シュラハトくん見逃して   作:私貴方私(Y-ou@so-soなフリー)

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【中編】エルフに呪われた一族
エルフに呪われた一族


「『一生愛してる』って言われると嬉しいよね。

でもね。これがエルフだと話は変わってくる。

一万年分の愛情、君は受け止める事ができる?」

【『えるふのきもち』 より一部抜粋】

 


 

 

「『⚠️エルフ出没注意⚠️』…なんだこれ?」

 

道なき道を突っ切り、ようやく森を脱したフリーレン一行。

先頭で生い茂る草木を切り開いていたシュタルクが何かを見つけた。

 

「ん? …ああ、懐かしいね。この看板」

 

現在、フリーレン達は『とある都市』に向かっている。

都市という割には公道から大きく外れており、既に大きな山を一つ超えている。

山を登る時には魔物とも多数遭遇し、長年人が通ってないことを示すように、道は草木にびっしり覆われていた。

 

そして、その山をようやく抜けた先にあったのが、この『ボロ看板』だった。

 

「あぁ、ここにはね。『マァマ』が住んでいるんだよ」

 

『んん??』

フェルンとシュタルクは、懐かしがるフリーレンを不思議に思い、首を傾げた。

 

 

 

 

「エルフだ」「本当に耳が長いな。牙はないようだが…」「エルフって実在したのか」「念の為、衛兵呼ぶか?」「でもちっちゃくて可愛い。お母さんが言ってたのと違う」「エルフの幼体ということかな?ふひひ」「おがああざぁん、えるふさんいたぁあ」

 

勇者一行は『城塞都市ムッティ』へやってきていた。

都市という割には、各国の主要な道路からは外れており、何故ここまで発展できたのか長年謎の都市でもある。

 

魔王討伐の旅とはなんの関係もない()()()都市。

今回は珍しく、いつもの人助けが立ち寄った理由ではない。

きっかけは、ヒンメルが面白い噂を耳にしたことだった。

 

『このフルフト山脈の向こうには、フォーゲルケーフィヒ盆地と呼ばれる土地が広がっている。外界から隔絶されたその土地には、強大なエルフが守護する城塞都市ムッティが存在する。そこは迫害され、誰からも必要とされなくなったモノ達が行き着く『最後の地(ゆりかご)』だ。魔族は疎か、魔物すら存在せず、陸の孤島とも呼ばれている』

 

幻の都市。珍しいエルフがいる土地。

それは勇者の冒険心をくすぐった。

 

ヒンメルもフリーレン以外のエルフに会ったことはない。

もちろん、興味本位ではある。

だが、それだけの話ではない。

 

自分達が死んだ後もフリーレンと一緒にいられる彼女の友達を作るという裏の目的もあった。

 

エルフは数が少ない。

魔王によるエルフ狩りが行われた1000年前が原因だ。

そこから現在に至るまで、フリーレンが出会ったエルフは両手で数えられるほどらしい。

それならば、彼女と共に悠久の時を過ごせる友人は少しでも多い方がいいだろう。

 

「そんな山奥に都市などできるはずがないですよ。都市というのは人がたくさん行き交うところにできるものです。無名の都市なんて聞いたことがありません」

「明らかにガセネタだな。人の行き来がないのになんで都市の存在が外部に漏れている。こういう噂特有の矛盾点満載だ」

 

ただ、ハイターとアイゼンは噂を全く信じていなかった。

無理もない話である。

ヒンメルが信じているから着いていく、そんな渋い表情だ。

 

「いいじゃないか。なにか新しい冒険の予感がするんだよ」

「俺はフリーレン以外のエルフに興味あるな。やっぱりちんちくりんなんかね。それともゴリゴリマッチョなのか、気になるな。ヒンメルはどっちだと思う?当たったら今度ドデカいルフオムレツ作ってやるよ」

「それは良いね。この間作ってくれた白いソースのやつがいい。ニヒツが当てたら、僕のとっておきを見せてあげるよ」

「またイケメンポーズだろ?いらんわ。お前が外したら、1週間洗濯当番しろ。お前のマント汚れつきにくいけど、匂い取るの大変なんだよ」

 

