《MISSION CLEAR》
仮面ライダーシンバルこと立神秀は変身を解除し、朗らかな笑みを浮かべながら、スパイダーフォン片手に、ペアを見た。
「さすがの力ですね」
「…………」
その言葉を受け取ったのは、T・レックスのマスクをした、《仮面ライダーボークン》こと、古力(いにしえ ちから)。
無言でデザイアドライバーからモンスターレイズバックルを外して変身解除。
秀に一瞥もなく、ミッションクリアの喜びも噛みしめることなく、この場を去っていった。
「ストイックな方だ」
秀はそう言うと、スパイダーフォンを操作して、エリアからロビーへと自らを転送した。
街の上空をジェット噴射で飛ぶハイエズと、その上に乗るピピヨ。
ゴールを目指して、虱潰しに飛び回るがそれらしきものは見付からない。
「おい…!!
お前も変なものがあったらちゃんと言えよ!!」
「ぅぅ……」
ハイエズは背中のピピヨに怒鳴るように言うが、ピピヨはあまりの速さと10m近くある高度に目を開けることができなかった。
「なんで俺がこんなやつ」
ハイエズは不満そうに呟いていると
(……ん?)
遠くの方から風切り音が聞こえたと思うと
「ふんっ!!」
矢状のエネルギーが目に入り、ハイエズはレイジングソードを手にとって、そのエネルギーを切り裂いた。
「わっ!!?」
だが、無理な体勢になったのか、背中のピピヨはハイエズから落ちてしまう。
「きゃー!!!」
ピピヨは悲鳴を上げながら落下していくが、
(こんくれえなら死にはしないか)
と、どこからか攻撃してくる敵へと目を向け
(あそこか……)
500m先に、こちらにレイズアローを向けるジャマトライダーを見付けた。
その腰にはジャマトバックルとアローレイズバックルがセットされてある。
「クエトビ……」
ジャマトライダーはアローレイズバックルのクレストを引き、ジャマトバックルを押し込むと、ピピヨにレイズアローを向け、ツルが絡まった巨大な矢のエネルギーを発射。
《HYPER ARROW VICTORY》
(点数稼ぎでもしとくか)
その動きを見ていたハイエズは、射線上に素早く移動し、レイジングソードのボタンを押した。
《RAISE CHARGE》
そして、巨大なツルの矢に合わせる形で、トリガーを引き、レイジングソードを振るう。
《TACTICAL RAISING》
「はあ!!!」
電撃と超高熱のエネルギーを纏ったレイジングソードは、巨大なツルの矢を切り裂き、消滅させた。
その瞬間、ハイエズの目の前に、ハテナミッションボックス002が転送された。
だが、場所は上空。
ボックスは、そのまま落下していく。
「あ、待て!」
ハイエズはレイジングソードをホルダーにセットすると、ボックスを追い掛け、地面スレスレを飛び
「うっ…!!」
先に地面へ叩き付けられたピピヨの上を通り越して、ボックスをキャッチした。
「ふー!
危ねえ、大事なものが壊れたら仕方ねえもんな」
ハイエズはそう言いながら、ピピヨには全く目を向けずにボックスを開いた。
「……ちっ、大したもんではねえか」
中は銃撃の力を内包したバックル──《マグナムレイズバックル》だった。
強力なレイズバックルだが、コマンドツインバックルやブーストレイズバックルマークIIといった、より強大なレイズバックルを持つハイエズにとっては不要な産物だった。
「まあ、楽なミッションだし……妥当か」
ハイエズはスパイダーフォンに表示されるシークレットミッションの内容──“ジャマトライダーの必殺技からチームを守る”を見ながら、呟いた。
「えほっ……えほえほ……」
一方、地面に叩き付けられ、起き上がれないピピヨ。
目は薄っすらと開き、マスク越しにハイエズを見た。
(チーム戦じゃ……ないの…………?)
振り落とされ、助けられず、自分のことよりもレイズバックルの方に関心が向かれる。
無価値のように扱われる自分に、ピピヨは仮面の内に悲しき涙を流すのだった。
「……こいつ…?
生きてるか?
