雷霆の巨人 ーRuler of Titansー 作:マルシア
巨人化したエレンは知性を取り戻して、
大岩を穴の位置まで運んで、そのまま塞いだ
が、エレンに巨人の魔の手が……
しかし、それは一人の調査兵によって止められた
では、第五話をどうぞ
「あ、あの?
あなたは調査兵団のリヴァイ兵長でしょうか?」
「だったらなんだ…
それよりこの状況を説明しろ」
「僕は第104期訓練兵のカール・ヘッシャーです
この惨劇は超大型巨人…によって……
引き起こされた………」
バタッ!
「カール‼︎」
カールは調査兵団のリヴァイ兵長に状況説明を
していたら、その場に倒れてしまった。
それを見たミカサがカールの身体を持ち上げて、
額の傷を見ると、血がドバドバと出ていた。
「カール…ダメ……死んじゃ、ダメ…」
「おい!とにかくコイツを壁上に連れて行け!」
「はい…」
ミカサはカールを抱きかかえて、壁を登り出した。
残されたアルミンはエレンを抱えていた。
それを見たリヴァイはアルミンに質問をする。
「これは一体どういう状況だ?」
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(ここは夢の中……あれ?なんで手に血が………⁉︎
おい!大丈夫か………え…誰だっけ?
この人は……俺は誰だ?俺は!俺は!誰……)
「ダアァァォァァァァォ!」
「カール、落ち着いて!ここは安全な所だよ!」
「クリスタ……か?」
「そうだよ!クリスタだよ!」
カールは大声を上げながら、意識を覚ましたので、
クリスタは必死にカールの身体を押さえながら、
声を掛け続けると、次第にカールは落ち着きを
取り戻した。
「クリスタ、今はトロスト区の奪還作戦からどのくらい
たった……」
「2日くらい…」
「そうか…わかった
ありがとう、クリスタ」
「何処に行くの?」
「エレンの状態を確かめに行きたい…
エレンは何処にいるんですか?」
カールはベットから立ち上がり、エレンを探しに行く為、
エレンの居場所をクリスタに聞くと……
「エレンは憲兵団の人に連れていかれちゃったの……」
「やはり、憲兵団が出て来たか……クソッ!」
「すまない、入ってもいいかな?」
クリスタの発言を聞いたカールは予想通りの出来事を
食い止める事ができずに悔やんでいると、
病室に一人の金髪の男性が入って来て、カールの
ベットまで来て、その場で立ち止まった。
カールは見た事のある顔ではあったが、著名かつ
上の立場ゆえ一応名前を聞いた。
「あなたは調査兵団のエルヴィン団長…ですか?」
「…私はエルヴィン・スミス……
調査兵団の団長として君の実力を見て、個別に調査兵団に
勧誘をしに来た」
「なるほど…」
「あまり驚かないな、君は………
では、本題に移らせてもらう…君は今回のトロスト区に
おいての巨人の討伐数が10以上を超えている……
で間違いないか?」
「はい…」
「では、私は君に次の壁外調査に……すまない…
そこの君は少し部屋を退出してもらえないか?」
「は、はい‼︎」
クリスタはエルヴィンに敬礼をして、部屋をいそいそと
出て行った。
「では、もう一度言う……私は次の壁外調査でエレンを
連れ添ったまま、ウォール・マリアのシガンシナ区に
向かう」
「ちょっと待ってください……エレンは今、憲兵団の
管轄ですよね……しかも、今回の一件でトロスト区の扉は
使えなくなりました……このままでは壁外調査は不可能
だと思いますけど……」
「エレンは数日後、兵法会議にかけられて、管轄が
憲兵団か、調査兵団かを決めることになる
その際、君にも証言をしてもらい、エレンの調査兵団
管轄に傾か向かせる……
壁外調査はウォール・ローゼの東区、カラネス区から
出発する……
これが質問に対する答えだ」
「腑には落ちました……調査兵団への入団は…元々、僕は
調査兵団に入る予定だったので、調査兵団には入ります」
「そうか…ありがとう
兵法会議が終わったら、君に調査兵を送る……
頭に入れておいてくれ」
「はい‼︎」
エルヴィンは身体を一転させて、病室のドアの所へ歩き
出していたが、あと数歩のところで足を止めた。
身体はそのまま、頭だけをカールの方に向ける。
「君にはこの惨劇はどう見える?
敵は何だと思う?」
「……はい?」
「……すまない…変なことを聞いたな」
「いえ、僕は……
この惨劇は巨人以外の……知性のあるものが引き起こ
した…と推測します…」
「そうか……質問に答えてくれてありがとう」
エルヴィンはカールの方を微笑むと、顔をドアの方に
向けて、歩き出した。
(今のはなんだったんでしょ…)
「カール!エルヴィン団長と何を話してたの‼︎」
先程、退出を命じらせたクリスタが何があったのかを
カールに問いただす為にカールのベットに腕を
押し当てて、カールに詰め寄っていた。
それをカールは苦笑いをしながら、説明を始めた。
「先程、エルヴィン団長に実力を見込まれて、勧誘を
受けていまして、了承の返事をしました」
「何で‼︎いつもそうやって自分の身体がボロボロに
なるまで戦うの!
