魔王と魔王   作:一般龍人族

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光輝って別にキラキラネームじゃなくない?って思う今日この頃

一部の人って棲み分けしてるのかな。どの一部かは言わんけども。


ウサギガール2019

 現在、南雲ハジメとユエはとある場所にいた。その名もライセン大峡谷。

 

 峡谷の中には魔物が沢山生息し、その上、魔力が分解されることによって魔法が使えなくなる。が、それは2人には関係なかった。

 

『SABER……』

 

『KIVA……』

 

「「変身」」

 

 ハジメはアナザーセイバーへ、ユエはアナザーキバへ。

 

 2人はアナザー火炎剣烈火とアナザーガルルセイバーを構え、向かってくる魔物を切り裂いていく。

 

 魔物達が死体になるのは一瞬のことだった。

 

「さて、と。亜人族は樹海側に住んでたよな……そっちに行くとするか」

 

「ん……」

 

 そうして2人は樹海側に進むことに。ハジメが作ったバイクに乗り込み、移動を始めた。

 

 そうしてしばらくバイクデートをしていると、魔物の咆哮がどこからか聞こえてきた。そのまま走っていると声を出した魔物の姿が見えた。

 

 その魔物は双頭のティラノサウルスの姿。名前はダイヘドアだ。そいつは足元にいるウサギ耳の少女を追いかけていた。

 

「おーっと……あいつかな?」

 

 男が言っていた兎人族の少女が彼女だろうか。少女の容姿が分かってくる。

 

少し青みがかったロングストレートの白髪。肌の白さとも相まって神秘的な容姿とも言えるだろう。手足もスラリと長く、ウサミミがふりふりと揺れる様はなんとも愛らしい。

 

そして何より大変立派な巨乳の持ち主だった。ボロボロの布切れのような物を纏っているだけなので殊更強調されてしまっているそれは、固定もされていないのだろう。彼女が動く度にぶるんぶるんと揺れ、激しく自己を主張している。

 

 それを見たハジメは唾を飲みながら、ジッと見つめる。

 

「みつけたぁ! やっとみつけましたよぉー! だずげでぐだざ~い! ひっぃぃぃ、死んじゃう! 死んじゃうよぉ! だずけてぇ~、おねがいじますぅ~!」

 

 少女が大量に涙を流しながらハジメ達に向けて助けを求める声をあげた。

 

「やっとみつけた? どういうことだ? ……まぁいいや。ユエ、やるぞ」

 

「んっ」

 

 少女の言葉に疑問を抱きながらも、とりあえずダイヘドアを倒そうとユエに声をかけ、アナザーウォッチに手をかけた。

 

『REVI……』

 

『VICE……』

 

「「変身」」

 

 ウォッチを身体に翳すと、二人は黒い眉に包まれる。それが晴れたあと、異形の身体にピンクの光が迸った。

 

 ハジメはアナザーリバイへ、ユエはアナザーバイスへ。

 

「ふえぇ!?」

 

 ハジメ達がアナザーライダーへ姿を変えたことに驚く少女。その間に、アナザーリバイとアナザーバイスはダイヘドアへと突撃。

 

 まずはアナザーリバイが飛び、ダイヘドアの片方の頭にキックし、そのままアナザーバイスが尻尾でダイヘドアの体を殴りつける。

 

 ダイヘドアが倒れたところを、二人でキック。そのままダイヘドアは息絶えた。

 

「し、死んでる。ダイヘドアがこんな簡単に……」

 

 少女はダイヘドアの死体を見ながら驚愕をあらわにしている。

 

「そこのウサ耳、大丈夫か?」

 

アナザーリバイの姿を解除したハジメか少女に声をかける。

 

「助けて頂きありがとうございました! 私は兎人族のシアと言います! とりあえず私の家族も助けてください! お願いします!」

 

「早速だな。図々しすぎるだろ」

 

シアと名乗る少女が家族を助けてくれと言ってきたことに少しツッコミを入れる。

 

「まぁ良い。なら家族とやらのもとに案内しろ」

 

「へ!? 良いんですか!? 自分でも突然すぎるとは思うんですけど!」

 

「良いんだよ。とりあえず早く案内しろ」

 

これが野郎ならば断ってるところだが、相手は美女。好感度稼ぎのために願いは聞き入れよう。このような打算もあり、ハジメはあっさりと引き受けたのである。

 

「は、はい! わかりました、ありがとうございますぅ! 改めて、私の名前はシア・ハウリアですぅ!」

 

「俺は南雲ハジメだ」

 

「私はユエ」

 

互いに自己紹介を終える。

 

それから、一行はシアの言う家族を探しに移動を始めた。

 

数分後、数匹の魔物の咆哮が聞こえてきた。

 

「ハジメさん、もうすぐ皆がいる場所です!」

 

「お、そうか。飛ばすから掴まれよ」

 

