side 宮崎のどか
「エヴァちゃん、葵が何の種族なのか知ってる?」
「何だ急に?」
私たち3人は深夜過ぎにスリザリン寮を訪れてエヴァンジュリンさんのところに来ています。
何かの実験中なのか机いっぱいの実験道具が所せましと並べられている。
たぶんこれは前に言ってた賢者の石の研究なのかな。
「実は葵の種族が何なのか調べてるのよ。エヴァちゃんなら知ってるでしょ?」
「そういうことは本人から聞け。」
「ダメもとで聞いたてみたけど答えてくれなかったのよ。」
そう。ここに来る前にあおいに合って聞いてみたけど煙に巻かれてしまった。
もしかして聞かれたくないことなのかな。でもそんな感じでもなかったように思う。
「なら聞かせたくないのだろう。諦めろ。」
「そこをなんとか!この通り!もちろんただとは言わないわ。
教えてくれたらこの前欲しがってたイトマルとガーディをあげるわ。
あと私が漫画の取材のためにもらった満開絶景の写真をつけるわよ。」
「いらん。」
「ええええ!?」
「やはりハルナに任せたのは間違いだったです。」
「エヴァちゃん前欲しいって言ってたじゃない!」
「私は確かに日本の美しい風景は好きだが実際にこの目で見ないと気がすまん。
・・・それにゲームがやりたくなったら必要の部屋に行けばいい。」
「あ!なるほどです!なぜ気づかなかったのでしょう。」
「ありがと、エヴァちゃん。」
「何のことを言っているのかわからんな。用がないならさっさと出ていけ。」
「あのっありがとうございました。」
私はそういってお辞儀をしてから先に出ていった2人を追いかけた。
「誰がやる?」
「ハルナは論外ですね。私かのどかがやるです。」
「ひどっ!」
でもハルナがやるとダイエット器具しか出てこない気がしてならないよ。
「先にゆえがやってみて。私は次でいいから。」
「わかったです。」
ゆえが必要の部屋の前を3回歩き回り
「それじゃあ開けるです。」
ゆえが開けてみるとそこにはたくさんの避妊具が置いてあった。
「ふーーーん。私が何だって?エロ娘」
「ちちち違うです!雑念が混じってしまっただけです!ちゃんと避妊対策してほしいだけです!」
ゆえが口を開くたびに墓穴を掘っている気がする。少しそっとしておいてあげよう。
「次は私がやるね。」
私はあおいのことを思い浮かべながら必要の部屋の前を歩き回る。
あおいのことをもっと知りたい。私の知らないあおいが知りたい。
あおいの秘密が知りたい!
「あおいのすべてが知りたい!!」
そう口にしながら扉をあけると6畳くらいの小さな部屋があった。
部屋の中には3脚の椅子とテーブルがあり古ぼけた書類や本がテーブルの上に置いてあった。
「成功したのかしら?」
「調べてみればわかるです。」
3人で部屋の中に入りテーブルに置いてある物を確かめる。
「本は英和辞書だよ。3冊あるね。」
「うわ!なにこれ!?書類のほうには血の跡があるじゃない!」
ハルナの手の中にあったのは赤黒い液体の跡が残った書類だった。
すごいボロボロ。
「英語で書かれてるです。。それで英和辞書ですか。
こんなことならちゃんと勉強しとけばよかったです。・・・英語だけ。」
「夕映は本当に勉強嫌いね。」
「全教科勉強しないとダメだからね。」
「今はそれよりもこの書類です。3人で訳してしまいましょう。」
「誤魔化したわね。」「誤魔化したね。」
「うるさいです。・・・何かの研究報告書でしょうか。」
「なんかやばいことに首突っ込んじゃった感がヒシヒシとするんだけど。」
「え、えーっと The anti-military chimera arm plan?」
非現実的な単語の羅列を読み上げる度に背筋が寒くなっていく。
あおい、あなたは一体何者?
side out
あっぶなかったー!セーフ!
