重装転生者はゲマトリアで何を思う。   作:焼け野原主任

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どうも!焼け野原主任であります!

なんと評価バーの色が赤色に!本当にありがとうございます!

では、どうぞ〜。

2023/11/28、あとがきに解説を追加しました。


パーフェクトだ、黒服

 バララ! バララララララ! 

 

 階段を登りきり、ガチャリと屋上のドアを開け外に出ると、校舎の壁で遮られていた銃声を遮るものがなくなり、より大きく聞こえる。

 戦闘準備を整え装備品のインカムを耳に装着すると、アヤネから通信がくる。

 

『アキラちゃん、アキラちゃん、聞こえますか?』

 

「はい、聞こえます」

 

『今回、アキラちゃんは援護に回るんですよね?』

 

「ええ、屋上から狙撃をします」

 

『わかりました。では…はい? 何でしょう…先生がつなぎたいと言っているのですが良いですか?』

 

「大丈夫、問題ないよ」

 

 僕が承諾するとアヤネがわかりましたと言って一秒程経つと無線先の声が変わり、さっき聞いた丁寧な口調の中性的な声が聞こえる。

 

『《改めてまして、私は先生と申します》』

 

「これはどうもご丁寧に、それで先生、指令の程は?」

 

『《アキラは基本的に皆の狙撃支援をお願い、それと、歩兵砲の排除もよろしく》』

 

「了解です。ちなみに、もし戦車が出てきたら?」

 

『《アヤネ曰く、直ぐそこにSEALDsが有るらしいからそれで迎撃して》』

 

「了解です、では」

 

 インカムの通信を切り、抱えていた大きなケースを降ろして中のモノを使うための準備に取り掛かる。

 ん? AK-74? アサルトライフルで狙撃支援って無理でしょ。…え? あのハードボイルドな人はやってるって? あの人は化け物クラスの超凄腕狙撃手だから考えないものとする。だってかのシモ・ヘイヘだって狙撃に使っていたのはモシン・ナガンだよ? 

 あのレベルでもスナイパーライフル使ってるんだから僕にはあんな芸当無理無理。

 

「ヨイショっと…はぁ…重かった」

 

 まぁ、その為にゲマトリアに頼んだんですけどね。

 僕はケースのちょっとやそっとじゃ壊れない頑丈な金属のロックをガチャリと四個外し、ケースを開ける。

 

 …ふふふ、何度見てもスゲェやこれ…。

 

 ギラリと輝くそれを組み立て終わった頃、遠方の方で戦車砲の音がし、インカムから先生の声が聞こえる。

 

『《アキラ、皆の進行方向上に戦車が出た、破壊をお願い》』

 

 その指令に、それの銃身に僕のニヤケついた気持ち悪い笑顔が映った。

 

 

 ◇◇◇

 

 アビドス高校を守るため、先生の指揮の元出撃した私、小鳥遊ホシノは大きな問題に直面した。

 

「ちょっと! 何であんなのがいるのよ! 聞いてないわ!」

 

「ん…戦車」

 

「ちょーっとこれはマズイかなぁ〜?」

 

「あら、マズイですね☆」

 

 それぞれが怒りを示ずにはいられない正面にいるそれは、我々では到底撃破不可能な代物、そう、戦車だ。私らの正面に戦車がいるのだ。

 ノノミちゃんの持ってるM134の徹甲弾を使えばダメージを与えられるだろうけど、すでに徹甲弾は在庫切れ。装填してあるのは榴弾ベルトのみ、要するに今の私たちの装備では太刀打ちできない。

 

「先生! 戦車が出たわ! 今の私たちの装備じゃ撃破不可能! どうすればいい!?」

 

 私の直ぐ後ろにいるセリカちゃんがインカム先の先生に怒鳴りつける。

 

『《大丈夫、援護にまわってるアキラがSEALDsで撃破する》』

 

「本当に!?」

 

 SEALDsで撃破…? できるのだろうかそんな事…。

 そんな事を思っていると、何処からか砲声が聞こえた。

 

キュルルルルルルルルルルルルルルルルル! 

 

 何か甲高い音が私の耳を劈き、たったの一瞬、黒い物体が通るのが見える。

 

バカァン! 

