魔王と魔王   作:一般龍人族

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時系列整理(一応)

アナザーセカイ2019(ハジメパート)
ハジメ・イズ・マオウ2019①〜③
アナザーライダーのチカラ2019
アホなやつら2019
新たな力と真の歴史と旅立ち2019

(公開予定のハジメのエピソード)

アナザーセカイ2019(ジオウパート)
チカラ、ソウシツ2019
次なる場所2019 ←今回の話


BRAVE & KING SAGA
次なる場所2019


この本によれば…………普通の高校生、南雲ハジメ。彼は異世界トータスに転移してオルクス迷宮の奈落に落ち、力を手にして最低最悪の魔王になる未来が待っていた。

 

 謎の男からアナザーライダーの力を手に入れた南雲ハジメは、迷宮を攻略していく中で吸血鬼の少女、ユエと出会った。

 

 そんな彼はやがて大迷宮の最深部に辿り着き、門番である魔物と戦い、神代魔法の一つである生成魔法を手にするのであった。

 

 ですが、一旦彼の物語はここで中断。一度、常磐ソウゴの物語に戻ってみましょう。

 

 異世界に送り込まれた常磐ソウゴは、迷宮の主であるミレディ・ライセンと勝負した後にこの世界の惨状を聞き、世界を救うために戦うことを決意したのであった。

 

 それでは、どうぞ。

 

 

 あれから常磐ソウゴはミレディからの説明を受けていた。

 

「まずあのクソ野郎を倒すためには七つの神代魔法を集める必要がある。うち一つが今君が手に入れた重力魔法。で、他の六つは他の大迷宮を攻略することで手にすることが出来る。迷宮の場所は……」

 

 それから様々な迷宮の場所を教えてもらった。

 

 王国の南西にあるオルクス大迷宮、砂漠にある大火山、海底にある遺跡、先述した王国の北にある神山、ハルツィナ樹海、雪原にある氷雪洞窟。

 

「後……聖光教会ってのには気をつけといて」

 

「聖光教会?」

 

「クソ野郎を信仰しているクソ宗教だよ。クソ野郎にとって都合のいいお人形集団ってとこ。神代魔法とかみたいな強力な力を持つ人を神の眷属だとか、神の子とか言って強制的に保護という名の支配をしちゃうよ。で、クソ野郎を批判する人や自分らの決定に逆らうものは……こうだね」

 

ミレディは親指を突き立て、首を切るような動作を行う。それ即ち、死刑ということだろう。

 

「あーやだやだ、怖いね本当に。さっさとくたばってほしいや。もう一回言うようだけど、本当に気をつけといてね。それと気を付けておくものその2、クソ野郎の手下」

 

 指を2本立てて次の脅威の説明をするミレディ。

 

「あいつらは自分を『神の使徒』って名乗ってる。クソ野郎の命令を忠実に実行、主人の邪魔になるイレギュラーを排除したりして、その上破茶滅茶強い。魅了って能力で洗脳とかいういやらしいやり方もしてくるしさ」

 

「面倒くさそうな相手だね……神の手下だから当然かもだけど。それと俺から提案があるんだけど……あんたとはいつでも連絡を取れるようにした方がいいと思うんだ」

 

「ん? なんで?」

 

「だってアンタ、ここに何年もいるんでしょ? 今と昔じゃ、さっき聞いた場所の名前とか色々変わってるかもしれないからさ。その時にアンタと話し合えたらいいなーって。後は他に必要な情報があった時とか」

 

「なるほどね、なら連絡はできたほうがいい。で、肝心の連絡手段は?」

 

「これを使う」

 

 ソウゴは懐から二つのウォッチを取り出した。それはファイズフォンXとコダマスイカアームズ。ここに送られる前から念の為にと、あらかじめ予備として持っていたものだ。

 

「なにそれ」

 

「通信機器。これからはこれ使って連絡するから」

 

「ふーん、使い方は?」

 

 ミレディに尋ねられたのでデバイスの使い方をソウゴは説明した。

 

「ふんふんふん、なるほどねえ……じゃ、これからはそれで連絡だね。……それとそういえば……アナザーライダーで良いんだっけ? それに変身する子……ハジメのことなんだけどさ」

 

 ミレディはアナザーライダーの男の話題に切り替えた。

 

「……試練を突破された以上、渡すしかないから魔法を渡したけど……正直な話、あの子はヤバいよ。力に溺れてる。もしかしたら、君と何処かでぶつかるかもしれないね。出来ればその時は説得なりなんなりしてもらいたい所だけど」

 

「……何処かで、というかもう会っておきたい。気になるし。その人が次に行くとこ分かる?」

 

「次の目的地は多分、火山の方だと思う。そこに行くまでの道中の街とかにいるかも。とりあえず、あの子がここから出た後の場所への道を開くから」

 

 その話を終えてから、生活できるようにとある程度の貨幣を渡された。

 

 その後、すぐに出発の準備が行われ、ソウゴはミレディに言われてジオウに変身した。

 

