にんじん2本(ウマ娘短編集)   作:のるどすとりーむ

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6本め「飛行機雲の行方(12月17日は飛行機の日)」ウマ娘:セイウンスカイ

「お、いたいた」

 川の土手で寝転がっているウマ娘――――セイウンスカイを見つける。

「おー、トレーナーさん。トレーナーさんもここでゴロゴロしにきたのかなー?なんて」

「もちろん、だって今日はトレーニングも無いし、会議も無いからね」

 たまたま今日は何もない。よってゴロゴロすることにした。天気は、晴れ。

 ウマ娘はトレーナーに似るとはよく言ったものだが、実際に性格は似てきている気がする。新人の頃より、なんというか、堅苦しさがなくなった感じがする。

「いやあ、しかし、今日は絶好の昼寝日和だね〜」

「そうですね〜」

 こうやって原っぱに寝転ぶのはいつぶりだろうか?もしかしたら小学生以来かもしれない。

 しかし気持ちがいいなあ。冬とは言えど、日差しが暖かいし、風も心地良い。

 

「あ、飛行機雲」

「ホントだ〜」

 冬の雲一つない空に、一筋の飛行機雲が見える。

「飛行機雲って、いつまで残っているんだろうね」

「じゃあどれくらい残ってるか観察しましょうよ〜時間はたっぷりあるんですし」

「そうだね」

 

しばらく空を見る。いつもは飛行機雲なんかあらたまって見ることなんて無いが、よく見ていると、少しずつ、少しずつ、線が滲むように、ぼやけていく。

 

結局、飛行機雲が原型を失うまで、1時間以上かかった。

 

 

「長かったね」

「そうですね〜」

 

 ただひたすら時間だけが流れていく。ここ最近ずっと忙しくて、なかなかセイウンスカイの相手をしてあげられなかったきがする。こういうこと言うと自意識過剰と思われるかもしれないが、多少なりとも淋しい思いをさせてしまったのではないのだろうか?

 

 これが杞憂であれば嬉しいんだがな。

 

「…………ここ最近、君の近くにれなくて本当に申し訳なかった」

 

「君と一緒に歩んでいくつもりだったのに……」

 

「トレーナーとして、不甲斐ない」

 

 セイウンスカイからの反応はない。

 

「これからはなるべく君との時間をを作ることにするよ」

 

 怒っているのだろうか、反応がない

 

「すう…………」

寝息が聞こえる。まさかと思ってセイウンスカイの顔を伺うが

 

「寝てる……」

 

 どうやら一人語りなってしまったようだ。

 

 ちょっと恥ずかしくなってきた。

 

 まあ、いいか。

「おやすみ」

 彼女の耳元で囁く。

 さて、また空の観察でもしているか。

 

 

 

 

本当は起きていて、反応に困ったので寝ているふりをしていたんですけど……

 

なんかトレーナーさんが、がっかりしている。

 

ごめんなさいー。

 

『おやすみ』

 

ふぃえ!?

 

今……耳に?……?

 

どうしてくれるんですか、トレーナーさん、

 

本当に寝れなくなっちゃいました。

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