メガテン的成長:全員Lv+4
サタスペ的成長
クマ:生活が4に上がった。親分を獲得。仲魔をゲット。恋人ゲット。
ポルノ:生活が4、教養が3に上がった。ペテン師を獲得。新たにゲームが趣味になった。
キラキラ:用心棒を獲得
ニコ:恋愛が一気に4に上がった。色事師を獲得。恋人が4人増えた。
今回の舞台は過去にちらっと背景だけ出てきた『網走日本語学校』とどのつまり『大阪海上刑務所』になります。
年末から年明けまではまあ、色々あった。
あの竜鳥ピアサを倒した夜はルナールの提案で『京都大決戦』の実況スレをずっと大画面で見てた。
……世界レベルこえー。それがごく正直な感想だった。
敵がLv100が3体とか正気か。そしてそんなん普通にハメ殺したらしいあいつ等なんなんだよ!?
そんな意見が飛び交ったが、まだまだオレらは所詮は雑魚って意見はまあそうだなとしか言いようがなかった。
所詮はLv70の龍神1匹、ハメ殺した程度でいきってんじゃねーぞ?そんな感じだった。
……その戦いが終わった翌日に『京都で餅つき大会に参加することになった』とか言ってどっかの境内で上半身裸になって餅つきしてる写真送ってくるダードは逆にスゲーなってなった。
周りに知らん人がたくさんいるし、一緒に行ったやつらみんな服ズタボロのままだし、後ろではカーナがいつも通りになんかのスープ作ってくばってるの写ってたし。
これで誤魔化せると思ってるのか?いや、わざとか?
ヒルトリア人の考えはオレにはよくわからない。
それから迎えた大みそかでは、みんなでうどん作って食った。
ニコとキラキラ曰く、蕎麦はなんかこう素人が打つと残念なことになるらしいので、うどんで妥協した。
まあそれでも素人っぽい味になったが、昭和の頃からあるらしい寺から聞こえてくる除夜の鐘聞きながら食ううどんは作った苦労も上乗せされて結構うまかった。
オレとキラキラで揚げた揚げたての天ぷらもまあまあ好評だったし、ヨシとしよう。
メシ食った後は夜明けまでボードゲームした。退魔図書委員会の連中が強すぎたので途中で卓を分けたら、キラキラが一人負けしてむくれた。
コイツ、いまいち考えないでプレイするからいつまでも上達しねーんだよな。ポルノみたいにバカでも野生の勘があるならまた話は別だが。
結局正月も入有遁で過ごした。初日の出とか、合法都市時代は見る気にもなれなかったが、結構奇麗だった。
初日の出を見た後、分霊呼び出した祭壇にみんなで集まったところで振舞われた入有遁名物『入有遁おせち』は普通に美味かった。
肉とチーズと肉と炭水化物と肉とジャガイモと海産物と砂糖で出来たおせちだ。
竜鳥ピアサを倒したお祝いに、ということで村の奢りだった。出来たてを熱々のうちに食うのが入有遁おせちの流儀で、子供はコーラで流し込むのが作法だという。
チキンスープにカリカリになるまで揚げたおかき浮かべた『入有遁雑煮』も普通にあったまって美味いし、つきたての餅にケチャップとマヨネーズつけてチーズではさむ『入有遁あべかわ』も美味かった。
デザートはアイスを餅でくるんだ『入有遁雪見だいふく』だ。てか普通にコンビニとかスーパーで売ってるのがまんま出てきた。
「毎年思うけど、これ、絶対おせちじゃないよね……いや日本のおせちよりは好きだけどさあ」
「うまい。とうぶんと油が身体にしみる」
「うっま!?これなんですか!?」
みんなバクバク食いながらそんなことを言う。村で借りた振袖とかいう姿のキラキラとポルノとビカラは奇麗だった。
あと、祭壇で繰り広げられた正月盆踊り大会も結構面白かった。ラップとかレゲエとかエルヴィス・プレスリーをBGMに踊る謎の踊りだ。日本の伝統的な風習らしい。
百鬼夜行で夏場にやる盆踊りと随分違うが、多分あれだ。百鬼夜行の方がおかしかったんだろう。
……ニコは大人なのでビールをしこたま飲まされて潰されたあと、退魔図書委員会の面子と共にムムルに運ばれて奴らの巣と化した当主の部屋にどーなどーなされて行った。合掌。
正月の3が日が終わった頃、オレたちはやつれ切ったニコを後部座席に安置して、フブキの運転で旭川に帰りつき、それと同時にダードとカーナも帰って来た。
「楽しい旅行だった。というわけでこれが今年分のお年玉だ。タナも来年から大学生になるからな。我が家ではこれが最後の支給となる」
