デザイア!(仮題)   作:ココリンク

20 / 20
XX(仮題)

陽菜はジャマトから避けるように、部屋の隅で固まっていた。

 

「ジャ」

 

ジャマトは陽菜に近付こうと一歩踏み出すと

 

「きゃああああ!!!!」

 

「ジャーー!!!」

 

また陽菜は悲鳴を上げ、それをきいたジャマトは驚き声を上げた。

 

 

「こ……こここ……こな……いで………」

 

陽菜はドライバーにセットしぱなしのマグナムレイズバックルに指をかけ、ジャマトを牽制する。

 

「……ジャ…………」

 

ジャマトは困った様子を見せた。

 

そしてそのまま膠着状態になった。

 

 

 

 

 

 

『BOOST STRIKE』

 

「ふん!!」

 

「ジャ……ジャーー!!!」

 

ハイエズのスパルタ特訓は続いている。

 

全身のマフラーから炎を噴射させ、その推進力を乗せた高速キックに、ようやく剣の扱い方になれたジャマトでは捌き切れず、直撃を食らった。

 

爆発が置き、爆煙が部屋中を覆う。

 

「ちっ」

 

ハイエズは舌打ちをすると、スパイダーフォンで操作し、室内の空気を入れ替えると、倒れるジャマトの胸ぐらを掴んだ。

 

「ただのデザイアグランプリのゴミクズが…!

使えねえな!」

 

ハイエズはそう言い捨てると、負担の大きいブーストマークIIレイズバックルを外し、トレーニングルームの外に出た。

 

 

 

 

 

それから、1日目のトレーニングの時間が終わった。

 

プレイヤーはこの3日間デザイア神殿で寝泊まりすることになっている。

 

それぞれの部屋は個室で分けられており、トレーニングルームに入ったり、他プレイヤーを著しく妨害するような行為をしなければなにをしても自由だった。

 

 

 

「はあ……」

 

陽菜が浮かない顔で、サロンに入った。

 

ここではプレイヤー同士の交流が行われたり、飲食物やアメニティの提供がされたりする。

 

もう深夜の2時近く。

 

誰もいなかった。

 

陽菜はあれから、ジャマトと一切の交流ができず、明日のことを考えると寝るに寝れず、気分転換にサロンへと立ち寄ったのだ。

 

(だれもいない……落ち着く)

 

カウンター席に付くとタブレットから、アメニティを選択。

 

ひよこの大きなぬいぐるみをタッチすると、陽菜の前にそのぬいぐるみが現れ、陽菜は抱っこして顔を埋めた。

 

(もふもふ……しあわせ)

 

陽菜がしばらくそうしていると

 

「ああ……邪魔立てはしませんよ

ええ、もしそうだとしても、彼なら大丈夫でしょう」

 

と誰かの声が聞こえてきた。

 

陽菜は慌てて顔を上げ、どこかに隠れようとしたが

 

「……おや?

…………これはこれは」

 

その声の主、秀はサロンにすぐ入って来ていた。

 

「ぇ……え……えっと……こ……ここここ」

 

陽菜はどうしたらいいかわからず、とりあえず挨拶しようとしたが、声が詰まってしまう。

 

「こんばんは。

お早い目覚めですね。

それとも、眠れないのですか?」

 

秀は、スパイダーフォンをふところにしまいながら、柔和な笑みで陽菜の隣に座った。

 

陽菜はぬいぐるみを抱きかかえながら、ゆっくりと頷いた。

 

「なるほど。

確かあなたは決勝進出は初めてでしたね?

緊張ですか?」

 

優しく問いかける秀に、陽菜は顔をうつむかせた。

 

「データを見る限りあなたは戦いが得意ではない。

そう見受けられます。

なので戦いを育成することも苦手ではないですか?

なら、そうしない選択も取れるかと」

 

「……?」

 

陽菜は顔を上げた。

 

「今回のルールでは、最後まで生き残ったジャマトを育てたプレイヤーが勝者です。

でしたら、あなたのジャマトは逃げに特化したジャマトにしたらどうでしょう?」

 

「逃げに……」

 

「その分。

あなたは誰かが育てたジャマトを倒す必要はあります。

ですが、心配はいりません。

あなたには大型バックルのマグナムレイズバックルがあります。

小型なら心許ないですが、ジャマト1体くらいでしたら、十分な性能ですよ」

 

「…………」

 

アドバイスを受けた陽菜は不安そうな顔で、デザイアドライバーにセットされたマグナムレイズバックルを見下ろした。

 

争い事は苦手な陽菜はなるべくなら戦いたくない。

 

それでも、引っ込み思案な自分は変えたい。

 

そして今、そのチャンスが目の前まで来ている。

 

陽菜は胸に手を当てゆっくり深呼吸した。

 

「ありがとうございます」

 

陽菜はお礼を言うと、ぬいぐるみを抱えながら自分の部屋に戻っていった。

 

 

「……さて。

夜は大人の時間ですよ」

 

秀はそう言うと、タブレットを操作し始める。

 

慣れた手つきで、なんらかのコードを入力すると

 

カウンターの上にビックリミッションボックス001が転送された。

 

秀は手に取り、中身を確認する。

 

その中には、デザイアドライバーが入っていた。





天王 唯一/仮面ライダーハイエズ
 R ブーストマークIIレイズバックル
 L
 H コマンドジェットバックル
 願い:すべてが俺の望み通りになる世界


朝田 陽菜/仮面ライダーピピヨ
 R マグナムレイズバックル
 H 聖剣ソードライバーレイズバックル
 H マグナムシューター40X
 願い:わたしの引っ込み思案が直った世界


立上 秀/仮面ライダーシンバル
 R ブーストレイズバックル
 H マグナムシューター40Xレイズバックル
 H マグナムシューター40X


古 力/仮面ライダーボークン




刃 総人/仮面ライダーブッサシー
 失格
 願い:刀を使える!


金成 恵都/仮面ライダータイパー
 失格
 願い:待ってる時間がなくなる世界


傾木 心/仮面ライダースケープ
 脱落


???/仮面ライダーサクリ
 失格




R(デザイアドライバーの右側にセット (上半身))
L(デザイアドライバーの左側にセット (下半身))
H(レイズバックルホルダーにセット)
空白(手に持っている)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。