「お嬢様 そろそろお時間です。歌劇場に向かいましょう」
「では歌劇場に向かうとしよう!」
フリーナは審判の不安を押し殺し歌劇場へと足を運んだ。
既に歌劇場には大勢の観客が入っていた、皆異郷の旅人と正義の神の審判を待ち望んでいるようだ。
「お嬢様、私が昨日言ったことを忘れぬようにしてくださいね?」
「もちろんだとも!」
フリーナは余裕のある顔で舞台へと上がった…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
告発側・・・フリーナがリネ、リネットに連続少女誘拐事件の首謀者だと発言し審判が始まった。
"お嬢様私が渡した証拠品を上手く使っていますね。嬉しい限りです"
セバスチャンが集めた証拠品を使いリネ、リネットを問い詰めるが旅人が告発の穴をついていく。最初は優勢だった諭示裁定カーディナルも旅人側へと向いていく
フリーナは焦っていた。
"不味い不味い不味い!このまま負けてしまったら本当にセバスチャンと謝りに行かなければならなくなる。
1体どうすれば・・・!そうだ。"
フリーナはリネとリネットは壁炉の家出身でファデュイだと告げた。旅人は驚き観客はざわつきをました。
"おや?旅人様はどうやら知らなかったようですね。これはこちら側が有利のようです"
旅人側は休審を求めヌヴィレットはそれを承諾し1時間後再開となった。
フリーナとセバスチャンは別室へと移動し話し合った。
「どうだいセバスチャン!僕の反論は中々のものだっただろ!」
「えぇ、見事でしたよお嬢様。ですが旅人様もお強いです。油断なさらぬように」
「もちろんだとも!まぁここから僕が負けることなどありえないことだと思うけどね。」
"だといいのですが、なんだがこのまま負けそうな気がしますね。"
「まだお時間もありますし紅茶とケーキを用意してきます。」
〜〜〜〜〜〜〜〜
1時間後、審判が再開した。フリーナは勝ちを確信した表情で挑むが旅人はフリーナの予想の間違いを指摘し着々と追い詰め、原始大海の水の存在、さらに失踪したと思われてた少女が歌劇場に姿を現し正義は旅人側へと傾いた。
"お嬢様、だから慢心はいけないと言ったのに。後でなぐさめなければ"
"諭示裁定カーディナルも旅人様の方に傾いていますね。これはお嬢様の負けになりましたか"
そしてヌヴィレットと諭示裁定カーディナルの判決はどちらとも無罪、今回の件と連続少女誘拐事件との関係性はないと判決がでた。
しかし未だに解決していない問題がある。
ヌヴィレットはリネの鞄から原始大海の水が出てきたと発言した警察隊の1人を問い詰める。
警察官は自分より上のものから命令されて証拠品をでっち上げたと発言した途端叫びだし、水となってしまった。
「口封じですか。原始大海の水、効果は本当のようですね。」
"謎が謎を呼ぶ、まるでこれが劇のようですね"
謎を残したままこの日の審判は終了した・・・
「お嬢様、負けてしまわれましたね。」
「むう、なんだいセバスチャン嫌味を言いに来たのかい?僕が君に注意されてたのに調子に乗ってしまったことを」
「いえいえ、それよりも大切な事です。早く旅人様とリネさんリネットさんに謝りに行きますよ。」
そのことをフリーナは忘れていたようで驚いた表情の後
悩み「僕にだってプライドがある、やっぱりセバスチャンだけで言ってくれ。けど!僕がすまないと思ってたことは伝えておいてくれ」
そう言い残しフリーナは歌劇場を後にした。
「こうなるとは思ってました。はあ、後でヌヴィレット様に経費でケーキの代金を落としてもらいましょう。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
旅人side
「おや?皆様お揃いのようですね。ちょうど良かった」
リネとリネットの昔話を聞いていると後ろの方からセバスチャンが笑みを浮かべながら向かってきた。
「セバスチャン!オイラ達に会いに来たのか?」
「えぇ、今回は私のところのお嬢様がリネさんとリネットさんを告発し濡れ衣を着せてしまい誠に申し訳ありません。
本来ならこうなる前に止めるべきだったのですが・・・
お詫びとしてフォンテーヌ1のケーキ屋さんでこちら買ってきました。みなさんでお召し上がってください。」
そう言ってセバスチャンはまた僕達にケーキを手渡してきた。あれ?
