人の心を持ってしまった魔族   作:キサラギSQ

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いや、本当に閲覧、お気に入り登録、評価、感想、ここすき……ありがとうございます!
日間8位なんかになれた時もあって、本当に嬉しかったです!
特に評価についてくる一言、本当に嬉しいお言葉ばかりで、重ね重ねありがとうございます!
感想も毎回毎回励みになります!

今回からはIFストーリー『魔法使いと魔族』編となります。
そう長いお話にはなりませんので、どうかお付き合いください。
IFストーリーいらない派な方々には申し訳ないのですが、やはり自分もアリウムには幸せになる未来があってもいい!
とフリーレン世界観を厳守したがる自分を弾き飛ばしてかいていきたいと思います。

ちなみに、アンケートのうち一つは本編以上のバッドエンドです。


IFストーリー
『魔法使いと魔族』孤児院の魔族


 勇者ヒンメルの死から28年後――

 

 

 

 修道服を着た女性が女神像の前で祈りを捧げている。

 両膝をつき、目を閉じて、胸の前で左手だけ握り締めていた。

 右腕はなく、空の右の袖がひらりとはためいた。

 静謐な空気の中、女性は身動ぎ一つせず、ただただ祈り続けていた。

 その身体が仄かに光り始め、聖なる雰囲気を醸し出す……。

 

「せんせー!」

 

 そんな女性の元に、元気な足音がやってきて、その雰囲気は霧散していった。

 幼い少年がにぱっとした笑みを浮かべ、その女性の元へと駆け寄る。

 女性はパチ、と瞳を開くと、その光のない薄紫の瞳を柔らかく細め、その少年に目を向けた。

 

「どうしました?」

 

 膝をついてる女性を見上げる程幼く小さい少年は、女性の自分を撫でる手を受け入れながら、手を上げて答える。

 

「はい!せんせーにおきゃくさまです!」

 

「そう……わざわざ伝えにきてくれたんですね。ありがとう、良い子ですね」

 

「えへへへ……」

 

 嬉しそうにはにかんで笑う少年を優しく撫でた女性は、腰まである三つ編みにした薄紫の髪を揺らし、ゆっくりと立ち上がる。

 そうして、礼拝堂の入り口に、この孤児院で共に働く同輩の姿を見つけた。

 似たような修道服を身に付けたシスターは、女性を見つめ口を開く。

 

「アリウム先生にお客様ですよ」

 

 そのシスターは初老を迎えているにも関わらず、20代前半にすら見える女性、アリウムへの強い敬愛の情が垣間見えた。

 

「ん、今この子から聞きました。どなたですか?」

 

 左手だけで少年をひょいと抱き上げると、シスターにそう問い掛ける。

 

「フリーレン様とフェルンちゃんが、男性を連れていらしました」

 

「まぁ、どちらかのお婿さんでしょうか?

 久し振りに会いますから、楽しみですね」

 

 にこやかに言葉を交わしている先生に、腕の中で少年は甘えるようにその帽子に手を伸ばした。

 ずるりとズレた帽子に気付いたアリウムは、その穏やかな笑顔を少しだけ困ったように歪め、少年に笑いかける。

 

「こら、悪戯してはダメですよ」

 

「えへへへー」

 

 小さな手で口元を抑えながら、クスクスと笑う少年に、アリウムは困ったように、けれど楽しそうに笑う。

 ズレた帽子の隙間から、アリウムのこめかみに生える小さな角がチラリと見えた。

 

「本当に久し振りですね……ハイター様が亡くなって以来、ですか。

 ふふ、しっかりもてなしてあげないといけませんね……」

 

 手を触れてもいないのに、ズレた帽子は不思議と元の位置に戻っていく。

 そうして軽く頭を振ったアリウムは、笑みを浮かべてゆっくりと歩きだした。

 

 

 

―――IFストーリー『魔法使いと魔族』孤児院の魔族

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 グラナト伯爵領にて、七崩賢断頭台のアウラ達魔族を見事討伐したフリーレン一行は、山に踏み入れる前に、とある孤児院に訪れていた。

