無限交流決闘道   作:乖離

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カードの保管はしっかりしましょう。
カードに落書きなんてしちゃダメだよ!

…下はともかく上は自分で言っていて耳が痛いですね(汗


11話 「カードは大切にね」

Side 舜

 

亮達との決闘から数日が過ぎた。

十代と翔の制裁決闘も無事十代たちが勝利したことで全て丸く収まった。

 

…ハズだった。

 

「なあ舜、俺のデッキ見てくれよ!」

「舜、このコンボなんだけどさ…」

「なんか新しいデッキのバランスが悪くてさー。」

 

現在俺は他生徒達のデッキ等に関する質問攻めにあっている。

…どうしてこうなった。

いや、原因はわかっている。例の制裁決闘だ。

 

俺はカイザーとの決闘の後、翔の決闘修行に付き合った。その成果か、十代と翔のコンビは序盤こそ翔が緊張したり、十代が調子に乗ったりでピンチになることこそあったが、最終的には相手の切り札を完封しての勝利だった。

 

個人的にはゲートガーディアンなんて場に出ること自体レアなカード、もう少し見ていたかったのだがな。十代の奴はあっさりガイアで処理しおった。

…あいつにカードをやったのは失敗だったかもしれん。

そして最終的には翔のユーフォロイドファイターでトドメをさして決め、とそんな感じで意外と決闘自体はあっさり決まった。

 

そして問題はその後だ。

十代たちの相手は迷宮兄弟。かの決闘王、武藤遊戯と戦ったこともある伝説の決闘者の一人(戦っただけで伝説というのもどうかと思うが)。そんな決闘者のコンビに勝ったものだから最初は十代と翔は様々な質問攻めにあっていた。

だが問題はその質問に対する答え方だ。

 

「いやー、舜がデッキ作るの手伝ってくれなかったら危なかったぜ。」

「今回勝てたのも舜君が決闘を教えてくれたおかげだよ!」

 

こんな感じで俺をベタ褒めするせいで、何故か今回の勝利の立役者は俺、ということになってしまった。

実際はアドバイス程度でそんな大したことはしてないのだが。

それ以降、主に同じ寮のイエロー生徒から質問攻めにあうようになってしまった。

もう一度言う、どうしてこうなった。

 

 

―〇●〇―

 

 

「災難だな、君も。」

「人ごとみたいに言わんでくれ…いや、人事なんだろうけど。」

 

どうにか質問攻めから逃れ食堂に避難してきた俺は現在三沢に愚痴を聞いてもらっている。イエロー寮の生徒とは順調に仲良くなってはいるが、一番良く話をしているのがこの三沢だ。

俺の持っているデッキ構築の常識というものはコチラの世界ではあまり浸透していないようで、三沢はよく話を聞きに来る。

 

「だが君の力が大きく勝利に貢献したのは本当だろう?」

「アドバイス程度さ。結局はアイツ等の力だよ。」

 

デッキがちょっとよくなった程度で急に勝てるようになるほど決闘も甘くない。作ったデッキを信じ、使いこなしてこその決闘者だ。

 

「相変わらず君は自分の力を知らないのか、謙虚なのかわからないな。」

「そう言われてもな。」

「この調子なら直ぐにオベリスクブルー昇格の話も来るんじゃないか。」

 

クラス昇格は原則テストの結果を積み重ねた上で認められる。

だが例外もある。教員からの推薦を受けた場合だ。

 

「ブルーの推薦っていうとクロノス先生からか。来ないだろ。」

「何故そう思うんだ?」

「授業態度悪いからな、俺。」

「ああ…」

 

俺は授業、特にクロノス先生がやるような決闘科目の授業はすこぶる授業態度が悪く、授業の間はずっと寝ていることが殆どだ。

理由は単純、授業内容が知っていることばかりでつまらないからだ。

 

「デッキディスカッションとかは楽しいんだがな。」

「確かに、あの時の君は活き活きしていたな。」

 

三沢は苦笑いしながら思い出していた。

デッキディスカッションとはお題としてデッキレシピを渡され、そのレシピの長所と短所、改善案などを討論していく授業だ。あれは楽しかった。

 

