ブルーアーカイブの隅っこで   作:カピバラバラ

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プロローグ
ブルーアーカイブの隅っこで


 

 

 

ブルーアーカイブ…”学園都市キヴォトス” 無数の学園、『神秘』を宿し頭上に『ヘイロー』と呼ばれるものを浮かべる少女達。

 

各々の思想、ブラックマーケット、数多の企業活動、『大人の悪意』それと…青春によって構成されるこの物語。

 

これはその隅っこで生きる私の物語(青春)である。

 

 

 

 

 

 

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羽音(バオト) デミ トリニティ学園 2年生 16歳 女

 

部活 正義実現委員会 身長166cm 趣味 読書

 

髪は…元々は黒のロングだったが、今は軽く白のメッシュが入っている。体型もあの先輩には遠く及ばないが割りと出るところは出ている自覚はある。

 

頭上に浮かぶヘイローは四角と星型、円型が幾重も重なりあい、しかし立体にはなっていない奇妙な形をした白黒をしたヘイローだ。

 

友達には阿慈谷ヒフミちゃん、イチカちゃん、お世話になっているセリナちゃん…そして

可愛い後輩のコハルちゃん…先輩たちとも大体面識がある。

 

正義実現委員会の服装に身を包み、いつものように今日の活動を開始する

 

それが私、この物語に住む私の形。

 

 

 

「正実の野郎どもがやってきたぞー!撤退だ撤退!」

 

 

「くそっ!!副委員長に『鬼神』まで来やがった!早く逃げッ‥ぐぁ!」

 

 

ブラックマーケットの一角、ヘルメット団のたまり場に突撃し逃げようとしている一人の足をハンドガンで撃ち、怯んでいる間に接近し服の襟を持ち上げる。

 

 

「ぐえぇぇ…!なにすん‥うわァァァ!?!」

 

 

そのまま振り回し、逃げた集団にぶつけてやる。

 

 

「「「「うぎゃァァァァァ!!!?!」」」」

 

 

まるでボウリングのピンのように吹き飛んでいった不良共のヘイローの消滅を確認し、ふん縛って後輩に渡して次の戦場へと向かう。

 

 

「副委員長、こっち終わりました」

 

 

「お疲れ様、こちらも制圧し終えましたが包囲網の薄いところから数人ほど抜かれました。場所は端末に載せます…デミ、頼めますか?」

 

 

「了解です副委員長」

 

 

今日の業務はこの超グラマラスボディを保有するハスミ先輩と行っている。ハスミ先輩が頼りにしてくれているこの体…羽音デミの肉体は一般の生徒と比べて中々に逸脱した性能を誇っている。

 

 

ゲヘナの風紀委員長、ウチの先輩、ティーパーティーのゴリラ…あの人たちのように特別な神秘、能力を持っている訳では無いが、脚力と膂力がケタ外れている。

 

 

瞬間移動にさえ思える移動、ビルの一階分程度なら吹き飛ばせる腕力…全力を遺憾無く震えばビルの解体に数分もかからないだろう。

 

 

ハスミ先輩から受け取った位置情報をもとに、その方向に跳躍し、上空から取りこぼしを確認し飛び込んでいく。

 

 

「はぁ‥はぁ…何とか逃げ切れたか…?ったく今日は厄日だ!物資の殆どもあっこに…」

 

 

ズドォォォォォォォンン!!!

 

 

「は」

 

 

驚愕…まぁヘルメットで表情は見えないが驚愕しているであろう取りこぼし共を殴り飛ばしさっさと簀巻きにしてほっぽりだす。

 

 

「ぐっ‥」

 

 

そして、デメリットも存在する。

 

 

あぁ…きた‥この体の欠点…それは、有り余る身体能力に”耐えれる身体の強度がない”ことだ。この身体を設計したやつは馬鹿なのかと問い詰めたいほどにアンバランスな能力。

 

 

キヴォトス生徒の平均した身体の強度しかない私は、それでも銃弾をかすり傷程度で済ませるこの身体に力を込めるだけで数十秒激しい筋肉痛に襲われる。

 

 

銃器の扱いもそこまでうまいわけでもなく、頭もそこそこ、戦術は基礎学習程度…ピーキーなこの能力ではあの化け物たちには遠く及ばない。

 

 

先程ビルの解体に数分もかからないと行ったが、数分も本気を出せば私の身体はバラバラに砕け散ってしまうだろう。

 

 