私は…カールが……血を流して…意識も無くて…
そんな状態になって……私は…私は……」
「クリスタ…僕は調査兵団に入っても………」
「わかった‼︎私もカールと同じ…調査兵団に入る!」
カールの身体をポンポンと叩いて、泣き出してしまった
クリスタに大丈夫だと伝えようとすると、
クリスタは先程まで俯かせていた顔をいきなり上げて、
調査兵団に入る宣言をしていた。
それをカールは驚きのあまり声が出なかったが、
我に帰り、クリスタの肩を掴む。
「クリスタ!君は巨人の恐怖を知ったはずだ……
なのに何故……」
「貴方に会う前は私は誰かの為に死ぬ事がいい事だと
思ってたけど……
私が死んで、貴方を悲しませる方が悪い事
だって思って……だから私も調査兵団に入る‼︎」
クリスタは自分の肩を掴んでいるカールの手を力強く跳ね
除けて、高らかに宣言をしたので、カールは少し笑い
ながら、クリスタを見て微笑んだ。
「クリスタ!巨人を見ても、恐怖で固まらないで
くださいよ!」
「もう‼︎私を揶揄わないで!私は本気なんだから‼︎」
クリスタはプリプリと怒っているのを見て、カールは
心の底から面白く思って、大声で笑い出した。
それを見て、さらに怒るクリスタはポカポカとカールの
身体を叩き出して、カールは笑い続ける。
それを聞いた看護師がカールの病室に来た。
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「カール、これからトロスト区内の遺体の処理が
あるんだが、出れそうなのか?」
「傷口自体は奇跡的な事に塞がっていて、包帯を巻いて
いたら、外出ができるそうです、ジャン」
カールが目を覚ましたと聞いて、ジャン達、エレンと
戦死した104期以外のいつものメンバーが集まっていた。
「もう!傷口は完全に塞がったわけじゃないんだよ!
もし感染症が傷口から入ったら……」
「それを言われると反論ができませんね……
皆さんは所属の兵団を決めましたか?」
カールの一言でその場は凍りついてしまったが、
ジャンはいつも通り話しかけた。
「憲兵団に決まってるだろ
俺はもう巨人と戦うなんて無理だ…
だから、せめても内地に行きてぇんだ」
「そうですか……」
カールは他の人を見回しても、ミカサとアルミン以外は
あまりいい反応をしなかった。
静寂とした空気が流れていたが、それを変えようと
クリスタが話し出そうとしたら、ジャンが
話し始めた。
「……マルコが死んだ…」
「え?」
ジャンの発言を知らなかった者はジャンの方を見た。
ジャンは止まる事なく話し始めた。
「人知られず亡くなっていた……
その上、立体機動装置を付けていなかった…」
「立体機動装置を付けていなかったって事は誰かに
外された…のか……」
「殺されたかはわかんねぇ…
でも、あいつは誰も見てない所で人知れず死んだんだ‼︎」
ジャンは拳を握りながら力強く言った。
カールはこの状況を見て、行かないと言って、ミカサの
方を見た。
エレンが幽閉されてしまって、2日は会えていないので、
意気消沈としていた。
「ミカサ、エレンは大丈夫なのですか?」
「多分…大丈夫だと思う…」
(エレンがすでに憲兵に酷い目に遭ってると思うと、
安心ができないのでしょう……)
「ミカサ!先程、ここに調査兵団のエルヴィン団長が
来ていました!
