さっそく原作キャラにばれちゃったの巻。こうなったらもうどうにでもな~れ。
「エントランスのようです。」
「ゆえ、通路が消えちゃったよ!?」
「え!?そんな・・・どうして・・・。」
出口は消しといた。ふふふ。ここに3人だけだと思うと胸が熱くなるね。
「ねぇ、ちょっといいかな。」
「猫葉さん。先ほどの通路はどうやって開くのですか?」
猫葉葵は咄嗟に浮かんだ名前。このままこの名前でずっと通そうかな。
「ん~いつでもできるよ。それよりお二人のお名前は?」
「あ、これは失礼しました。2年A組綾瀬夕映です。」
「私は宮崎のどかっていいます。ゆえとは同じクラスです。」
「夕映とのどかって呼んでもいいかな?同い年だし僕のことは葵って呼んで。」
あ、2人ともビックリしてる。何か驚くことでもあったかな?
「では葵と呼ぶです。葵はどこのクラスですか?見かけたことがないのですが。」
のどかがコクコクとうなづいている。そういうことか。
「麻帆良には在籍してないんだ。学校は麻帆良とは別。近くに引っ越してきて今日は散策しに来たんだ。
そしたらここが名所の一つだっていうから来たんだよ。」
「なるほどです。」
「あ、あのー・・・あおい・・・さんは本が好きなんですか?」
のどかがオドオドしながら聞いてくる。あらかわいい。
「さんはいらないよ。2人ともタメ語でお願い。」
「で、でもー・・・初対面の人に敬語を使わないのはー。」
「同い年の人に敬語使われるとむず痒くなっちゃう。」
「私の場合は口癖みたいなものですから勘弁してほしいです。」
「そうなんだ。わかったよ。のどかはタメ語を使ってくれる?」
「・・・う、うん。それならあおいちゃんって呼ぶね。」
「ありがと♪」
やばい。どうしよう。のどかたんがかわいすぎる!
「では通路を開いてほしいです。」
「オッケー。」
空中に通路を開けば分かりやすいかな。ほいさ!
「「え?」」
のどかはくるくると穴の周りを回って頭をかしげている。
「手品とかー?」
あーやっぱりそう考えちゃうよね。
「種も仕掛けも行方不明だよ。」
夕映は恐る恐る穴の淵を触ろうとしてる。
「怖くないよー。大丈夫だよー。」
「手品では・・・・なさそうですね。これはどうやって?」
「僕が魔法で開けたんだ。」
「「魔法?」」
「そそ。魔法だよ。僕は見習い魔法使いなんだ。」
「魔法なんてものがあるですか。にわかには信じがたいです。」
「んー魔法使って何かこの場で作ろうか。」
「仏像でお願いするです!」
音速で返事が来たなー。そういえばマニアだったね。
「あはは。ゆえは神社仏閣仏像マニアだからー。」
「僕は仏像には詳しくないなぁ。サンプルとかない?絵でもいいよ。」
「この携帯ストラップではどうです?」
「仏像のストラップとか誰得?」
「私得です!!!」
夕映ってこんなキャラだったっけ?もうちょっとクールなイメージが・・・。
「いくよ。」
真理不在(アルテマアルケミスト)
放出系 変化系 操作系 具現化系
・代償なしの錬金術。物体の分解、再構成はでき無から有を作り出すことも可能である。
オーラの消費が極端に多くなるが構成物質がなくても必要分を具現化して練成もできる。
・錬金術であるため最低限の物質の特性などの理解が必要不可欠である。
発動前に両手で合掌をしなければならない。
構成物質をオーラで補ったものは破損した時点でその場で消失する。
魔道具や生物を練成しても魔法的効果や魔力を持たないものになってしまう。
静電気を発しながら仏像ストラップと瓜二つの仏像が再構成されていく。
「うん。いい出来だ。」
2人とも実際の魔法を知らないんだから適当に言っておけば念を魔法と勘違いしてくれるよね。
side綾瀬夕映
葵がおもむろに合掌をして両手を地面につけるです。ハガレンですね、わかるです。
すると地面からボコボコと湯だったお湯からあふれる水蒸気のように隆起していくです。
大きい。2mは超えるですね。あぁ、この今にも動き出すのではないかというクオリティー。これは多聞天ですね。
これほど完璧な多聞天があったでしょうか?いや断じて否です!
