キタサトの幼馴染同級生概念~外堀責めを添えて~ 作:狸より狐派 ハル
~マルチリペア社の某社長~
お化けに怯える美少女っていいですよね・・・(クッソきしょい感想)
みんなは推しのどんな表情が好きですか?
小学生になって初めての夏休みのある日、『彼』ら仲良し三人は地元を離れ、日本有数のリゾート地にやってきていた。
サトノダイヤモンドの両親が思い出作りのために、『彼』とその両親を誘い、なんと移動費や宿泊代等すべてサトノ家持ちの豪華な旅行となった。
なお、キタサンブラックの両親は別件で来れていないが、そこは『彼』とサトノダイヤモンドがカバーをするだろう。
恐れながらも楽しみにしている『彼』の両親、実はあとであることをするために何かを持ち込んでいた。
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いきなりだが、時間はとんで夜。近場にある森の入り口に仲良し三人とサトノ両親がいた。
なぜこんなところにいるのかというと、サトノ父がなんでもお宝の地図を手に入れたらしく、誘って探そうとしたらしい。
しかしその地図と一緒にあった手紙らしきものにはこう書かれていた。
『このお
「子どもたち・・・ちょうど三人いるけど、お父様とお母様は・・・?」
残念ながらご両親は今回の探索に同行できないとのことだった。
それに対し、キタサンブラックとサトノダイヤモンドは悲しい顔で困惑した。
「ということは、私たちだけでこの森の中に行かなきゃいけないの・・・?!」
森の入り口は奥が暗闇で全くといっていいほどに見えなかった。この中を入るのは大人であっても恐ろしいだろう。少なくとも平気なのは『彼』のみであった。
「こ、怖いよぉ、キタちゃん・・・」
「うん・・・こんなところ行かなきゃいけないんだなんて・・・」
臆する二人だったが、ここでサトノ母がこの子らに対し、あなたたちならできる、力を合わせればどんな困難にも超えられるわ、と励ましてくれた。
その言葉に感化されたキタサンブラックはこの森に入ることを決意した。そしてサトノダイヤモンドも続いて一緒に行くと言い出した。
「行こう!みんなで力を合わせてお宝を見つけだそう!」
「うん!」
こうして三人は懐中電灯と地図を手渡され、ドキドキの冒険を行うこととなった。
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さて、だいたい察したかと思うが、この《宝探し》の正体はサトノ家が企画した《肝試し》である。
夏休みに入る前、サトノ家が今回のためだけに、その土地を一時的に借り、わざわざお化け屋敷プロデューサーの監修の元、今回の《宝探し》を開いたのである。
しかし、もしかしたら『彼』が本気で嫌がるかもしれないと思ったサトノ両親は、『彼』の母親に大丈夫なのかを聞いた。
それに関しては特に問題はないと返事し、むしろまだ二人に出会う前に縁日のお化け屋敷に連れて行っても、そんなに怖がらなかったくらいだったのだというらしい。
だから今回をきっかけにとびっきり驚かせてほしいとのことだった。
なんなら可能であれば母親も参加してみたいと言ってしまうほどだった。
サトノ両親もおもしろそうだと乗り気になり、こうして家族ぐるみで企画することになった。
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道中には様々な罠やお化けが配置されていた(もちろんバレないように仕掛け人たちが見守りもかねて)。突如キタサンブラックの頬に冷たいこんにゃくが一瞬当たったことで誰かに触られたと錯乱したり、道脇にあったお地蔵様の像を横切った後ゴトッと勝手に倒れたときには、一度驚きながらも『彼』が元あった場所に戻した。
だが改めて三人が目的地に進もうとすると、またゴトッと勝手に倒れてしまう。
なんで、なんでと二人が怖がっていると、今度はお地蔵様の首が回り出し、三人の方を向いてきた。
「倒したのはお前たちかぁ・・・?」
「「きゃあああああああ!!?」」