「あ〜いてて…ふぅ、もしもしハスミ先輩?終わりましたよ〜そろそろ昼休みなんでカフェで特盛パフェでも食べに行きます?」

 

 

《デミ……私はダイエット中だと何度言えば……》

 

 

「ダイエット中?へーそうですか…せっかく期間限定フルーツ盛りの予約券を手に入れて二人で分けて食べようかな‥って思ってたんですけどね…」

 

 

《…………》

 

 

「声が聞こえませんよハスミ先輩ィ!!」

 

 

《その、分けるなら》

 

 

「んー分け合うなら?少しだけ行ってもいい??OKっす!ほんじゃまた後で」

 

 

《……》

 

 

ちょろい先輩である。

 

 

「お、お疲れ様です!」

 

 

「は〜いおつかれ〜それじゃ後はよろしく!」

 

 

後から追いついてきた後輩たちに軽く会釈を済ませ、ハスミ先輩と約束しているカフェへと向かっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

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移動中、手元に手帳を広げ今日の活動をいつものように記録する。

 

 

 

……この手帳には私が”この世界”にやってきた時からの記録を全て残してある。私が16歳、この体を、殺したあの時から。

 

 

私は転生者である。いや、転生というより憑依であろうか…‥『ブルーアーカイブ』その世界に私は降り立った。

 

 

前の自分は…そう語ることはないが、程々に生きて程々に苦しんでちょっぴり不幸な感じで死んだ。それだけだ。

 

 

あの世界から開放された私は最初は、もうそれは大層に喜んだ。あこがれの世界!不思議な力!楽しい人生!

 

 

明るい明日を夢見た私、その眼の前に最初に飛び込んできたのはヒフミ…阿慈谷ヒフミちゃんだ。

 

 

そこからはいつものようにお話をして、授業を受けて、正実の活動をして…。

 

 

いつものようにたのしくそういつものように。

 

 

 

 

 

 

家に帰った私は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死んでしまいたくなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の頭の中は困惑にぎっしりと埋め立てられていた。

 

 

いつもの一日、そこから得られる感情には確かに実感があったのだ。この体が得てきた信頼、友情、幸福…辛いことや苦しいことを乗り越えて頑張ってきて、正実の活動に挫けそうになった時、支えてくれたヒフミちゃんやツルギ先輩。

 

 

今思い出すだけでも泣けてきてしまうほどの青春。

 

 

…何故?何故何故何故??????じゃあ今の私は?あんな苦しい世界で生きてきた16年、この世界の16年‥今思考をしている私はーー

 

 

そう、この時点で羽音デミ(過去の私)は死んでしまった。いくら記憶が、実感があろうと、既に混ざってしまっている。

 

 

「なんで…なんで?何が…どうなって…………どういうこと?」

 

 

そして思い出せないことが一つだけあった、以前の私がどうであったかーーそれが分からない。

 

 

体験はある、実感はある。但し、私がどんな人間だったか分からない。

 

 

「…………私……は、私の筈、変わってない、これは…夢、そうだ、よくある記憶障害とかなんやらで……」

 

 

いや…きっと思い出すことは不可能だろう。既に思考の主軸は混ざってしまった私で、以前の私が”私”だと、この悪辣(カミサマの)なイタズラが、私が『取り除ける悪意』なのだろうと証明してくれる”私”は、もういない。

 

 

「……じゃあ、なんで涙を流してるの?」

 

 

頬に触れると、濡れていた、理由は分からない(分かっていた)

 

 

 

死んでしまいたい、それを私が許さない。頭の中に湧き出てくる異物感、自我の崩壊にも近しいその苦しみに身を委ねることを私が許さない。

 

 

 

吐く、吐いて吐いて吐いて胃の中が空っぽになっても吐いて、物に当たろうとする”できない”壁に頭を打ち付けようとする”できない”ヒフミにもらった人形を破こうとする”できない”

 

 

己を殴りつけようとする ”できない” お気に入りのハンドガンで撃とうとする ”できない”

 

 

……できない!したくない!!!私が‥(この子)が残したものを‥これ以上!!

 

 

「私は!!私の筈!!」

 

 

頭が痛い、頭が痛い!いたいいたいいたい!なんで痛い!なんで考えたくないの?