「ああいう授業で教員からの得点は稼いでいると思うし、来てもおかしくはないと思うぞ。」

「来るとしてお前の方が先だろ。」

「かもしれないが俺は…」

「シニョール達、ちょっとイイノネーネ?」

 

あれ、この声はもしかしなくても…

 

「なんでここにいるんですか、クロノス先生。」

 

 

―〇●〇―

 

 

「アナタ達に話がアルーノ。」

「俺たちに、ですか?」

 

噂をすれば影とはよく言うがもしかして…

 

「アナタ達に寮入れ替えの話が来ていまスーノ。」

「(やっぱりか。)」

 

まさか本当にこんな早く話が来るとはな。しかも二人同時に。

 

「スケジュールは後日知らせまスーガ、形式としてはこちらが選んだブルーの生徒とそれぞれ決闘をしてもらうノーネ。」

「いや、俺は…」

「対戦相手は…」

 

なんか三沢が言おうとしているのだがクロノス先生は聞いていないのか無視をしているのか、自分の話を被せて話を続けている。

この調子だと俺の話も聞いてくれなさそうだ。特にないけど。

 

「では私はコレーデ。」

「…帰っていったな。」

「ああ…」

 

嵐のように過ぎていったな。

どうなるんだコレ。

 

 

―〇●〇―

 

 

その後すぐに日程が決まった。それが今日だ。

昨日はテストに備えてデッキの調整と片付けをしていた。上がれるかどうかはわからないが、決まってからドタバタするのもいけない。

 

三沢の方はというと、どうやら部屋の片付けを十代達としていたようだ。部屋に書いてしまった方程式の落書きを消すとか言っていたな。一応寮なんだからそれはマズイだろうとも思うが深くは突っ込まなかった。

その影響か三沢は十代たちの部屋に泊まったらしい。

 

「舜!起きてるか、舜!」

 

ん、朝からこのやかましい声は…

 

「十代、朝っぱらからなんだ。こっちはテスト控えていてイライラしてるっていうのに…」

「それどころじゃないんだ!三沢のデッキが大変なことになってんだ!」

 

三沢のデッキ?どういうことだ…

 

 

―〇●〇―

 

 

「コイツは…」

 

十代に連れられて灯台の近くまで連れられてきた俺が見たのは海に捨てられた大量のカードだった。ざっと見てデッキ一つ分ぐらいの枚数はある。

 

「破壊輪にブラッドヴォルス。コイツは確か…」

「ああ、夕べ外に出しておいた机の中に入れていた俺のカードだ。」

「もう試験も始まっちまうんだぜ!」

 

三沢のカードに関してはなんどか話を聞いている。多分、試験に関しては問題ないだろう。

だからこそ、今俺の頭の中を占めているのは

 

「カードをなんだと思っていやがる…!」

「舜…」

 

犯人に対する怒り。

カードを無下にする行為はカードプレイヤーに対する冒涜だ。

 

「十代。俺、絶対犯人許さねぇ。」

「舜…」

 

試験をさっさと終わらせて、キッチリ犯人見つけてやるよ。

 

 

―〇●〇―

 

 

試験時間がギリギリまで迫ったため捨てられたカードを回収し試験会場である決闘場へと向かうことになった。

 

「遅いーノネ。」

「とっくに尻尾を巻いて逃げ出したのかと思ったよ。」

 

試験会場にいたのはクロノス教諭と万丈目、あと知らないブルー男子。

つまりは万丈目と後ろの奴が対戦相手ということか。…後ろのヤツは本当に名前がわからん。

 

「そうか!三沢のカードを捨てたのはお前か!?」

「何ですとーネ!」

 

こちら側は戦う相手を知らされないが、対戦相手側は誰が相手なのかを知らされていると聞いているから可能性はあるだろう。

まして、あの万丈目なら。

 

「なんの言いがかりだ、十代。」

 

確かに証拠は無い。

俺たちは別に万丈目がカードを捨てたのを見たわけではない。

万丈目に関しては『動機が十分にある』というだけなのだ。

 

「どうして俺が…」

「本当に言いがかりかしら?」

 

ん、この声は…

 

「明日香…それに亮もか。」

「私見てしまったの。万丈目君、貴方がカードを捨てたところを。」

 

目撃者…か。これで決定的だな。

 

