デザイア!(仮題)   作:ココリンク

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XV(仮題)

「はあ……はあ……はあ……

……! ブッサシーくん!!」

 

「……! おお!

タイパー!!」

 

スパイダーフォンの地図機能は、ペアの場所を表示してくれていた。

 

そのため、タイパーは地図をもとに、草原にいるブッサシーとすぐに合流できた。

 

ブッサシーは変身を解除している。

 

「よかった……」

 

タイパーは安心感からか、ぺたりと地面に座り込んでしまった。

 

「大丈夫だったか?」

 

総人はタイパーに手を伸ばして心配そうに訊く

 

「大丈夫じゃない!!

疲れたー!!」

 

タイパーは駄々っ子のように地面に倒れ込んだ。

 

「えっ!?

俺のジカンギレード壊れたのか!?」

 

「……え?」

 

タイパーは驚き、総人が手を伸ばす方を見た。

 

それは、自分の左手──ジカンギレードだった。

 

「…………ぶじ」

 

タイパーは不貞腐れた声を出して、ジカンギレードを総人に渡した。

 

「よかったー!

……っておい! また壊れてるじゃねえか!!」

 

総人はジカンギレードを受け取ったが、形状がジュウモードだったので文句を言った。

 

「…………」

 

『ケン!』

 

タイパーは無言でジカンギレードを奪い取り、ジュウモードからケンモードにした。

 

「はい」

 

「おー!

サンキュー!!」

 

総人はケンモードに戻してもらったことに喜び、嬉しそうに礼を言った。

 

「はあ……」

 

タイパーは溜息をつくと、変身解除して、呆れた視線を総人に送った。

 

「思い出した。

ブッサシーくん……あなた。

神殿で声高らかに願いを宣言した子でしょ?」

 

「……?

ああ!! 言ったぞ!!」

 

「おかしな人とパートナーになったものね。

なに? その“刀を使える”って?

願いなの?」

 

「なにもなにもないだろ!

刀だぞ! 刀!!

使いたいだろ!?」

 

総人は純粋な眼差しを恵都に向ける。

 

恵都は呆れた顔をしながらも、安心したように笑った。

 

「ふふ。

一緒に戦ってわかったけど。

あなたって……そう。

バカなんだね」

 

「おう!」

 

「……否定しないんだ」

 

「だって、事実だからな!

俺はバカだから作戦とかよくわかんねえし、ジャマトを倒すよ以外のミッションはクリアしたことはねえ!!」

 

「ふふ。

あなたといると、退屈しないね」

 

得意げに豪語する総人に、恵都は笑うと懐から地図を取り出した。

 

「その闘争本能のおかげかな?

運営のツボをついてるのか、意識せずにシークレットミッションを達成してる。

それが面白くて、あなたにインビテーションが、届くのね」

 

「……ん? どういうこと?」

 

「なんでもない。

……ん?」

 

よくわかっていない総人を流した恵都は、地図に目をやると、不思議な事に気づいた。

 

(これ……さっきと違う?)

 

地図が示すマークがさっき見たときと違う気がしたからだ。

 

恵都はスパイダーフォンを取り出し、地図の写真を出した。

 

「……!?

やっぱり!!」

 

「……ん?

なんだ?」

 

恵都の大声に反応し、総人は恵都のスパイダーフォンを覗き込んだ。

 

「見て!!

このマーク!

この写真と、この地図!

同じものを写したはずなのに、全然違う!!」

 

恵都の言う通り、地図のマークの場所が変わっていた。

 

スパイダーフォンの写真では公園。

 

そして今は、今いる草原の近くにある。

 

「……ほんとだ?

え? どういうこと?」

 

「分からない……」

 

「……ていうかこれ、移動してねえか?

俺達の方に」

 

「……? 移動?」

 

総人の指摘に、恵都は目を凝らしマークを見た。

 

「……! ほんとだ!!」

 

すると、地図の中のマークがゆっくり、少しずつだが、移動しているのに気付いた。

 

(ゴール……か、それのヒントは移動している……

さっき、そのマークの近くにはなにが……

移動するもの……ゆっくりと……ゆっ……くり………と………)

 

恵都は考えている内に恐ろしいことに気付いた。

 

「ジャマト」

 

「え!?

ジャマト……!?

どこだ!?」

 

恵都の呟きに、総人は反応し、ジクウドライバーレイズバックルを手に取った。

 

「違う。

このマーク……ジャマトライダーの場所を指し示してるんだ……」

 

「え!?

すげーじゃん!!

強いやつと戦い放題じゃねえか!!」

 

「違う!

わざわざあんな手のかかったシークレットミッションが、ジャマトライダーと遭遇しないための御守りだとは思えない!

きっと、必要なんだよ!

あのジャマトライダーを倒す必要が!!」

 

「いいじゃねえか!!

俺は賛成だぜ!!」

 

「あー……もう!!」

 

嬉しそうな総人に、ジャマトライダーの脅威をこの身で感じた恵都は頭を抱える。

 

「あのジャマトライダーを倒すんだよ!!

いい!! あのジャマトライダーはそんじゃそこらのとは違う!!

普通のジャマトライダーでも、苦労するのに、あいつは!

ゾンビバックルもつけてるんだよ!!」

 

「じゃあそいつを奪っちゃえばいいじゃん!」

 

「……え?」

 

必死の形相で訴える恵都に、総人はしたり顔で言った。

 

「なんか俺……あいつにシカトされてる気が済んだよな……

だからさ、俺があいつに近付いてこっそり取ればいいんだよ!