ワイワイ楽しそうなヒンメルとニヒツ。

そこに乱入して、禁酒期間の短縮を要求するハイター。

「僧侶が賭け事していいのか」とため息をつくアイゼン。

それを興味なさげに眺めるフリーレン。

 

ヒンメルとニヒツはこの冒険に乗り気であり、フリーレン自身は何とも思っていなかった。

 

会えるものなら会ってみる。

縁を結ぶことがフリーレンのためにもなる。

ヒンメルはそう考えていた。

 

 

 

 

「それがなんでこんなことに…」

 

ヒンメルは頭を抱えていた。

既にフリーレンはここにいない。

衛兵に連行されてしまったのだ『ア~レ~』。

 

「聞き込みしてきましたよ」

「どうだった?」

 

ハイターが聞き込みから帰ってくる。

エルフを連れ込んだ旅人として、少々人々の視線が厳しかったが、僧侶という役職には心を許してくれる人が多かったようだ。

 

「エルフは見つけ次第即刻死刑らしいです」

「ひどくない!?」

 

ハイターから告げられる衝撃の事実に怯むヒンメルだったが、ハイターがやけに冷静であることに違和感を覚える。

 

「まあ、落ち着いてください。どうやらこれは500年前にここが村だった頃、当時の村長が決めたルールだそうです。形式上、現代まで引き継がれていますが、施行された実績はないようですよ。そもそもこの都市で見つかったエルフはフリーレンが初めてだそうで、皆興味津々で大騒ぎでした。そこに悪感情は見られません」

 

「ツチノコが見つかったみたいな騒ぎようだったな。俺も色々事情を調べたぜ」

 

ハイターの話にニヒツが割り込んでくる。

 

「盆地なのに新鮮な海の幸が安かったから買ってきたぞ。妖精様がどうとか言ってたな」

 

その手には、情報収集のついでに買った魚介満載の買い物袋が握られている。

どうやら同じく聞き込みを終えてきたようだ。

いつも思うが、この全身鎧の不審な風貌でどうやって情報を聞き出せているのか疑問だ。

彼の人々との打ち解け具合は、一種の魔法のようだ。

 

「で、この手配書見てみろよ。500年前に手配されたエルフ。48本の牙、城壁を見下ろすほどの長い足と手、血走った赤い瞳が特徴らしい。明らかにエルフじゃないバケモンじゃねえか。一瞬スレンダーマンかと思ったぜ」

 

「すれんだ? たしかに手配書の絵は細長く黒い影のような姿だな。これは模写だろ?ニヒツ、君は絵が下手だな」

 

「ちげぇよ! 壁に貼ってあった手配書も元々こんな子供の落書きみたいな絵だったんだよ」

「『カメラとかあればなぁ。原作にもあるし、写像魔法作るか?』ボソボソ…」

 

ニヒツが何か考え始めてしまったので、ハイターが話を続ける。

 

「近所の人達に聞いた限り、500年前に作られたこの落書きのような手配書とエルフに関する法律なんて、誰もまともに意識していないようです。事情聴取をされて少し足止めを食らいますが、じきに解放されるでしょうね」

 

ハイターの話を聞いて、ヒンメルも一旦落ち着きを取り戻す。

 

冷静になって、宿屋の窓から外の景色を眺めた。

暖かな陽気の中を涼しい風が通り抜けていく。

 

広場では子供達が追いかけっこをし、商店街の一角からは焼きたてのパンの香りがする。

魔王という存在が本当に存在するか疑うほど、平和な景色がこの都市には広がっている。

それだけ外界と隔絶した環境なのだろう。

この時代において、常駐の衛兵がおらず、ピリついた空気もない城塞都市など見たことがない。

 

この時初めて勇者は『魔王を倒した後の世界』。

所謂『平和な世界』というものを具体的にイメージすることができた。

彼のこれまでの人生もまた、魔王軍の影響で平穏とは言えないものだったのだ。

 

