ‼︎サムエルを任せた‼︎

固定砲整備4班!戦闘用意‼︎」

 

エレンは鞘から操作装置にブレードを付けて、

取り出す。

 

「目標!目の前‼︎超大型巨人‼︎

これは好機だ!絶対に逃がすな‼︎

壁を壊せるのはこいつだけだ‼︎こいつさえ

仕留めれば……」

 

シュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!

 

(エレンは超大型巨人に行きましたか…

私は壁内に入ってきた巨人でも掃討しますかね…)

 

パシュウゥゥゥゥ!シュウゥゥゥゥ!

 

カチャッ!

 

(やはり蹴破った時の岩があちこちに散らばってますね

おっと!15m級が来ましたか……

お手並み拝見です!)

 

カールはアンカーを民家の屋根に刺して、降りる。そこ

には岩で潰された民間人や屋根が押しつぶされた民家が

有ったりと地獄の様相だった。

そして、巨人が一匹、ズシッ!ズシッ!と入ってきた。

 

それを見て、カールは鞘に納めされたブレードを

操作装置に付けて、アンカーを巨人のアキレス腱

に突き刺して、ガス噴射とワイヤーの巻き取りを使って、

巨人に向かってゆく。

 

そして、アキレス腱を削ぎ落とした。

 

そのまま、アンカーを巨人の弱点であるうなじに

アンカーを刺す。

 

パシュッ! プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!

 

ズバーン!

 

(まずは討伐数1!

エレンの方は…)

 

カールは巨人のうなじを削り落とすと、民家の屋根に

アンカーを刺して、登る。

 

エレンが心配になり、壁上に向かってアンカーを刺して、

ガス噴射とワイヤーの巻き取りを行い、登る。

 

「エレン!超大型巨人はどうなりましたか?」

「突然消えていなくなった!5年前と同じ……」

「なにをしているだ!訓練兵‼︎」

 

壁上まで登り切ったカールと突然消えた超大型巨人に

驚いているエレンが状況を話し合っていると、

駐屯兵団の先輩が壁上に登ってきていた。

 

「超大型巨人出現時の作戦は既に開始している!

ただちに、お前らの持ち場に就け!

そして、"ヤツ"と接触した者がいれば、本部に報告しろ!」

「ハッ!先遣班の健闘を祈ります!」

 

そして、カール達はトロスト区に飛び降りて、民家の

屋根を伝って、補給するために本部に向かった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「悔やまれることに最も実践経験の豊富な調査兵団は壁外

調査のため、出払っている…

現在、我々駐屯兵団のみによって…壁の修復と迎撃の準備

が進行している!

お前達訓練兵も卒業演習を合格した立派な兵士だ!

今回の作戦でも活躍を期待する!」

 

カールはアニと一緒にガスの補給をしていた。

二人は落ち着いていたが、周りは突然の出来事で、頭の

中を整理できていなかった。

 

「カール、やっぱり他の人達は混乱しているみたいだね」

「当たり前ですよ

超大型巨人は神出鬼没の存在で、今日現れると覚悟して

いても、人とはそう簡単には整理できない

ものだよ………できた!

広場に行こうか」

「私も終わったよ」

 

カールとアニはその場から立ち上がり、広場を目指して

いると、エレンとアルミン、そしてミカサがいたので、

そのまま一緒に向かう。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「それでは訓練通りに各班ごと通路に分かれ、駐屯兵団の

指揮の下、補給支援・情報伝達・巨人の掃討等を行って

もらう!

前衛部は駐屯兵団が、中衛部を我々率いる訓練兵団が、

後衛部を駐屯兵団の精鋭部隊が…

我々はタダメシのツケを払うべく、住民の避難を完全に

完了するまで、このウォール・ローゼを死守せねば

ならない

なお…承知しているであろうが敵前逃亡は死罪に値する

皆、心して命を捧げよ、解散‼︎」

「「「「「「ハッ‼︎」」」」」」

 

駐屯兵団の隊長が解散の合図をすると、訓練兵達は顔を

青くさせて、走って行った。

アニとカールは別々の班の為、別れる。

 

カールは班長のエレンを探していると、ミカサと言い

合っているエレンがいた。

 

「エレン、出発できますか?