「セバスチャンはリネとリネットが犯人じゃないって知ってたの?」
「ええ、知っておりましたよ。」
セバスチャンは当然のことのように言う。
「ならなんでオイラ達の味方をしてくれなかったんだよ!お前が味方してくれたらもっと早く勝てたかもしれないだろ。」
パイモンがそう言うとセバスチャンは困ったような顔をし
「私はお嬢様の味方なのですよ。パイモン様が旅人様の相棒のように、私はお嬢様の執事です。たとえお嬢様が間違ったことをしようが怒りはすれどそばを離れる気はありません。」
「そうだったのか、ごめんな!無理なこと言っちゃって」
「いえ、お気になさらず。それとリネさん リネットさんせっかく代理人になってくれたお方に隠し事はいけません」
「はい、」
"セバスチャンって誰にでもあんな感じに接するんだ"そんなことを考えているとセバスチャンはこちらに目を向け話し出した。
「旅人様、貴方がこれまでファデュイと多くの因縁があることは承知ですがファデュイだからと最初から敵対してはいけませんよ?少なくともリネさんとリネットさんは罪を犯してはいませんからね。」
「・・・うん。ありがとうセバスチャン」
「いえいえ、では私はこれで。ケーキ喜んでいただけると嬉しいです。」
そう言ってセバスチャンは歌劇場を出た。
「なんかセバスチャンってお母さんみたいだな。」
「昔からとても優しい人だったよ。」
リネが昔を思い出しながら喋りだした。
「リネットが買われてしまってお父様に助けられたこと話したよね。あの後壁戸の家に引き取られる前に1度襲われたんだ、口封じってやつだよ。」
あの日僕達は食材の買い出しをしに街に出かけてたんだ。けどいつもより時間がかかっちゃってね、あたりは暗くなって人どうりも少なくなってた。
それで道を歩いてたら前から刃物を持った人達が来てね、「君たちに恨みはないが死んでもらう」なんて言われちゃって、
僕達はまだ抗う力を持ってなくてこのまま殺されちゃうんだって思って、リネットだけでも逃がそうとしてたんだ。
そしたら後ろからセバスチャンさんが出てきたんだ。
〜年前
「リネさん、リネットさん私の後ろに。」
「セバスチャンさん!どうしてここに?」
「なにか嫌な予感がしましてね。当たりを見回りしていたんですよ。」
セバスチャンはリネとリネットを自身の後ろへと誘導し目の前の敵を見据える。
「そこの綺麗なお兄さん、悪いことは言わないその子達を渡してくれ。でなければ君もここで死ぬことになるぞ。」
「私が死ぬ?いえいえ私より貴方々の方が先ですよ。」
"美しくいきましょう"
セバスチャンは神の目を使い氷のナイフを作り出す。
相手に向けてナイフを投げつけ怯ませる。相手の懐に入り肘をくらわせ気絶させる
「くらえ!」セバスチャンに向けて鉄剣で斬りかかるがバックステップで回避し、回し蹴りを放ち吹き飛ばす。
"3本目"
そして視覚外から投げられた火炎瓶を上半身を逸らし避ける。
「なに!?避けただと」刺客は驚き目を見開く
セバスチャンはその隙を見逃さずナイフを投げつける。
"6本目"
「近寄らなかったら何も出来ないだろ!」懐から拳銃を取り出し銃口を向ける。
が、セバスチャンは懐からステーキナイフを取りだし的確に相手の目を潰す。
「がっ!痛え」
「私がそのような場合に対処出来ないとお思いで?」
そうセバスチャンは言うとナイフを喉元に刺す。
"9本目"
これで全員ですか「おい!こっちを見ろ。」あら意識を飛ばしたと思ったのですが。
刺客はリネとリネットに向けて鉄剣を向ける。
「この2人を目の前で殺されたくなければ大人しくしてろ」
「いえ、2人を傷つける前に貴方は死にますよ?」
"砕けろ"
セバスチャンが指を鳴らすと氷のナイフがいっせいに爆発する。全ての刺客は体内の血液までもが凍り、心臓の動きを止めた。
「さて、リネさん、リネットさん。夜道には気をつけるように 今夜はもう遅いです。私があなた達のお父様の元へと連れていきますよ。」
〜〜〜〜〜〜〜
「こうして僕達は助けられてお父様の元へと連れていってくれたんだ。」
「そう、セバスチャンさんが戦ってるところかっこよかった。」
「本当にセバスチャンって強かったんだな。」
「それに、その時もこうやってケーキを買ってくれたんだ。感謝してもしきれないよ。」
「へー!セバスチャンって凄いんだな。」
「うん!それにとても博識なんだよ?あの人は何百年と生きてるからね。」
何百年と生きている?もしかして妹のことを知ってるかも
「ねえリネ!セバスチャンにはどうやったら会えるの?」
「会うなら簡単だよ。フリーナ様のそばにいつもいるからね、フリーナ様と面会出来れば会えるよ。」
「ありがとう。じゃあまたねリネ、リネット」
「うん、改めてお礼を言わせてくれ。ありがとう旅人僕を、僕たちを守ってくれて。」
そう言ってリネとリネットは旅人に感謝を伝えた。
戦闘描写苦手すぎる、わらかへん