 外では子供達が元気に遊んでいて、その様子は微笑ましい。

 

「シュタルクおんぶしてー!」

 

「シュタルクかたぐるましてー!」

 

「おー、待て待て順番な順番」

 

 そんな子供達に混じって遊ぶ赤の短髪の男が一人。

 既に子供達に呼び捨てで呼ばれ、それを気にもせず、子供達を身体中に張り付かせていた。

 その状態で追いかけっこにいそしみ、子供達はキャーキャー言って逃げて……何故か逆にシュタルクを追う子供達もいる。

 シュタルクはそれを特に疑問に思わず、笑みを浮かべて共に遊んでいた。

 

 しかし、内心は見た目程穏やかではなかった。

 そもそもここにいるのは、少し前に魔族と戦闘になり、負傷し、仲間に僧侶を求めての事だった。

 その心当たりとして、共に旅する仲間のエルフのフリーレンと人間のフェルンが提案した人物がこの孤児院にいるらしい。

 なんと、魔族の。

 つい先日人の営みに潜り込み街を襲おうとしていた魔族の一団と戦ったばかりだというのに、だ。

 心の中のシュタルクは瞳を鋭く、油断せずに辺りを警戒していた。

 もしも、魔族がこの孤児院の子供達に危害を加えるような奴なら……。

 

 そんな事を考えているシュタルクを、紫の長髪の女、フェルンが眺めていた。

 そして、警戒している事を感じて呆れたように息を吐く。

 

「シュタルク様……ずっと警戒してますね」

 

「いいんじゃない?油断するよりはね」

 

 白髪をツインテールにしたエルフ、フリーレンはそう呟く。

 魔族に対する警戒心が磨かれてるのは良い事だ、と。

 けれど、フェルンはわかっていても面白くない。

 

「むぅ。私のお婆様だから大丈夫だと言いましたのに」

 

 フェルンは頬を膨らませ、傍目には無邪気に遊ぶシュタルクを眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしました。フリーレン様」

 

 暫しの時間が流れ、孤児院から一人の女性が現れる。

 ゆったりとした修道服を着て、帽子を被り、薄紫の腰までの長髪を三つ編みにした女性。

 その薄紫の瞳を柔らかく細め、その視線はフリーレンとフェルンを捉えた。

 

「お久し振りですね、お元気そうで何よりです。

 ……フェルンもお久し振りです。大きくなりましたね」

 

「久し振り、アリウム。アンタも変わりなさそうだね」

 

「お久し振りです、アリウムお婆様」

 

 ゆったりとした修道服からでもわかるスタイルの良さに、一瞬呆気に取られたシュタルクだったが、直ぐに気を取り直す。

 フリーレンやフェルンが警戒してなさそうだから大丈夫だとは思うけど……。

 

「それで、男の人を連れてきたとか?初めまして。フェルンのお婿さんですか?」

 

「おっ!」

 

 アリウムの言葉に、ボッと顔を一瞬で赤くするフェルン。

 

「いや、違います。俺はシュタルク」

 

 けれどシュタルクはそれを平然とした顔で即座に否定した。

 それにフェルンはすぐにスンと、表情を無へと戻した。

 

「…………」

 

 確かにそうじゃないけれど、そこまで即答されるのは面白くないと、フェルンはまた頬を膨らませた。

 

「え、なんか怒ってる?」

 

「怒ってません」

 

「仲良いのね」

 

 くすりと笑みを溢したアリウムは、修道服の裾を摘まむと、ペコリと頭を下げた。

 

「改めて初めまして、シュタルク様。私はアリウムといいます。

 フェルンの祖母です。孫娘とこれからも仲良くしてあげてくださいね」

 

「あ、はい……てか、え、若っ」

 

 シュタルクは思わず口に出す。

 見た目はどう見ても20代、自分達とそう変わらないように見える。

 

