にんじん2本(ウマ娘短編集)   作:のるどすとりーむ

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37本め「たづなさんと朝帰りしたときのウマ娘達の反応ステークス」ウマ娘:メジロアルダン・シンボリルドルフ

「すいません……こんな時間まで話してしまって」

「いえいえ……」

 たまたま休みの日にたづなさんと会ったため、成り行きでカラオケに行ったのだが、まさかその後歌うんじゃなくてウマ娘について話し合いすぎて、朝になった。今日はやすもうかと思ったけど、1徹くらい問題なさそうだったので、働いてきます(社畜の鏡)

「それでは、俺はトレーニングの準備してきます」

「はい、どうか無理だけはしないでくださいね?」

「もちろんです」

 

─────メジロアルダンの場合

 

「おはようございます。トレーナーさん」

「お、おはよう」

 トレーナー寮に戻ろうとしたら、部屋の前にメジロアルダンがいた。

「すいません、こんな朝早くから訪れてしまって、少々トレーニングについての相談がありまして」

 なぜかちょっとだけ圧を感じる。……というかこの構図は非常にまずくないか?トレーナーの部屋を訪れようと早朝行ったら、トレーナーが帰ってきた。……いや、俺は別にたづなさんと朝帰りしただけだ。やましいことはない。

「いや、大丈夫だよ……」

 でも冷や汗がすごい。

「それにしても……トレーナーさんはどちらへ?走りにいかれていたのですか?」

「ああ、まあそういう感じ……」

「それにしてはだいぶカジュアルな服装で……」

 今の俺は私服だ。私服で朝走るのはちょっと無理があるかな……?

「アハハ……」

「ところで」

 

「『お連れの方』とは楽しいひとときを過ごせましたか?」

 瞬間背筋が凍る。形容し難い死の恐怖を感じる。

「ど、どうしてそれを?」

「あら?私は冗談で言ったつもりなのですが?」

 墓穴掘った……

 

「どういうことか説明して頂けますか?トレーナー、さん?」

 アルダンが笑みを浮かべる。目は笑っていない。

「いや、えっと、 その……たづなさんとウマ娘について話している間に、朝になってしまって……」

 

「なるほど……それは大変でしたね……もしかしてまだ話し足りなかったりしませんか?」

「いや別に─────」

「大丈夫です。今日はトレーニングを休んで一緒に『お話』しましょう?」

 遮られた。どうやら俺に逃げ場は無いらしい。

「ワカリマシタ……」

 

─────シンボリルドルフ

 

「おはよう、トレーナー君。今日もいい朝だな」

「おはよう」

 たづなさんと朝帰りして、寝不足で少し辛いけど、自分の体にムチ打ってなんとか生徒会室まで来た。

「早速で悪いがこの件について─────……トレーナー君」

 いつも通り仕事を頼まれるかと思ったが、急にルドルフが表情を変えた。

「どうした?」

「トレーナー君、ウマ娘は人よりも何倍も五感が強いということは知っているかい?」

「もちろん」

 聴覚で数万倍、嗅覚だけでも数千倍……まさか!?

「……君から、多少強めにたづなさんの匂いがするのだが……」

「そ、そう?なんでかなー?」

 とぼけてみる。

「少し、こっちに来てくれないか?」

「う、うん」

 何されるか分かったものではないけど、とりあえず近づく。

 

「これ、何だい?」

俺の頭についていた、少し茶色っぽい長めの毛が出てくる。そういえば、たづなさん、話しているうちにだんだん俺の方に距離を詰めてきて、最終的に肩と肩がくっつくぐらいだったんだよな……それか……

 

「あー、ちょっと分からな」

「とぼけいないでくれ、私は君が昨日何をしていたのか知っているんだ」

「……」

 どうやらここで詰みらしい。

 

「……たづなさんと、ウマ娘について話し合っているうちに朝になりました」

「……ありがとう。正直に言ってくれて」

 ルドルフの表情が少し柔らかくなる。

「……」

 

「更に話は変わってしまうが」

「?」

「今、この生徒会室には、君と私だけしかいない」

 あれ?なんか雲行きが……?

「そして他のメンバーが来るのもおそらく2時間後とかだろう。つまりここで何があっても目撃されることはまずない」

「いや、それはどうかな……?」

少しずつ後退りする。

「まあ、怖がらないで聞いてくれ、いいかい?君と私は一心同体だ。今後このようなことがあって、お互いの関係が壊れたら嫌だろう?」

 手を掴まれる。

 

「そこで、もう目印をつけておけばいい、と私は考えた。私と君の関係をより強固にするためにね」

「……」

 

「さ、一緒にたのしもうじゃないか」

 ルドルフが、胸元のボタンを一つはずす。

 

「二人の時間を」

 

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