高速で剣戟を何度も打ち合わせる度に甲高い音が連続してかきならされる。
音が過ぎ去る毎に斬撃が飛び交いお互いの体に傷をつくっていく。
「キャハハ、イイゼイイゼ。斬リガイガアル。」
「今はっ、あの念能力はっ、セットッ、してないからっ、ね!」
「イツモ葵ハ徒手空拳ダガ剣ツカッテ殺ルノガ一番楽シイゼ。」
茶々ゼロと日課の訓練中。夕映に教えること考えて剣使ってみたけどむずい。
神鳴流でも習いに行こうかな。教えてくれるだろうか。
戦闘用念能力の調整はいつも茶々ゼロが付き合ってくれている。
むしろ向こうから催促が来るけど。
「姉さん、葵さん。そろそろ朝食のお時間です。」
「今日はここまでにしようか。」
「チェッ、セッカクノッテキタノニナ。」
「また明日もお願いね。」
「明日ジャナク今日ノ夜殺ロウゼ。」
「スパン短すぎ!どこまでバトルジャンキーなの!?・・・・・・分身体で我慢してよ?」
「ヤッタゼ!」
やっぱり甘いのかなー。
「茶々丸ー、メンテナンスっていつなの?」
「今日行ってこようかと考えています。
別荘を使用頻度が高く内部記憶の容量が少なくなってきたので、外部記憶に移しておこうかと。」
「そうなんだ。」
今日2人にここがバレるのか。いや3人か。龍宮さんもだったね。
朝食を食べ3人に分身体を渡した後エヴァのところでゴロゴロしている。
「エヴァー、賢者の石の研究は今どのくらいなの?」
「まだ魔力増幅器の研究中だ。そんなにすぐに終わってたまるか!」
「あははー。ですよね。」
「わかったことはあるがな。」
「何々?教えて。」
「前に茶々丸から石が魔力に反応して別荘を吹き飛びかけたと言ってただろ。
この石が不安定なのは擬似的に咸卦法を再現しそれで得られたエネルギーを強引に魔力に変換してるからだ。」
「どれくらい不安定?」
「魔力に反応する固体のニトログリセリンだな。おかげで別荘を要塞化しなければならなかった。
この石は3層に別れている。
中核に生命エネルギーを生み出す物質。
内殻に生命エネルギーと魔力を融合する性質を持った物質。
外殻に強引に魔力に変える性質を持つ物質。
外殻の魔力変換効率は目を見張るものがあるな。
だが擬似咸卦法によって生まれたエネルギーの変換に追いついていない。
こんなものが自然界にあったら穴ぼこだらけの大地になっているな。」
「ふ~ん。」
念を籠められた石が中核にあるのかな?
「あ、そうだ。新しい本見つけたよ。ヘルメス・トリメギストスの本。」
「何と書いてあった?」
「ヘルメス・トリメギストスが作ったのはアストラル体の物質結晶のほうだった。
石はヘルメスが作った人工精霊を核にして多数の高位精霊と融合させて人工最高位精霊をつくり出したときにできた不純物。というか実体のある精霊の死体。いや化石かな。」
「人工精霊を融合?なんの目的に。」
「極度の人間不信だったみたい。人間以外のパートナーが欲しくてたまらなかったんだって。
それで作り出されたのが実体を持つ人工最高位精霊。」
「その気持ちはわからんでもないな。しかしそれで人工の最高位精霊を作り出すか。
伝説の錬金術師と言われるだけはある。」
「ねね、これ調べて僕達も人工最高位精霊を作ってみない?」
「作ってどうする?」
「3人に専属契約させてそのままあげる。そうすればエヴァの闇の魔法みたいになるよ。」
「お前はどこまであいつらを甘やかす気だ。」
「僕なしじゃ生きてけなくなるまで?」
「・・・・・・お前も十分にヤンデレだな。」
「ちょっと独占欲が強いだけだよ。」
「あー、はいはい。」
「むぅ。エヴァも僕なしじゃ生きていけなくしてあげるよ♪」
「はっ、逆に葵が私なしでは生きていけなくしてやる。」
「んふふ。できるか試してみる?」
「いいだろう。ただし今日はあの時のように私が上だ。」
エヴァに対面で膝の上に飛び乗られた。相変わらずやわっこい。
「んっ、ちゅっ、んんっ、・・・。」
勝負は引き分けってことでソファの上でまったり中。