「万丈目、お前!」

「黙れ。俺は自分のカードを捨てたんだ。それとも、そのカードに名前でも書いてあったのか?」

 

開き直りやがった。確かに三沢のカードかどうかは現段階じゃわからない。

だが、俺が求めていた答えは出たようだな。

万丈目は調子に乗って負けたほうが退学するとか無茶苦茶なことを言い出しているようだが、この際俺には関係ない。

 

「三沢、悪いがコイツは譲ってもらうぞ。」

「舜…?」

「クロノス先生もいいですよね?」

「え、それは構いませんーガ…」

 

コイツにはきっちり落とし前付けてもらわないとな。

 

「おい、待て。俺を置いて勝手に話を進めるな!」

「まさかデッキの準備が出来てない相手じゃないと戦いたくないとは言わないよな?」

「何!?」

「それとも退学がかかって怖気づいたか?」

「貴様…いいだろう。そこまで言うなら相手になってやる。」

 

やはり小物を誘うには歯の浮くような挑発にかぎるな。

これで逃げ道はお互いになくなったわけだ。

 

「じゃあ行くぜ、万丈目。」

「来い、如月!」

 

「「決闘!」」

 

 

舜 LP4000 vs 万丈目 LP4000

 

「俺のターン!俺は『地獄戦士』を攻撃表示で召喚!」

 

地獄戦士 ☆4 / 闇 / 戦士 / 攻1200 / 守1400

 

黒い鎧を纏った戦士が現れる。

元の世界ではあまり見なかったモンスターだが、確かアマゾネスの戦士のような自分の受けた戦闘ダメージを相手にも与えるような効果だったはずだ。

 

「カードを一枚伏せて、ターンエンド。」

 

万丈目 場

 モンスター:1 魔法・罠:1 手札:4

 

「俺のターン、ドロー!」

 

このデッキは全力を出すまでに時間がかかる。

まずは準備だな。

 

「俺は『イエロー・ボルト』を攻撃表示で召喚。」

 

イエロー・ボルト ☆4 / 闇 / 悪魔 / 攻1700 / 守1200

 

「舜のデッキは悪魔族のデッキか!」

「イエロー・ボルトで地獄戦士を攻撃。」

 

イエロー・ボルトが放った雷撃で地獄戦士は破壊される。

 

万丈目 LP 4000→3500

 

「くっ、だが地獄戦士の効果発動!プレイヤーが受けた戦闘ダメージをそのまま相手にも与える!」

 

舜 LP 4000→3500

 

やはりこういう能力だったか。面倒な能力だな。

 

「メインフェイズ2でこのカードを守備表示にすることでイエロー・ボルトの効果発動。モンスターが出るまでデッキを上から表向きにし、出たモンスターをゲームから除外する。」

「自分でモンスターをゲームから除外するのか?」

「除外したカードを他のカードで特殊召喚するのを狙っているのか、もしくは別の狙いがあるのか…少なくとも舜は理由も無しにああいうことはしないだろうからな。」

「ええ、無駄な一手を決してうたない。そこが舜の決闘の怖いところだものね。」

 

十代の疑問に亮と明日香が自分なりの考えを述べている。

まあ少しばかり時間はかかるが、無意味な手をうっているつもりはないしな。

 

「俺はデッキから『冥界のパペットマスター』を除外し、残りのめくったカードはデッキの下へ。カードを一枚伏せてターンエンド。」

 

万丈目 場

 モンスター:0 魔法・罠:1 手札:4

舜 場

 モンスター:1 魔法・罠:1 手札:4 除外:1

 

「俺のターン。俺はここで罠カード『リビングデッドの呼び声』を発動させる。このカードの効果で墓地から地獄戦士を復活させる。甦れ、地獄戦士!」

 

再び地獄戦士が場に戻る。

万丈目の顔からして復活させただけ、ってわけじゃないようだ。

 

「さらに手札から魔法カード『地獄の暴走召喚』を発動!お互いの場にいるモンスターと同じモンスターをデッキ、手札、墓地より全て攻撃表示で特殊召喚する。」

 

コンボデッキ御用達の地獄の暴走召喚か。

これで地獄戦士が場に三体揃った。頭数を揃えて何をするつもりなのか…

同じようにイエロー・ボルトもデッキより二体特殊召喚される。

 

