ブルーアーカイブの隅っこで   作:カピバラバラ

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聖戦

寒いと色々な事を思い出す。

 

 

痛くない訳では無いけれど笑顔で。

 

 

辛くない訳では無いけれど楽しそうに。

 

 

熱くない訳では無いけれど平然に、騒がずに。

 

 

そうしておけば、寒くて痛いだけで済んだから。

 

 

そうしておけば、死ぬ事は無かったから。

 

 

そうすれば、選ばなくて良かった。

 

 

初めて暖かさを知ったのは、冷え込んだ夜空、雪の降るあの夜で流れた血の温もりだった。

 

 

 

 

 

 

 

「ハナコを……」

 

 

両腕に血と雪が混ざりあう事で固まり、血のベールが掛かって眠っているハナコを抱えて、デミは立ち上がった。

 

 

雪から現れたハナコは胸に拳一つ分空洞が空き、そこからおびただしい血が流れていたが…。

 

 

「今日は、テスト日ですから……みんなで、合格して下さい」

 

 

“……っ”

 

 

頭を掻きむしり、頭蓋を砕いて流した血をハナコに注ぎ出す、そうすると空いた穴が血で埋まり、手で一撫ですると傷が消えてしまった。

 

 

ハナコを渡されて、二人でトリニティのベンチに座る。

 

 

傘は二人に降りしきる雪を遮って、今は誰も寒くなんか無い。

 

 

「何かがおかしかった」

 

 

“……”

 

 

「私は記憶を消していて、それで…衝動的に動き過ぎだし、振り回されて……振り回して…」

 

 

「計画があった筈、作戦が、策略が、貴方に勝つ為のやり方を模索して、誰の手にも届かない様に、誰の手も見れない位に盲目に」

 

 

「……先生、この髪飾り、知ってます?」

 

 

ハナコを抱きながら、肉の触手によって差し出されたのは粉々になっている髪飾り、けれどこれは見覚えがある。

 

 

“…それは、確かーー”

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

「…そう……っす、ね」

 

 

 

最たる違和感……この髪飾りは…ヒフミちゃんからプレゼントして貰ったものだ。

 

 

 

……。

 

 

 

私は、黒い手帳を貰っていた筈。

 

 

 

そしてこの髪飾りは、名も知らぬ不良に。

 

 

 

「それが過ちだった、私の中の余分が…羽音デミ(余分)が仕掛けた罠」

 

 

記憶の操作を始めから受けていたのは私だ、先手を取られた上にこの戦況まで把握されてしまった、この状況を作り出したのはーー

 

 

「羽音デミ、貴方がここまで先生を引き連れてきたか」

 

 

“……そこまで自己認識の乖離が…”

 

 

「…………」

 

 

そもそも、ゲマトリアの研究に手を貸したのは黒服の提案に乗っての事だ、その結果産み出されたのは…『モイラの針』。

 

 

あの針は『固定』のテクスト……感情と神秘の出力を抑え込み、神秘に至っては破壊の領域まで深度を落とす劇物、そして副作用としてーー

 

 

「ある一定の記憶を上から塗りつぶす」

 

 

私から産まれたものなのだから当たり前だろう、私の在り方そのものを表したのがモイラの針だ。

 

 

何故私は人に戻ったのか、何故私は不可解な行動と誤認を続けていたのか、何故記憶に異なりがあるのか。

 

 

 

何故、私の心を痛ぶるような事態しか起きなかったのか。

 

 

 

不自然なタイミングで使えなくなった神性顕現、人情に語りかけてくるような出来事ばかりの毎日、薄まる記憶に、ハナコがここに居る理由。

 

 

「もういいのに、もういいんだ…ゆっくり休んでいてくれてもいい、ハッピーエンドにはするからさ…もういいんだよ、羽音デミ」

 

 

この場所で漸く思い出せた事、それはあの針を刺したのは……()宿()()()()()()だ、黒服関連の記憶の時系列が軒並み狂っている。

 

 

「そうだよね、全部貴方のものだもん、この身体も記憶も神秘も」

 

 

干渉出来ない筈が無かった、死んでいたと思い込んでばっかりだったよ、私は。

 

 

この世界で私を指し示すものは無い、全て彼女に向かう…筈だった。

 

 

“それでも、私は君を見捨てはしない”

 

 

「…先生」

 

 

そうして、唯一私を見続けれる人を作り上げてしまった。

 

 

「私の記憶も…あの子に流れ込んで、それで不憫に思われちゃったんすかね」

 

 

そしたらもう、止まらないでしょ?