「なあ葵。正直今の研究は行き詰ってる。超だけでもこちらに連れてきたい。ダメか?」
「火星人、ダメ、ゼッタイ。ここは僕たち5人だけの空間です。」
「超をつれてくればすぐに人工最高位精霊の研究に移れるぞ。」
「むぅ。ギアススクロールありなら・・・」
「なら何を条件につける?」
「全世界認識魔法計画の中止かな。」
「知ってたのか。」
何と言っておこう。たしか魔法協会からマークされてたよね。
「もちろん。関東魔法協会の要注意人物だよ?調べないわけないじゃん。
もしこのまま計画が進むようなら超一味は僕がサクッと殺しに行こうかな。」
さすがに超を過小評価することはできない。あの子は絶対に何かしらやらかしてくるだろう。
分身体で護衛しても3人に危険が及ぶ可能性は0じゃない。それなら僕が手を汚す。
だが茶々丸には手を出すつもりはない。エヴァの従者だしね。
茶々丸のメンテナンスに必要な葉加瀬は保留中。
「おい!?そんなことをしたら相互不可侵の契約をギアスで結んでいる私が死ぬだろうが!!」
「あ、そうなんだ。ならもう少しでエルフ耳の若奥様が使えるからそしたら解除しちゃおう。」
「・・・その手があったか。しかしこのままだったら間接的だが葵に殺されてたのか。」
「危なかったね。エヴァのいない生活なんて考えられないし。あれ?僕勝負に負けてる?」
「私も今更葵のいない生活は想像できんから結局引き分けだ。」
「キティちゃん超愛してる!」
「その名で呼ぶなと言ってるだろうが!
話が脱線したな。この前の葵の話で超の目的に合点がいった。
あいつは魔法世界崩壊の未来を変えたいようだ。
そのために魔力増幅器の賢者の石は重要なキーになる可能性がある。
今ならこちらから契約を持ちかければ受けてくる可能性は高いはずだぞ。」
「そっか。契約解除したら訪問しに行くね。」
それならもういっそこちらに引き込んでしまおうかな。
side 超鈴音
茶々丸のメンテナンスと内部記憶を整理していたら信じがたい映像を発見しタ。
なんだあの化け物は!?茶々丸がハッキングされたのカ?いや、そんな形跡はどこにもない。
ならあれは現実・・・?・・・誰か嘘だと言ってくれ。こんな化け物がいたなんて歴史に記されてなかったゾ。このままではエヴァンジェリンとのギアスが解除される可能性もありえる。
「ハカセ少し用事ができたネ。悪いけど茶々丸のメンテナンスは一人でやっておいてほしいヨ。」
「はーい、やっておきますね。」
とりあえず今は茶々丸の内部記憶をコピーしてこの化け物の情報を少しでも多く得なければ。
side out
side 宮崎のどか
今日は総合図書委員のお仕事があり、私は本の整理をしている。
あぅう、重いよー。いけると思ったけどちょっと本をカートに入れすぎちゃったみたい。
「手伝うよ、のどか。」
「あ、ありがとー。」
分身体のブレスレットが麻帆良女子中の制服を着たあおいに変化した。
「バレたりしない?」
「大丈夫大丈夫。」
あおいはスイスイとカートを押して私の横を歩いている。あんなに重かったのに。
私のノルマがあっという間に片付いてしまった。カートを返しに行かなくちゃ。
「ひゃん!」
すぐに自分の口をふさぐ。
急にあおいの尻尾が私のスカートの中に入ってきたから大きな声出ちゃった。
「んふふ。」
「んっ、あっ、・・・ダメだよ。」
尻尾をつかもうとしても巧みに私の手からすり抜けていく。
「何のことー?」
「うぅ、そ、それはー。」
あおいの意地悪。でもその意地悪がうれしく感じてしまう私はもう手遅れなんだろうな。
結局人が見えるまで尻尾は私のスカートの中に入ったままだった。うぅ、下着変えないと。
side out
side 綾瀬夕映
のどかは総合図書委員があるのでそれまで私は女子寮部屋で本を読んで時間をつぶしてるです。
「念話ですか。覚えておいたほうがよさそうですね。」
葵から渡された教科書代わりの魔導書を流し読みしているです。