都市の様子を改めて考える。

人々からの厳しい視線も、悪意や監視というよりは好奇心が強い。

娯楽の少ない田舎なら、尚更ゴシップに飢えていることだろう。

これはヒンメル自身にも経験があった。

 

「分かった。ただ、そうは言ってもフリーレンが心配だ。聞く限り、今の領主はかなり評判がいい名君のようだ。取り敢えず、一度挨拶に行こう。もう少し詳しい経緯が聞きたいしね」

 

取り敢えず話を整理し、アイゼンの帰還を待って領主の館へ向かう準備を始めるヒンメル達。

 

バタンッ。

 

扉が勢いよく開け放たれる。

アイゼンが珍しく焦った様子で部屋へ駆け込んでくる。

 

「フリーレンの処刑はこの後すぐだそうだ!」

 

!???

 

 

 

 

「フリーレンッ! 助けに来たぞ」

 

領主邸へ突入するヒンメル達。

こんなことをして捕まれば、不敬罪で死刑も覚悟の上だ。

 

ヒンメル達が決死の覚悟で死地へ飛び込んだ先で見たものは…。

 

 

 

 

 

 

 

「ああ、ヒンメル。遅かったね」

 

大量のメルクーアプリンで歓迎されているエルフの姿であった。

 

「おお、フリーレン先生のお連れ様ですか。ちょっどよかった。皆様も当家へご招待しようと伝令を走らせたところでしたが、不要になりましたね。ちょうどお昼時です。何か用意させましょう」

 

奥のテーブルに座っている若い貴族が料理を作るように指示をする。

 

「あれ? フリーレン、元気そうじゃないか。今から処刑されるんじゃないの?最後の晩餐的なやつか?これ」

 

ニヒツの質問にヒンメルも同意を示す。

「フリーレンが処刑される」と聞いて、ヒンメル達は貴族の屋敷に強行突入したのだ。

もはや後戻りできない覚悟までしていた。

それなのにこの有様である。

 

目の前にはプリンを頬張るフリーレン(『カワイイ』)

ヒンメルは許した。

 

「説明してもらおうか。我々は仲間が不当な理由で処刑されると聞いて、ここへ決死の覚悟でやって来た。城下町はその話題でいっぱいだ」

 

「あぁ、なるほど。おそらく珍しく伝令が走ったことを都市の者が勘違いしたのでしょうね。なにぶん外との交流がほとんどないため、話題に飢えているのですよ。うちの子達は思い込みも激しくて困る。ふふふ」

 

若い貴族らしき男が微笑む。

隣に控えていた老執事が「確認して参ります」と言い残して退出する。

 

「私もエルフがこんなに可愛い人々だとは思いませんでした。私の記憶にあるエルフはそれはもう恐ろしいものでしたからね」

 

「それは気になるね。エルフと断定しているくらいだ。会ったことがあるんでしょう?」

 

貴族の表情に陰りが見える。

あまり話したくない話題らしい。

それでも若き領主は、表情を暗くしながら一族の呪いについて語り出した。

 

 

昔々あるところに、各地から追いやられた人々が流れ着き、ひっそりと暮らす村があった。

そこにある男がやってきた。

男は様々な知識を用いて人々を助けた。

村の人々も彼を気に入り受け入れた。

月日は流れ、彼は村の長となった。

最後は子宝にも恵まれて大往生だったそうだ。

しかし、彼は晩年あることに執着していた。

「エルフを見つけたら連れてきてくれ」

最初はそれだけの話だった。

 

きっかけは彼の曾孫が死の間際に放った言葉だ。

 

「エルフがずっとこっちを見ている」

 

彼は怯えて家に引き篭もるようになってしまった。

それ以来、度々この一族からエルフに見られていると話す者が出始めた。

怯えているのは子供だけでは無い。

それは大人も同じだった。

叫び声をあげてしまうほど恐ろしい様相の化け物。

それが自分の部屋だろうが風呂場だろうが入ってくる。

特に夜に多く現れ、ただこちらをじっと睨みつけている。

その化け物を絵で書き起こしたのが、あの手配書である。

本物のエルフを見たことはないが、何故か一族の皆はエルフだと断言する。

 