 

 

「自己満足で、ずっと走り続けれる、そんな子だから」

 

 

いつもそうだったし、今もそうだから。

 

 

「諦めが悪いって私が一番知ってるっす」

 

 

だから私も変わらず振りほどくしかない。

 

 

 

 

 

「先生、私は大人を憎んでいます」

 

 

“うん”

 

 

「私には、諦めと憎しみしか無かった」

 

 

“……ここで、変わりたいと思えたっていうのは前に話せたね”

 

 

「はい、生きていたいって思いました」

 

 

“良かった、変わってなかったんだね、生徒の皆は…良い子ばかりだったでしょ、私の自慢の生徒達…私の大好きな生徒達は、君にとっての何かになってる?”

 

 

「はい」

 

 

“そっか、本当に良かった”

 

 

「頭、撫でても何も出ませんよ」

 

 

「……」

 

 

先生のゴツゴツした手、頭を撫でてくれたり、優しく抱き締めてくれたりするあの手。

 

 

「先生の手は、暖かい」

 

 

大人の手は寒かった、ずっとずっと冷たくて痛くて苦しいものだったのに怖かったのに、先生があんなに優しくするから、私の見た世界はいつの間にか下らないものだって思えてしまった。

 

 

「先生の声は、暖かい」

 

 

怒鳴り声や拒絶、騒乱とは違う受け入れる為の声、誰かの理解の為に声を発し、誰かの想いを受け止める為に会話をする先生は、暖かい。

 

 

「先生の目は、暖かい」

 

 

自分を守る為に、皆……現実から目を逸らす、自分の為に目を閉じる、自分の心だけに優しくありたいから。

けれど、先生は目を逸らさ無い、そんな貴方の目は優しくて暖かい。

 

 

「雪が……降っている筈なのに」

 

 

今も雪は降り続けている、これが私の見える世界、冷えきってそのまま凍えて消える、そんな世界。

 

 

「貴方に触れられて、見つめられて、話していると暖かくなる」

 

 

大好き、なんて言葉じゃ足りない、愛してる、なんて言葉じゃ足りない、言葉じゃ言い表せない程に、私は貴方が好きです。

 

 

 

「でも私は、先生が嫌い」

 

 

 

そして同じ位に、殺したいって憎んでる。

 

 

 

“……”

 

 

「何かを奪う事でしか生きれない私が嫌い、否定して拒絶する事でしか歩けない私が憎い、自分を許す為に、誰かのせいにして生きてきました」

 

 

「それで、人を殺した」

 

 

“……それは”

 

 

「私の責任ですよ、先生」

 

 

「私は最後の足掻きに、一番嫌いで憎くて興味が無い男を選びました」

 

 

「興味を失う事で全部無視してきたのに、最後の最期にエゴで選んだ理由は……憎しみに終わりを求めたからなんです」

 

 

そうして最期に見た男の顔はーー

 

 

 

とても下らなかった。

 

 

 

“それで報われたかった、その大人の自業自得だと、思う為に”

 

 

 

「先生は、本当にエスパーっすね、流石『先生』」

 

 

 

“……それでも君は…”

 

 

「そうっすよ、終わりませんでした、何もかも抱えてこの世界に来たんです」

 

 

「罪も、責任も全部抱えて」

 

 

 

“……”

 

 

 

そうか…この子は……。

 

 

 

「私は最初っから、死人なんすよ、自分の為に誰かを傷つけて、傷つく痛みや苦しみを知っていて尚、自分の利益を優先した罪人」

 

 

「巡り巡って、そんな存在が都合が良かったのか、こうなっちゃって」

 

 

「世界も似た様な感じだったのかも?」

 

 

死んだまま、この世界に産まれた。

 

 

誰かの生を奪って、この世界に堕りた。

 

 

聖母の様な彼女に抱き抱えられて、そして殺した。

 

 

「羽音デミは救えるかもしれません」

 

 

先生なら出来るだろう。

 

 

