KAMEN-RIDER_WARS-OF-RELICS   作:大神 

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 イメージがわいてきたので行きます。
では、


闇の胎動と堕ちた英雄

 

 最悪の気分だった。兄貴が殺された。俺たちが出会ったそいつは貧弱なガキだと思っていた。でも違った。あいつは仮面ライダーで、想像よりずっと強くって、兄貴は俺を庇って殺されちまった。

 散り際兄貴はこう言った。王に報告しろ、と。俺たちの王ならあんな奴目じゃない。仇敵を前に逃げる屈辱も、兄貴を助けられなかった無力感も、全部背負ってひたすらに走った。俺たちの居城へと、王の御前へとたどり着いた。そして、

 

 「ティンダロス斥候型2号機、帰投しました!」

 『よくぞ戻った。して、1号機の姿が見えぬのだが...』

 「兄は、殺されました!仮面ライダーに!」

 『ほう...』

 

 御簾越しで表情と姿は確認できなかった。しかし、声音からは驚愕と警戒が感じ取れる。

 

 「まずは、そうだな。よくぞ戻った。」

 「しばし休め、次の指示はその後だ。」

 「御意」

 

 こうして自分は御前から去り、居城の一角にある整備室へと向かう。願わくば敵討ちの機会を、そう思いながら回廊を進んでいると

 

 「ずいぶん無様な姿じゃないか。」

 

 ふと、そんな言葉を聞いた。声の方向に振り替えると、一人の人間の少年が立っていた。

 

 「ケイオスの居城だぞ。なぜ人間が...」

 「そんなことはどうだっていいんだよ。」

 

 少年は凄まじい勢いでこちら側に踏み込む。刹那、刃のない短槍が俺の胸を貫いた。

 

 「なんで...」

 「君の王様から君をどうにかしろって言われてね。」

 「そんな...」

 

 それが最後の記憶だった。

 

―――

 

 「首尾よくいったようだな。」

 

 背後からそんな声が聞こえた。他のティンダロスとは一線を画す存在感、荘厳な装飾をあしらったそいつはまごうことなき猟犬たちの王様だ。

 

 「君もひどい人だね、ミゼーア。自分の臣下を殺せだなんて。」

 「情報は手に入ったし、奴は損傷がひどい。資材の無駄だ。」

 

 狡猾で残忍、怪物の主なんてこんなものか。相変わらず吐き気がする。

 

 「そういえばヴァンパイアはどこ行ったのさ。最近音沙汰ないよね。」

 「奴は死んだ。おそらく斥候型の言うライダーに負けたのか、或いは」

 「...或いは?」

 

 彼は一瞬黙る。そして重々しい口調で語りだした。

 

 「奴が交戦したと思しき平野に密偵型を放った。ヴァンパイアの残骸も発見したそうだ。」

 「そこの付近には村があり聖域が張られており内部には入れなかったそうだ。」

 「じゃあ倒したのはライダーで確定かな?」

 「痕跡はそれだけではない。残骸には食い千切られたような傷があり、近くには薄まってはいるもののの放射能が検出された。この意味が分かるか?」

 「まさか、そっかヴァンパイアのところにいたんだね。」

 

 ようやく手がかりが見つかった。そうでなければこんな世界に残った意味がない。

 

 「情報のお礼に君の敵を潰しておこうか?」

 「いや、奴らを例の都市に誘導してくれ。」

 「倒さなくていいの?」

 「邪魔者は集めてつぶすに限る。頼めるか?」

 「吉報を期待していてよ、王様。」

 「期待しているぞ、チャンドラ。」

 

 怪物の王と堕ちた英雄は闇夜に嗤う。

 




 導入なので短めです。
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