必要の部屋使われたら原作漫画が出てきちゃうことに3人に聞かれてから気づいてしまった。
ネギまの本まで出てきてしまったら都合が悪いので3人が去ってからすぐさま厨房まで走り屋敷妖精に必要の部屋について尋ねた。
必要の部屋の特定条件における出現物の変更方法を屋敷妖精から聞きだしてそれっぽい書類をでっち上げて必要の部屋に置き今に至る。入れ替わりに3人が来たときは肝が冷えたよ。
そろそろ3人の前に出ようかな。
「見つけたみたいだね。」
「うっ」「あちゃー」「あおい」
3人とも冷や汗をかいている。悪いことを知ってしまったと思ってるのかな。
「葵はこのことを知られたくなかったですか?」
「いつかは話そうと思ってたよ。3人にはまだ重い話かなーと思って言わなかっただけ。
けどいい機会だし話しちゃおうか。僕は兵器として作られた違法キメラなんだ。」
「人間をキメラにするなんて間違ってるよ!」
「んーでもその計画がなければ3人に合えなかったし僕としてはよかったと思ってるよ。」
「そ、それはそうだけど。」
「葵、魔法使いたちはこんなことやるような奴らばっかりなの?」
「魔法世界で影響力の強い国が正義の魔法使いになるよう勧めているからそこまで悪人はいないと
思うよ。ただどこにでも悪い奴はいるってだけで。」
「葵は以前逃げてきたと言っていましたが今もこの計画はすすんでいるのですか?」
「いないいない。
逃げ出すときにあらかた潰しちゃったし研究結果の資料は僕が持ち出したしね。」
「・・・そうですか。葵以外の人たちは?」
「さあ?生きていたら自由を謳歌してるんじゃない?」
「あおいはこの計画をしてた人たちに狙われているの?」
「たぶんねー。」
本当はいないんだけどね。
「たぶんねーって・・・あんた気楽に言うわね。」
「追っ手が来たら返り討ちにするばいいだけだしこの空間もある。滅多なことにはならないよ。
3人に危険が及んでも全力で僕が守るしね。はい、この話はこれでお終い。
僕はもう寝るよ。おやすみ~」
これで誤魔化せたかな。エヴァのところにでも行こうっと。
side 綾瀬夕映
レイブンクロー寮で横になっていますが先ほどのことで頭がいっぱいで眠れないです。
「2人とも起きてるですか?」
「起きてるよ。」「あんな話の後で寝れるわけないでしょ。」
まあそうですよね。普通眠れないです。
「葵の能天気さからあんな過去は想像できないです。」
「ちょっと・・いやかなり重い話よね。」
いつもヘラヘラ笑ってエロいことばかりする葵からどうやってあんな過去を想像できるでしょう。
全力で僕が守ると言われたときは確かに・・その・・・うれしかったですが。
「このままじゃ私たちずっとあおいのお荷物だよね?」
「守られてばかりなのはごめんです。」
「これからは本腰入れて勉強会しないとダメねー。」
「私がんばるよ!」「そうですね。」
「夕映は勉強もがんばらないとね。学園祭も終わったしそろそろテスト1週間前よ?」
嫌なことを思い出してしまったです。
「・・・・ハルナは食事制限をがんばらないとですね。」
「お腹減ってるのを誤魔化してるのに思い出させないでよ!」
それから私たちは他愛もない話をしながら眠りについたです。
side out
スリザリン寮でエヴァの寝室になっている女子寮に来ている。
「むーーーー。」
「エヴァはまだ悩んでるの?」
「お前と違って念能力は作り直しが効かないんだろ?悩んで当然だ。」
「そうだけどさ。あーあ、エヴァは絶対特質系だと思ったんだけどなー。」
エヴァが水見式をしてみると葉が乱回転し始めたのにはびっくりした。
「何を言う。操作系のほうが人形遣いである私に合っているじゃないか。」
「まだ作るには早いと思うんだよね。作るなら僕のステータス強化受けてからにしようよ。」
「なら今すぐ玄関に向かうぞ。」
スリザリン寮を出て玄関に向かいながら話し合う。
「オッケー。他のも引き上げちゃう?」
「どのくらいあがるんだ?」
「それはわかんない。でも威力の調整はできるよ。」
「3人には魔力容量と精神力しか上げていないが他はどうするつもりなんだ?」
「まだ試してないからなんとも言えないよ。
僕自身で試してはみたけどキメラだし人間の場合どうなるかわかんなくてさ。
3人の筋力上げたらムキムキになったりしたら嫌だし。」
「下げることはできんのか?」
「できるよー。」
「ならすべて限界まであげてみろ。何か不具合があれば私を元に戻せばいい。」