変身してるから大丈夫だと思うが……まあ、骨の一つが二つ折れててくれる方が、大人しくしてくれるから、運ぶ俺としては楽か」
ハイエズは、マグナムレイズバックルを片手にピピヨに近付き、見下ろした。
「こんなハズレバックルいらないだろ」
そして、ピピヨのデザイアドライバーから、クローレイズバックルを外し、投げ捨てると、マグナムレイズバックルを、セットした。
《SET》
「あれさえ出してくれればそれでいい」
そう言うと、ハイエズはマグナムレイズバックルのリボルバーを回し、トリガーを引いた。
《MAGNUM》
すると、ピピヨの上半身に白い装甲が纏われ、ピピヨは《マグナムフォーム》にフォームチェンジした。
そしてその手に、専用銃である《マグナムシューター40X》が現れる。
「貰うぞ」
ハイエズはそう言うと、マグナムシューター40Xをピピヨから奪う。
そして、ジェット噴射で上空へ行き、近距離戦が得意な基本系のハンドガンモードから、遠距離戦が得意なライフルモードへとモードチェンジさせた。
ジャマトライダーへと向けると、背面のレバーを引き
《CHARGE》
トリガーを引いた。
《TACTICAL SHOOT》
マグナムシューター40Xからは、弾丸が放たれ、真っすぐ500m先のジャマトライダーに飛んでいく。
「オヴォリチャ」
ジャマトライダーは、ピピヨにレイズアローを向けており、ハイエズには気付いていなかった。
ハイエズはその結末を観ることなく、ピピヨのもとへと戻り、遠くから聞こえる爆発音を耳にした。
その瞬間、ハイエズの手元にまたもハテナミッションボックス002が転送された。
「ほら、返す」
片手が塞がっては開けづらいため、ハイエズはマグナムシューター40Xを、ピピヨの横へと投げ捨てる。
「……なんだ?
これ?」
ハイエズがボックスから取り出したのは、地図だった。
「……う……」
ピピヨは痛みが引いてきたのか、なんとか体を持ち上げ、立ち上がる。
「ちっ」
ハイエズは舌打ちをし、地図を見る。
(これは……ゴールの地図か!
ほー……あの広場か……?
だが……さっき上空だと何もなかったような……?
そこになにか眠ってるのか?
まあいい、ゴールはわかったんだ)
ピピヨも興味深そうに、地図を見ようとした
そのとき
《RAISE CHARGE》
ハイエズはレイジングソードを取り出し、ボタンを押し、トリガーを引く
《TACTICAL RAISING》
「ふん!!」
そして、地図を投げると、レイジングソードで、地図を粉々に刻み、その熱エネルギーで焼き払ってしまった。
「ぁぁ……」
ピピヨは重要そうなものを焼いてしまったことに、唖然とした声を出した。
「場所は分かった。
もし、携行して奪われてでもしたら危ねえだろ。
そこんとこ頭使えよひよっこちゃん」
ハイエズはそう言いながら、ピピヨを無理矢理おぶると、また上空へと向かってジェットで飛んでいった。
刃 総人/仮面ライダーブッサシー
R ジクウドライバーレイズバックル
H シールドレイズバックル
ジカンギレード(ケンモード)
金成 恵都/仮面ライダータイパー
R ニンジャレイズバックル
ニンジャデュアラー(ツインブレード)
地図
天王 唯一/仮面ライダーハイエズ
R コマンドジェットバックル
L コマンドキャノンバックル
H ブーストマークIIレイズバックル
レイジングソード
願い:すべてが俺の望み通りになる世界
朝田 陽菜/仮面ライダーピピヨ
R マグナムレイズバックル
H 聖剣ソードライバーレイズバックル
H マグナムシューター40X
願い:わたしの引っ込み思案が直った世界
傾木 心/仮面ライダースケープ
R アローレイズバックル
H フィーバースロットレイズバックル
レイズアロー
立上 秀/仮面ライダーシンバル
R ブーストレイズバックル
H マグナムシューター40Xレイズバックル
H マグナムシューター40X
古 力/仮面ライダーボークン
H モンスターレイズバックル
R(デザイアドライバーの右側にセット (上半身))
L(デザイアドライバーの左側にセット (下半身))
H(レイズバックルホルダーにセット)
空白(手に持っている)