 

 

ピンポーン……

 

 

チャイムが鳴る

 

 

チャイム‥たぶんヒフミちゃんだ‥

 

 

そうだ‥やくそく、そうだ限定のペロロ様人形を買いに行く…頭痛が‥

 

 

 

「はいは〜いヒフミちゃん!」

 

 

「デミちゃん!良かった‥約束の時間になっても来てないし、連絡もつかなかったか…ら‥」

 

 

玄関先にいるヒフミちゃんの顔が驚愕に染まる

 

 

「ど、どうしちゃったんですか!?その髪色!それに顔色もとっても‥」

 

 

「ん?あ~これ?」

 

 

指先で変わってしまった髪をくるくると巻き取る。

 

 

「大丈夫大丈夫!ちょっとしたイメチェンだったんだけどぜぇんぜん似合って無くて絶望してたところだった所っす、ごめんね〜約束の時間に遅れちゃって」

 

 

「そ、そうだったんですか…でも大丈夫ですよデミちゃん!とっても似合ってます!」

 

 

「そう?なんだか小恥ずかしいけど…ありがと!じゃあ買い物、行こっか!」

 

 

「はい!」

 

 

頭痛は止まらない 耳鳴りは収まらない 髪も変わってしまった。

 

もう、もういい…そうだ、より良い方に傾けばいいだけ。もし、あっちの世界の記憶を与えられた私がいたら…きっとこうする。そんな私がいい。

 

 

『ブルーアーカイブで生きていくだけ』

 

 

それで、良い。

 

 

ヒフミちゃんと買い物して、いつものように青春を謳歌する。

 

 

いつもの生活に、ほんのちょっぴりのスパイスが加わった、素敵な私の青春(ブルーアーカイブ)を。

 

 

 

 

 

 

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約束のカフェに到着する。あたりを見回すと…うぉ‥でっっ!!!nんん‥ハスミ先輩が向かってくる姿が見える。

 

 

「ハスミ先パ〜イ!お疲れ様です!」

 

 

「デミもお疲れ様、しかし…全くもう‥私はダイエット中で」

 

 

「まぁまぁ!あんなに身体を動かした後なんですからいくら食べてもゼロカロリーですって!」

 

 

「ゼロカロリー…そう‥ですね…デミと分けて食べるんですし…」

 

 

「そうそう!ほら席取っといたんで座りましょう!」

 

 

(騙して悪いがそのパーフェクトダイナマイトボディを維持するためだ。ワルクオモウナヨ…)

 

 

頼んでおいた期間限定超特盛”フルーツの山”パフェがやってきて目を輝かせているであろうハスミ先輩、というかでかすぎる、対面のハスミ先輩が見えない。

 

 

「いただきまーす」

 

 

「デ、デミ!こ、こんな量…分けると行っても限度が…」

 

 

「いいんですかハスミ先輩、喋ってる間にどんどん食べちゃいますよ」

 

 

「そんな!っい、いや私は…!」

 

 

「うひょ〜!美味し〜!!」

 

 

フルーツに埋め尽くされた視界、美味しさを伝える声、甘く漂うフルーツの香り…五感の内3つを刺激されたハスミ先輩は耐えられるはずもなく…

 

 

(うおぉすっごい勢いで食べてる、やっぱりダイエットハストレスヲタメルンダナー……)

 

 

いつも、いっつも、ダイエットを失敗していたハスミ先輩を思い出す。

 

 

自分もちょびちょびつまみつつ、もはや一人で食べきりそうな勢いのハスミ先輩を見ながら、青い空を見上げ思う。

 

 

 

 

 

ブルーアーカイブ(青春)』最高!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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この話は私の青春のお話

 

あぁ‥  でも‥

 

いつか、いつか… この

 

 

ブルーアーカイブの隅っこでーー

 










初投稿となります。 基本的に曇らせ大好きおじさんですが、ハッピーエンドで終わらせる予定です。


羽音デミの戦闘能力は基本的に性能は最上位勢に敵いませんが全力はキヴォトストップの戦闘能力があります。

本作は最終編までは書いていきたいと思っていますが、失踪する可能性も割と...モチベが続けば頑張ります。

爆食ハスミ先輩良いよね...主人公は無限に曇るんだよ!オラ!この人殺しが!なんで死のうとしてるんだ生きろ!報いるんだろう?お前が始めたブルーアーカイブだろ責任を取れ。



主人公の見た目偏差値は結構高いです。気さくで温かみを感じる優しさがあり、後輩にも先輩にも同級生からも評価が高いです。頭の出来は程々、ティーパーティーの面々には正義実現委員会の戦術兵器として覚えられています。原作知識を使ってこれから先も大活躍間違いなし!

本人は殺したと思っていますが、別に本人が原因でこうなった訳では無いので苦しみ損です。


書きなぐりデミヘイロー


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