移動のために乗っていたシュタイフを飛ばす。大岩を迂回した先に、魔物に襲われようとしている兎人族達がいた。

 

岩陰に逃げ込んで身体を縮めいている様子。見た感じ、40人くらいいる様子。

 

そんな彼らの上にいるのは羽の生えたドラゴン。体長は遠目だと3〜5メートル程に見え、鋭い爪と牙、棘のついた尻尾を持っている。

 

「は、ハイベリア……」

 

それを見たシアの声は震えている。ハイベリア、それがあのドラゴンの名前らしい。合計で六匹いる。

 

「さてと……さっさと倒すか。いくぞ、ユエ」

 

「ん」

 

『AGITΩ……』

 

『RYUKI……』

 

「「変身」」

 

ハジメとユエはそれぞれアナザーアギト、アナザー龍騎になる。

 

ハイベリアの一体が行動を起こした瞬間に2人も駆け出した。まずはアナザーアギトがドンナーの引き金を引き、ハイベリアに弾丸を命中させた。

 

翼を貫いたので絶命には至らないが、ダメージは大きいようでハイベリアはダメージに悶えている。その間に、アナザーアギトはアナザーフレイムセイバーでハイベリアの首元を斬った。

 

アナザー龍騎はアナザードラグセイバーから炎の斬撃を放つ。それは二匹目のハイベリアに向かって一直線に飛び、首を刎ねた。

 

『DOUBLE……』

 

「変身」

 

アナザーアギトはアナザーダブルに変わる。それからすぐに身体を金色と青色に変えて、アナザートリガーマグナムとドンナーを取り出して残りのハイベリアを全て殲滅する。

 

「ふぅ」

 

「す、すごいです! ハイベリアを一瞬で……!」

 

アナザーダブルが一息つくと、シアが耳をぴょこぴょこと動かしながら驚いてる様子。

 

「ま、大した敵じゃあなかったな」

 

余裕綽々とそう答えるアナザーダブル。この程度の雑魚に負けるわけがないと、負け知らずの戦績が与える余裕である。

 

それから姿は元の南雲ハジメのものに。

 

「シア! 無事だったのか!」

 

「父様!」

 

シアに声をかけたのは初老の兎人族の男性。シアとしばらく話した後、ハジメの方へ。

 

「ハジメ殿でよろしいか? 私はカム・ハウリア。シアの父でハウリアの族長をしております。この度はシアと我らの窮地を助けて頂き何と礼を言えば良いか……深く、感謝致します」

 

「深く感謝してるってなら、こちらの要求に答えてもらう。ハルツィナ樹海の案内をしろ」

 

「案内ですか、それくらいお安い御用です」

 

ハジメの要求にカムは快諾。

 

大迷宮であるハルツィナ樹海はどうも亜人族以外では迷うと言われているらしい。アナザーライダーの力でどうすることも出来るだろうが、一応案内はつけておこうという算段だ。

 

それから一同はその場から出発。道中で魔物から襲いかかられることもあったが、全員蹴散らしてやった。

 

その道中でシア達の経緯も聞いた。

 

かつて亜人族には無いはずの力を持ったシアが生まれてきたこと。

 

彼女の存在を他の亜人族に隠していたが、バレてしまったこと。(隠していたのはシアが他の亜人族から迫害されるのを避けるため)

 

一族で樹海を出て北の山脈地帯を目指そうとしたが、帝国兵に見つかってしまったこと。

 

他の仲間が捕まりながらも峡谷へ逃げ込んでいくが、その先で魔物にも追われてしまったこと。

 

そして今に至ること。

 

そうしてる内に峡谷から脱出できる場所へ辿り着いた。壁を削って作られた階段があるのだ。そこも登って進んで行った訳だが

 

「おいおい、マジかよ。生き残ってやがったか。こりゃ良い土産が出来そうだな」

 

階段を登り切った先には兵士が居た。例の帝国兵だ。30人程いる。

 

 彼らは皆品定めをするようにハウリア族へ視線を巡らせ始めた。特に女に対しては下卑た笑みを浮かべている。

 

1人の帝国兵がハジメの存在に気づくと、怪訝そうにする。

 

「……ん? 何だお前は? 人間か?」

 

「おいおい、口の利き方には気をつけろよ?」

 

「あ?」

 

ハジメの返答に帝国兵は目を鋭くした。

 

「俺は王になる男だぞ?」

 

『GAIM……!』

 

「変身」

 

アナザーウォッチを身体に翳し、ハジメはアナザー鎧武に。

 

「な、何だぁ!?」

 

帝国兵達はアナザー鎧武を見て驚く。ついて来ていた兎人族達もその姿を見て驚いた。

 

『WIZARD……』

 

「変身」

 

隣にいたユエもアナザーウォッチを使い、アナザーウィザードになる。直後に、腰のベルトに触れた。

 

『バインド』

 

帝国兵の周りに赤黒い魔法陣が出現。そこから鎖が放たれ、兵士達を拘束する。

 