ミカサと言い合っていたようですが…」

「ミカサとは話がついた…

行くぞ!」

「わかりました!」

 

カールはエレンと共に本部を出た。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「アルミン、カール

こりゃあ、いい機会だと思わねぇか?

調査兵団に入団する前によ

この初陣で活躍しとけば、オレ達は心配にして……

スピード昇格間違いなしだ!」

「あぁ…間違いない」

「そうだと思いますよ、エレン」

「言っとくけど、三人とも…

今期の調査兵団志願者は、いっぱいいるんだからね‼︎」

 

三人で話をしていると、黒髪おさげの少女、ミーナ・カロ

ライナを筆頭に34班の他のメンバーも揃っていた。

金髪の少年、トーマス・ワグナーがエレンの方を

見ながら、宣言をする。

 

「さっきはエレンに遅れを取ったけど、今回は

負けないぜ‼︎

誰が巨人を多く狩れるか勝負だ‼︎」

「トーマス、数をちょろまかして」

「てか、オマエ

討伐数がもうついてるじゃねぇか」

「はて、何のことでしょ?」

「34班前進‼︎」

 

エレンとカールで言い合っていると、指示役の駐屯

兵団の兵士が出発の指示を出して、カール達は

走りながら別の屋根にアンカーを刺して、ガスを噴射

させて、前進し始めた。

 

「オレ達、中衛まで前衛に駆り出されている⁉︎」

「巨人がもうあんなに…」

「何やってんだ…

普段威張り散らしている前衛の先輩方は……」

「まだ殆ど時間が経ってないのに…」

「エレン‼︎右から巨人が!」

 

34班が前衛に向かっていると、横から巨人が歩いて来た。

それに気づいたカールがその巨人の方向の屋根に

アンカーを刺した。

 

「お、おい‼︎

カール、単独行動はマズイだろ!」

「大丈夫です

すぐ討伐して、戻って来ますから」

 

カールはガスを噴射とワイヤーの巻き取りを同時に

行いながら巨人に近づき、巨人のうなじにアンカーを

突き刺すと、巨人がカールを方を向いて、大きく

口を開けた。

 

「チッ!」

 

カチャ! プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!

 

カールは咄嗟にアンカーを巨人のうなじから抜いて、

通路から反対の屋根に突き刺した。

そのアンカーを再度抜いて、今度は巨人の背中に刺して

ガスを勢いよく噴射して、巨人のうなじに近づいて……

 

スパーン

 

プシュゥゥゥゥゥゥゥゥ! カチャッ!

 

(よし!これで討伐数が2です!

急いでエレン達の下に向かいましょう!)

 

アンカーの出し入れとガスの噴射を使いながら進んで

戻ると、そこには7m級の巨人に食われている二人と

5m級の巨人に掴まれているミーナと片足がないエレン、

そして、放心状態とアルミンがいた。

 

(7m級の方の二人は無理だが、ミーナの方は助けられる!)

 

カールはアンカーを巨人のうなじに突き刺して、

ガスの勢いで、一気にうなじを削り取る。

カールは急いでミーナに近寄る。

 

「ミーナ!大丈夫ですか⁉︎」

「カール…背中を思いっきり…打って…少し動けない…」

「おぶります‼︎」

 

"うあぁぁぁぁ"

 

「アルミン‼︎」

 

(ダメだ……ここで彼を助けてはいけない……

助けたら、エレンの物語が始まらない…)

 

カールはミーナを背中におぶると、屋根にアンカーを

刺して、屋根に降りる。

 

「カール……何で…アルミンを助け…ないの?」

「すみません…すみません…」

 

カールが謝っていると、エレンが巨人の口の中に入り、

アルミンを弾き出す。

アルミンが口の中にいるエレンと何か話しながら、

手を突き出していると、巨人の口が閉じて、エレンが

喰われてしまった。

そして、残るのは噛み切られたエレンの腕だけが

地面に落ちる。

 