手足が長細く真っ黒なシルエットからは黒いモヤが立っている。

長く伸び切った髪と長く鋭い耳。

そして、数えるのも悍ましい数の牙と爪。

 

それがいつもこちらを一定の距離から見つめてくる。

かくいう私も幼い頃からそれが見えている。

だが、一族の者以外誰もそれを見たことがない。

一縷の望みにかけ、その手配書は今もそのまま残している。

一族の者以外にも、あの化け物が見える者を探すために。

 

 

 

 

語り終わった貴族が頭を下げる。

 

「だが、本物のエルフにこうして出会えたのだ。もしかしたらこの『エルフの呪い』から一族が解放されるかもしれない。報酬はいくらでも払うから、調査をお願いしたい」

 

貴族とはプライドが第一の生き物だ。

相手が勇者やエルフだからといって、気軽に頭を下げることはない。

一族にかけられた『エルフの呪い』。

この件は、それだけ重みがあるのだろう。

 

「分かりました。ここまでされては勇者としても放ってはおけません。ここは良い都市です。少しの間であれば、依頼を引き受けましょう」

 

ヒンメルの人助けモードが発動する。

ニヒツはあまりの安請け合いに顔を手で覆いたくなった。

 

おいヒンメル、明らかにヤバめの厄介事だぞ。コソコソ」

かなり困っているみたいだからね。仕方ないじゃないか。ボソボソ」

 

それからはあっという間だった。

潤沢な前金。

消耗品の補充はもちろん無料。

好きな魔導書、年代物のワイン、新鮮な野菜や肉などなんでも選び放題。

 

外堀は早々と埋め尽くされ、やめたいなど口が裂けても言い出せない雰囲気になっていた。

 

「仕方ないですね。サクッと解決して人々が安心して暮らせるように頑張りましょう。きっと女神様も褒めてくださいますよ」

「両手に酒瓶を持っている奴に言われても説得力がないぞ」

 

「ヒンメル、早く行こう。人助けは率先してやるべきだよ」

「フリーレン、その両脇と膝と首に挟んだ魔導書は諦めなさい。ニヒツも鎧の中に入れるのはやめておけ」

 

と言うよりも、みんな乗り気になっていた。

現金なものだ。

数日間、領主のバックアップを十分に受け、万全の体制を整えたヒンメル一行。

 

そんな彼らの元へ執事を名乗る人物が訪ねてきた。

 

「私は執事のフォアファーレンと申します。『エルフが住まう森』と呼ばれる場所まで案内いたします」

 

フリーレン達は荷物を整え、さっそく調査に出発した。

ここ数日、準備と並行して聞き込みを行なっていたが、そのエルフがどこにいるかはついぞ分からなかった。

『最初から教えてくれればよかったのに』と、少し引っ掛かりを覚えたヒンメル達。

ただ、その道中は予想よりも面白いものとなった。

 

城塞都市ムッティの周辺は険しい道が多く、馬車が通れるような道は整備されていない。

そもそも外界との出入りがないので当たり前である。

そのため、今回の目的地である『エルフが住まう森』の入り口までは徒歩で数日かかることになった。

 

途中、天候が悪化し、雨宿りの休憩を挟むこともたびたびあった。

その間、執事のフォアファーレンからはたくさん都市の話を聞くことができた。

彼は領主一族のこともよく知っているらしく、調査のヒントになりそうな話をたくさん話してくれた。

 

「ムッティには見えない『妖精様』が住んでいるんです。内陸なのに新鮮な海の幸が手に入るのはそれが原因ですね」

「ああ、夕食で食べた魚はそれだったのか」

「鮮度は間違いなく良かったぞ。聞き込みの時に聞いた話は本当だったんだな。何かの魔法か迷信の類かと思っていたが」

「魔物の仕業じゃないの?」

 

魔法という単語に反応して、フリーレンもこの話題に興味を示す。

だが、聞く限りでは被害もなく、むしろ良いことしか起こっていないようだ。

 