「私は、魔族ですから。あまり見た目が変わらないんです。

 もう70……80年くらいはこの姿ですよ」

 

 そう言ってニコリと微笑むアリウムは、傍目にはただの人間のように見える。

 じいっとその顔を見続けるシュタルクは、フェルンの目が少しずつ怖くなっていく事に気付いていなかった。

 

「それより、少し話がしたいから中に入れてよ、アリウム」

 

 そこで、フリーレンが空気を一切読まずにそう言い放った。

 身を少し縮こませている事から、どうやら寒がっているようだ。

 

「あら、ごめんなさい。立ち話なんてしてたら身体が冷えきってしまいますね。

 モーナ、お湯を沸かしておいて貰えますか?」

 

「わかりました、アリウム先生」

 

 くるりと身を翻し、アリウムは建物へと体を向けた。

 傍らに控えていたシスター、モーナは恭しく頭を下げ、一足先に建物の中へと入っていく。

 

「さぁ、どうぞ?暖かい飲み物でも飲んでゆっくりお話しましょう」

 

 そう言ってニコリと笑うアリウムの後を、フリーレンが続く。

 

「助かるよ、寒い寒い……」

 

 そそくさと建物に入っていく二人を見送ったシュタルクは、頭の中で今得た情報を軽く整理し……。

 色々と考えたが、フリーレンが大丈夫だと判断するならいいか、と思考を放棄した。

 

「シュタルク!せんせーにみとれてる!」

 

「せんせーにほれたら、だめだよシュタルク!」

 

「シュタルクのくせになまいきだぞっ!」

 

 わらわらと自分に張り付く子供達を適当にあしらいながら、シュタルクは苦笑を溢す。

 

「いやまぁどえらい美人だったけどさ……(フェルンに似てるし)」

 

「…………」

 

 その内心を口に出せば背後でフェルンが頬を膨らませる事はなかったかもしれない。

 けれど、シュタルクとはそういう男なのかもしれない。

 

 シュタルクが子供達を振り払い、フェルンの放つ圧によって散り散りになっていく。

 そうして二人は建物の中に入っていき、孤児院の子供達はそれを見送った。

 その表情は先程仲良くなったばかりのシュタルクを、心配するような表情だったが……。

 

「なにしてんのー?」

 

「じかんはゆうげんだよー!」

 

「……うん!」

 

 そう誘われ、皆からりとそれを忘れて遊び始める。

 子供達が楽しく元気に遊ぶ、平和で平穏な光景がそこにあった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パチ、パチ……

 

 暖炉の前で目を細めたフリーレンが陣取り、暖を取っている。

 

「子供達は元気だね……あんな寒い中、外で遊ぶなんてね……」

 

「子供達はずっと体を動かしてますからね。意外と大丈夫なんですよ。

 折角なのでフリーレン様も混ざってきては?違和感ないですよ?」

 

「やだよ寒いし……。……ん?」

 

 にこやかに放たれるアリウムの言葉に多少の違和を感じ、首を捻るフリーレン。

 だが、その違和感が形になる前に、モーナと呼ばれた初老の女性が飲み物を運んできた。

 

「お飲み物です」

 

「ありがとうございます、モーナ」

 

 湯気の出るカップをフェルンとシュタルクにそれぞれ手渡し、アリウムの手元に丁寧に置き……。

 

「はいフリーレン様、水です」

 

ドンッ

 

「……」

 

 フリーレンから一番近いテーブルに音をたてて置いた。

 そのカップからは湯気は立ち上っておらず、甘い香りをさせている他の三つのカップと違い無臭……。

 フェルンとシュタルクがそれを覗き込んで見れば、中の液体は透明で、カップの底が見えた。

 

 それを目をしょぼしょぼさせたフリーレンは受け入れ、肩を落とす。

 

「それでは、失礼します、アリウム先生。

 フェルンちゃん、シュタルク様、ごゆっくり」

 