「私の事は目をつぶって、瞑ってくれないなら潰して……元の場所に帰ります」

 

 

自分の引き起こした事に決着を、責任を以て終幕を。

 

 

「本当なら私は、この世界(ブルーアーカイブ)の隅っこで死ぬべき悪病」

 

 

「私も生きる事は望まなくなった」

 

 

「羽音デミを除いた本音はこれだけ、諦めて下さい、先生」

 

 

それを諦めないって言って欲しくて言ってるのか、諦めて欲しいのかなんて分からないけれど。

 

 

“責任か”

 

 

「……」

 

 

“私は、自責に責任を使う訳にはいかない、君の味方である事と、君を肯定し続ける事とは少し違う”

 

 

“君が背負っている責任は、自責だ、自分を許せないから背負っているだけのもの”

 

 

“だから、君の行いは正しくないって…否定するよ”

 

 

「だから諦めないって?」

 

 

“違う、これは諦めない理由じゃないさ”

 

 

“これは、君が間違え続けている証明、正しく無い道を歩み続けるのなら……それを正すのが私の役目だから”

 

 

「……私にはこれが正しいって……」

 

 

“心の底から、言えるかい?”

 

 

「………」

 

 

“今歩んでる道を、心の底から肯定できる?”

 

 

「……はぁ〜」

 

 

大きな溜息が、一旦会話を遮る。

 

 

「………」

 

 

“…………”

 

 

「……はい」

 

 

“……!”

 

 

「決めた事です、揺らぎません」

 

 

“……そっか”

 

 

「で、どうします?」

 

 

“………”

 

 

「もうぶつかり合うしか無いっすよ、先生が以前話してた、子供同士の喧嘩っす」

 

 

“駄々を捏ねる、か”

 

 

「はい」

 

 

そしてまた沈黙が訪れて、先生は傘をデミに預けてハナコに上着を被せ、雪の降るトリニティをゆっくり味わう。

 

 

“……デミは、恋バナとかした事あるかい?”

 

 

「急に……いや、別にしたことは無いけど」

 

 

“とある生徒に頼まれてね、『思春期め、恋バナでもしろ!』って伝えて欲しいって”

 

 

「……それが?」

 

 

“私が先生だから諦めないのは勿論だけど……”

 

 

“一度、経験しなきゃ分からない事がある、それを見せてあげるために諦めたくないんだ”

 

 

“だから、やろうか”

 

 

「恋を?」

 

 

“全部さ”

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▶ 大人のカードを使う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グラウンド上、先生が眠りに落ちた後に闇の塊が蠢き始める。

 

 

「先生!先生!!起きて下さい!」

 

 

倒れてしまった先生の足は失われてしまい、このまま止血しなければ死んでしまう、そんな状況だった。

 

 

「ごめんなさい!失礼します!」

 

 

背後から聞こえた声に驚き振り向くと、救護騎士団のメンバーである鷲見セリナがそこに居た。

 

 

「手当をします、任せて下さい」

 

 

「……っ!はい!」

 

 

吐血が止まらない、足が失われた後、 ……『胸元が光った』。

 

 

その後から吐血と何処からか分からない出血が止まらずにいる、白衣はおびただしい血の跡を残し、白い箇所よりも赤色が多い、元から血の跡が着いていた白衣だが……それも更に赤い色で塗りつぶされた。

 

 

「アズサちゃん!そっちは……!?」

 

 

問題がもう一つ、先生を襲った黒い塊が動き始めた。

 

 

「くッ…!こいつ、何も効かない!爆発も銃弾も、炎も…何一つ有効打になってない、先生は!」

 

 

「セリナさんに連れていって貰いました!」

 

 

黒い塊はまず手始めに、私が抱えていたミカ様を襲おうとしていた、何とか避けきると次はアズサちゃんを狙い始めて……。

 

 

「コハルちゃん!先生とセリナさんと…よいしょ!ミカ様と一緒に退避を!」

 

 

「分かった、先輩達呼んですぐ戻ってくる!」

 

 

ミカ様を投げ渡してアズサちゃんの方へ駆け寄る。

 

 

狙いを定める条件が分からないけれど、このままこの黒い塊を放置して逃げられたら……また先生みたいに被害が生まれるかもしれない、アズサちゃん一人だと凌ぎきれなくて、私一人だと追いつかれる……二人での分担が必要…!