「ちょうど試してみたいことがあったんでな。実験台になってくれや」

 

そう言いながらアナザー鎧武は空に手を翳した。するとジッパーのようなものが現れて縦に開き穴が出来上がる。

 

その中にアナザー鎧武が手を突っ込む。しばらくして引き抜くと、その手に赤と青で彩られた果実があった。

 

何処か悍ましさを感じるそれの皮を剥くと、桃色の果肉が露わになる。

 

「むぐ!?」

 

1人の帝国兵の顎を掴み、果実を無理矢理口に含ませ、咀嚼させる。

 

「さて……どうなるかなァ」

 

帝国兵から一歩離れたアナザー鎧武が呟く。

 

「う゛……う゛う゛っ……!?」

 

「お、おい! どうした!?」

 

果実を食べさせられた帝国兵が呻いてる様子を見た他の兵士が呼びかける。

 

しかしそれに応えることはなく、そのまま呻き続けていた。

 

そして

 

「う゛……う゛……! う゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!」

 

「ひぃっ!? な、何が……!」

 

帝国兵が叫び声を上げた瞬間、彼の身体が植物で全身を覆われた。他の兵士もその光景に悲鳴を上げる。

 

ハウリア達もその光景には全員驚かざるを得なかった。

 

やがて、その植物が解けると————。

 

「——————ウ゛オアアアアアアッ!」

 

「お、お、お前……な、何なんだよその姿……!?」

 

果実を食わされた帝国兵は、怪物になっていた。先程までの、人間としての姿はもうない。

 

その怪物の名は、インベス。かつて、鎧武が戦った怪物である。

 

「おお〜、上手くいった上手くいったぁ。んじゃ、このままお前らもインベス化してもらうぞ〜」

 

それからは流れ作業だった。帝国兵に果実を食べさせ、インベス化。直前でやめろと止められても、それを無視して食わせていく。

 

「ああ、そういえば……お前ら兎人族捕まえたんだろ? そいつらどうしたんだ?」

 

最後の1人になったところで、アナザー鎧武が質問した。

 

「は、話せばそれを食わせないのか!?」

 

「あーうん、食わせない食わせない」

 

「ぜ、全員移送済みだ。人数は絞ったから……」

 

人数は絞った。それは老人などの売れそうにない者は殺害したということだ。それを聞いたハウリア達は悲痛に顔を歪める。

 

「ほーん、そうか。んじゃほい」

 

「むぐぅ!?」

 

そのまま口の中に果実を突っ込まれ、インベス化させられた。

 

「で、こいつらをこの中にしまっとくか。いざって時に使えるだろうしな」

 

アナザー鎧武は先程のように、空間に穴を空ける。その中にインベス達を放り込んでいった。

 

「…………あ、あの……なにが、起こったんですか……?」

 

目の前の光景に呆然としているハウリア達。そんな中で、シアがおずおずと尋ねた。

 

「んあ? ああ。アイツらには特殊な果実を食わせた。あれを食うとたちまちあんな化け物になっちまうんだよ」

 

あっけらかんにアナザー鎧武から説明が行われる。

 

「な、なるほど……そんな力を持っていたなんて……」

 

「は、ハジメ殿。助けてくれたのには感謝しますが……しかし流石に、あんな怪物にするのは……」

 

シアがうんうんと頷いてる時、カムが恐る恐るとした様子で物申そうとした。

 

相手は同胞を殺した許せない相手ではある。しかし、いくらなんでも怪物にするのは過剰すぎるのではないか。それなら、まだ殺してやる方がマシなのではないか。

 

物申したのは、そう思わざるを得なかったが故である。

 

「あ? んだコラテメェ。助けられた癖に何文句言ってんだ。それに、アイツは敵だし、勝ったのは俺なんだ。何したっていいんだよ」

 

「う……!」

 

カムの目の前に声を低くしたアナザー鎧武が迫る。その圧に思わず怯まざるを得なかった。

 

「も、申し訳ない。このような争いに慣れておらず……驚いてしまったのです。助けられた身だというのに、烏滸がましい真似をしてしまって本当に申し訳ない」

 

「分かれば良いんだよ分かれば。そうすれば、お前も俺の敵にならずに済むんだからな?」

 

元の姿に戻ったハジメがカムの肩をポンポンと叩き、笑みを浮かべる。

 

「ふん……命拾いしたな」

 

腕を組んでいたユエがカムのことを見ながらそう思っていた。

 

その光景を見ていたシアは——————。

 

「……ハジメさん……! カッコいいですゥ……!」

 

ハジメに向ける目には熱がある。

 

その顔は、完全に恋に堕ちた乙女のそれだった。




意外と早く堕ちたな〜(嬉しい誤算)

帝国兵に関してはまあ真面目にカスだとは思う
それはそれとしてインベス化するのはもっとカス(倫理観無いようだがサクッと殺す方がまだマシ)
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