 フリーレンのその様子にモーナは満足そうに頷いてから、部屋を後にした。

 その様子に、シュタルクとフェルンは身を寄せる。

 

「……なあ、なんかあのモーナって人フリーレンに当たり強くない?」

 

「そうなんですよね、モーナさん何故かフリーレン様に厳しいんです」

 

 ひそひそと言葉を交わすシュタルクとフェルン。

 冷え冷えの水が入ったカップを悲しげに見つめ、フリーレンは口を開く。

 

「いや、うん……まだあの子怒ってるの?」

 

「そういう態度だから、ずっと怒ってるんだと思いますよ。

 私はもう気にしないように、と言っているのですけどね」

 

 人の心ってのは難しいね。

 そう呟いたフリーレンはカップの水を啜り、冷たさに身を震わせた。

 

「お婆様、フリーレン様は何をしでかしたのですか?

 モーナさんがずっと怒ってるなんて、相当ですよね」

 

「あれ、フェルンには言ってなかったっけ。

 私がアリウムと初めて会った時、魔族だからとまず半殺しにしててね。

 そこをモーナに見られてからずっとあの態度だよ」

 

「あの子は人一倍私を慕ってくれてますから……。

 魔族だから仕方ない事だと、何度も言ってたのですけど」

 

「フリーレン様、ちゃんと謝ってください。下手したら私が産まれなかったじゃないですか」

 

「大丈夫ですよ、その時にはリリィはもう産んでましたから。

 そこでフリーレン様に殺されてても、フェルンはきっと産まれていましたよ」

 

「お婆様、そういう問題じゃありません」

 

「……なんで半殺しにされたほうが庇ってるんだ……」

 

 ぼそり、と呟いたシュタルクに、アリウムは顔を向ける。

 その表情からは穏やかな笑顔は消え、真面目な顔でシュタルクを見つめていた。

 真面目になった顔は、フェルンとそっくりだった。

 

「シュタルク様、魔族の命は綿より軽いんですよ?

 いえ、そうじゃなきゃいけないんです。

 魔族は皆、獣です。人の言葉を話すだけの獣。

 初対面の時のフリーレン様の対応は間違っていません。

 私は孤児院に潜む魔族、即座に無力化が正解です。

 人々の中に潜む魔族に手心を加えてはいけません。

 魔族は、人にとって害しか与えない害獣なのです」

 

 自らの種族をそこまでボロクソに言うアリウムに面食らうも、実際に相対した魔族は確かに悪辣であった。

 もし自分一人だったのなら、無事に解決出来るとはとても思えなかった。

 ちら、としょぼしょぼ顔で、フェルンの啜る温かく甘い飲み物を羨ましそうに見るフリーレンを……。

 記憶の中のキリッとした顔をしたフリーレンを思い出し、アリウムの目を見返して重々しく頷いた。

 

「……わかった」

 

 シュタルクの答えにアリウムは嬉しそうに目を細め、表情を綻ばせた。

 

「私の事は例外だと思ってください。私のような魔族、他には間違いなくいませんよ」

 

 その言葉は、諦観を感じるものだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アリウム、本題に入るね」

 

 話が一段落した所で、フリーレンが口火を切る。

 

「今私達は天国……魂の眠る地(オレオール)を目指して旅してる。

 長旅になるし、先日も七崩賢と戦ってね。二人も怪我をした。

 これから旅路は険しくなっていくし、きっと魔族も増えてく。

 だから僧侶がパーティに欲しくてね、どうかな?」

 

「まぁ、フェルンとシュタルク様が、怪我を?