 

 

「ん…んう……」

 

 

「あ、ミカ様!」

 

 

コハルが手元に抱えるミカ様が、目を擦って起き始めた。

 

 

「すっごく揺れてたんだけど……何が……」

 

 

そして、ソレを目にしてしまう。

 

 

「…先生?」

 

 

足を失い、血に染まった先生を。

 

 

「ーーーは」

 

 

「……な、なんで、先生?」

 

 

「先生…!先生!!先生、お、起きて…目を覚まし……」

 

 

「動かさないで下さい!」

 

 

コハルを跳ね除けて先生に擦り寄っていくミカを、セリナが喝を飛ばし、正気に戻した、医療に携わるものとして先生の状態がどれほど危険なものなのかは分かる。

 

 

いつも凄く無茶をする人だが……ここまでの傷は、早急に救護騎士団全員で治療に取り掛からなければならない、この場では止血以上を行えない。

 

 

「……っ」

 

 

我に戻ったミカは……首を曲げて、コハルに問う。

 

 

「誰が、やったの?」

 

 

「だ、誰が……えっと、あの黒い塊が先生の足に飛びついて…」

 

 

「ーー分かった」

 

 

あの戦いから、ほんの少しの時間だったが……休憩したおかげで力が戻った、神秘も起動できる。

 

 

「壊す」

 

 

使った事も無い位に力を込めて、隕石を呼び寄せて……

 

 

私は初めて、自分の憎しみに正直になれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもこれだ、いつだってこれだ、これだから先生なんか嫌いなんだ、この、この……先生なんか嫌いだ、嫌い。

 

 

折れてよ、泣いてよ、苦しんでよ、なんで先生は先生なんだ、嫌いで仕方がない。

 

 

何回このくだりをした?普通はいい加減諦めるだろ、どれだけ嫌いって言ったっけ?心の底から否定してるじゃん。

 

 

おかしいよ、何であれだけ苦しんで、泣いて、壊れて折れて崩れて、自分の事もちゃんと理解してきたのに、ちょっと話すだけでこんな、こんな……。

 

 

「今更……今更要らないってば……こんな感情…」

 

 

針の効力を失って、一番に押さえ込んでいた感情が吹き出て止まらない。

 

 

「自分の為に……人を殺すなんて、許される訳無いでしょ?先生」

 

 

“それを望むのなら、私は許さないよ”

 

 

“でも君は望んで歩いてきた訳じゃ無い、そしてその責任も…本来世界を作り上げていく、私達大人が背負っていく責任だ”

 

 

“本当にごめん、もっと早く、もっっと早く君に気づいていれば良かった”

 

 

「…………」

 

 

“世界は見方によって姿形を変える、許されない罪を抱えていたとしても、『それでも』世界はそこにある”

 

 

“見上げた事の無い空を、青いって知る為には……まず、見上げる事が必要なんだ”

 

 

雪景色が塗り替えられ、二人が座るベンチを境として半々に別の光景が広がる。

 

 

「これが……先生の…」

 

 

真っ白、狂気とも思える程に白い世界。

 

 

無地?無垢?こんなもの狂気でしかない、こんな自分すら塗りつぶされそうな白い世界で……。

 

 

“デミ、良く見てご覧”

 

 

「……これは」

 

 

…よく見てみると、真っ白じゃ無い、光だ。

 

 

光り輝き過ぎて真っ白に見えているだけ、それ程の光を発している。

 

 

「先生が………生徒を、どう思ってるのか、今まで全部過小評価してたんすね、私は」

 

 

これは…一つ一つが、生徒達なんだ、これが先生から生徒への想いなのか。

 

 

「狂気っすよ、本当に」

 

 

それでも尚狂気と称そう、『普通』の人間は、こんなものは持ち得ない。

 

 

ただ壊れただけの私では……勝てる筈が無い。

 

 

“まだ君には隠している事がある”

 

 

「…もう何もーー」

 

 

“…繰り返してきたんだね?何度も同じ事を”

 

 

「……ーー仮定ですけれどね」

 

 

研究の末辿り着いてしまったのは、別の私が世界を壊した後に、全ての記憶を失ってからまた別の世界へ来ているのではないか、というもの。

 

