あとがきにてマイナーさんの機体の詳細情報を記載しています。よろしければ合わせてお楽しみください。
2023/11/29
・前書きの追加
・あとがきに記載した機体構成の文を追加・一部刷新
このアセンブリの部分は、本作で一番拘っている部分です。
場合によってはさらに文を追加・刷新してしまう可能性があり、何回もお知らせしているときりがなくなるため、次回からの編集はお知らせを省略します。ご了承ください。
ラジオの音楽を聴きながら、暖かいコーヒーを一杯。
ACのコックピットでできる、最高の贅沢だ。
これが気持ちのいいただのドライブならさらに最高だったが、そうは問屋が卸さない。
案の定、惑星封鎖機構が本腰を入れてきやがった。
あのEN武器ばかり使ってきやがる頭でっかちどもだ。
出ていけ出ていけって言うなら、まっとうにルビコンから出ていける船の一つぐらい用意しろってんだ。
そういう頭の固い奴は、殺して金に換える方がいい。
丁度そういう仕事がアーキバスから出ている。
燃料基地襲撃。
奇しくも、旦那と一緒の仕事だ。
実に気分がいい。
◆
「こうして並ぶのはストライダー以来か。まぁ、雑に行くとしよう。俺とあんたが組めば、いくら惑星封鎖機構だろうと敵じゃない」
今までそれなりに傭兵仲間と組んできたが、旦那が最も強くてやりやすい。
色々しがらみのある身だったが、それを除けば旦那が一番気楽に付き合えていい。
死ぬ心配をあんまりしなくていい腕前だしな。
早速ミッションを始めると、追加報酬対象の敵機体やら燃料タンクやらを次々潰してやがる。
こりゃ俺もうかうかしてらんねぇ。
急いで先行して、同じく追加報酬のヘリと部隊をぶっ飛ばす。
これで少しは稼げた筈だ。
「連中の攻撃には気をつけろ。EN系の攻撃にはいい思い出がない。……BAWSの安物じゃ耐えきれないんだ。だからまぁ、企業のパーツで対策しているわけだが」
そうしているうちに、レーザー攻撃がやってくる。
わかってたことだ。
俺の機体はもともとBAWS製の安物と個人的なツテで得たエルカノ製の混合がベースだが、それだとどうにもEN攻撃に弱い。
だから、フレームのコアはベイラム製、足はアーキバス製のパーツに換装してある。
ついでにジェネレーターも大豊の三台にしてあるから、ルビコン製パーツの弱点を補う形だな。
とにかくEN防御性能とジェネレーター性能だけが、ルビコン製の駄目なところだ。
そこさえ何とかすりゃ、後はどうにでもなる。
個人的なチャームポイントは、ベイラム製コアのメランダーだな。
アーキバスのコアはダサいが、こっちは風情がある。
それでいてEN防御性能もルビコン製よりマシになるのもいい。
「目標プラントの破壊を確認」
とか考えていたらあっという間に終わった。
やはり旦那と組むとやりやすくていい。
「待て。敵の増援だ」
かと思えばこれだ。
まぁ、仕方ない。
むしろ、旦那と一緒の時で助かったと言うべきか。
「特務機体って奴が二機か。……片方の気を散らす。その間にもう片方を仕留めてくれ旦那」
片方を旦那に任せて、近づいてくるもう片方の相手をする。
やはり、ENを使ってくる奴だった。
とりあえず六連ミサイルをばら撒きながら横に飛んで、バーストライフル二丁でトップアタックを仕掛ける。
しばらくそれを続けるが、いくら大容量ジェネレーターを積んでいても無限には飛べない。
「っ?!」
だから地上に降りざるを得なく、そこで痛打を食らっちまう。
「寄せ集めのAC風情が……」
だが。
それはカチンと来る。
「この機体に近づくつもりか……!」
「ご生憎様、俺のACは近距離特化型でな。BAWSの安物パーツを舐めるなよ!」
パルスブレードを構えながら、BAWSのブースター性能にものを言わせて無理やり近づく。
相手をぶった切ることはできたが、まだ仕留められん。
だが、それでいい。
致命傷は与えられずとも、BAWS製の腕で構えたパルスブレードなら結構な痛打になる筈。
「っ……それは?!」
そこへ容赦なくアサルトアーマーをぶちかませば、それで相手は終わり。
BAWSの安物を舐めたお返しだ。
「片方は潰れたか。後は二人がかりで仕留める」
◆
俺が特務機体の片方を潰したことで、戦況は決まった。
二対一で、かつ旦那と一緒なら負けるわけがない。
あっさりと仕事は終わった。
本当に、旦那と組む時は余裕があって楽しいもんだ。
だが、いつまでも楽観視はできない。
今回の特務機体の増援は、アーキバスからは知らされていなかった。
企業が独立傭兵を露払いに使うのはいつものことだが、それを差し引いても今回のアーキバスの態度は嗅覚に『障る』。
今はいい。
旦那が味方である以上、惑星封鎖機構なんて敵じゃない。
俺も俺で、今の機体なら奴らとの戦いでも生き残って稼げる。
奴らが共通の敵としている以上、アーキバスもこれ以上露骨なことはするまい。
だがその後は?