(これで良かったのでしょうか……

もしエレンが始祖の力を受け継いでいないなら……

俺はエレンを見殺した事になる……

そうなったら……俺はミカサを悲しませてしまう……)

 

「カール‼︎見て!」

 

カールを呼んでいるミーナの方を見ると、ミーナは

驚愕しながら、ある方向を見る。

 

そこには………

 

エレンを喰った巨人の身体の中から巨人が出てきていた。

そして、他の二人を喰った7m級の巨人の方を見て、

歩き出した。

7m級の巨人が体内から出現した巨人に飛びかかろう

とするも出現した巨人にうなじを貫かれてしまった。

 

「は、はは…

やっぱりエレンは始祖の力を受け継いでいるだな……

やっとだ…やっと始まる……物語が…」

「カール、始祖の力って何?

カール、顔が怖いよ…」

「ミーナ、流石に巨人に喰わすのは可哀想ですね……

それに私に仲間を殺すことは出来ない……なら!」

「ンッ!」

 

カールは屋根に腰を下ろしているミーナに近寄り、

ミーナを抱き締めた。

 

「ミーナ、このことが終わったら、貴方には全て

話します……だから、信用してください!」

「カール……

いいよ…でも全て終わったら、全て話して貰うよ!」

「分かっていますよ…

今起こった出来事は秘密でお願いします…

それよりアルミンを助けに行きましょう

立てますか?」

「少し眩暈が治まったわ」

 

カールが手を差し伸べると、ミーナはその手を掴み、

立ち上がったり、アルミンが座り込んでいる建物に

アンカーを刺して、向かう。

 

パシュッ! プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!

 

ガチャッ!

 

「アルミン!大丈夫ですか!」

「おい!カール!ミーナ!

どうしたんだ!」

 

カールがアルミンの方を掴んで、揺さぶって

いると、別班のコニー達が来ていた。

 

「コニー、僕はミーナを助けていて、何が起こった

か……」

「………!?うぁぁぁぁぁああ‼︎

この……‼︎役立たず…‼︎死んじまえ‼︎」

「オイ…落ち着けっ!アルミン!

カールとミーナ以外は…」

「もういいだろコニー!

全滅したんだよコイツとカール達以外は…」

 

カールが状況を説明しようとしていると、アルミンが

いきなり叫び出して、それをコニーが止めようとしていた

が、ユミルがそれを釘を刺した。

 

「うるせぇな!アルミンは何も言ってねぇだろ‼︎」

「周りを見りゃ分かるよバカ!

これ以上そいつに構っている時間は無ぇんだ!」

「何でアルミンだけ無事なんだよ⁉︎」

「さぁな……

死体だと思ったんじゃねぇの?

複数の巨人に遭遇したのは気の毒だが……

劣等生のコイツだけ助かるとは…エレン達も報われないな…」

 

ユミルがアルミンを貶すような言い草をしているユミルに

コニーが飛びかかろうとすると、クリスタが二人の間に

入った。

 

「やめて、二人とも‼︎

みんな気が動転してるんだよ‼︎

急にたくさんの友達が死んでいくんだもん…仕方ないよ!」

「さすが私のクリスタ!

この作戦が終わったら、結婚したくれ」

 

ユミルがクリスタの肩に手を回しているのを見て、

コニーが嫌悪をしながら、アルミンに手を差し伸べよう

とすると…

 

「後衛と合流する」

「アルミン!」

「コニー、アルミンは僕達が追います!

貴方は任務に従ってください!」

「あ、あぁ…」

 

パシュッ!プシュウゥゥゥゥ!

 

カール達はアルミンの後を追う。

 

途中の巨人を討伐しながら、カールの討伐数が5に

なった頃、アルミンを見つけた。

しかし、そこには下半身を失ったバカ夫婦のフランツと

懸命に生命蘇生をしようとするハンナだった。

 

それを見たミーナが急いで駆け寄って、ハンナの脇に手

を通して、止めさせる。

 

「やめてよ、ミーナ!