 

 刹那、戦車の正面装甲に割れる様な音を立てて穴が開き、コンマ一秒の間も無く戦車が爆発した。

 弾薬庫に誘引したのだろうか、爆圧でまるで打ち上げ花火の様に砲塔が空に舞い、ガシャアァン! と金属の棚が倒れるような音を立てて落着した。

 

 続いてまた数発、砲声が響き、先程の甲高い音と同時に正面のヘルメット団の梯団が粉砕される。

 

 突然、戦車どころか正面の集団もろとも吹き飛んだ事に皆驚愕の余り目を丸くする。

 

「…ぇあ!? 一体…」

 

 あの砲声は一体何だったのか、だが、その砲弾は高校の校舎の方面から来ている。

 

 

 

 アビドス高校の屋上にいるその犯人の口は、ニタリと歪んでいた。

 

 ◇◇◇

 

 時は遡る事アビドス高校潜入の一週間前。ゲマトリアが所有するビルの地下室。

 壁一面壁紙のない赤煉瓦で、カバーの外れた蛍光灯がその場に立つ二人を白く照らしている。

 

「黒服、例の物は用意出来たのかい?」

 

「ええもちろん、こちらに」

 

 パチン、と黒服が指を鳴らす。すると、その部屋の奥の方の電気が点灯し、会議室にあるようなキャスターの付いたテーブルとその上に置かれた黒の長方形のケースが照らされる。

 照らされるや否や、僕は直ぐにそのケースの方へと向かい、金属のロックをバチバチと開ける。

 

「ああ、これが…!」

 

 その中に入っていたのは、折りたたまれた長く太い砲身、そして、それを長さそのままに細くしたような筒が機関部の上側に付けられ、後ろの四角い発射機部分とつなげている。普通の銃とは似ても似つかぬ円筒状の遊底に、長方形の形をした薬室が付いたさながら大砲の様で、肝心のトリガーやグリップは上に付いている。それ故にケースの中に入った銃弾とそれをおさめる弾倉は、まさしく砲弾とそれを収めるケースと形容した方が早い。

 

 その逸品に僕がうっとりしていると、黒服がこれの解説を始める。

 

「対重装甲兵器用57㎜狙撃砲『ブラックマンバ』、これまでの対戦車ライフルや対物ライフルを優に越す57㎜の大口径ライフル。全長3686㎜、銃身長2600㎜の長砲身で有効射程は4㎞、オーパーツを使うことで本体重量は15㎏、全備重量は約20㎏、装弾数は18発。もはや神秘が無ければ扱えない銃…いや、砲です」

 

「用意された砲弾の種類、そして、動作機構や耐久性は?」

 

 その解説が何処かで見たような流れになり、僕はその展開にニヤリとして黒服に次の問いを投げかけると、すぐに返答が返ってくる。

 

「動作機構は自動装填装置付き水平鎖栓式でライフリングは9条右回り、砲身強度は百発で砂塵や埃などの耐久性も良好、用意された砲弾は57mm装弾筒付翼安定徹甲弾(APFSDS)、同口径仮帽付被帽徹甲榴弾(APHECBC)、同口径翼安定対戦車榴弾(HEAT‐FS)同口径榴弾(HE)

 

「徹甲弾の弾郭は?」

 

「装弾筒付き翼安定徹甲弾は劣化ウラン配合タングステン弾、徹甲榴弾はタングステン」

 

「炸薬は? TNTかRDXか? …それとも?」

 

HNIW(ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン)、徹甲榴弾に充填された量は20グラム、TNT換算40グラム。榴弾に充填された量は150グラム、TNT換算300グラム。対戦車榴弾に充填された量は200グラム、TNT換算400グラム」

 

 僕はそれを聞くとジャコン、ジャコンとマガジンへの給弾を始め、給弾が終わると左手で狙撃砲のキャリングハンドルを持ち、薬室部分を小脇に抱えて右手で弾倉を挿入し滑り止めコーティングがされたグリップを握る。

 

パーフェクトだ黒服(パーフェクトだウォルター)

 

「感謝の極み…」

 

 僕が感謝の意を伝えると、黒服は執事のように左腕でお腹を軽く抑えてお辞儀した。うーん気持ちの良いテンプレ、乗ってくれる黒服もパーフェクトッ!! 