 後で見せてくださいね、治療しますから」

 

 コクリと同時に頷くフェルンとシュタルクだった。

 だが、シュタルクはそのまま首を捻る。

 

「え、てか疑う訳じゃないんだけど、魔族って治癒魔法使えるのか?」

 

「アリウムは私が知る限り、ハイターに次ぐ僧侶だよ。

 魔力量だけは普通だけど、無補給無酸素でも生きれる魔法を使えるしね」

 

「ハイター様のように二ヶ月……とはいきませんが、一週間程ならどうにか……」

 

「なにその魔法。逆にこえーんだけど」

 

 戦々恐々とするシュタルクを尻目に、フリーレンは言葉を続ける。

 困ったように笑うアリウムを後押しするように。

 

「私は、目的地でヒンメルに会うつもりなんだ」

 

 ピク、とアリウムの肩が震える。

 

「私の師匠が残した手記に、魂の眠る地(オレオール)で死人に会えるってあったんだ……。

 アリウムの忠告を無視して、ただただヒンメルを見送ったバカな私だけど、また、ヒンメルに会いたい。

 死人と言葉を交わしたいのは、アリウムもそうでしょ?

 僧侶として求めてるのもそうだけど、私は……アリウムにもこの旅に同行して欲しいと思ってる」

 

 どうかな?

 

 そう問い掛けるフリーレンに対し、アリウムは目を瞑って俯き、動きを見せない。

 悩んでいるのだろう、その様子に、フリーレンはカップに残った水を飲み切り、答えを待つようにアリウムをじっと見つめた。

 

パチ、パチ……

 

 暖炉の薪の燃える音だけが響くなか、沈黙を破ったのは、アリウムの孫娘であるフェルンだった。

 

「お婆様……一緒に、ハイター様に会いに行きませんか……?」

 

 そのフェルンの言葉にパチリと目を開いたアリウムは、フリーレンの真っ直ぐの瞳を見返して、口を開いた。

 

「…………一晩、考えさせてください」

 

「ん……一晩と言わず一週間くらい考えてもいいよ?」

 

 フリーレンはアリウムの悩む様子に、優しく言葉を告げた。

 しかしアリウムは首を振る。

 

「山に入るのでしょう?なら冬が本格的にくる前に出たほうが良いですから」

 

 そう言って笑うアリウムは、口のつけていないカップを持つと、席を立った。

 

「今日はここに泊まって行ってください。

 ご馳走を作りますから、是非もてなさせてくださいね」

 

 未だに湯気のたち昇る、甘い香りのするカップをフリーレンに差出し、ニコリと笑顔を浮かべた。

 

「わあ、ありがとうアリウム」

 

 嬉しそうに受け取り、早速カップに口をつけるフリーレンを慈しみの表情で見下ろす。

 そのままアリウムはフェルンへと視線を向けると、口を開いた。

 

「さ、フェルン、別室で治療しますから、着いてきてください」

 

「あ、はい!お婆様!」

 

 ゆっくりと部屋を後にしたアリウムを、フェルンが慌てて後を追う。

 それをシュタルクは見送り、カップを両手で持って、ほぅと息を吐くフリーレンを見る。

 

「一応聞くけど、大丈夫、なんだよな?」

 

 その目にはほんの少しだけ、フェルンを心配する色が浮かんでいた。

 理由は勿論、魔族とフェルンが二人きりになる事への心配……。

 見て接した限り、アリウムは危険だとは思えないし、フリーレンもフェルンも親しそうだ。

 それでも、と一抹の不安は残ってしまう。

 

「あの子の僧侶としての能力は確かだよ。フェルンもちゃんと治してくれる。

 シュタルクも、きっと傷跡ひとつなく治してくれるよ」

 

 けれどそれはフリーレンには伝わっていなかったようで、子供に言い聞かせるような態度を取られてしまう。

 そんな態度に、シュタルクは思わず頭をかいた。

 

「いや、そうじゃ……はぁ、まぁいいか」

 

 そのすれ違いに途端に面倒になったシュタルクは、ため息を吐いて、椅子の背にもたれかかった。

 そうして、フリーレンと共に、カップをゆっくりと傾けたのだった。




・モーナ
 アリウムを先生と慕う初老の女性。
 本編世界でのリリィを奪った少女。

魔族の子供の次はどれが読みたいですか?

  • 〈戦士と魔族〉
  • 「平和だった町」
  • [一級魔法使い第二試験]

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