フランツは死にかけてるのよ!」

「ハンナ!フランツの下半身を見て、フランツはもう

死んでるの!」

 

ミーナがフランツの状態を説明すると、ハンナは

泣き出してしまった。

すると、通りの角から13m級の巨人が歩いて来たので、

カールは鞘にブレードごと納めていた操作装置のグリップ

を握り、鞘から抜くと、アンカーを民家の壁に

突き刺して、巨人に近寄り、足のアキレス腱に

アンカー突き刺して、一気に削り取り、

巨人が倒れかけると、そのままうなじにアンカーを

突き刺して、ガスの噴射量を上げて、削り取る。

 

カールはアルミン達に近寄り、屋根の上に上がるように

促すと、三人は上がった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

壁に登る合図である鐘が鳴ったので、残っている者は

いないか確認をすると、訓練兵達が集まっていた。

 

プシュゥゥゥゥゥゥゥゥ! カチャッ!

 

「ジャン、何が当たったんですか⁉︎

壁に登る合図はなったと思うんですが」

「補給班の腰抜け共が補給任務を放棄して、本部で籠城

してるんだよ!

オレ達はガス切れでオレ達は壁を登れねぇ…

そんで死ぬんだろうな全員……あの腰抜け共のせいで…」

「ジャンまだそんなそんなこと言ってるのか!

イチかバチかにかけてみようぜ!」

「はぁ〜〜…

つまんねぇ、人生だった…

こんなことならいっそ…言っておけば……」

 

ジャンは頭に手を当てて、顔を俯かせてしまった。 

 

カールが必死に説得しようとするが、聞いてもらえず、

そのまま数分が過ぎると、ワイヤーを巻き取る音と

ガスを噴射する音が聞こえた。

そこには後衛なはずのミカサいた。

 

ミカサは近くにいたアニに声をかけて、何かを聞いて

いた。それにライナーが何かを伝えると、こちらを

振り向いて、走って来た。

 

「アルミン!カール!ミーナ!」

 

そのまま走って来て、座り込んでいるアルミン前に腰を

下ろした。

 

「アルミン、エレンはどこ?」

 

ミカサの質問にアルミンが泣きながら、顔を上げて、

ミカサの方を向く。

 

「僕達……訓練兵……34班ーーーーー

トーマス・ワグナー、ナック・ティアス、

ミリウス・ゼルムスキー、エレン・イェーガー

以下4名は自分の使命を全うし…壮絶な戦士を

遂げました…」

 

アルミンの発言に周りがざわつく。

それもそうだ一つの班がほぼ全滅に近い状態であるの

来たら、そんな反応をする。

 

アルミンはただ自責の念から泣くだけしか出来なかった。

 

「ごめんミカサ……

エレンは…僕の身代わりに……

僕は…何も……できなかった…

すまない………」

「アルミン」

 

ミカサは冷静に手を差し伸べる。

 

「落ち着いて、今は感傷的になってる場合じゃない」

 

ミカサがアルミンを立ち上がらせると、マルコに近づく。

語りかける。

 

「本部に群がる巨人を排除すればガスの補給ができて、

みんなは壁を登れる…違わない?」

「あ…あぁ、そうだ…

し、しかし…いくら君がいても…あれだけの数は……」

「できる」

「え………⁉︎」

 

マルコがミカサの発言に驚いていると、ミカサは腕を

上げた。

 

「私は…強い…あなた達より強い…すごく強い!

…ので私は…あそこの巨人共を蹴散らせることが

できる…例え…一人でも………」

 

ミカサは腕を本部の方向に向ける。

 

「あなた達は…腕が立たないばかりか…臆病で、

腰抜けだ…

とても…残念だ!

ここで…指をくわえたりしてればいい…

くわえて見てろ」

「ちょっと、ミカサ?

いきなり何を言い出すの⁉︎」

「あの数の巨人を一人で相手をする気か?

そんなことできるわけが……」

「できなければ……死ぬだけ

でも…勝てば生きる…

戦わなければ勝てない…」

 

ミカサがそのまま屋根の上を駆けて行った。

それを見たカールは急いでその後を追うように走って

行った。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

(ミカサ、ダメだ!それ以上ガスを噴射し続けたら…)

 

カールはガスの残量を確認しながら、ミカサを追って

いたが、ミカサは目の前でガスを切らして、落ちて

落ちてしまった。

 

「ミカサ‼︎」

 

パシュン!プシュウゥゥゥゥ!スタッ!

