雷霆の巨人 ーRuler of Titansー 作:マルシア
超大型巨人の出現、そして開閉扉の破壊……
人類は5年前の恐怖を思い出す…
エレンの34班は意気揚々と巨人の討伐に向かうが、
2名とエレンが喰われてしまう…
そして、喰われたはずのエレンは巨人の中から
出てくる………
では、四話をどうぞ!
シュゥゥゥゥゥゥゥ! カチャッ!
「君たちは何班だ!」
「34班のカール・ヘッシャー、
アルミン・アルレルト、ミーナ・カロライナ、
エレン・イェーガーと後衛班のミカサ・アッカーマン
です!」
「そうか……
では、イェーガー訓練兵をここに置いていけ
コイツは巨人の体内から出て来た……
だから…コイツは人類の……敵だ…!」
ミカサは壁上にいた駐屯兵が命令したことに驚き、
駐屯兵に抗議していた。
「エレンは巨人ではありません!
だから……」
「とりあえず、アッカーマン訓練兵はイェーガー
訓練兵を連れて、キッツ隊長のところまで来てくれ
そこで……」
「僕も連れていってください!」
「アルミン‼︎」
ミカサはエレンを連れて、駐屯兵を追いかけて壁を降り
ようとしたら、アルミンがミカサの足を止めた。
「エレンが人類の敵では無い証明なら僕もするから……
お願いします……」
「分かった
アルレルト訓練兵も一緒に着いてこい」
三人は壁上から飛び降りて、水門近くに向かった。
それを見たカールはそばにいたミーナ達の方を見て、
頷いた。
「ジャン…大丈夫ですか?」
「何がだ…」
「エレンが巨人の体内から出て来たのを見て、ショックを
受けていたように見えましたが……」
「今日起こった出来事は頭の中でほとんど整理が
できた……
だが、何でエレンが巨人の中から出て来た事はまだ整理
ができてねぇ……」
ジャンはそう言うと、壁から飛び降りていった。
カールは今度は先程までエレン巨人の援護を主張していた
ライナーの方を見た。
「ライナー、あなたは何であの巨人が助けようと
申し出たのですか?
今しがたあの巨人の正体がエレンだとわかった
ばかりなのに……」
「カール、そこまでにしてやりなりな…
今は休憩して、今日起こった出来事を整理させて
やらないと……コイツは兵士として矜持を保てなくなる
かもしれない…」
「わかりました、アニ……
とりあえず、降りましょう……」
カールは操作装置からブレードを外して、グリップを
しっかりと握りながら壁上から飛び降りて、民家の屋根に
アンカーを屋根に刺して、ガス噴射を調節しながら、
屋根に飛び乗った。
プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ! カチャッ!
「アニ、ミーナ…
少し話をしませんか?」
「わかった…」「わかったよ!」
カールは二人に話をつけると、人気のない所を見つけて、
その場所の地面にアンカーを刺して、地面に降りた。
ミーナとアニがその場に降りて来た。
「アニ、ライナー達は?」
「大丈夫だと思うよ
ライナーはジャンが心配だからって言って、ジャンの所に
向かっていたし、ベルトルトはその後を追っていたから、
安全だと思うけど……なるべく早くお願い…」
「わかりました…
ではまずミーナとの約束を守りましょうか……」
それを聞いたミーナはゴクリと生唾を飲み込み、
カールの話を真剣に聞いた。
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「………て事はつまり巨人は私達、壁内人類を脅かす為に
送り込まれた私達の同族……
それに、カールとアニは特殊な巨人の力を持っている……
それはライナーやベルトルトも同じ……」
「大丈夫か、ミーナ?」
「大丈夫だけど……頭の中の整理ができない……
でも、それなら超大型巨人の出現の仕方と壁の破壊理由
にはなるか……わかった…ある程度理解できた」
ミーナはまだ不安そうな顔をしながらも、頭の中で割り
切って、決心した様な顔つきになった。
それを見たカールはもう大丈夫だと思い、
アニの方に向く。
「アニ…始祖の力はエレンが持っているので、
間違いないと思う……でもこのままじゃエレンが憲兵団
に渡り、力を奪われるかもしれない」
「ありえる話だけど、あっちにはアルミンがいるから、
弁論で押し切れるかもしれない」
「アルミンならトロスト区内の大岩の使って、穴を塞ぐ
とか言って、エレンの巨人の力の有用性を高める作戦
に出るかもしれないが、普通の人間がそれだけで
理解できるとは思えないんだ……
奪われる以前に脊髄を切られる様な状態になって、
死んでしまったら……」
ドォォォォォォォォォォォォン!
「なんだ⁉︎砲声か⁉︎」
「落ち着いて、カール!
あれを見て、巨人の蒸気が出ててる……
つまり、エレンが巨人化したってことだと思うよ」
「エレンが巨人化しちゃったら、
それこそ駐屯兵団が驚いちゃって、エレンを殺そうと
するかもしれないよ!
