最近布団から出れません。
では、どうぞ。
あまりにもぶっ飛んだシロコの提案に僕とアヤネから素っ頓狂な声が出る、いろんな作品で慣れていた僕はともかく、耐性の無い隣に居るアヤネの顔がどんどん白くなっていくのが見えた。
「ん、確実かつ簡単な方法、もう既にターゲットも選定済み、市街地にある第一中央銀行。金庫の位置、警備員の動線に交代パターン、現金輸送車のルートも把握済み。それと、金庫の電子ロック解除用のコードに金庫内部の現金を保管している棚の鍵を破壊する為のドリリング装置、そして暗くても手元が見えるようにサーマルスコープ…、五分で一億は稼げる」
「えっ? は!?」
シロコが自分の香りがつきそうなほど長く懐で温めていた計画をペラペラと話し始め、ああそうだと思い出したようにおもむろに紙袋を取り出し、中から覆面を取り出す、ピンク、青、緑、赤、黄色、黒色の計六枚の色とりどりのでデコの位置に番号が書かれている。
「はいこれ、覆面」
その六枚の覆面を見たアヤネがこの人
「わぁ〜、これ、シロコちゃんの手作り?」
「見てください、レスラーみたいです☆」
「「「…」」」
乗り気なのか巫山戯ているのか、全くもってどちらか分からないけれどノノミはデコに3と書かれた緑色のマスクを被りぱるんぱるんと胸を揺らせながらはしゃぎ、シロコは2と書かれた覆面を被ってふんすと自信満々に鼻を鳴らした。
「いやぁ〜、やっぱ人生一発決めなきゃね〜、ね? セリカちゃん」
「そんな訳あるかー!! 却下! 却下!! 却下ッ___!!!」
「そ、そうです! 犯罪は良くありません!」
《まぁまぁみんな落ち着いて…》
大変な事になってきた会議を一旦先生が諌めるが、結局としてシロコの案も却下となり、会議は結論を得ぬまま進んでいた。
……ん? 奪う?
その言葉が僕の脳裏に新たな閃きをもたらした。
「………僕も一個思いついた」
「…一年生の茅場アキラさん、どうぞ」
僕が手を挙げると、もうどうにでもなれと半ば投げやりの様にアヤネが僕を指名した。
「あのさ、さっき僕はヘルメット団が高級品の戦車を使ってるって言ったじゃん」
「…ああ、あのレオパルトの事?」
「あれを鹵獲して売却しちゃえばいいんじゃない?」
「ああ、なるほど」
「へぇ〜…、面白そうじゃない」
僕の提案にまだ幾分かマトモな意見が出た、とアヤネの顔色が安堵の表情に変わり、セリカやシロコも納得し乗り気になるが唯一ホシノだけが難色を示し、ちょっと考えてから口を開く。
「…ちょっといい? 鹵獲って言ってたけどさ、あれって鹵獲して売れるもんなの? 支援元がどこかわかんないけど、下手すると支援元のせいで売れなくなる可能性ない?」
「…というと?」
「いやさ、あのレベルの支援をできると言う事は絶対に個人じゃなくて企業なんだよ。で、財力のある大企業ってことは兵器関連の買取もやってるだろうね。それで、買取企業が支援元の企業の傘下だとしたら買取できない…って可能性もない?」
そのホシノの考察…いや、問いにみんなはあ、と虚をつかれた表情をしたが、僕はその考察に驚くしかなかった。確かに企業レベルが支援元だろうと言う事はあの支援の量で誰もが察せだろうが、その支援元が兵器関連の企業だという事は僕以外現時点では分からない話である、が、ホシノはそれを考察できた…、いやはや本当に面白い…。
僕が思わずニヤけていると、ちょっと残念げなアヤネが気持ちを切り替えて直ぐに次の提案を求める。
「…では、まだ他に提案のある方は」
「はーい☆襲撃でもマルチ商法でもなく、兵器の売却でもないとっても確実でクリーンな方法があります!」
間髪入れずにノノミが立ち上がり、いつも通りのニコニコ笑顔で提案をする。
「へぇ〜、それはどんな?」
「アイドルです! スクールアイドルです!」
「あ、アイドル…?」
斜め上の提案に僕ふくめアビドスの皆が首を傾げるも、その事を横目にノノミは自信を持って自身が思い描く理想を話し始める。
「そうです! アニメで見たのですけど…、学校を復興させる定番の方法はアイドルです! 私たち全員がアイドルとしてデビューすれば…」
《…!》
「却下」「却下です」
先生がピクリと反応するが即座に僕とホシノが却下する。比較対象がアレな詐欺とか強盗とか売れるか分からない鹵獲よりマシな気がするけれどとはいえ僕はやる気が起きない。いや、マジで女物の服を着るのは普通に許容するが男バレする可能性のあるアイドルはやる気が起きない。
そして先生、なんでそんな残念そうな顔するんだ。野郎のアイドル衣装なんて見ても意味ないだろ。
「えぇ〜、これもダメなんですかぁ〜?」
「何で? ホシノ先輩なら特定の
セリカがちょっとホシノを揶揄うような笑顔で話しかける。
「うへ〜、こんな貧相な体が好きとか言っちゃう輩って人として終わりっしょ〜ないわ〜、ないない」
ホシノのその言葉に何故か心当たりのある僕はちょっと苦笑いしながら目を逸らすと、僕と同じようにちょっと目を逸らしている先生が目に入る。ん? 先生もしや
「えぇ〜…、決めポーズも考えてたのに〜…」
「…ちなみにその決めポーズは?」
僕がそう聞くと待ってましたと言わんばかりにカーディガンのポケットからスマホを取り出し、内カメに切り替えて画面に向けてピースをして内股になって両膝を曲げて少し腰を落とし、ポーズをとる。
