メガテン的成長:Lv+3
サタスペ的成長:親分取得、手下が増えた、武器ゲット、おたからゲット
戦いが、始まる。
「エンヴィー。マカラカーン」
「にゃーん」
わたしの命令に従い、エンヴィーがマカラカーンを張る。
「まずは、耐性チェック……うん。通りにくいくらいか」
続いてとりあえずで液体窒素ボンベ投げてみて、そこそこ通るのを確認する。髪の毛にも通った。凍らなかった。
まあ、サマナーの攻撃ってとりあえず『おまけ』だし気にしない。アイオンの雨は多少は通じるのが分かればそれでいい。
「マカラカーンとは素人が!このまま死になよ!タルカジャ!べノンザッパー!」
本体がタルカジャを掛けて、髪の毛がべノンザッパー2連発。まあ、わたしやエンヴィーが普通に喰らったら普通に死ぬけど。
「……私に斬撃は通用しません!」
デモンズスキンつけた痴女に斬撃は通じない。
「イイゾ。モットヤレ!モットダ!」
物理を吸収するカマプアアに斬撃は通じない。
「グアアアアア!?」
プリンシパティだけが切り刻まれたまま立ち尽くす。
「なんだと!?」
老害ババアが必殺コンボ防がれて驚愕する。いや、物理通じないカマプアアいるんだから分かるだろ。
……これがデスバウンドとか木っ端みじん切りとか虚空残波だったらヤバかったけど、まあ痴女残ってれば建て直しは効く。
「はああ!ヒートウェイブ!」
「テトラジャ!これで一回は死を防げるはず!」
痴女の斬撃がダメージを与え、処女が手堅くテトラジャを掛ける。
で、だ。
「突っ込め、プリンシパティ。死ぬまで離すな」
プリンシパティがひたすらに前に出て、ウザがらみする。生気のない瞳で。
「イツモノラクンダデ」
「さあ、僕の美技に酔いな!アイオンの雨!」
カマプアアのラクンダと同時に、動きが遅いナルキッソスのアイオンの雨が降り注ぐ。
(髪の方は凍る、と)
髪の片方が凍ったのを確認。ダメージはこの際後回し。
「ちぃ!さっきから小賢しいんだよ!この程度でどうにかなるとお思いかい!?」
本体の方に耐性は尖ったのなさそう。全体的に硬くてバッステと即死は無効とかそんな感じ?
一巡めぐりが終わる。
「エンヴィー。念のためマカラカーン」
多分無いだろうなと思いつつも一応マカラカーン。
「で、射撃と」
神経弾入りの銃弾で、片方が千切れた後、灰になって崩れていく。ダメージ蓄積してたみたい。
本体の方も銃撃は一応素通し。まあクッソ堅いけど。
「クソがあ!まずはそのクソ天使から殺してやるよォ!」
はいはい再生再生。また髪が生えてきた。
そしてもう片方がぐるぐると塊になってプリンシパティを殴りつける。
(打撃か。痴女がやられてたら死んでたかも。デモンズスキン打撃弱点だし)
レベル差もあるから結構、綱渡りだな。まあ頭おかしくなった老害ならどうとでもなる、はず。
少なくともプリンシパティ殴ってるうちは大丈夫。
「邪悪よ!砕けなさい!ザンマ!」
そのままさっきと同じ行動しつつも、処女が本体にザンマ打ち込んだところで、確信する。
(コイツ、魔法攻撃はやっぱりなさげ)
2回やって魔法飛んでこなかったならもうそれは飛んでこないでいい。脳みそ腐った老害だし。
まあ力か魔力って言ったら力だったんだろうなって。
と、言うわけで一気に行く。
「エンヴィー……マカカジャ!」
「ニャーオ!」
攻撃にうつる。攻めのマカカジャ。ナルキッソスのダメージが増える。
「ほれ、魔石をあげよう」
荷物から取り出した魔石で、攻撃で体力使った痴女を回復する。
「クソが!デクンダ!」
まとわりつくラクンダを消し去り、また髪の毛が両方プリンシパティを殴る……アホか。
「ありがとうございます!行きます!ヒートウェイブ!」
痴女の鞭が本体と髪にさく裂。普通に通っただけだが、片方は千切れとんだ。
「マカカジャがあるなら……ザンマ!」