 

 ◇◇◇

 

 時は戻り、戦闘中のアビドスの校舎上。

 ワンマガジン分の砲弾を撃ち切ると自動的に挿入されていたマガジンが落ち、すぐに次のマガジンを装填する。

 さっきは徹甲榴弾マガジンだったが、次は砲撃支援が主になる榴弾マガジンを装填し、歩兵砲や陣地を長距離から破壊する。

 

 大重量と注退機である程度反動が相殺されるとはいえ、それでも50mmという大口径の反動は撃つだけで僕の体ごと持っていかれそうになり、輝き撃ちの体勢にならなければ連続発射は不可能だった。

 

「鍛えなきゃかなぁ…」

 

 ボソリとそんな独り言を呟き、輝き撃ちの体勢で連射していく。ドバァン! という砲声が轟く度、遠方のヘルメット団が吹き飛ぶのが右目につけた連動の光学照準器越しに見える。

 

『ホシノ先輩から通信! ヘルメット団は退却していく様です!』

 

 アヤネからのその明るい声の通信で戦闘が終わったことを告げられ、やっとかという思いで15kgの大砲を降ろし装弾済みのマガジンを抜いて閉鎖機を開けて装填された榴弾を引き抜いた後、砲身を折りたたんでケースに仕舞い込む。全長は3m強あるこれも、砲身を折り畳めば自分の身長より大きいぐらいであり大きさ的には担いだり持って運ぶことも不可能ではない。

 …つってもケース含め総重量は25kgぐらいになるからかなり重いのには変わりないけれどね。

 

 とはいえ、精度とDPSは十分、重量の問題も狙撃が主な用途だから問題ないね。これから新兵器の開発はゲマトリアに任せようかな。

 そう思いながら僕は空になった弾倉や薬莢を回収し、弾薬バッグに入れる。流石に色々と証拠は残せないのでね、発つ鳥跡を汚さずだよ。

 

「よっ…と」

 

 ケースを両手で持ち、屋上の出入り口を開ける。すると、僕の目の前には先ほども見た中性的な顔立ちをした大人があっ、とこれまた中性的な声で驚き、その存在に僕も驚いてしまった。

 

 …何でここに……先生が? 

 

 




お読みいただきありがとうございます。

さて、いかがだったでしょうか今回は、いやはやマジで黒服とアキラのあの流れ書いてる時が一番面白かったですね。

ちなみにあの狙撃砲はACVシリーズにでてきたスナキャを参考にしています。

◇HNIWって何?

爆薬の名称ですね、正式名称ヘキサニトロヘキサアザイソウルチタン。RE係数はTNT換算204%(約二倍)のやべー爆薬です。
ぶっちゃけ砲弾の炸薬として使えるのか微妙ですけどまぁゲマトリアの技術力はキヴォトス一なのでできてもおかしく無いなと思います。

◇APFSDSって?

装弾筒付き翼安定徹甲弾、簡単に説明すればほっそい砲弾本体の周りに本体より軽い装弾筒で包み、発射時に外れる様に作られた砲弾で、めちゃくちゃ貫通する砲弾で、その砲弾本体に安定翼を付けた砲弾になります。

◇APHEC…なんだっけ?

APHECBC、仮帽付被帽徹甲榴弾といいます。貫通時に爆発する徹甲榴弾は傾斜装甲に弾かれ易いので、傾斜を相殺する被帽(C)、そして砲弾が長距離でも垂れにくくなる風防の役割を担う仮帽(BC)、が付いた徹甲弾の事です。

◇HEAT-FSとは?

翼安定対戦車榴弾、対戦車榴弾の特性的に砲弾が垂れやすくなるため、それを防ぐ為に安定翼を砲弾後部に取り付けた砲弾です。今の歩兵携行対戦車ロケットランチャーの主要砲弾でもあります。

◇あの…、黒服の地下室の流れって…。

まぁもちろんヒラコー作の某イギリス蹂躙漫画のワンシーンのパクゲフンゲフン…、オマージュですね。


では、また次回。

茅場君に使ってほしい兵器

  • 四連装機関砲
  • 大型レールガン
  • 18連装ミサイルランチャー
  • 155mm榴弾砲FH70
  • 六連装超大型チェーンソー
  • ブースター付き柱
  • 主任砲
  • マルチプルパルス
  • ヒュージミサイル
  • ヒュージブレード
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