 

黒服が言うには、私の力は強過ぎるのだ、世界を滅ぼす力を何処から算出しているのか検討もつかない、どの世界線かは分からないけれど、『名も無き神々』の遺物を使って…それこそアトラ・ハシースの方舟を奪取して、幾つもの世界の熱量を吸収しているか、何かしら不正をしている。

 

 

私も、最初の私が抱いた憎しみを遂行するだけの存在、無名の司祭共も干渉はしているが、結局物理的な現象を起こせない以上脅威足りえない。

 

 

世界から負わされた責務を身代わりに、よくもまあ恥知らずにも生き続けているものだ、きっと私もそうするだろうけれど。

 

 

殺せと言われて、殺しただけ、壊せと言われて壊しただけ、何も変わっていない、何一つ変わっていなかった、あの夜から……やっぱり、結局私は、大人(指標)が居ないと生きていけない

 

 

死にきれないなら、全てを道ずれに、大切なものを全て捨てて。

 

 

 

でも………死にたいって思ってるんでしょ?けど、生き続けて……みんなを巻き込んで…それってーー

 

 

 

 

 

『どうして?』

 

 

 

 

 

 

 

“やっぱり君は……彼女と何処か、似ていたから”

 

 

 

「先生も、本当に色々隠してんすね」

 

 

 

世界が、塗り替えられていく。

 

 

「私は、勝てない」

 

 

けれど…テクスチャを焼き払うのが得意な奴が居る。

 

 

「ルキフグス、ベルゼブブ」

 

 

“…ビナーとケテルか”

 

 

背景のトリニティが一部闇に沈み、そこから黒に染まった預言者……ビナーとケテルが姿を表す。

 

 

「デカグラマトンから奪った二体っす、このまま……」

 

 

このまま先生を殺す、そう発言する前に光り輝く世界から、四つ眩い光が飛んでくる。

 

 

「ーーまさか」

 

 

先生はカードを使ってこの真っ白な世界を呼び込んだ、『カードを使って』だ。つまりそれは…確かにここは夢の世界だけれど、それは余りにも……。

 

 

“ホシノ、ヒナ、ミカ、アリス……力を貸してくれるかい?”

 

 

『勿論だよ〜…私に任せて』

 

 

『先生の為なら、幾らでも』

 

 

『あはっ…☆ 先生は、いつも先生なんだね』

 

 

『はい!レイドボス討伐戦ですね!』

 

 

「……っ!」

 

 

反則が過ぎる。

 

 

降ってくる光は増えていくばかりで、それら全てが…生徒達だった。

 

 

「…ハナコは、負けたら置いて帰って下さい」

 

 

“勝っても君を置いていくつもりは無いけどね”

 

 

「絶対に行きませんよ」

 

 

“絶対に諦めないけど?”

 

 

「………」

 

 

“忘れて無い?口論は最後に立ってた方が勝つんだ”

 

 

「それじゃ、貴方を殺して私が勝つ」

 

 

 

ふと、一人の生徒から声を……

 

 

 

 

『…羽音デミ』

 

 

 

 

空崎ヒナから声を掛けられる。

 

 

 

 

『貴方は、勝てないよ』

 

 

 

 

いつか放った言葉を、そっくりそのまま返された。







更新が遅れた理由は……言わずもがなブルアカのバレイベにて候……。


書いていると、いつも『先生ってこの場面ならどんな事言うかな……』で悩み過ぎて筆が進まない病気にかかってる……勿論、これは二次創作で、人それぞれの先生が居て、人それぞれの生徒が居るのは分かっているんですけど、それでも一生『これでいいのかな』ってビクビクして書いております…………私の先生が気に食わなかったら、本当に申し訳無い、私の先生は…こう書く事しか出来なかった。


生徒との掛け合いも、リオみたいに……自分の目標に盲目になって、新しい道を見つけれなくなった場合に……先生の発言エミュが、人生経験の少ない私では書ききれてないのが力足らずだなって……申し訳無い限りです。


後、展開もバリバリオリジナルでごめんなさい………ガバガバなお話ですけど、ご愛読して下さってる方々のおかげでモチベがあります、心からの感謝を。


エデン条約二章以降は、更に話の展開が変わると思いますが……引き続き宜しくお願いします。
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