 で、部屋の中心には大きな穴が空いていた。どうやら例の男もここから通っていったらしい。穴の先は水の中なので、水中活動が得意なオクトパスライトの力を持つビルドアーマーにソウゴは変身していた。

 

「じゃ、行ってくる」

 

「うん、行ってら。……クソ野郎のことやハジメのこと、頼んだよ。それと、仲間とも再会できるといいね」

 

「任せて。どうにか再会して、解決してくるよ」

 

 肩アーマーのフルボトルショルダーの色がピンクと黄色になると、ジオウは穴の中に飛び込んだ。

 

「…………君のこれからが、自由な意思の下にあらんことを」

 

◇◇◇◇

 

 とある場所の泉。そこからジオウが飛び出して地面に着地した。そして変身を解いて周りを見る。

 

「さて、と……ここの近くに町とかないかな」

 

 ソウゴはまず、町を探してみることした。

 

「で、こういう時にこれが役に立つんだよね」

 

銀色のライドウォッチを取り出し、リューズを押した。

 

『タカウォッチロイド〜! タカ!』

 

 それは変形し瞬く間に鳥のようなフォームになった。その名もタカウォッチロイド。鳥型サポートメカである。

 

 「町探し、頼んだ」とソウゴに言われタカウォッチロイドは人が住んでるだろう集落を探し始めた。

 

 と、直後にファイズフォンXから電話がかかる。

 

『ミレディちゃんだよう! 聞こえてるー?』

 

 相手はミレディだった。

 

「聞こえてるよ」

 

『おー、そっちの声も聞こえるよ。すごいねこれ。で、地上には出た?』

 

「うん、出れた。今は町を探してるとこ。何か収穫があったら連絡するよ」

 

『りょーかい。じゃ、このあたりで〜』

 

 と、プツンと電話は切られた。

 

 しばらくして。

 

「おっ、見つかった?」

 

 ソウゴの下にタカウォッチロイドが戻ってきた。ソウゴの言葉にこくこくと頷くと、案内をし始める。

 

 途中、道が長いことも分かったのでバイクであるライドストライカーも運用して移動をした。

 

 しばらくして、先に人の集落があると思わしき門が見えた。門番もいるようなので、そこからはバイクを降りて歩き始める。

 

「君、止まってくれ。ステータスプレートの提示と、町に来た目的は?」

 

「…………ステータスプレート?」

 

「そうだ。こういうのを持ってないか?」

 

 門番は懐からカードを取り出してソウゴに見せる。そこには門番の名前が書かれており、その他色々な欄があった。

 

「あ……あ〜……はいはいはいはい……いやあ、実は失くしちゃってさー……」

 

「む、そうなのか。まあ失くすのは珍しいことではないからな、仕方あるまい。なら、せめて目的の方だけでも聞こう」

 

「俺、旅しててさ……それで休憩にこの町に寄ろうと思ったんだよね」

 

「そうなのか。分かった、通ってよし」

 

 門番のその言葉により、ソウゴは門を通過した。

 

「あ、そうだ。聞きたいことあるんだけどさ」

 

「うん?」

 

「この町に白髪の男と、兎耳と金髪の女の子が来なかった?」

 

「ああ、この前来ていたな。もう既にこの町にはいないが……」

 

「何処に行ったか分かる?」

 

 アナザーライダーかもしれない男の行方。ソウゴにとっては貴重な情報なので、逃すわけにはいかなかった。

 

「さあ……流石にそこまでは知らないな。もしかしたら、町の誰かは知ってる可能性はあるかもしれないが……」

 

「そっか……分かった、ありがとう」

 

「ああ、それと」

 

 町に行こうとしたソウゴに門番が声をかけた。

 

「先日、この町で何人かの男性が行方不明になってるんだ。その人達はまだ見つかっていない。原因も分かってないから、気をつけておくんだぞ」

 

「……ありがとう」

 

 門番の忠告に礼を言って、改めて歩き出すソウゴ。

 

「……行方不明の男の人……例のアナザーライダーの男の仕業か……?」

 

 原因も分かってない、正に神隠しのような事件。アナザーライダーとの関連を疑わずにいられなかった。

 

 が、それを考えるよりまずは男の行方を探るのが先だと切り替え、情報集めを始めるソウゴだった。

 

「白髪の男と兎耳と金髪の女の子が来ませんでした?」

 

「うん、来ていたよ」

 

「ッ、その人達が何処に行ったか知ってます?」

 

「ああ……知ってるよ」

 

 数十分後。男の行方を知るものが見つかった。

 

 それは冒険者ギルドの受付のおばちゃんであった。

 

「その人達は何処に?」

 

「中立商業都市フューレンに行ったよ。依頼をするついででね。彼の知り合いかい?」

 

「まあ……そんなところ。そのフューレンって何処?」

 

「ここの道を辿れば行けるよ。馬車だと6日はかかるけどね」

 

 おばちゃんは地図を取り出して、現在いるブルックの町を指差した後、そこから道をなぞり、フューレンと書かれているとこを指差す。

 

 本当に余談であるが、ソウゴはここに来て何故かこの世界の文字を読めていた。理由は分からないが、考えても仕方ないのでそういうものだと思うようにしている。

 