とにかく行こ!」
驚いているカールの手を引っ張って、ミーナは屋根に
向かって、アンカーを突き刺して、カールと一緒に
登った。
それを見ていたアニは少し心の中がモヤッとしながらも
冷静にアンカーを飛ばして、屋根に登った。
そこにはジャンとライナーと一緒にいる二人がいた。
アニは急いで駆け寄り、煙の先を見た。
そこには、少し白骨化した筋肉質が剥き出しの巨人の
上半身があった。
「何があったの、カール⁉︎」
「巨人の片腕がないから、大方のところエレンが砲撃から
ミカサとアルミンを守る為に巨人化したってところ……
じゃないか?」
カールは巨人のうなじの部分を注視していると、一筋の
蒸気が発生したのを見て、エレンが巨人の体内から出たと
わかって、ひとまずは安心をした。
落ち着いている三人以外は何が起こったのか訳も
わからず、エレンを囲んでいたであろう駐屯兵達は
ブレードをエレン達に向けたままの隊形を保っていた。
少しすると、巨人の身体は朽ち果て出して、崩壊した。
(やはりエレンの体力が消耗していて、巨人の身体を
形成することでできなかったのか……?)
カールが考えていると、蒸気の中から人影が出て来た。
駐屯兵の隊長はそれを黙視するや否やすぐさま手を挙げた。
蒸気の中から現れたのは、立体起動装置を外している
アルミンであった。
「貴様、そこで止まれ!」
「彼は人類の敵ではありません‼︎
私達は知り得た情報をすべて開示する意思があります‼︎」
「命乞いに貸す耳は無い!
目の前で正体を現しておいて今さら何を言う!
ヤツが巨人でないと言うのなら証拠を出せ‼︎
それができなければ、危険を排除するまでだ‼︎」
「証拠は必要ありません!
そもそも我々が彼をどう認識するかは問題では
ないのです!」
「何だと⁉︎」
「大勢の者が見たと聞きました!
ならば彼と巨人が戦う姿も見たハズです‼︎
周囲の巨人が彼に群がっていく姿も‼︎
つまり巨人は彼のことを我々人類と同じ補職対象として
認識しました‼︎
我々がいくら知恵を絞ろうともこの事実だけは動きません!」
アルミンの命を賭けた演説を聞いて、駐屯兵達は
アルマンの弁論の波に飲まれようとしていたが、
キッツ隊長であろう人は周りを見渡して、この状況では
ダメだと思ったのか、大声を張り上げた。
「迎撃態勢をとれ‼︎
ヤツらの巧妙な罠に惑わされるな‼︎
やたらな行動は常に我々の理解を超える‼︎」
「な‼︎」
「人間に化けることも可能というわけだ‼︎
これ以上ヤツらの好きにさせてはならん‼︎」
「………エレン……」
アルミンは下っ端の駐屯兵達は分かり合えたが、
キッツ隊長とは無理だと思い、エレンの方を見た。
エレンとミカサは何かを決心した顔だった。
それを見たアルミンはもう一度、キッツ隊長の方に向き、
敬礼のポーズの勢いをつけてとる
「私は、とうに人類復興の為なら心臓を捧げると誓った
兵士‼︎
その信念に従った末に命が果てるのなら本望‼︎
彼の持つ『巨人の力』と残存する兵力が組み合わされば‼︎
この街の奪還も不可能ではありません‼︎
人類の栄光を願い‼︎
これから死に行くせめてもの間に‼︎
彼の戦術的価値を説きます‼︎」
アルミンは最後まで言い切るが、キッツ隊長は目の前の
未知の存在が恐ろしさには勝てず、
そのまま手を下ろそうとしていると、
彼の腕を掴む老兵が現れた。
「よさんか…
相変わらず図体の割には小鹿のように繊細な男じゃ
お前にはあの者の見事な敬礼が見えんのか」
キッツ隊長は見知った声が聞こえたので、老兵の方を見る。
「ピクシス司令…‼︎」
「今、着いたところだが、状況は早馬で伝わっておる
お前は増援の指揮に就け
ワシは……あの者らの話を聞いた方がええ気がするのぅ」
ドット・ピクシス、彼は南側領土の駐屯兵を束ねる最高
責任者であり、人類の最重要地区であるトロスト区の防衛
の全権を託された人物である。
エレン達三人はピクシス司令に着いて行ったのを見て、
カールは他の訓練兵達のところに戻ろうとすると、
駐屯兵に呼ばれる。
「君がカール・ヘッシャーだね…私はイアンだ
君にも壁上に来て欲しい」
「わかりました…」
(流石にあの討伐数では、作戦に呼ばれてしまい
ますか……
仕方がありませんね)
イアンが壁に向かって、アンカーを飛ばして刺すと、
カールもそれを追って、アンカーを壁に飛ばして刺した。
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「なんで、カールがここにいるの……⁉︎」
「イアンさんに呼ばれて上がって上がって来たんだけど…」
「主がヘッシャー訓練兵か?」
「はい……」
ピクシスは目の前の男が目的のカールだと分かると、
カールの肩を掴んだ。
「主の戦果は聞いておる……
その技術をアルレルト訓練兵が立案した大岩で穴を塞ぐ
作戦に参加はしてくれまいか?」
「………わかりました…」
「わかってくれたな
よし!イェーガー訓練兵、一緒に来てもらうぞ」
「はい!」
エレンはピクシスの後を追って、走って行った。
「カール、貴方がいてくれるだけで心強い…!」
「ミカサは僕を過剰評価し過ぎです…
でも、この作戦は絶対に成功させないといけない!