「か、かっこいいです。」
「かっこいいとは思うけどそこまで感動するもんかなー?」
「ゆえにはそうだねー。」
二人が何か言ってますがそんなことより目の前の多聞天です。あぁ最高です。これもって帰れないですかね。
「これもって帰ってもいいですか?」
「これ地面とくっついてるよ。それにフィギュアくらいの大きさのほうがよくない?」
「作ってくれるですか!?」
「いいよ。可動フィギュアにしようか。」
やったですううううううううう!!可動!?可動ですか!?その発想はなかったです!!
「お願いするです!」
私はおでこを地面にこすり付けるように土下座したです。
「ゆえ、大丈夫ー?鈍い音がしたよ。」
でこに伝わる痛みなど今の私にはアウトオブ眼中です!
「と、とりあえず場所を変えよう。こっちへどうぞ。大広間で作るよ。」
葵が如来のごとき後光が見えます。あなたが神ですか。
「さぁ行くですよ?ザーボンさん、ドドリアさん」
「ちょっ先に行っても場所わかんないでしょ!?」
「今のゆえには何を言っても無駄だと思う。」
side out
今僕の目の前には仏像フィギュアをとろけきった顔で机にうつぶせになって眺めている夕映がいた。
「私はあおいちゃんが魔法使いだってこと信じるよ。さっきのはなんか違うのみたいだったけど。」
「・・・・はっ!私もです。つきましては葵にお願いがあります。」
「予想つくけど何?」
「「魔法を教えてください!!」」
やっぱりそうくるよねー。もう2人とも引き込んでしまおう。
「ん~いいけど僕は見習いだよ。知識だけで一般的な魔法使用の経験なんてないしね。」
「さっきの空間魔法みたいなのは魔法ではなかったのですか?」
「僕が使うのは特殊だからね。ゲームで言うところのユニークスキルとか固有スキルみたいなものなんだ。この空間自体が僕作ったものと考えていいよ。ここへきたのは魔法の指導を頼むためだから。」
「そうなんだ。じゃあ、おねがい!魔法の知識だけでも教えてくれる?」
のどかたんの頼みとあらば!
「もちろんオッケー。魔法を使いたいなら一緒に練習すればいいじゃん。」
「「やったー!!」」
立ち上がってハイタッチとか若いなー。思わず頬が緩んでしまいそう。
「その前に教えておかなくちゃいけないことがあるよ。麻帆良や世界樹のこととか。日常生活においての注意点とか。」
「どういうこと?」
くぅ!のどかたんがかわいすぎてロリコンに進化してしまう!!
「どこか痛いの?大丈夫?」
のどかたんマジ天使!!
「・・・なんでもニャい。ふぅ。本題に入ろう。
簡潔に言っちゃうとここは魔法使いのための街で、魔法を知った2人は現在魔法使い達に記憶をいじられる可能性があるよ。」
「「えええええ!?」」
「あぶぶぶ。それって痛い!?」「なぜですか!?」
あ、そんな近づけないで!染みひとつないお顔が眩しすぎる!!
「強固な意志や高い耐性でレジストされると頭痛がする程度だよ。なぜかはもちろん言いふらされたら困るから。でも可能性だからね。ギアスで誓約させられるだけかもしれないし、厳重注意で監視つきになるだけかもしれない。」
「あおいちゃんは麻帆良にいる魔法使いとは違うの?」
「僕は麻帆良を拠点にしている魔法使いの組織に所属してないから。
魔法使い達の罰則がゆるいから正直二人になら教えてもいいかなーって。あ、麻帆良の組織名は関東魔法協会ね。」
「関東魔法協会・・・。」
「罰則ですか?」
「簡潔に言うと期限付きでオコジョにされて刑務所に入るだけ。」
たかだか数年ほど。昔は見つかったら魔女狩りだから個体数を減らしたくなくてゆるくしてたようだ。それがそのままになっている。罰則の見直し要求は大戦前からされているが、あの元老院はまともに相手をしていない。これは図書室の知った情報。本であるならなんでも置いてありそう。
「結構重いと思うです。」
「そう?ならたぶん僕が人間じゃないからかな。」
「え?じゃあその猫耳と尻尾は本物なの?」
「触ってみる?」
「さわらせてー。」
「私も触らせて欲しいです!」
「どうぞどうぞ。」
のどかたんの指が!指が耳に!!耐えるんだ、僕の表情筋!