「できればこんな実験はやって欲しくないんだけどなー。」
ゴンさん状態とかになったらどうしよう。
「いくよ!」
エヴァンジェリン・アタナシア・キティ・マクダウェル
身長 130cm 体重 37kg
B/W/H 67/48/63
属性 氷闇
STR 5876 (+2000)
DEX 9024 (+1200)
VIT 4683 (+1600)
AGI 8651 (+2400)
INT immeasurable
MND 6703 (+4000)
PCS immeasurable
「かなりおかしいことになったね。全部10倍以上あがってるよ。
これはもう闇の魔法とか使う必要ないんじゃない?」
「フフフフフフ」
あ、ダメだ。力があふれすぎてハイになってる。
エヴァの体に変化はなし。いつものかわいい姿のエヴァだ。ホントよかったー。
「少し別荘で試すぞ。付き合え。」
「朝になったら3人と一緒に学校にはちゃんと行ってよー。
そろそろ行かないと学園側がうるさいでしょ?」
「わかっている。」
ではまた別荘に篭りますか。はたして僕の体のほうが持つのだろうか。
side エヴァンジェリン
あれから体の具合を確かめるためまた別荘に篭っていた。
「今ならあの筋肉達磨も倒せそうだな。」
「コッチモナカナカイイ調子ダゾ、ゴ主人。」
「うぅ、疲れたー。」
「今の私の状態で互角とは本当に葵はバグだな。」
葵との模擬戦ではほとんどお互い互角で後半は千日手になってしまっていた。
しかし賢者の石の研究のために別荘を要塞化しておいてよかったな。
前のままだったら確実に壊れていたぞ。
「そろそろ出るか。」
「そうだね。そろそろ退出時間のはずだし。
しかし3日間ぶっ続けは疲れたー。」
「どうだかな。葵はまだまだ余裕がありそうに見えるぞ。」
「それはエヴァもでしょ?」
「フフフ、だな。」
別荘から出て葵と大広間に行くと3人は食事を取っている途中だった。
「2人ともおはよー。」「おはようです。」「おはようございます。」
「おはよう。」「みんなおはよ。」
「ちょっと葵、エヴァちゃんとお楽しみだったの?」
「そーだよー。」
「あぅ、いいなー。」「エロ猫・・・。」
相変わらず騒がしい奴らだ。
「少し実技指導をしてただけだ。」
「エロい実技指導ってわけね。」
「違うわ!」
「別に隠さなくてもいいじゃない。私は別に嫉妬なんかしないわよ。」
「ええぃ!うざったらしい奴め。違うと言ってるだろうが!」
「なんだ、違うのか。今日はエヴァちゃんも学校に行くの?」
「あぁ。」
「エヴァちゃんも私たちと一緒に行く?」
「私は外では悪名が高い。お前らと登校すれば目をつけられる可能性があるぞ。」
「んなの気にしないって。」「別に一緒に登校するくらいならいいのではないですか?」
「エヴァンジェリンさん一緒に行きましょー。」
「んふふ。懐かれてるね。」
3人にすこし助言をしただけでこれか。
「うるさいだけだ。ここに篭りきりだったからな。
何かしらの連絡が来ているか確認しなければならない。今日はお前たちだけで行け。」
「じゃあ明日ね。」
「サボる気にならなければな。」
「素直じゃないんだから。うぐっ。」
茶化す葵がムカついたので脛を蹴飛ばしてやった。
今の私の力でなら十分に痛いだろう。いい様だ。
茶々丸をつれてログハウスに戻るとやはり連絡が来ていた。しかもじじぃからの呼び出しだ。
仕方がないので私は校長室に向かっている。はぁ、面倒くさい。
「おい。来てやったぞ、じじぃ。」
ノックすら面倒だったのでそのまま扉を開けるとじじぃがデスクに座って待っていた。
「よく来たの。お前さんを呼んだのは知らせておくことがあったからじゃ。」
「なんだ?」
「実は来年の2月に教育実習生が2-Aにくることが決定した。」
ネギとかいうガキのことか。
「まさか面倒を見ろとか言うことではないだろうな。」
「いやいや、違うぞい。その実習生について少し訳ありでな。
先に知らせておきたかったのじゃよ。名はネギ・スプリングフィールド君という。」
「それで?終わりなら帰るぞ」
「む?かまわんよ。しかしわしが予想しておった反応と違うのう。」
「死んだ男の息子に何を感じろというんだ。
あの男にも愛想が尽きたところだ。余計に何も感じん。」
「・・・そうか。おぉ、そうじゃ。今度の侵入者撃退の当直を忘れんようにな。」
「わかっている。ではな。」
本当に面倒だ。当直のときは広範囲凍結殲滅呪文で担当地域を一掃してやろうか。
side out