マカカジャで威力上がった処女の衝撃が本体にさく裂する。衝撃には耐性ないらしい。
ダメージ効率変わらないっぽいけど普通に処女の魔力事態が高いみたいで結構ダメージ通るね。
「デ、マタラクンダ」
「そしてアイオーンの雨さあ!」
魔力上がった攻撃のお陰でついにもう一つの髪の毛も砕け散った。これで多分、補助は出来るけど攻撃手段はしょっぱそうな本体だけだ。
「……おかしい。これだけ攻撃してタダのプリンシパティが倒せないはずがない!?」
あ、ようやく気付いた。らしいのでご褒美。
「そいつ、弱点は『破魔』と『回復』だよ?それ以外で死なないよ?……ネクロマで呼び出したからね?」
老害の顔が困惑と驚愕でゆがむ。無名のおっさんが編み出した『最強の対アンデッド盾』の存在に気づかなかったみたい。
まあ、伝えてもいい。どうせ、破魔と回復使えるアンデッドは見たことないし、なんならテトラジャで一回は防ぐ。
世界は広いから本当はいるのかもしれないけど、少なくとも『目の前の老害ババア』は出来ないだろうから、それでよし。
「ちぃ!いいさ!今は引いてやろう!ここに着な!今度は本気で相手をしてやるよぉ!ダークサマナーとしてなあ!」
負け惜しみ言いながら、鍵を投げつけて来て姿を消した。それと同時に謎アドレスからスマホにメールが着信。一応確認すると、地図があった。札幌の外れの、周りになんもないところっぽい。
ここに来い。決着はそこで。まあそんな感じだろう。ジリ貧になったとたんに逃げた挙句に自分が圧倒的に有利な本拠地で戦おうとか、マジ老害過ぎる。
どうせ今頃は必死になって破魔使える悪魔とか施餓鬼米用意してたりする。わたしは、詳しい。
「……うん。わかった。じゃあわたしも『合法サマナー』として、本気でやるね?」
それに対してわたしは合法サマナーとして出来る『最強の一手』を使う。
「ーーーあ、もしもしカーナ?ちょっと困ったことになった。『鬼子母神の小夜子』とかいう自称ダークサマナーの老害ババアに呼び出された。
種族がLv60の母子合体魔人とかなってて怖い。一応撃退したけど、ちょっとわたしたちだけで突っ込むのは勇気いるかなって。
……うん、地図つきのメール転送するね。あとアイツが投げつけてきたどっかの鍵っぽいのある」
そう、コネがある合法サマナーにのみ許される一手『通報』だ。
かくて、決着はついた。
わたしたちは焼肉を食い、痴女がまた潰れるまで酒を飲んだ。合流してきたカーナに呆れられつつも鍵っぽいのを渡した。
「……ポルノって目を離すと、本当にとんでもないことするわね……じゃあ、あとで通報の『報奨金』はあなたたちの口座に振り込んでおくから……善意ある市民の通報に、感謝を!なんてね」
そう言ってカーナは慌ただしく去っていった。
「はい、私です。カレード・レッド。至急で、ご相談したい案件が発生しました。これから向かいます」
どっかに連絡しながら。
で、翌日。
「やりました!呪いが解けました!これで、助かりましたぁ!」
朝一で呪いが解けたと処女が報告してきた。ああ、一晩持たなかったね。
「ZZZ……」
痴女はまた寝ていた。まあ昨日は頑張ったので許す。
*
カーナたち北海道ヤタガラスは上手くやってくれたらしい。合法サマナーの勝利である。
なんか指定地域に鍵無いと入れない忘れ去られた古い洋館があって、そこには罠とか奴の屋敷の地下から動けない『本体』とか行方不明になってた女子の生きてるのと死体とか色々『あった』らしい。
……過去形である。
急遽集められた北海道ヤタガラス関係者と雇われデビルバスター一同がガチギレして、救助と遺体、アイテムの回収が終わった後、延焼の心配ないからで最後は屋敷ごと盛大に燃やされたとかどうとか。
ーーーおのれ!あの卑怯者めええええええええええええええええ!!!!!