その際にエレンは軍法会議にかけられると思いますので、
それまでは安心です!」
「カール…それは…本当⁉︎」
「はい…確かです
エレンの処分自体はどうなるか分かりませんが…」
カールの発言を聞く為に近くに寄っていたが、無事を
聞くや否や、カールから離れた。
しかし、ミカサの顔は先程よりもいい表情をしていた。
今後の訓練兵の行動の内容をアルミンが説明して、
クリスタ以外は病室から去っていた。
クリスタが嬉しそうな顔をしながら、カールの病室を
出入りするのを他の兵士と看護師が目撃した。
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翌日ーーー
カールはエルヴィンとリヴァイに連れられて、
エレンが幽閉されている地下牢まで来ていた。
「エルヴィン団長、僕のような訓練兵がこのような所に
来ても良いものなのでしょうか…」
「つい先程、接触の許可が下りた…もしエレンが目を
覚ました時は君にも彼に会ってほしいと思い、
ここに来てもらった」
エルヴィンはカールの質問にそう答えると、
三人の目の前に鉄の牢とその中で腕と足に鎖に
繋がれているエレンがいた。
「カール、すまないが立ったままでもいいかな?」
「だ、大丈夫です!」
カールは木の椅子に座っているエルヴィンの隣に立つ
リヴァイの隣に休めの姿勢で立っていると、
エレンが目を覚まして、エレンは自分の腕と足を
確認していたが、自分に寄せられる視線に気づいて、
顔を上げると、胸に自由の翼が付いている兵士二人と
見知った同期がいた。
「カール!無事だったんだな!ここはどこだよ‼︎」
「ここは見ての通りだか、地下牢とだけ言っておこう
今、君の身柄は憲兵団が受け持っている
先程、ようやく我々の接触が下りた……
これからエレン、君が昏睡状態だった3日間に起こった
ことを話そうと……」
エルヴィンは起きたばかりのエレンに状況説明を話し
出した。
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「これが三日間の出来事だ…
エレン、何か質問はあるか?」
「これからどうなるんですか⁉︎
あと…オレと一緒にいた訓練兵は⁉︎」
「話を聞いているよ…
あの二人以外にも君の過去を知る者すべてにね……
これから我々がすることはあまり今までと変わらないな」
「あ……」
エルヴィンは懐から一つの鍵を取り出すとエレンは
驚いた。
「その鍵は…」
「ああ…君の持ち物だ…後で返すよ
君の生家、シガンシナ区にあるイェーガー医師の家の
地下室…そこに巨人の謎がある……そうだね?」
「はい…おそらく…父がそう言ってました」
「お前は記憶喪失で親父は行方知れずか……
随分、都合のいい話だな…」
「リヴァイ…彼が嘘をつく理由は無いとの結論に
至ったはずだ」
曖昧なエレンの発言にリヴァイは反論し返したが、
それはエルヴィンによって止められた
「まだまだわからないことだらけだが…
今すべきことは君の意志を聞くことだと思う」
「俺の意志ですか?」
「君の生家を調べる為にはシガンシナ区ウォール・
マリアの奪還が必要となる…
破壊されたあの扉を速やかに塞ぐには飛躍的手段……
君の『巨人の力』が必要になる……
やはり我々の命運を左右するのは巨人だ
『超大型巨人』も『鎧の巨人』もおそらくは君も同じ
原理だろう……
君の意思が"鍵"だ
この絶望から人類を救い出す"鍵"なんだ」
エルヴィンの質問にエレンはすぐに答えれずにいると、
やはりそれが気に食わないのか、リヴァイが
追撃の入れる。
「オイ…さっさと答えろグズ野郎
お前がしたいことは何だ?」
リヴァイの追撃の質問をエレンは顔に影を落としながら、
答える。
「調査兵団に入って…
とにかく巨人をぶっ殺したいです」
「ほぅ…悪くない…」
リヴァイはエレンの意志を聞いて、エレンの地下牢まで
歩き出す。
「エルヴィン、コイツの世話は俺が責任持つ…
上にはそう言っておけ……
俺はコイツを信用したわけじゃない
コイツが裏切ったら、暴れたりすればすぐに俺が殺す
上も文句は言えんハズだ…俺以外に適役がいないからな…
認めてやるよ、お前の調査兵団入団を……」
リヴァイはエレンに言い終わると、元の場所まで歩き
出した。
エルヴィンは再度、質問があるかと問うとエレンは
カールが何でいるのかと質問した。
「彼は今から調査兵団の兵士としてこの場にいる」
「「⁉︎」」
エルヴィンの発言は二人を驚かせた。
何故ならカールはすでに調査兵団の兵士という扱いで
ここにいたからだ。
それはカール本人も驚いていた。昨日の約束と全く
異なる事をエルヴィンが発言していたからだ。
「カール、君は驚いているだろうが、
これは今日の朝、兵法会議にはエレンの幼馴染と
駐屯兵の一人しか入らないと伝えられてね
では調査兵ならどうかと申請してみたら、いけるとの
ことだったので、君の所属を調査兵団に移した……
今日から君は晴れて、調査兵団に入団したんだ」
「そうですか…分かりました」
「理解が早くて助かる……ではエレン、もう少しの間だけ
ここで辛抱してくれ、
我々が何とかしてみせるから……」
エルヴィンはエレンに最後に伝言を伝えると、
階段を登って行ったので、それに続くリヴァイの後を
追って、階段を登った。
「エルヴィン団長、先程の話は本当ですか?」
「ああ、君の軍法会議の参加は憲兵団から不満が出てね
調査兵ならその場に入れると思い、君の所属を調査兵団に
変えてしまったことは申し訳ない」
「いえ、大丈夫です
調査兵になるのが少し早まったぐらいですし…」
「理解してくれてありがとう
調査兵団の制服一式はこの建物を出る時に調査兵にもらう
ようにしてくれ」
「わかりました!」
カールはエルヴィン達と別れて、入り口を目指して
走った。
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