俺にベイラムからの仕事は来ない。
ルビコン解放戦線からの仕事はむしろ願い下げ。
RaDは資金潤沢とも行かない。
そして、ルビコンでの最後の頼みの綱だったアーキバスもこれだ。
どうやら、思っていた以上に休めなさそうだ。
今のうちに、稼げるだけ稼いでしまった方がいい。
この腐った星には、いつまでも居られない。
次回。
マイナーさん退場。
以下はおまけ。
マイナーさんの機体情報をまとめてみました。
長文注意です。
AC「オデッセイ」
R-ARM MA-J-200 RANSETSU-RF(ランセツRF)
L-ARM MA-J-200 RANSETSU-RF(ランセツRF)
R-BACK BML-G2/PO3MLT-06(六連ミサイル)
L-BACK HL-32:BU-TT/A(パルスブレード)
HEAD EL-TH-10 FIRMEZA(エルカノ製頭部)
CORE BD-011 MELANDER(ベイラム製メランダー)
AMRS AA-J-123 BASHO(芭蕉腕)
LEGS VP-422(アーキバス製脚部)
BOOSTER AB-J-137 KIKAKU(キカク)
FCS FCS-G2/PO5(ファーロン製の中・近距離特化モデル)
GEMERATOR DE-GE-08 SAN-TAI(大豊製「三台」)
EXPANSION ASSAULT ARMOR(アサルトアーマー)
解説
独立傭兵ワンダラーのマイナーが駆る中量二脚AC「オデッセイ」。
独立傭兵らしく企業勢力のパーツを組み合わせている、比較的平凡な機体。耐久性能は実弾・爆弾に寄っているものの、アーキバス製脚部フレームである程度EN防御も補っている。
だがその実態は、BAWS製パーツの特性をフルに活かした近距離特化型。独立傭兵らしい混成パーツ構成とは裏腹に、本質的な在り方はルビコニアンに近い。
前述通り近距離戦闘を前提にしており、近接適正に特化した芭蕉腕・キカクブースターを採用。この二つのパーツにより強化されたパルスブレードが主なダメージソース。
大豊製ジェネレータ「三台」の採用によりEN容量も確保しており、近距離戦闘における運動性能も高め。
一方MT処理やACの姿勢崩しの手段として、ランセツRF二丁を使用。同パーツは反動の小ささが特徴であり、反動制御に難がある芭蕉腕でもダブルトリガーによる火力増強が可能。
構成の都合上、射撃精度がかなり低い。その弱点を、二丁持ちによる手数と火力の増強・ミサイル併用で補っている。
実戦ではバーストライフル二丁とミサイルで相手の姿勢を崩し、その隙にパルスブレードで決めるメリハリのある戦法で攻める。
弱点は、相対的なEN防御の低さ。ただし初期フレームやBAWS製フレーム統一などよりはよほどマシな基準なので、あくまで相対的。
一方で武装の経戦能力は高く、ACや兵器の連戦といった長期戦に適性がある。アリーナやネストよりも、長期戦や状況が変わりやすい戦場への対応力を優先した独立傭兵機。
芭蕉腕・キカク・近接武器の組み合わせは同じく近距離特化のサム・ドルマヤン機体「アストヒク」的で、とにかく当たりやすく当たれば強い。
一方、パルスブレードを除いた武装構成はミドル・フラットウェル機体「ツバサ」的。スタッガーゲージを溜めるのに便利なバースト銃二丁とミサイルの構成は「ツバサ」に似ている。
そのため、バランス寄りになった「アストヒク」とも、攻撃力を高めた「ツバサ」ともいえる。二つの機体の特性をいいとこどりしたとも。
本来はBAWS製の安物パーツと、個人的なツテで得たというエルカノ製パーツを組み合わせるちぐはぐな機体だった。
当時の武装は同じくBAWS製バーストライフルをメインとしたもの。
それはACの初期費用を抑えることが目的の機体であり、マイナーはここから旅と仕事を始めた。
独立傭兵として仕事をこなし実績を積みながら、フレームのいくつかやBAWS製の貧弱なジェネレータを企業製のものに換装して機体を強化。
ルビコン製パーツの弱点である低いEN防御性能とジェネレータ性能を補い、武装も強化していった。
だがそれでも、BAWS製のバーストライフル二丁・腕パーツ・ブースター、そしてツテで得たエルカノ製の頭部パーツは手放さず今も使い続けている。