「ふぅ。堪能しました。葵が人間ではないならキャットシーや獣人とかですか?」
「今は内緒!いつか僕の種族を当ててみて。」
「むぅ。わかったです。いつか突き止めて見せるです!」
実はキメラで蟻なんですなんて言えるわけがない。
「脱線したね。さて魔法使い達が世間に魔法が知られたらなぜ困るかというと魔法ってのは究極的に言うと銃持ってるのと一緒なのさ。しかも使う使わないは術者自身のモラルによる。これほど危ないものはないでしょ?」
「たしかに。特に私達の国ではより一層危険視されるはずです。」
「しかし魔法がばれたら困るというのに拠点を変えず、世界樹なんていう魔法の存在が疑われてもおかしくないものまである。」
「ふむ。」
「わかるかね?夕映ソン君。」
「変な名前で呼ぶなです。麻帆良自体にいることに利があり、外からは世界樹見えない・・・ですか?」
「おしいね。見えないというより異常だと認識できないんだよ。」
「あー、言われてみればー確かにおかしいよね。」
「麻帆良全体に世界樹の魔力を汲み上げて結界をひくことに利用してる。認識阻害に探知などの効果があるよ。そしてここは麻帆良とは違う空間だから二人は異常だと感じはじめている。」
今わかっているのは認識阻害、探知ぐらい。高位の魔に対する拘束はわかっていない。魔力殺し外してもいいんだけど。逃げるのが面倒くさい。それにここの連中はどこまでも追ってきそう。
「それで日常生活での注意点というのは何です?」
「ここで魔法を知ってしまっても向こうは気づけない。そして外での話はいつ聞かれるかわからない。だから外で無闇に話をしない。するならここで。」
「了解しました。」
「うん。あ、ゆえー。そろそろここから出ないと。さっき私二人に連絡しちゃった。」
「あー、大丈夫だと思うよ。」
「どーゆーこと?」「です?」
「つまりここは精神と時の部屋みたいな?」
「「・・・Pardon?」」
「なるほど。ここでは空間内を自由に拡張したり時間の流れを変えられるわけですね。」
「すごい便利そー。ここにいればいつでも夏休みだね。」
必要の部屋を教えたらどうなってしますのだろうか。あ、でもまだアズカバンまでしか販売してないな。
「ハルナが知ったら狂喜乱舞しそうですね。というかここの住人になりそうです。」
「そうだね。これがあれば締切前に私たちが駆り出されることもなくなるよー。でもハルナには言わない方がいいよね?」
「教えたら2時間以内に学園中に広まるです。」
人間拡声器か!?だがこちらには魔道具がたくさんだ。
「もし知られたらギアス使うから大丈夫。」
「罰則の話にも葵が言っていましたがギアスってどんな魔法なのですか?」
「簡単に言えば破ることが強制的にできなくなる指切りっぽい。魔道具の一種でスクロールタイプ。破ろうとすると動けなくなるとか文字通り(体に)その時、電流走る状態になるとか指定できるんだ。もっぱら個人同士もしくは組織間での商談や協定に使われるよ。」
他の使用法なんて言えません。二人の心はきれいなままでいてほしい。
「私たちには一筋の希望にみえますね。」
「じゃあゆえに勉強を真面目にしなきゃダメって契約も?」
「できるよ。」
「葵!今すぐその悪魔のような魔道具を全部処分するです!!」
「夕映の変わり身が早すぎる!!」
とりあえず今から魔法の知識を教えるには色々準備できてないのでまた明日ということになった。
「では今日は帰ります。今度はハルナもつれてきますのでギアスの用意をお願いします。」
「またねー。あおいちゃん。ゆえの分もよろしくね。」
「絶対に阻止するです!」
「今度は泊まっていってよ。明日6時頃に図書館島の東側非常出口近くのテーブルにいるから。」
「楽しみにしてるです。」
「お菓子持ってくるね。」
さーてキティちゃんのところにでもご挨拶に行きますか。