とか言う『お前が言うな』としか言いようがない断末魔を残したらしい。正直、爆笑した。処女も思わず笑ってた。
というわけで通報の報奨金は大分えらいことになってた。なんかもともと賞金もかかってた奴らしい。やったぜ。
「というわけで、呪いが解けました。一日余りました」
「え?……ええー!?」
寝てた痴女に言ったらめっちゃびっくりしてた。
なんか今日、ゆっくり英気を養ってダークサマナー屋敷に突っ込むつもりだったらしい。
そう思うならあんな飲むなよ。このコンビナート系痴女が。
「明日、帰ります。護衛のお仕事も今日までです。なので今日は夕方まで色々遊びます」
「そうですね……本当にありがとうございました!」
「この御恩はいつまでも忘れません!何か困ったことがあったら、連絡を」
処女と痴女が涙を流しながら、そんなことを言って来る。
その言葉にわたしは……首を傾げた。
「え?どうやって?」
「「え?」」
不思議そうにしてる処女と痴女に、諭すように言う。
「明日からまた、金なしの貧乏路上生活だよね?ケータイとかもないよね?で、どうやって連絡取るの?」
「へ?え?あ?あ、あ、ああ!?」
わたしの言葉に、痴女がなんかめっちゃ衝撃受けてる?なんぞ?
「え……明日から、ま、また路上暮らし、ゴミあさってざんぱんにだんぼーる……
いやですかみさまたすけてゆるしてなんでもしますからぁ!?」
処女がなんか必死に祈ってる。なんだろう?宗教の人特有の謎儀式?
「あ、あの、その、ご、護衛の延長とかは……?」
「え?明日の昼の電車で帰るから、もういらないよ?」
痴女がよくわからないこと言って来たので、ぴしゃりという。
って言うかアダルトグッズ買ったり荷物もったりしたので役立たずだったとは絶対言わないけど、実質こっちが護衛してたようなもんだった。
そう、札幌は堪能した、今はクマにエロ下着見せたい。そしてヤリたい。
なのでもう札幌はいいかなって。どうせならクマやキラキラと一緒に来たいし。
「その、どちらまで?」
「旭川。こっからだと結構遠い*1ね。歩きだと普通にのたれ死にそう」
冬の北海道で処女と痴女の恰好で旭川まで徒歩は死ねる。絶対死ねる。
まあコイツらコンビナート系だから案外平気かも。
通り道ロクに何もないから、凍死じゃなくて餓死は普通にありそうだけど。
「「お、お金貸してくださいお願いします!」」
どこで覚えたのか2人してジャパニーズドゲザしながらそんなことを言いだした。最低限の交通費だけでもとか言ってるので。
「どうやって返すつもり?土下座されても返すあてのないお金は貸せない。友情が死ぬ」
おっさんも言ってた。返すあてのない『友達』に金貸すと絶対返ってこないどころか下手すると恨まれるからやめとけと。
……とはいえ見捨てても恨まれそうだしなあ。合法サマナーは出来るだけ恨みを買わないようにしたい。
よし、ここはこれで行こう。
「じゃあ『買い取り』でどう?」
「か、買い取り?」「どういうことですか?」
まず、どんと大分使って半分くらいに減った札束を出します。そっから今日の分の10万円ほど抜きます。
二人の目がぴったりと残った札束にくぎ付けになったところで、交渉。
「処女の貞操帯と、痴女の鞭。両方合わせてこれ全部で買う。それでいいなら、このお金はあなたたちのもの」
そう、これは合法だ。前にダードがやってたのと同じ方法だから、合法で間違いない。
まあ、貞操帯はただの箪笥の肥やしにしかならないだろうけど、鞭はミズチウィップだ。適正価格からすると40万円は大安売りだ。まあコイツらに売る伝手ないだろうけど。
「……で、どうする?」
「「売ります!買い取ってください!」」
即答だった。所詮はコンビナートだなこいつら。
というわけで机の上に並べられた貞操帯(脱ぎたて)とミズチウィップ(赤)はわたしのものとなった。
「こ、これだけあれば、この前は高すぎて諦めたあれもこれも……」
「お、お酒飲み放題……つまみも豪華にしてウォトカ買って……」
堕ちたな。資本主義の闇に。
ついでに言っておく。
「旭川行けば、それくらいははした金で稼げるよ?ジェイルハウスに行けば何かしら仕事はあるし」
二人がバッとこちらを向く。よし、これでそのうち旭川に来るだろう。
そう言って、お出かけの準備。
「さあ行こう!今日は、遊園地に行って豪遊タイム!」
そして、わたしたちは夕方まで遊んだ。子供らしく、元気いっぱいだ。