二人は『彼』の手を握って思いっきり逃げて行った。だがこんなものはまだ序の口だった。
逃げた後、三人は両手で顔を覆いながら
何があったのかが気になった三人は、背後から声を掛けた。
「えっと・・・どうして泣いているんですか・・・?」
「うっ、うっ・・・な、無くしちまったんだぁ・・・」
「無くしたって・・・なにを無くしたんですか・・・?」
「そ、それは・・・」
泣いている人はゆっくりと向いてくるが、両手は顔に当てたままだった。
そして顔が完全に向くと同時に、その両手も離してきて・・・
「顔が無いんだぁ!!!」
顔の全くない《のっぺらぼう》がそこにいた。
「「わあああああああああ!!?」」
再び二人は『彼』を引っ張って逃げ出していく。
しかし今度は逃げている途中に三人に襲うものが現れた。
「どこに行くんだい・・・?」
逃げた先に和服を着た女性がいた。しかしただの女性ではなかった。
首だ。首がとても長く伸びたお化け、《ろくろ首》が立ちふさがっていた。
「「ああああああああああああ!!!」」
方向転換をしてひたすらに逃げ回る三人。実はルートを逸らさないために、仕掛け人たちがある程度アドリブを行っているのはここだけの話である。
他にも恐ろしいものが三人を襲いに来たが、途中でくじけそうになりながらも、なんとか歩き続けた。
そしてついに目的の場所にたどり着いた。
「二人とも!あそこに宝箱があるよ!」
「やった!ついにたどり着いた・・・!」
二人は急いでその宝箱にたどり着く。それさえ罠かもしれないと『彼』は思ったが、杞憂に終わった。
二人が宝箱を開けると、そこには二つの封筒が入っていた。
それぞれ1、2と書かれており、まずは1から開けて中に入っていた手紙を読んだ。
『よくここまでたどり
「・・・ええ!?ここまで来てやっとたどり着いたのに!?」
キタサンブラックが驚いたが、文章にはまだ続いていた。
『だが、
「絆・・・?」
『
手紙はここで終わっていた。
読み終えた三人は少しのあいだ放心状態だった。
その後キタサンブラックの表情は明るくなった。
「そっか・・・!私たちは強くなったんだ・・・!」
「キタちゃん・・・。うん!そうだよ!私たち三人はこれからもどんなに難しいことにも挑戦できるようになったんだよ!」
二人は自身の成長を実感したことにより、大いに喜んだ。一方の『彼』は2と書かれたもう一つの封筒を気にしており、実際に開けてみることにした。
中に入っていたのはもう一枚の地図だった。
目的地から出て少し曲がった場所に直線の長い矢印が書かれてある。
そしてその矢印が指してあるところには《
「これ・・・!ここに行けば森から出られる!」
「やった!早く行こう!」
三人は地図に従ってそのルートを辿る。
そして最後の直線に入った。
「あっちだよ!」
そして走り出そうとしたその時、突然どこからもなくピアノの音がし始めた。
「・・・え?」
そのピアノのメロディーは不安をあおるようなものだった。しかも徐々に音が大きくなっていく。
「な・・・なに・・・?」
一気に恐怖に支配されていく二人。『彼』も周りを見渡すために後ろを向くと。
《それ》はいた。
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《恐怖の森》と呼ばれるパソコンでプレイが可能なゲームがある。
そのゲームの目的は、バイクで峠を走っていた主人公が、そのバイクのタイヤがパンクしたり等トラブルが起こってしまったため、部品を探して修理するものなのだが・・・
そこにとてつもない恐ろしい存在がいた。
その名も《サチエさん》。巨大な顔だけを持った化け物で肌が真っ白、目は開ききっており、口が大きく裂けて笑顔のように見えるが、そこから多量に垂れる血がより恐ろしさを増幅させる外見をしていた。
もちろんそれに捕まれば即ゲームオーバーである。
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おわああああああああああああ!?!?