今日は武装解除と言っていたので予習しておきましょう。
魔法発動体でも吹き飛ばすのでしょうか。
「ただの脱衣魔法じゃないですか!」
ついカッとなって本を地面に叩きつけてしまったです。
しかしこれを習得するとなるとまたハルナが暴走しそうですね。
「いや、これ結構重要だからね。」
分身体のブレスレットが葵に変化しました。
「それはわかります。だからって全部脱がすってなんですか!対抗手段はないのですか。」
「魔法障壁張れば避けれるよ。武装解除の次に習得するのがそれ。」
「ならいいです。さっさとブレスレットに戻るです。」
「やだ!」
「ちょ、こら!」
私を後ろから抱えるような形でベットに座っている葵の膝に強引に座らされました。
「んふふ。最後まではしないから。」
「そういう問題じゃなっ、んんっ、だから、くぅっ、やめるです!」
「感じやすくなってきたねー。もっと感じやすくしてあげる♪」
それから私はのどかが戻ってくるまでずっと弄られ続けたです。
・・・・・・このままだと私の体が持ちそうにないです。
このブレスレットを早く卒業できるレベルにならないと手遅れになってしまうです。
誰か助けてほしいです!!
side out
side 早乙女ハルナ
今私はのどかと夕映が来るまでレイブンクロー寮に篭ってネーム作りの最中よ。
だが一つ問題が出てきたわ。
「ちょっとおおお!ファンタジー系のネームを書こうとしても書けないじゃない!!
葵!出てきてなんとかしない!」
「あー、契約精霊がNGだって判断してるんだよ。」
「判定きつ過ぎでしょ!」
「んーっ僕のこと誰にも話さないって約束できるなら解除してもいいよ。」
「・・・・約束するわ。」
「その間がすごく心配なんだけど。」
「いいから早く解きなさいよ。」
「絶対に口を滑らせない?」
「平気平気。私を信じなさいよ。」
「じゃあなんでクラスで自慢してたの?」
「ぐっ、い、いいじゃない。少しくらい話したって。葵が私の彼氏だって自慢したいの!」
勢いで言っちゃった。顔が真っ赤になってるのが自分でもわかる。
「んふふ。なーんだそういうことね。なら解こうか。」
いつの間にか葵はギアススクロールを変な短剣で刺していた。
「はい、解除。ハルナは不意打ち気味にかわいくなるからずるいよね。チュッ」
「んっ、うっさい。・・・ここでする?」
「ん~気分がのってきたけど本体で抱きたいのからまたあとで。」
「ならなんで弄ってんのよ?」
葵の手が私の体をまさぐっていた。やばい、気持ちいい。
「ハルナがかわいすぎて勝手に動いちゃうの。本番まではしないよ。」
それって生殺しってことじゃないの!?
side out
今日は闇の魔法に対抗する防衛術の教室で実習しようだと思ったんだけど。
3人がもじもじしてる。
「3人共どうしたの?」
「葵のせいでしょうが!!」
「もうこのブレスレットをどうにかするです!!」
「あおいの意地悪・・・。」
どういうこと?とりあえず分身体を回収。
・・・・・・ぐっ!
「な、なるほど。全員生殺しだったと。」
やばい。分身体3人分の興奮でこっちもどうにかなりそう。
「・・・今からお風呂に入ろうか。さすがに僕も抑えきれないよ。」
「さっさと行くわよ!」「・・・・行ってあげてもいいです。」「じゃあ行こう、あおい。」
「はーっ、け、結局4Pでもダメだったわね。」
「・・・何の話?」
「ふぅっ、ふぅっ、えっと、いつもリードされっぱなしだから。」
「たまにはこちらから主導権握ってやろうかなってね。
葵は夕映にS気出しすぎ。気絶しちゃってるじゃないの。」
「あははー。ついね。」
「ついじゃない!たまには優しくしてやりなさいよ。そしたら素直になるでしょ。」
「わかった。次は身も心もドロドロにするね。」
「・・・助言間違ったかしら。余計ひどいことになりそうね。」
闇の魔法に対する防衛術の教室にて
「遅い!!あいつらまさか私を忘れて盛ってるんじゃないだろうな!?」