 

ダッ!ダッ!

 

「ミカサ、早く屋根に登るんだ!」

 

カールはミカサの前に現れた巨人にアンカー

を刺そうとしたが、エレン巨人がいきなり走って来て、

そのまま、巨人の顎をぶち抜いてしまった。

 

カールは驚いていたが、我に帰って、ダッシュで

ミカサに駆け寄り、抱き寄せると、そのままアンカーを

屋根に刺して、屋根に登った。

 

「ミカサ!大丈夫か⁉︎」

「……私は大丈夫…」

「二人とも15m級の巨人が2体いる!

早く移動してくれ!」

「アルミン、大丈夫だ!」

「え」

 

アルミンとコニーが駆け寄って来たが、カールは地面を指

さしたので、アルミンがそちらの方を見ると、そこには

討伐されたであろう巨人の骸骨があった。

 

そして、次の瞬間ー

 

15m級の巨人がエレン巨人に襲いかかると、

エレン巨人が横アッパーを繰り出して、

そのまま頭を吹き飛ばしてしまった

飛んできた頭を避けて、エレン巨人を一斉に見ると、

動こうとしてる巨人のうなじを足で貫いていた。

 

「とどめを…刺した⁉︎

弱点を理解してのか…⁉︎」

「とにかく移動するぞ

あいつがこっちに来る前に…」

「イヤ…僕達に無反応だ…

とっくに襲ってきてもおかしくないのに…」

「格闘術の概念があるようにも感じた

あれは一体…」

「奇行種って言うしかねぇだろ

わかんねぇことの方が多いんだからよ…

とにかく本部に急ぐぞ!

みんなが戦ってる‼︎」

「待ってくれ!

ミカサのガスがからっぽなんだ‼︎」

 

先程までは冷静に反応できていたコニーもアルミンの

最後の発言には驚いてしまった。

 

「オイ……マジかよ⁉︎

どうすんだオマエがいなくて‼︎」

「やる事は決まっている‼︎」

 

アルミンはしゃがみ込みミカサのガスとブレードを

交換し始めた。

それを見たミカサは止めようとしたが、アルミンに

押し切られてしまった。

 

「起動装置はまだ行けるぞ‼︎ブレードも全部足した

ただ…これだけは置いていってくれ…

やっぱり…生きたまま喰われることだけは避けたいんだ」

 

アルミンはミカサの折れてしまったブレードを持って、

漏らしてしまった。

それを見たカールはそれを投げ捨てた。

アルミンはそれを見て、絶望していたが、カールが

アルミンの腕を掴む。

 

「アルミンだけ置いていくわけないじゃないですか」

「む、無理だよ…巨人の中に

人一人抱えたまま飛び回るなんて……‼︎

……提案があるんだ……無茶だと思うけど……」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

一方、ジャン達は仲間が喰われている瞬間を見計らって、

本部の窓ガラスを割って、中に入った。

そこには、机の下に隠れる補給班の兵士がいるのを

見つけたジャンは掴みかかって、殴り飛ばした。

 

マルコに止められたが、補給班を不満を言っていると、

巨人が本部に顔を突っ込んで来た。

訓練兵達は奥へと逃げていっている。

ジャンは巨人に敗北感を抱いていると……

そこにエレン巨人が現れて、巨人を殴り飛ばした。

 

ジャン達が驚いていると、カールやミカサ達が窓ガラスを

突き破って入って来た。

 

「お…お前…

生きてるじゃねぇか‼︎」

「やったぞ、アルミン」

「痛い‼︎痛い‼︎」

「お前の作戦、最高だ‼︎

みんな‼︎あの巨人は巨人を殺しまくる奇行種だ‼︎

しかも、オレ達には興味がねぇんだってよ‼︎」

「僕達はあの巨人とミカサと僕とコニーで巨人を排除

しながらここまで来た」

「あの巨人を利用できれば、オレ達はここから脱出できる‼︎」

「コニーの言う通り、奇行種でも何でも構わない

ここであの巨人に…より長く暴れてもらう…それが…

現実的に私達が生き残るための最善策」

 