「俺は装備魔法『ヘル・アライアンス』を発動。装備モンスターと同じモンスター一体につき攻撃力が800ポイントアップ。装備された地獄戦士の攻撃力は3600!」

 

地獄戦士 攻1200 → 3600

 

「行け、地獄戦士!」

 

強化された地獄戦士が攻撃表示のイエロー・ボルト一体を破壊する。

まさかこういう手段でくるとは。

 

舜 LP 3500→1600

 

万丈目 場

 モンスター:3 魔法・罠:2 手札:3

舜 場

 モンスター:2 魔法・罠:1 手札:4 除外:1

 

「まだまださ。俺のターンだ。」

 

万丈目のデッキは基本的にはパワーデッキのはず。

あまりのんびり準備していると押し切られるかもしれない。すこし急ぐか。

 

「俺は守備表示のイエロー・ボルトを攻撃表示に変更し、攻撃力が低い二体の地獄戦士に攻撃。」

 

二体の雷が地獄戦士を破壊する。

 

「だが俺の受けたダメージはお前も受けることになるんだぜ!」

「ダメージなんてどうでもいいさ。最後に勝てるならな。」

 

万丈目 LP 3500→2500

舜 LP 1600→600

 

「それにご自慢の地獄戦士の攻撃力は大丈夫なのか?」

「ちっ!」

 

地獄戦士 攻3600 → 2000

 

まだ俺の場のモンスターでは届かない攻撃力だが、場のモンスターも減りこちらに有利な状況にはもっていけている。

 

「俺はイエロー・ボルト二体の効果で『プリズナー・ビースト』と『デーモンイーター』を除外。さらに『誘惑のサキュバス』を守備表示で召喚。」

 

誘惑のサキュバス ☆4 / 闇 / 悪魔 / 攻1300 / 守1000

 

「このカードも召喚時、イエロー・ボルトと同じ効果を発揮する。効果で『悪夢の国のマーチラビット』を除外する。これでターンエンドだ。」

 

万丈目 場

 モンスター:1 魔法・罠:2 手札:3

舜 場

 モンスター:3 魔法・罠:1 手札:4 除外:4

 

「俺のターン、俺に虚仮威しの小細工など通用しないぜ。俺は地獄戦士と手札全てを生贄に『火炎魔人ヘル・バーナー』を召喚!」

 

火炎魔人ヘル・バーナー ☆6 / 炎 / 悪魔 / 攻2800 / 守1800

 

おいおい、まさかヘル・バーナーを出してくるとは…

このディスアドバンテージの塊を使用してくるあたり、よっぽどパワーにこだわりでもあるのか…

 

「どうする如月!このヘル・バーナーは上級モンスターだ。しかも相手モンスター一体につき攻撃力が200ポイントアップする。お前の場のモンスターは三体。よってヘル・バーナーの攻撃力は600ポイントアップ!」

 

火炎魔人ヘル・バーナー 攻2800 → 3400

 

「行け!イエロー・ボルトに攻撃!」

 

イエロー・ボルトは炎を受けて消滅する。

やはり立体映像とはいえ、自分の仲間たちが消えていくのはいい気分はしない。

 

「…万丈目、お前にとってカードって何だ?」

「追い詰められておかしくなったか?そんなくだらないことを聞くぐらいなら、とっとと決闘を続けろ!」

「万丈目、キッチリ答えろ。」

 

万丈目を睨めつける。

万丈目は少したじろぎながらも強い口調で答える。

 

「…ふん、そんなこと俺の目標を叶えるための道具の一つに決まっている!俺はこれでターンエンドだ!」

 

成程。とりあえず今のお前の見方はわかった。

そして、俺が今成すべきことも。

 

万丈目 場

 モンスター:1 魔法・罠:1 手札:0

舜 場

 モンスター:2 魔法・罠:1 手札:4 除外:4

 

「俺のターン。万丈目悪いがこのターンでこの決闘は終わりだ。」

「何ぃ!」

「このターンで決着をつけるつもりなのか!」

 

十代が驚きの声を上げるが、ヘル・バーナーを出したせいで他のモンスターも伏せカードも無い。つまり今の状況からヘル・バーナーさえ何とか出来ればひっくり返せる。

そしてその準備も今終わる。

 

「俺はイエロー・ボルトを攻撃表示に変更し、効果を発動。デッキから『熱望の悪魔アモン』を除外。これで準備は完了だ。覚悟はいいな、万丈目。」

「何!」

 

コイツの根性を叩き直す。

そのためにこの決闘は必ず勝つ!

