デザイア!(仮題)   作:ココリンク

3 / 20
Ⅲ(仮題)

「ふん! はあ!!」

 

「ゼラオズテウト……!!」

 

草原地帯に場所を移したハイエズ。

 

レイジングソードのエネルギーを溜めるため、見通しの良い場所に移動し、手当たり次第にジャマトを討伐していた。

 

「雑魚程度だと雀の涙にもならない」

 

ハイエズはそう呟きながら、スパイダーフォンのスコア画面を開いた。

 

今のポイントは28ポイント。

 

1体につき1ポイントのポーンジャマトしか討伐しておらず、効率が非常に悪い。

 

他の参加者のポイントを確認することもでき、すでに100ポイントを越している者もいる。

 

それはつまり、討伐ポイントの高いジャマトが現れ、討伐に成功している者がいるということだ。

 

「やはり、多くのポイントを取るには強いジャマトを倒すしかないか。

どこかで強力なジャマトが現れているはずだ……。

こいつを解放できれば、空から探せるのにな」

 

ハイエズも気付いているが、移動手段が徒歩しかない。

 

レイジングソードのエネルギーを溜めて、コマンドフォームになれれば、ジェット飛行が可能になるので、いちはやくの変身を狙いたいがもう、近くにジャマトはいなかった。

 

「他を当たるか」

 

ハイエズは場所を移そうとしたとき

 

「お! おお!! おおおーー!!!」

 

と少年のものらしき歓喜の雄叫びを上げながら、こちらに駆け寄って来ていた。

 

「なんだ?」

 

ハイエズは警戒し、レイジングソードを構える。

 

「レイジングソードじゃん!!

コマンドツインバックルだ!!!」

 

「あいつは……

たしか、ブッサシーか」

 

走ってきたのはハリネズミ型のマスク──仮面ライダーブッサシーだった。

 

ハイエズは構えるのをやめて面倒くさそうに呟いた。

 

 

 

 

 

デザイアグランプリの参加者は、はじめにナビゲーターから、ビックリミッションボックス001に入れられた、デザイアドライバーと、認識ピンであり変身の中心核になる《IDコア》を渡される。

 

そして、デザイアドライバーにIDコアをセット。

 

それを腰に装着すると、デザイアグランプリのホームである《デザイア神殿》へとワープされる。

 

そこで、参加者達は初めて顔合わせし、自らの願いを《デザイアカード》と呼ばれる特別な台紙に記入するのだ。

 

そのときにブッサシーこと刃総人は声高らかに、テンション高く自分の願いを宣言していた。

 

ハイエズこと天王唯一はその手のタイプが苦手であり、極力関わりたくなかったのだ。

 

 

 

 

 

間近まで寄ったブッサシーはレイジングソードに釘付けになり、目を輝かせている。

 

「なあなあ!

お前、それどこで手に入れたんだ!!?

よかったら俺にくれよ!

……あ、こいつやるから!!」

 

ブッサシーは興奮したように早口で言うと、バックルホルダーから、シールドレイズバックルを差し出した。

 

「いらん」

 

ハイエズは即答で返し、差し出す手を払い除けた。

 

「ちぇ。

あ、じゃあこっちならどうだ?」

 

ブッサシーはデザイアドライバーにセットされている、ジクウドライバーレイズバックルを指差す。

 

が、ハイエズはもう場所を移動しようと、無視して歩き始めていた。

 

「あ!! おい!!

無視すんなよ!!」

 

ブッサシーは急いで追い掛け、ハイエズの肩を掴んだ。

 

「しつこい……!!

妨害行為だ。運営に通報する」

 

ハイエズは手を払い除け、ついに苛つきが抑え切れず、スパイダーフォンを取り出し、操作を始めた。

 

「ならこいつでどうだ?

このボタンで必殺技が使えるんだぜ?」

 

それでもブッサシーはハイエズの忠告を無視して、 今度はジカンギレードを交換条件に持ち出していた。

 

ハイエズは一瞬だけギカンギレードを見たが、無視してスパイダーフォンの操作を続けた。

 

「なんだよー。

無視か?」

 

ブッサシーは不服そうな顔をする。

 

そんな中、通報用の文章を打ち終わったハイエズは、送信ボタンを押そうとした。

 

そのとき

 

「あ! ジャマト!!」

 

とブッサシーが大きな声を出しながら指さした。

 

「なに!?」

 

ハイエズは思わず手を止めて、その方を見る。

 

そこには本当にジャマトがいた。

 

5体で2m程の植物の蕾のようなものを運んでいた。

 

「なんだあれ?」

 

ハイエズは遠目で確認しようとしたが

 

「おっしゃー!!