俺、ゾンビバックルほしいし」

 

「…………たしかに」

 

恵都は公園付近での戦いを思い出した。

 

「あのジャマトライダーは、私ばかり狙って、ブッサシーくんはほとんど狙わず、あしらうだけだった。

でもなんで……?

…………………………………」

 

恵都は考え込み、黙り込んでしまった。

 

「……おーい。

大丈夫か?」

 

急に物言わなくなった恵都に、総人は心配になり、顔の前で手を振った。

 

「(地図のマークはジャマトライダーだった。

だとしたら、地図と関係が……

それにさっきのマーク……私達の方に移動してる……

ってことは。地図を認識してる…?

さっきの戦い……地図を持ってたのは

……私!!)

そうか!!!」

 

「わっ!

ビックリした!?」

 

恵都はすべてが繋がり、大声を出した。

 

「ブッサシーくん。

あなた、強敵とは本気で戦いたい?」

 

「……ああ!」

 

「じゃあ決まり」

 

恵都はそう言うと、地図とニンジャバックルを総人に差し出した。

 

「交換。

これらと、あなたのジクウドライバーレイズバックルと、シールドレイズバックル頂戴」

 

「えーー!

ジカンギレード気に入ってたんだけどな……」

 

総人はジカンギレードを大事そうに抱えた。

 

恵都は首を振り

 

「あなたにはジカンギレードは持て余してる。

ブッサシーくんの剣術とその身のこなしなら、ニンジャデュアラーの方があってる。

そして、私の時間に対する厳格性とジオウフォームはあってる」

 

「……ちぇ……

でもよ……いくら小型といえ、レイズバックルの代わりが地図ってなんだよ?」

 

「あら、この地図持ってると、ジャマトライダーにシカトされなくなるわよ」

 

「……え!?

そうなのか!?」

 

「うん。

さっき私ばかり狙われてたのはこの地図を持ってたから。

だから、あなたがこの地図を持って。

私は後ろから援護する」

 

「おー!

それならいいぜ!!」

 

交換は成立。

 

恵都はジクウドライバーレイズバックルと、シールドレイズバックル。

 

総人はニンジャレイズバックルと地図を受け取った。

 

「……来たよ」

 

その瞬間、恵都の顔付きが変わった。

 

遠くに、ジャマトライダーが見えたからだ。

 

「おう!!」

 

総人は嬉しそうな表情をした。

 

そして、2人同時にレイズバックルを右手に持った。

 

総人はニンジャレイズバックル。

 

恵都はジクウドライバーレイズバックル。

 

シールドレイズバックルはホルダーにセットしている。

 

『SET』 『ジクウドライバー』

 

「ねえ」

 

「なんだ?」

 

デザイアドライバーに、ジクウドライバーレイズバックルをセットした恵都はすぐにクレストを押さずに、総人に話し掛けた。

 

「私の願いは“待ってる時間がなくなる世界”。

だから、変身ポーズとかも時間の無駄だと思ってた。

……けど、チーム戦なら違うね」

 

恵都は体をすっと起こし、右手の人差し指と親指を伸ばして、Vの字を作った。

 

本人としては知る由もないのだが、奇しくもそれはジクウドライバーレイズバックルが内包する時の王者の決めポーズを反転した形だった。

 

「2人の息を合わせるため。

連携が取れないまま戦う方が、時間の無駄だったんだね」

 

「え、いや……別に、そんな意味は」

 

「え?」

 

「……え?」

 

清々しい感じで言った恵都だったが、総人は別に変身ポーズに意味を深く考えていなかったようだった。

 

しばらく沈黙が続き、何事もなかったかのように総人もポーズを取ると、息を合わせ

 

「「変身!!」」

 

と同時に叫び恵都はジクウドライバーレイズバックルのクレストを押し、総人はニンジャレイズバックルのレバーを引いた。

 

『ライダータイム!!』  『NINJA』

『仮面ライダージオウ!!』




刃 総人/仮面ライダーブッサシー
 R ニンジャレイズバックル
   ニンジャデュアラー(シングルブレード)
   地図
 願い:刀を使える!


金成 恵都/仮面ライダータイパー
 R ジクウドライバーレイズバックル
 H シールドレイズバックル
   ジカンギレード(ケンモード)
 願い:待ってる時間がなくなる世界



天王 唯一/仮面ライダーハイエズ
 R コマンドジェットバックル
 L コマンドキャノンバックル
 H ブーストマークIIレイズバックル
   レイジングソード
 願い:すべてが俺の望み通りになる世界


朝田 陽菜/仮面ライダーピピヨ
 R マグナムレイズバックル
 H 聖剣ソードライバーレイズバックル
 H マグナムシューター40X
 願い:わたしの引っ込み思案が直った世界


傾木 心/仮面ライダースケープ
 R アローレイズバックル
 H フィーバースロットレイズバックル
   レイズアロー


立上 秀/仮面ライダーシンバル
 R ブーストレイズバックル
 H マグナムシューター40Xレイズバックル
 H マグナムシューター40X


古 力/仮面ライダーボークン
 H モンスターレイズバックル




R(デザイアドライバーの右側にセット (上半身))
L(デザイアドライバーの左側にセット (下半身))
H(レイズバックルホルダーにセット)
空白(手に持っている)
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