ミカサが言い終わると、みんなで中に入るようにジャン

が促した。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「鉄砲が巨人相手に役に立つのか…?」

「無いよりはずっとマシだと思う…」

 

アルミンはジャンの質問に顔を俯かせながら答えると、

アルミンは答え終わると、補給室の地図を見た。

 

「補給室を占拠してる3〜4m級が7体のままなら

この程度の火力でも7体同時に視覚を奪うことは

不可能じゃない

まず…リフトを使って、中央の誕生から大勢の人間

を投下、あの7体が『通常種』であれば、より大勢に

反応するはずだから中央に引き付けられる

次にリフト上の人間が7体の巨人それぞれの顔に向けて

同時に発砲…視覚を奪う

そして…次の瞬間にすべてが決まる…

天井に隠れてた7人が発砲のタイミングに合わせて、巨人

の急所にきりかける…つまり…

この作戦では一回のみの攻撃にすべてを…全員の命を

懸けることになる……

7人が7体の巨人を一撃で同時に仕留めるための作戦なんだ」

 

それを聞いていたカールは隣にいるミーナの方を見る。

 

「僕は鉄砲役ですかね」

「カールって何で成績上位じゃ無いのか不思議なくらいの

巨人討伐数だと思うけどなぁ…」

「その理由も後で教えますよ

おっと!ゴンドラが来ましたよ」

 

カール達はゴンドラに乗り込む。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

結論から言って、アルミンが立てた作戦は見事に成功

して、訓練兵達はガスの補給ができるようになり、

続々と補給をし始めた。

 

カールはガスとブレードの補給を終えると、本部の屋根に

向かって、アンカーを射出した。

それを見たミカサはカールの後を追った。

 

「カール、どうしたの?」

「見てください、あの巨人が他の巨人に共食いされて

います……」

「あの巨人の謎を解明できれば…

この絶望的現状を打開する…きっかけになるかもしれない

と思ったのに…」

「カール、ミカサ!

早く逃げないと!」

 

カールとミカサを心配したアルミンとそれを追って来た

ジャン達も屋根に登って来た。

 

「あの巨人の周りの巨人を俺達で排除して……」

「あの巨人は喰われた身体を再生できていない…

そんな巨人を助けても、無駄死にするだけです……

ライナー」

「あれはトーマスを喰った奇行種……⁉︎」

 

アルミンが巨人を指差しながら驚いていると、巨人がその

巨人に向かう。

近づくと巨人は首を噛みつき、そのまま持ち上げて、他の

巨人にぶつけた。

さらに巨人が近づく大型の巨人にそのまま放り投げた。

 

両腕を失った巨人は咆哮をしながら、地面に

倒れてしまった。

 

「力尽きたみてぇだな

ずらかるぞ!あんな化け物が味方なわけがねぇ…

巨人は巨人なんだ…」

 

パシュン! プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!

 

「待って、カール!」

 

カールは地面に降り立ち、巨人の元に向かった

のを見て、ミカサもその後を追った。

腐敗化し始めた巨人に近づいて行く。

 

「カール、何が……!」

 

巨人の中から人が出て来た。

誰であろう喰われたはずのエレンである。

 

それを見たミカサはそのまま走り出して、

エレンを抱き締めた。

 

ミカサはすぐに耳をエレンの胸に当てて、心音を

確かめる。

心音が動いていると分かると、カールはミカサに

声をかけて、屋根に上がるように説得して、

二人は屋根の上に上がる。

 

屋根に着くと、ミカサは抱き締めたまま泣き始めた。

 

エレンには、失ったはずの足と腕があったのを見て、

アルミンも驚きと嬉しさで涙を流し始めた。

 

「ミカサ、とにかくエレンを連れて、トロスト区から

脱出するぞ」

「わかった……」

 

カール達はトロスト区を脱出するため、内壁に向かった。

 

 

 




読んでいただきありがとうございます!

今回は一気に2巻の話をまとめてしまって、不足している
ところがあるので、楽しんでもらえると幸いです

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