人類の反撃の為に……」
「アルレルト訓練兵!
トロスト区の地図を持って来たぞ!」
「ありがとうございます!」
三人で話し合っていると、持っている駐屯兵が声をかけた
それを聞いて、アルミンは返事をする。
駐屯兵は持っていた地図を壁上に広げる。
「まず…この作戦で巨人とは戦う必要がないと思います」
「巨人と戦う必要がない?」
「す…すいません
一介の訓練兵が口を挟んで……」
「構わん…話を続けたまえ」
「巨人は通常より多数の人間に反応して追ってくるので
それを利用して大勢でおびき寄せて壁際に集めることが
出来れば、大部分を巨人と接触せずにエレンから
遠ざけることができると思います
倒すのは後で大砲を利用して損害を出さずにできると
思いますし……
ただし、エレンを無防備にするわけにもいかないので、
少数精鋭の班で彼を守るべきだと思います…
それに穴から入って来る巨人との戦闘も避けられません…
そこは精鋭班の技量に懸っています」
それを聞いた駐屯兵の二人は息を飲んだが、カールは
冷静にアルミンに質問をした。
「この作戦はエレンが上手く巨人化ができて、尚且つ
エレンの周りによってたかって来る巨人を討伐して
いかないといけない……成功確率じだいは絶望的に
低いが、それが問題じゃない……
巨人の恐怖を感じた人間がどうするば一歩を
踏み出せるか……です」
「それはピクシス司令がどうにかしてくれると思い
ます…」
カールの質問に女性の駐屯兵が演説を行なっている
ピクシスの方を指差したので、カール達はそちらを見る。
「一度巨人の恐怖に屈した者は二度と巨人は立ち向かえん!
巨人の恐ろしさを知った者はここから去るがいい!
そして‼︎その巨人の恐ろしさを自分の親や兄弟、
愛する者にも味わわせたい者も‼︎
ここから去るがいい‼︎」
(司令ともなれば、数多の死線を潜り抜けて来ている……
言葉の重みも違う……)
カールはピクシスの演説を聞いて、これなら勝てると
確信した表情でミカサやアルミン達の方を見る。
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「僕は補給をする為に一度、補給所に行きます」
「わかった……
カール、君には本部まで連れていってもらった上に……
こんな危険な役目を負わしてしまって……
だから!絶対に帰って来て、君に恩返しをさせて
もらいたい‼︎」
「わかりましたよ、アルミン
では……」
パシュン! プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!
アルミンの顔を再度確認してから、補給所に聞く為、
壁から飛び降りて、アンカーを飛ばして、突き刺さると、
ガスを噴射させながら、地上に降りた。
地上に降りると、ミーナが駆け寄って来た。
「ミーナ、僕はエレンを守る任務に就きます……
帰ってこなくても……」
「そんなこと言はないでよ‼︎
私はカールが無事に帰って来ることだけを信じてるから……」
「わかりました……
では‼︎」
カールはミーナに頭を下げてから、補給所に向かって駆けた。
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エレンを守る精鋭班とエレンは壁の上を駆けていた。
エレンを心配になったイアンはエレンに声を掛けた。
「極秘人間兵器とか言ってたが…
穴を塞げるのなら何でもいい…お前を最優先で守る
頼んだぞ!」
「は…はい!」
「もうすぐ岩までの最短ルート地点だ!
今見える限りでは巨人はいない!
皆が上手く囮をやっているんだろう……」
同じ精鋭班のリコ・ブレツェンスカが他の班員に声を
掛けると、エレン達は気を引き締め直して、
目的の地点に辿り着くと、精鋭班を壁上から飛び降りた。
パシュン!パシュン! プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!
パシュン! プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ!
パシュン! プシュウゥゥゥゥゥゥゥゥ! カチャッ!
カールは大岩の周りの民家の屋根に登って、エレンの方を
見ると、巨人が出現する際に出る光が出ていた。
そして、空中から巨人が現れた。
ミカサがエレンの巨人化を確認して、エレンのそばの
民家の屋根に降りると、エレン巨人はミカサの方を
向いて………
そのまま殴りつけた………
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