 

「俺はイエロー・ボルトと誘惑のサキュバスを生贄に捧げる。幽界の亡霊王よ、出でてこの世に死を撒き散らせ!『ノーライフキング デスアンカー』!」

 

ノーライフキング デスアンカー ☆8 / 闇 / 悪魔 / 攻2600 / 守1000

 

「こいつが今回の舜のエース…」

「なんか不気味っス…」

 

まあコイツは設定からしてアレだからな。

だが能力は折り紙付きだ。

 

「デスアンカーの能力、除外されている悪魔族のモンスターを五枚墓地に送ることでこのターンのエンドフェイズまでデスアンカーの攻撃力は4000となる。」

「ば、馬鹿な…」

「このために大量のモンスターを除外していたのね。」

 

これでヘル・バーナーは処理できる。

あとは詰めの一手だ。

 

「そして手札から『グリーディ・ハンド』の効果を発動。手札からこのカードを捨てることでデッキからレベル6以下の悪魔族モンスターをゲームから除外する。俺は『ヴェアヴォルフ・ズィーガー』を除外。そして伏せカード『闇次元の解放』を発動。さっき除外したヴェアヴォルフ・ズィーガーを特殊召喚。」

 

ヴェアヴォルフ・ズィーガー ☆6 / 闇 / 悪魔 / 攻2500 / 守1000

 

これで万丈目のライフを削りきるだけの戦力は整った。

 

「そんな…この俺が…」

「万丈目。今からここで、おまえのすべてを闇に葬る。デスアンカーでヘル・バーナーを攻撃。ヴェアヴォルフ・ズィーガーでトドメ!」

「うわあああ!」

 

万丈目 LP 2500→0

 

 

―〇●〇―

 

 

結局捨てられていたのは三沢のカードだったらしい。

この事実がある以上、万丈目も安い処分じゃすまないだろう。

 

だが、出来れば決闘者として再起はして欲しいと願う。

コイツは根っから腐っているわけじゃない。そんな気がしたからな。

…まあこれは決闘してみた上でのただの俺のカンなのだが。

それもあって最初に抱いていたデカイ苛立ちは決闘後にはスッキリしてしまった。

うーん、いいのかなコレで…

 

「すまなかったな、俺のためにあんな決闘をさせてしまって。」

「むしろこっちが無理言ってやらしてもらった決闘だ。礼をいうのはこっちだよ。」

 

今はイエロー寮で自分の部屋の最後の片付けを三沢に協力してもらいながら行っている。

あの試合の後、三沢もブルー生徒(結局知らないヤツだった)と決闘をし、見事に勝利。ブルーへの昇格の権利を手に入れたが三沢はそれを断った。

本人曰く、十代に勝利するまでブルーに上がる気はないらしい。変にこだわる奴だな。っていうか、それならなんで部屋の片付けなんてしていたのだろうか?

 

「これで舜もブルーか。俺としては目標が増えて嬉しい限りだよ。」

「目標とかやめてくれ。体が痒くなりそうだ。」

 

こんな俺を目標にしてもしょうがないだろうに。

まあ遅れを取る気もないのだが

 

「お前も上がる気があるのならとっとと登ってこい。」

「ああ、すぐに追いついてやるさ。」

 

三沢と強く握手をする。

多分三沢と対決する日も遠くはないだろう。

その日まで精進しよう。追ってくる友の期待に応えるためにも。

 

 

 

今日の余談

 

「ところで三沢、お前カードに数式のメモをしていたそうだな。」

「え、いや数式を思いついた時につい、な。」

「ほう…(ゴゴゴ」

「お、おい舜…?」

「ちょっと頭冷やそうか…」

「え、ちょっと待t」

 

夜のイエロー寮に悲鳴が木霊したとかしなかったとか…

 

 




なんとか年内に投稿できましたね…
今年最後の投稿になります。

皆様、良いお年をー
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