この日『彼』は生まれて初めて恐怖による叫び声を上げた。
そりゃまあ怖いに決まっている。突然として後ろから現れ、そして近づいてきているのだから。
『彼』は急いで振り返り、出口へ全力で走り始めた。
ところがあることに気づき、止まってしまうと同時に、またもや振り返る。
恐ろしい化け物をもう一度見なきゃいけないという恐怖もあるが、ある違和感を腕から感じ取った。
重みを感じない、つまり今まではキタサンブラックとサトノダイヤモンドがこちらの腕を引っ張って無理やり連れまわされたのに対し、今回はそれがなかった。
だから二人はどうしたのかと振り返ると、その二人は何故か尻もちをついていた。
「あっ・・・あぁ・・・」
「ひっ・・・!いやぁ・・・!」
『彼』は一瞬なぜ座っているのかが理解できなかった。しかしすぐに察した。
あまりの恐怖に動けなくなったのだと。
あの化け物はどんどんと二人に近づいて行ってる。
「あぁっ・・・あぁぁぁ・・・!」
過呼吸になり、完全に正気を失ったキタサンブラック。
「お父様・・・!お母様・・・!助けて・・・!」
声が出せず、完璧に恐怖に支配されたサトノダイヤモンド。
アカン
そしてなんとか正気を保ち、恐怖にまだ侵されていない『彼』は、大急ぎで二人のもとに向かった。
たどり着くとすぐさま背後から二人の
こちらに無理やりながらも振り向かせ、そして彼は両肩に二人をそれぞれ抱えた。
今度は自分が振り返り、そしてバランスに気を付けながらも全身全霊の力で出口に向かっていったのであった。
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なお、このサチエさんはもちろん本物ではない。
大きな専用の紙に、印刷されたものである。
そんなハリボテながらも十二分に恐ろしい存在を作った作者についてなのだが・・・
なにを隠そう、『彼』の母親が作ったものであった。
お化け屋敷プロデューサーに出してもいいかを聞いてみたところ、余りにも怖いからちょっと・・・とは止めようとはしたのだが、どうしてもと押されたため、やむを得ず採用することになった。
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「「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!」」
二人はそれはもう大号泣だった。
サトノ母に抱き着いて、ぐしゃぐしゃになってしまっていた。
『彼』もまたぐったりとなっていた。泣かなかったのは、それすら余裕がなかったゆえだろうか。
サトノ父が『彼』に大丈夫かい?と聞いたが、いや全然、と返ってきた。
その後に『彼』の両親が姿を現した。両親は『彼』に怖かったのかを聞こうとしたが、号泣している二人を見て、ヤベェ・・・と声を漏らした。
父親がだから言っただろ、と呆れながら母親に言い、母親もまた本気でやり過ぎたと今更気づいた。
察した『彼』はやり過ぎだと愚痴った。
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「と言う訳でもう一度行こう!」
なぜゆえ、と『彼』は言った。
トレセン学園の校舎内、なぜか季節外れのお化け屋敷があったため二人は『彼』を連れてやってきたのだ。
・・・小鹿のように足を震えさせながら。
「こここ今度こそ大丈夫だだだだから・・・!私たちはこのトレセンでより強くなったから・・・!」
「そそそそうだよ・・・!三人ならどどどんな困難にもっ、立ち向かえるん・・・だから・・・!」
ようするにリベンジマッチと言う訳である。
「本当に大丈夫なんですの・・・?」
「はっはい!!」
「そ、そそそれじゃあ行ってきます!!」
心配をする先輩二人を待機させ、三人は入っていった。
それでしばらくすると・・・
「「きゃああああああああああああ!?!?」」
「ああ、やっぱり今回もダメだったよ・・・」
そんなこんなでもうしばらくすると、三人は無事に出てきた。
・・・二人とも『彼』に両腕両脚使ってしがみつきながら。
サチエさんが出なかったのは唯一の救いであったのだった。
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〈 To BE CONTINUED…//// |
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サチエさん、並びに恐怖の森を調べたい方は、自己責任でお願いします。
マジで怖いので・・・。