第1回戦。
ジャマト討伐ゲーム。
市民を追い出し街を占拠したジャマト達。
その駆逐に仮面ライダーが挑む。
ジャマトを倒してもらえるポイント数の上位8名が、2回戦へ出場できる。
ジャマトの種類によってポイントが異なり、強いジャマト程、ポイントが高くなる。
弱いジャマトをたくさん倒してチリツモを狙うもよし。
強いジャマトを狙って一発逆転を狙うもよし。
各ライダーはそれぞれの思いを胸に、ジャマトへ立ち向かう。
住宅街。
『SET』
「変身」
『GREAT
READY FIGHT』
ハイエナ型のマスクを被った仮面ライダーハイエズは、《コマンドジェットバックル》を用いて、レイジングフォームに変身。
ハテナミッションボックス002を投げ捨て、どこからともなく飛来した《レイジングソード》を手に取った。
「他愛もなかったな」
ハイエズは捨てられたボックスを見ながら、冷たく呟いた。
手に持つスパイダーフォンには、“エントリーフォームのまま初めのジャマトの群れを討伐する”と表示されていた。
シークレットミッションを達成したのだ。
仮面ライダーハイエズに変身するのは、天王 唯一(てんのう ただいち)。
クールな冷血漢だ。
「良いバックルは手に入れたが……
解放までが面倒だな」
ハイエズはレイジングソードに付く、《コマンドキャノンバックル》を見詰めた。
コマンドジェットバックルとコマンドキャノンバックル。
この2つのバックルを同時にセットすると、《コマンドツインバックル》となり、強力なコマンドフォームに変身できる。
だが、レイジングソードからコマンドキャノンバックルを取り外すには、レイジングソードで攻撃してパワーを溜めなくてはいけなかった。
「まあ、適当に探すか」
ハイエズはレイジングソードを手に、パワーと討伐ポイントを溜めるため、ジャマトを探し始めた。
場所は代わり、自然豊かな公園。
「はあ……はあ…………
(もう……来ないよね)」
デザイアドライバーを腰につけた一人の少女が、ビックリミッションボックス001を持ちながら、木陰に逃げ込んだ。
彼女が様子を窺う方には10体のジャマトがウロウロと何かを探し回っている。
少女の名前は朝田 陽菜(あさだ ひな)。
引っ込み思案の内気な少女だ。
陽菜は蓋を開けて、中を取り出す。
中身は《クローレイズバックル》だった。
(戦えるかな……わたし……)
陽菜は今まで何回もデザイアグランプリにエントリーしてきた。
だが、その内気な性格や、初回に瀕死の重症を負った経験から、お題のクリアもままならず、一回戦敗退がほとんどだった。
今度こそはと意気込んだものの、ジャマトの姿を見た途端、恐怖で戦意喪失してしまい、逃げ込んだのだ。
(変身だけ……変身だけなら)
陽菜は変身すれば、戦う気力が出るのではと思い、クローレイズバックルをデザイアドライバーにセットしようとした。
そのとき
「おらおらおらー!」
と勇ましい女性の声が聞こえた。
「ババ!?」
「ラサラチャ!?」
その瞬間、ジャマト達の群れに弓矢が降り注いだ。
(なに?)
陽菜が恐る恐る声の方を見ると、ヤギ型のマスクをしたライダー──《仮面ライダースケープ》が、緑色の弓──《レイズアロー》を持って、陽菜を探すジャマトの群れに立ち向かっていた。
変身者は傾木 心(かたむき こころ)。
過激な女性だ。
不意の攻撃でジャマトは4体、一気に倒れた。
「ラサビロビビ!!」
「ビトケ!!」
残りのジャマトは怒ったような素振りを見せて、スケープに襲い掛かった。
「死ね!! モブ野郎!!」
スケープはそう言い放ちながら、ドライバーのアローバックルを操作した。
すると、レイズアローにエネルギーが溜まりだし
『ARROW STRIKE』
「バーーン!!」
「キョトキョー…!!」
弓を引くと、巨大なエネルギーの矢がジャマト達に飛んでいき、4体同時に討伐した。
「はい、残り滓」
そう言いながら、スケープは残った2体のジャマトに弓矢を放ち、討伐した。
「ザッコ、話にならないわ」
スケープはレイズアローを肩に掛けながら、捨て台詞を吐く。
(すごい……)
そんなスケープに、陽菜は憧れと少しの妬みの感情を抱いていた。
(あの人と一緒に戦えば、わたしも変われるかも)
陽菜の願いは“わたしの引っ込み思案が直った世界”。
その第一歩にするため、陽菜は共闘を申し出ようと、クローレイズバックルを握り締め、スケープのもとへ向かった。
スケープはスパイダーフォンに来た通知を確認し、転送されたハテナミッションボックス002を開いた。
「お! 金ピカじゃん!!
ラッキー!!」
中身は“フィーバースロットレイズバックル”だった。
スケープは試しにデザイアドライバーにセットしようとしたそのとき
「あの……」
陽菜が話しかけた。
「なに?
え? 一般人?」
スケープは生身の人間を見て、驚いた声を出した。
1回戦が開始してもう10分は経っているので、変身していないのはおかしいことだ。
「いや……あの…………その……」
陽菜はもじもじし、下を向いてしまう。
「てか、ドライバー付けてるからデザグラの参加者じゃん。
じゃあ、今のジャマトの群れはあんたの?
なるほどね、だから急に“他の参加者のジャマトの群れを倒す”ってシークレットミッション達成したのか」
「えっと……あのその……わたしと……ぃっょ」
陽菜は本題を伝えようとしたが、段々と声が小さくなってしまう。
「え…? なに?
てかあんたなんで変身していないの?
てかどいてジャマ」
「え……」
スケープは取り合おうとせず、陽菜の肩に手を当てた。
「控えめに言って消えろゴミ」
そして、冷たく言い放つと、陽菜を突き飛ばして、ジャンル探しに走った。
残った陽菜は放心状態に入った。
しばらくすると、冷たくあしらわれたことに涙が溢れ、俯いたまま体を起こすことが出来ず、ひたすら泣きじゃくるだけだった。
天王 唯一/仮面ライダーハイエズ
R コマンドジェットバックル
H ???
レイジングソード
朝田 陽菜/???
クローレイズバックル
願い:わたしの引っ込み思案が直った世界
傾木 心/仮面ライダースケープ
R アローレイズバックル
H フィーバースロットレイズバックル
レイズアロー
刃 総人/仮面ライダーブッサシー
R ジクウドライバーレイズバックル
H シールドレイズバックル
ジカンギレード