「水着美少女団のクリスティーナで〜す♧」
「どう言う事よ…、何が「で〜す♧」よ! ってか「水着美少女団」って名前!? ダサい!!」
「えぇ~、徹夜で考えたのに…」
アヤネから飛んでくる辛辣な言葉にノノミは残念そうにがっくりと肩を落としている。どうやらノノミ本人は中々に本気だったみたい。
そして、僕含め全員から提案が出るも、結局の所何も決まっていないという結果だけがその場に残った。
「あの…議論がなかなか進まないのですが…」
「もう先生に任せちゃえば~? ねぇ先生、この中から選ぶんだったらどれがいい?」
「えっ!? 今の中から選ぶんですか!? 強盗とかマルチ商法とか、そんなものよりもまともな提案をしてから…」
「大丈夫大丈夫〜、先生の選んだものなら間違いないって」
「え、ちょっと待ってください! 何でそう言い切れるんですか!?」
アヤネが引き留めるのも構わずにホシノによりに先生に結論がぶん投げられ、提案者のアヤネ以外の委員会メンバーが先生の方にテーブルから身を乗り出して各々が其々が描く案を押し出した。
「先生、まさかアイドルやれなんて、言わないよね?」
「アイドルでお願いします☆」
「…(スッと無言で覆面を被る)」
「戦車鹵獲して売っぱらった方が手っ取り早いですよ?」
《………》
数秒の沈黙、先生は懐から眼鏡を取り出し、両手を顔の前で組み某黒服がしていた例のポーズを取って考えている。今、先生はバスジャックか、銀行強盗か、スクールアイドルか、略奪売却の四択を迫られている事だろう。
ぶっちゃけ僕としてはアイドル以外何でもいいのだ、え? 何でダメなのかって? だって野郎がアイドル衣装を着て誰が喜ぶやつなんておらんだろうしもし居たとしたら其奴は人間としてあれだろ、うん。
そして、そろそろ結論が出たのだろうか、先生が掛けている眼鏡のレンズに逆光が走る。
《私が…先生が! プロデューサーだッ!》
椅子を蹴り飛ばす程の勢いで先生は立ち上がり、胸の真ん中に握り拳を当ててそう高らかに宣言した。その姿と勢いに僕らは一瞬気押され、刹那程の時間を置いて気を取り戻したアヤネが声を荒げた。
「え、えぇっ!? 先生本気ですか!?」
《まぁ…、流石にバスジャックとか銀行強盗とか略奪かアイドルかでしょ? だったらまだアイドルの方が安全かなって》
「え、あ、まぁ確かにそれはそうなんですが……、しかし…」
《まぁ単純に私がみんなの水着姿を見たいってのもあるね》
「先生ぇッ!?」
先生の性癖全開と思われる回答にアヤネが声を荒げ、僕もおいおいマジかよ…と言う目で先生を見るが、先生はそれすら嬉しそうな顔で満面の笑みを崩さない。
「…先生、失望しました」
「うへ〜、ちょっとそれは教育者としてどうかな〜」
「私は先生の前でならいいですよ☆」
「ん、先生の前ならまだいい」
「え? 流石に本気じゃないよわね? ね?」
先生の追加要望にホシノと僕は難色を示しジト目を向け、ノノミとシロコは先生の前のみであったならとまぁまぁ賛成気味、セリカは何を言ってるんだこの大人はと先生に信じられない表情を向けている。
「……い…」
そして、僕はなんだ嫌な予感を察知し、ホワイトボードの方を見るとアヤネが小さく肩を振るわせ、その顔には青筋が張っており、その手は机にかけられていた。
…これ不味い奴やん。
「いい加減にしてください!!!」
ガシャァン! とアヤネが机をひっくり返し、僕らは
お読みいただきありがとうございます!
さて、次回から便利屋登場ですね。がんばれアル社長!
アキラくんちゃんのジト目作者に向けて欲しい(きも)
では、また次回。
茅場君に使ってほしい兵器
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四連装機関砲
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大型レールガン
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18連装ミサイルランチャー
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155mm榴弾砲FH70
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六連装超大型チェーンソー
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ブースター付き柱
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主任砲
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マルチプルパルス
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ヒュージミサイル
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ヒュージブレード