討伐討伐!!」

 

とブッサシーは雄叫びを上げながら、ジャマトに真正面から向かっていった。

 

「おま……!

ああもう!!」

 

ハイエズはスパイダーフォンを懐にしまい、ブッサシーに遅れを取られないよう、後を追いかけた。

 

「ジャジャ?」

 

「ジャ?」

 

蕾のようなものを運んでいるジャマトが、ブッサシーの声に気付いた。

 

「ジケト!」

 

「デエデアガ!!」

 

ジャマトは蕾を置くと、懐に滞納していた短剣を取り出した。

 

「チャビビー!!」

 

「クー!!」

 

そして、5体全員短剣を構えてブッサシーへ向かった。

 

「お! 武器持ち!!

ポイント高そうだな!!」

 

ブッサシーは嬉しそうに言うと、ジカンギレードを構えた。

 

「そりゃ!!」

 

「ケガ!!」

 

ブッサシーとジャマトのうちの1体が同時に武器をふるい、鍔迫り合いが起こる。

 

「ジャ!」 「ジャ!」

 

そして、後ろに並んでいたジャマト2体がブッサシーの左右から同時に短剣を構えた。

 

「ふはは!

無駄だあー!!」

 

ブッサシーはそれに動じず、むしろ嬉しそうに高らかに笑うと、トリガーを引いて、刀身に高圧エネルギーを流し3体を返り討ちにした。

 

「カカ……!?」

 

「スファキョ……!!」

 

目の前で仲間がやられたのを見た残りのジャマトは、狼狽えていた。

 

「お前らもだー!!」

 

ブッサシーは残りのジャマトを倒そうと、武器を構えて向かったが

 

「ふん!!」 「ツッ……!?」

 

「はあ!!」 「ラサッ……!?」

 

いつの間にか背後に立っていたハイエズに、1体は斬られ、1体は貫かれ、そのまま斃れた。

 

「あ!! ずるいぞ!!

俺の獲物だ!!」

 

横取りされたブッサシーは、ジカンギレードの切っ先をハイエズに向けて抗議するが、ハイエズは無視して、蕾へと歩いた。

 

(これは一体何だ?

武器持ちジャマトが持っていたんだ……

なにか大事なものか?)

 

ハイエズはじっくり見て観察する。

 

蕾はジャマトの胴体のような紫と黒の禍々しい色をしていた。

 

(なにか謎を解けば、高得点が狙えるかもしれない……

もしくはこいつをやればいいのか?)

 

ハイエズはレイジングソードで突付いて見て確認する。

 

中は弾力性があり、ゆっくり鼓動するように動いていた。

 

(中になにかいるのか?)

 

ハイエズが考えていると

 

『ゼロタイム!

ギリギリ斬り!』

 

「ん?」

 

背後からシステム音が聞こえ、振り返ると

 

「そりゃあああ!!!」

 

ブッサシーが、デジタル表示の数字のオーラを纏ったジカンギレードを大きく上に振り翳していた。

 

「は!!?」

 

ハイエズが止める間もなく、ブッサシーは蕾の表面に切り込みが入った。

 

「硬ってええ!!」

 

「おいお前ふざけんじゃねえよ!!」

 

身勝手な行動に普段声を荒げないハイエズも流石に、怒鳴った。

 

「見ろよあれ!!

勝手なことするな!!」

 

ハイエズは蕾を指差す。

 

切断された蕾は激しい閃光とともに、内部に詰まっていた高エネルギーが充満しはじめ、そして

 

「うわああ!!」 「ぐっ!!」

 

爆発した。




刃 総人/仮面ライダーブッサシー
 R ジクウドライバーレイズバックル
 H シールドレイズバックル
   ジカンギレード


天王 唯一/仮面ライダーハイエズ
 R コマンドジェットバックル
 H ???
   レイジングソード


朝田 陽菜/???
   クローレイズバックル
 願い:わたしの引っ込み思案が直った世界


傾木 心/仮面ライダースケープ
 R アローレイズバックル
 H フィーバースロットレイズバックル
   レイズアロー



R(デザイアドライバーの右側にセット (上半身))
L(デザイアドライバーの左側にセット (下半身))
H(レイズバックルホルダーにセット)
空白(手に持っている)
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。