駅前広場。
2人が同じタイミングで転送される。
1人は唯一。
そしてもうひとりは陽菜だった。
(こいつ)
唯一は鬱陶しそうな顔をした。
(生きてやがったか。
ていうか、こんなひよっこが俺のパートナー?)
1つは陽菜が生きていること。
デザイアグランプリから退場するとき、デザイアドライバーにセットされているバックルは消滅する。
そのため、なにかの拍子で剣の腕が立つブッサシーに回らないよう、聖剣ソードライバーレイズバックルをセットしたが、生き残ってしまったので、まだ消えていないのである。
2つは1回戦で瀕死になっていた人物がパートナーなこと。
チーム戦において、味方の能力は重要であり、勝ち残りに大きな影響が及ぶが、かわいいだけしか取り柄のなさそうな女の子がパートナーなため、唯一は不満でしかなかった。
「……ぁ……ぇ……ぇっ……ょょょ」
陽菜は唯一に挨拶しようとしたが、ジャマトに殺されかけたことにより、また自信をなくしてしまい、声が出せなかった。
「……チッ」
唯一は陽菜を見下ろすと舌打ちをすると
『TWIN SET』
「…変身」
コマンドツインバックルをデザイアドライバーにセットし
『TAKE OFF
COMPLETE
JET & CANON
READY FIGHT』
仮面ライダーハイエズ コマンドフォーム ジェットモードに変身した。
「ぇ……ぁ……ぁぁ……ぇ」
突然、パートナーが変身したことにより、陽菜は困惑する。
「クローに変身して乗れ」
ハイエズは陽菜に淡々と言った。
「ぇ……ぁ……ぁ」
陽菜は言われた通り、クローレイズバックルを取り出そうとしたが、役に立てるようにとブーストマークIIレイズバックルを探した。
しかし、ブーストマークIIレイズバックルは、陽菜が気絶している間にハイエズに奪われていたので、どこにもなかった。
「いいから!!
さっさと変身しろ!!」
「ひっ……!!」
怒鳴られた陽菜は涙目になりながら、クローレイズバックルをデザイアドライバーにセットした。
『SET』
「へ………ん………」
『ARMED CROW
READY FIGHT』
陽菜は仮面ライダーピピヨ アームドクローに変身した。
「ほら、乗れ」
すると、ハイエズは背中を見せてしゃがんだ。
「……は……ぃ」
ピピヨは恐る恐るハイエズの背中におぶられると
「落ちるなよ。
ルールは2人でゴールだからな」
ハイエズは冷たい口調で言うと、肩のウイングエンジンを稼働させ、ジェット噴射を始めた。
「ぇ……」
ピピヨは驚きながらもがっしりとしがみつき、高速移動に振り落とされないよう耐えた。
-市街地-
「ちょ……!
離せよ!!」
ブッサシーはタイパーの手を振り解いた。
そして、元来た道を戻ろうとする。
「いや、待って。
どこいくの?」
タイパーは慌てて、ブッサシーの両肩を掴み、制止した。
「どこって!
ジャマトだよ!!
あんなたくさんいたじゃねえか!!」
ブッサシーはジャマトがいた方を指さしながら、駄々をこねるように言う。
「……あのね。
これは“ゴール到達ゲーム”。
“ジャマト討伐ゲーム”は終わったの。
ゴールにたどり着ければいいの。
ジャマトは斃さなくてもいいの。
わかった?」
タイパーは子供をあやすような口調で言うが
「はあ!?
それだとつまらねえだろ!!
あんだけいるんだから倒していこうぜ!!」
とまるで理解していないようだった。
「……あなた。
デザ神になるつもりある?」
「デザ神……?
なんだそれ?」
ブッサシーの答えにタイパーはまた唖然として固まり、しばらくすると頭を抱えた。
「あなた……ジャマトを倒したいだけなのね……。
デザ神っていうのは
「よくわかんねえけど!
戻るぞ!! 休憩は終わっただろ!!
さあ! 一騎当千!!」
ブッサシーはまたタイパーの言うことを最後まで聞かず、走り出そうとした。
「待って」
タイパーはブッサシーの腕を掴み、なんとか止める。
「なんだよ!」
「貸して。
直してあげる」
何度も止められて文句を言うブッサシーに、タイパーは優しく言った。
「……これか?」
ブッサシーはジカンギレードを見た。
直してもらえるならと渡そうとしたが、1回戦のハイエズのことがあり、慎重になっていた。
「いいから。
私は待つのが苦手なの。
悪いことはしない。
それにケンモードの方が、あなたには戦いやすいんでしょ?」
「……これ以上壊すなよ」
ブッサシーは渋々タイパーに、ジカンギレードを渡す。
「ありがとう」
タイパーはジカンギレードを見渡し
「あった」
と言うと、銃口近くにあるロックボタンを押して、銃体部分を回転させる。
すると、隠れていた刀身が現れ、文字もジュウからケンになった。
「はい。
ここのロックボタンを押しながら回すとモードが切り替わるの。
内部構造もガラリと変わるから、近距離遠距離の使用用途にわけて
「サンキューな!!
これでまた戦える!!
お前、いいやつだな!!
あのハイエナ野郎とは大違いだぜ!!」
タイパーは渡しながら解説したが、ブッサシーはまるで聞く耳を持たなかった。
(まあいいか。
ジオウフォームは、時間の流れが正確にわかるフォーム。
あんな馬鹿みたいな人でも、タイムチャージのチャージ完了をコンマ一秒の遅れもなく出せるから、説明がなくても体感でなんとかできるか。
……私がほしいけど)
タイパーは心の中で納得させていると
「……あれ?」
ブッサシーが目の前から消えていた。
「まさか……」
タイパーは慌てて元来た道を戻ると
「やっぱり」
ブッサシーはジャマトの群れへと突撃し、次から次へとジャマト達を切り刻み、斃していっていた。
「言っても無駄か……」
タイパーはため息をつくが、すぐにホルダーからニンジャデュアラーを取り出し、再び手に持った。
「時間ももったいないし……さっさと片付けるか」
刃 総人/仮面ライダーブッサシー
R ジクウドライバーレイズバックル
H シールドレイズバックル
ジカンギレード(ケンモード)
金成 恵都/仮面ライダータイパー
R ニンジャレイズバックル
ニンジャデュアラー(ツインブレード)
天王 唯一/仮面ライダーハイエズ
R コマンドジェットバックル
L コマンドキャノンバックル
H ブーストマークIIレイズバックル
レイジングソード
願い:すべてが俺の望み通りになる世界
朝田 陽菜/仮面ライダーピピヨ
R クローレイズバックル
H 聖剣ソードライバーレイズバックル
レイズクロー
願い:わたしの引っ込み思案が直った世界
傾木 心/仮面ライダースケープ
R アローレイズバックル
H フィーバースロットレイズバックル
レイズアロー
立上 秀/仮面ライダーシンバル
R マグナムシューター40Xレイズバックル
L ブーストレイズバックル
マグナムシューター40X
R(デザイアドライバーの右側にセット (上半身))
L(デザイアドライバーの左側にセット (下半身))
H(レイズバックルホルダーにセット)
空白(手に持っている)