「ありがとう。あ、それとこの地図貰える?」

 

「ああ、いいよ。持ってお行き」

 

 地図を貰ったことにも礼を言った後、ソウゴは急いでギルドから出た。

 

 行方が分かったとなれば、そのフューレンに行く他ない。

 

 街から出てしばらく歩いて、立ち止まる。

 

「6日もかけられんないよね……!」

 

 懐からドライバーとウォッチを取り出すソウゴ。遠いから念には念をと、変身して移動することした。

 

『ジオウ!』『フォーゼ!』

 

「変身!」

 

 ソウゴはジオウ・フォーゼアーマーに変身。ロケット形態になって、空を飛び始めた。

 

 ものの数分でフューレンの近くまでついた。飛行速度はマッハ40であるため、余裕であった。

 

 その後、ソウゴはフューレンの中へ入って行った。

 

 

 フューレンの中で色んな人に男の詳細を聞き回った。目撃情報があり、男はどうやらこの町にも来ていたらしい。

 

 ついでに分かったことだが、ブルックの町のようにこちらにも行方不明の人間が何人か出たらしい。

 

 そして都市から出ていくのを見たと言う証言を獲得した。しかしこの情報に辿り着くまでに中々時間はかかった。何せ都市だから広いのなんのと。

 

 しかし、肝心な何処へ行ったのかの情報までは得られていない。

 

「でさ、ステータスプレートってなんなの?」

 

『ステータスプレートはアーティファクトの一種だね。自分の身体能力を数値化して客観視したり、身分証明書として使えるんだ。後は情報漏洩防止に数値や技能の隠蔽も可能だね』

 

「へー、数値化できるなんて凄いね。……それで、例の男はどこにいると思う?」

 

『……推測するなら火山の方だろうけど、それ以外の場所に行ってる可能性もあるかもだしねえ。確実な情報がないことにはなんとも言えないね』

 

「う〜ん……」

 

 ミレディと電話をしているソウゴは顎に手を添え、悩む。

 

「……仕方ない、もうちょっと聞き込みしてみるよ」

 

『あーい、それじゃ』

 

 電話が切られた。ソウゴは聞き込みを再開することにした。

 

 

 それからまたしばらくの時間が経過。

 

「ええ、知っていますが……」

 

「本当に!?」

 

 男の行き先を知っている人物に出会った。それはこの都市にあるギルドの人間であった。

 

「どこにいったの? その人は」

 

「……どうしてそれを知りたいのです? 貴方とあの方とどういうお関係で?」

 

 男が目を鋭くし、訝しげにソウゴを見る。

 

「あー……その人は俺の友達の知り合いでさ。ちょっと伝言を頼まれて会いたいというか」

 

「……私が代わりに伝えることはできますが?」

 

「いやー、出来れば直接会いたいんだけど……」

 

「………………お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか? それと、ステータスプレートによる身分証明も」

 

「……俺の名前は常磐ソウゴ。ステータスプレートは……無くしちゃってさあ」

 

「ふむ……紛失ですか…………まぁ、良いでしょう。少々、お待ちください」

 

それから男は何処かへと向かう。数分経って、ソウゴの下へ戻ってきた。

 

「……申し訳ありませんが、教えることはできません。身元も不明な以上、万が一ということもありますので。会いたいのでしたら、帰還してくるのを待つことを勧めますが」

 

「………………そっかー。分かったよ」

 

 そう言ってソウゴはギルドから去っていった。

 

「………………?」

 

 意外にもソウゴが潔く去っていくことに首を傾げる男……その名もドット。

 

 彼はもう一度、奥の方へと行った。

 

「……例のトキワ・ソウゴと名乗る男ですが……意外にも、潔く帰りました」

 

「ふむ……もしかすると、本当に伝言を言いに行こうとしただけだったのかな?」

 

「だと良いのですが……」

 

 ドットは金髪の30代くらいの男性……フューレンのギルド支部長イルワと話していた。

 

「まあ仮にそうだとしても、もう帰ったのなら仕方ないね。彼にはハジメ君が"北の山脈地帯"の方から帰ってくるのを待ってもらうしかないかな」

 

その言葉に「そうですね」とドットは頷く。

 

 その後、少しだけ時間が経ち。

 

「…………もしもしミレディ? ハジメが何処に行ったか分かった」

 

『おっ、本当に? よく掴めたね』

 

「答えてくれないから盗み聞きしてきたの」

 

『え〜? やらしーことしてんねぇ』

 

「仕方ないでしょ〜。悪いけど時間かけてらんないからさ」

 

 常磐ソウゴはあの後、ゴーストライドウォッチの力で霊体化をしてドットとイルワの会話を聞いていたのだ。

 

『ふーん? で、何処の方に?』

 

「北の山脈地帯」

 

『はいはいそこね……そこは昔から変わってないんだね』

 

「とりあえず、山脈の方に行ってくるよ。また連絡する」

 

『ん、分かった。じゃね〜』

 

 それから通話が終了。

 

 常磐ソウゴは地図を見た後、北の山脈地帯方面に向かうことにした。

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