ぜひ感想をいただければありがたいです。
何も、なかった。
余力などなく、まともに動くことすらできない。
このまま力尽きていく定めなのだろうか…そう考えると、悲しくなってきた。
……全ては、あの時に決まった。
僕は6人の仲間とともに、強大な敵と戦っていた…はずだ。
…あの力の奔流の影響か、記憶が曖昧だ。
戦いは拮抗しつつも、もう少しで勝てる…
そんなタイミングで、敵が全身全霊の攻撃を放とうとしていた。
それに対抗し、こちらも全身全霊の攻撃を仕掛ける。
同時に放たれた攻撃がぶつかり合い…
全てを巻き込む大爆発が起きた。
僕はもちろん、仲間も敵も巻き込まれた。
でも、それだけじゃ終わらない。
爆発はとどまることを知らず、辺りの村や町も次々と巻き込む。
そうしてすべてが崩壊していく中、ボクは意識を失った。
次に目を開けたときに広がっていたのは、緑の平原ではなかった。
そこにあったのは、一面灰色の世界だけ。
一瞬自分の目がおかしくなったのかとも思ったが、肌はしっかり色づいていた。
その時に気づいたが、僕は利き腕だった右腕を失っていた。
動かそうとしても無いものは動かず、更なるむなしさが僕を襲った。
まさかみんなのためにやった行動が、全てを終わらせるなんて…
そんなこと、考えもしなかった。
他の仲間も消えてしまって、何も残されていない…
残っているのは、むなしくて悲しい気持ちだけ。
このまま自分は消えていく…そう思っていた。
でも、違った。
目の前にいきなり、見知らぬ人が現れたのだ。
「面白そうな子だね…少し、遊ばせてみようか。」
突然現れるなり放たれたその言葉に、僕は警戒する。
誰だ?何が目的だ?僕をどうするつもりだ?
浮かぶ疑問はいくつもあるが、どれも口に出なかった。
「まあまあ、そんなに露骨に警戒しなくても…」
警戒していたことを見透かされて、ますます怪しく見える。
「私の世界に招待してあげるよ。」
「…君の、世界?」
「そう。正確には、私が暮らしてる世界というのが正しいかな?」
…拒否権なんてなかった。
そもそも、拒否さえ許されてないのだから。
「そこに行けば、君が求めるものの答えが見つかるかもね?」
案の定、話は勝手に進む。
…僕が求めるものの答え、か。
今ここで僕にできることは、何もない。
だったら…賭けてみるのも、いいかもな…
「……わかった。」
「それじゃあ、今から送るよ…」
そういうや否や、少しづつ何かが開く。
それは、まるで次元のはざまのようだった。
この先に、彼の言う世界があるのだろう。
なんとか起き上がり、開いたはざまに入る…
その直前で立ち止まり、聞きたいことを1つだけ聞いた。
「…君の、名前は?」
「私の名前、か…『紫の涙』とだけ言っておこう。」
…紫の涙。
恐らく本名ではないが、何かしらの肩書の可能性がある。
それなら、それだけで十分だ。
「ありがとう…行ってくる。」
そう言って、はざまを通った。
物語が始まるまでのストーリーです。
すんごい適当だけど、ユルシテクレタマエ。
果たしてこれからどうなるか、ちょっとだけ期待してください。
プロローグ
前書き:46文字
本文:1153文字
後書き:96文字