「領主一族の誕生日には、必ず何かしらのプレゼントが送られてくるんです。あの館も実は、五代前の領主が領主就任時にいきなり出現したものなんですよね。人もそうです。各地で迫害や口減しで追放された者たちがある日突然、都市の前に現れるんですよ」

「なんだか例の化け物と関係がありそうだな」

「どちらも危害を加えているわけではないようですからね。初代領主が妖精と何かしらの取引をしたとかでしょうか?」

 

謎は深まるばかり。

フリーレンも最初は魔法による再現が可能か考えていたが、明らかに人類の魔法では不可能なものばかりであり、魔物や魔族が関わっているかもしれないと考え始めていた。

 

「まあ、ゼーリエレベルの魔法使いなら可能かもしれないね」

「そいつは魔族なのか?」

「いいや、私の師匠の師匠だったエルフだよ。もう1000年くらい会ってないけどね」

 

「魔法使いの開祖。伝説の大魔法使いフランメの師匠か…」

「おおぉ…そいつはなんというかとんでもないやつだな。いや、エルフという種族は皆そうなのか」

 

アイゼンは人類の中でも比較的長寿なドワーフという種族だ。

それでもあまりにスケールが違い過ぎるエルフの時間感覚を聞いてドン引きする。

特にアイゼンが知るエルフはフリーレンだけだ。

普通のエルフというもののイメージを組み立てるにはサンプルが少な過ぎる。

 

「あの一族がエルフに何か悪さして呪われたという線はないのか」

 

相変わらず、貴族だろうが王族だろうが敬う姿勢を見せない男アイゼン。

ヒンメルも王都での出来事が少しフラッシュバックする。

こういう時、普段ストッパーのニヒツは『流石師匠!』といった様子であり、当てにならない。

 

「まあ面白半分で、『領主様の御先祖が大昔にフッた女性がエルフだった』と噂する人もいますがね。正直ないでしょうね。あれはお人好しの一族だ。この都市の住人は大抵、余所で下手こいて追放されたところを領主の先祖に拾われた者の子孫です。今も人々の生活を豊かにするため、妖精だろうが見知らぬ人々だろうが受け入れてくれている。だからこの都市の人々はみんな、領主一族が大好きなんですよ。昔は城を抜け出して、一緒によく城下町へ遊びに行ったものです。まあ、夜になるとエルフが怖くて動けなくなった領主を背負って帰還するのが私の仕事でしたが、ハハッ」

 

懐かしそうに話す執事の表情は優しい。

嘘はなさそうだ。

彼の言葉をアイゼンは信じることにした。

 

 

 

 

「それでは、私はここまでです。ご武運を」

「ああ、ありがとう。朗報を期待していてくれ」

 

雨が上がり、再び歩み始めたヒンメル一行。

そこからは1時間も経たず、目的地へたどり着くことになった。

執事はヒンメル達を森の入り口に案内した後、1人で来た道を帰って行った。

 

 

「あの人のこと、よろしくお願いしますね」

 

 

誰にも届かない音が雨上がりの空へ溶けていく。

ぬかるんだ地面には、5()()()の足跡だけが残っていた。

 

 


 

■ おまけ

 

フルフト山脈

・ 語源:Flucht(逃亡)

・ フォーゲルケーフィヒ盆地を囲む山脈の1つ。盆地から逃げてきた魔物がウヨウヨ住んでいる

 

フォーゲルケーフィヒ盆地

・ 語源:Vogelkäfig(鳥籠)

・ 城塞都市ムッティのある土地。魔物がほぼいない楽園。周囲の山脈は逃げ出した魔物がたくさんいることで天然の要塞となっている

 

城塞都市ムッティ

・ 語源:Mutti (ママ)

・ 本編の舞台。外界との繋がりがないにも関わらず不自然に発展した都市。内陸なのに海産物や建築物などが一晩で補充される。妖精さんの仕業として昔から有り難がられている。原因はお察しの通り

 

フォアファーレン

・ 語源:Vorfahren(祖先)

・ ヒンメル達を『エルフ』の森へ案内した執事。領主を昔から知っている。しかし、そんな人物はこの都市に存在しない




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