……わたしより金持ってるのに入場料と昼飯代はナチュラルにわたしに出させる辺り、奴らはもう駄目だ。
多分二度と『敬虔なメシアン』とやらには戻れないだろう……そのほうがいい。
そして夜はビアホール行った。酒は苦くてまずいけど揚げ物と肉は普通にうまい。コーラで流し込む。
処女と痴女は食いだめる勢いで食ってた。当然のようにわたしのおごり……子供に奢らせて食うメシは美味いか?美味いんだろうなぁ……
そして、ついに迎えた帰る日。
「じゃあわたしは帰るから。ホテルはもう泊まれないよ?」
「分かっています……クラウディア。とりあえず当座の生活費を分けて夕刻の便で旭川までの切符を買いましょう……残りを今後の生活の準備を整えるのに使います」
「はい。わかっておりますアクリス様……化粧品と普段着る服のお店はここのホテルの従業員から聞き出しております。お任せを」
……コイツら、絶対にクレジットカードとか持たせたらダメな奴らだな。
合法都市の人間じゃないとか言いながら、合法都市の住人そのものじゃないか。
そう思いながら、別れる……いや、その前に。
「一応聞くけど、サーシャってどんな人だったの?」
コイツらを連れ出したらしいサーシャについて聞く。
「え?すみません。顔は見てないので分かりません」
「旧ソ連式のデモニカ使いでしたので。恐らくは女性なのと『空のように蒼いデモニカ』を纏っていたことしかわかりません」
……やっぱり薄すぎてさっぱり役に立たなかった。後回しでよいどうでもいい情報だったな。
そう思いながら、別れた。処女と痴女はいそいそと札幌の街に消えていった。
*
帰る道すがら、わたしはダードとカーナに事の顛末を話した。
報告しろって言われた。報告と連絡と相談は大事らしい。日本人ならば。
「……本当に、知らない間に危ないことするわね……一つでも想定間違ってたら死んでたわよそれ」
カーナが頭を抱える。
「カーナ。ニコとタナからも連絡が来たよ。無事、トラブルを解決したという『事後連絡』だ……本当に合法サマナーは目を離せないな。
こちらの苦労も知らずに……否、それでこそ子供というものか」
ダードも頭を抱えていた。旭川でなんかあったらしい。
「まあいい。結果的に全員無事で終わったんだ。それでグダグダと文句をつけるべきではないな……本題に入ろう」
「裏取りはまだだけど、もし本当だったら見過ごせない案件ですものね……ここ最近のコンビナートがらみの事件の多さを考えれば、辻褄はあうし」
どうやらダードとカーナ的には、ここからが本題らしい。
「合法都市から、石化してない住人を連れ出していた、サーシャなる人物がいる。間違いないな?」
「ついでに連れ出した人物は殆どが属性が『ロウ』でなおかつサーシャは『空のように蒼いデモニカ使い』だったと……これは、確定じゃないかしら」
なんか、知ってるらしい。
「つまり、二人はサーシャに心当たりがある?」
その確認に、顔を見合わせ、頷く。
「サーシャは恐らくだが『アレクサンドラ・ローガノフ』だ。
故国崩壊後、ロシアのデモニカ傭兵部隊にて活躍していた。
故国では高級将校教育を受け、政治にも関わっていた『本物の軍人』だ」
「その特徴は蒼いデモニカを使うことと、ロウ属性の悪魔しか使わないこと……
5年ほど前から行方知れずになってたけど、合法都市に居たのね」
……わたしでも聞いたことがない合法都市の住人。それも、すごい強いっぽい。
「……まだ、情報が少なすぎるな。少し調べてみるとしよう」
「まさか、こんなところで情報が出てくるなんてね」
二人は、喜んでる。ならば、それでよし。
わたしは、暇なので旭川につくまで寝ることにした。
「……彼女はまだ、『約束の国』を追い続けてるんだな」
「サーシャらしいわ。少し笑っちゃうくらい」
寝落ちする前、そんな言葉が聞こえてきた。
多分、ダードとカーナは、サーシャと友達。
それだけは、分かった。
なんで自分で戦う必要があるんです?とか言うのが合法サマナー。
何しろカテゴリが一応は『一般人』だ。
そして一般人には『通報』という特技があるとサタスペにもそう書いてある。
めっちゃ用意してた罠とか厳選した仲魔とかため込んでたアイテムとか今の時代に適応した連中に色々全部蹂躙されたらしい。
多分、マップとか用意してたGMも燃え尽きてるよ。かわいそう。
そして明かされる黒幕にしてラスボスである。
宇宙怪獣?あれは旭川だと名古屋の本体死ぬまで防衛してるだけで終わるから。