「はい。クマ君とポルノちゃんにもお年玉」
「ありがとうございます」「やったぜ」
そう言って貰ったお年玉は、1万円札が1枚だった。合法サマナーにとってははした金ってレベルじゃない。
……ので、封筒にいれたまま、部屋に置いてある荷物の一番下に入れた。本当に金に困ったときに使おう。
ちなみにポルノは速攻使ってた。ミナミのゲーム屋のレトロゲー福袋が税込み1万円だったらしい。
中身はなんかちょっと古いゲーム機とソフトのセットだった。ソフトの被りは無し。
「……スーパーファミコンって、なに?どの辺が、スーパー?」
「いや、知らんが」
合法都市ではよっぽどセキュリティしっかりしてるところじゃないと貴重品置けなかった関係で基本が持ち運び出来る携帯機だったから、よく知らない。
なんか古臭いゲームが30本くらい入ってた。店主が選んだ渾身のラインナップ『夢と希望と友情の30本!』だそうだ。
「うわ!?それ、アタシらが産まれる前のゲームじゃん!?確かファミコンってやつ!」
「ボクでも見たことないなあ。ゲーム好きのフブキとか秋雲はなんか知ってるかも」
とまあオレらもよく知らないまま遊んでた。コントローラ4つ繋がられる周辺機器とコントローラが4つついてて、マリオカートとかもあったので結構楽しめた。
……だがドカポン、テメーはダメだ。リアルファイトになる。なった。あといたストと桃鉄も。ボンバーマンも途中からダメだった。
やり過ぎてカーナにしばらく家でプレイ禁止を言い渡された。
オレとポルノとニコにカモられ過ぎてキレたキラキラがTVのすぐそばの壁にロイヤルポケットで穴開けたのが流石にアウトだったらしい。
TVには当ててないからギリセーフだと思ったのに!?とはキラキラの弁だ。お前本当にお嬢様?
そんなこんなで寒空の下、カラジョルジョの外で3時間ほど全員で連帯責任で正座させられて正月気分も抜けた頃。新しい仕事が舞い込んできた。
「じゃあ、今回はみんなボクの関係者ってことは秘密にしてね?あくまで『社会科見学』に来た学生一同ってことで。特に『キラキラ』は本名出さないように」
ニコの確認に、全員が頷く。集められてるのはミナミの『ガチ』な連中ばかりだ……ほぼ全員オレらの関係者なのはどうかと思うけど。
「ウチらは引率の先生って設定や!流石にウチが学生服はアカン!ネコミミ美人のセーラー服とか年若い男がとち狂ってまう!」
ネコミミふんわり癒し系(自称)の恰好したダメ人間一号『アヤメ』がなんか言ってる。
「教師を名乗るにはこう若すぎる気がしますが、流石にこの歳で学生服は無理です!」
セクシー美人女教師(中身はボンテージ)なダメ人間二号『グリさん』は余計な心配をしている。
「先生♡お似合いですよ……コイツさえいなければ完璧だったのに」
例の、キラキラの学校の服着た大正風味な『シズコ』が同じく学校の制服姿にアクセサリーじゃらじゃらな『アクメちゃん』を見ながら笑顔で言う。
「もう。依頼は依頼ですので、仲良くしましょうよ。シズコさん……攻撃してきたら全力で反撃しますので、そのつもりで」
それを冷静に受け流してるのがアクメちゃんだ……冷静、だよな?
どうやら新しい年になっても、特段変わることは無く、二人の関係は冷え切ったままのようだ。いや、いきなり仲良くなってたらそれはそれで怖いが。
「てかさあ!?なんで俺らがこんな仕事受けさせられるんだよォ!?クリスマスの事件は始末書出したじゃん!?」
「あら。それは天龍ちゃんがヴァララカール3体*1の処理に手間取って牧場大分焼けちゃったからじゃない?」
『バカ』と『龍田』がクリスマスの思い出話をしている。そっか、そんなことになってたのね。知らなかったというか、知りたくなかった。
……というわけで、どいつもこいつも見覚えがある。地底人どもがついてこなかったのだけが幸いだ。
「まあ、アイツらは今、焼けた牧場の再建に全力ですから……むしろこれを機にみすぼらしい掘立小屋全部撤去してホムセンで買った板で奇麗な小屋にするとか言ってました。その資金稼ぎが忙しいみたいです」
なんか今。心読まなかった?みたいなこといいつつ、当然のようにオレの隣に座ってるのが、ビカラである。最近めっきり距離が近い。
どうもジンの娘でもあるジータは、なんかこの前やったゲームの『かみさま』みたいなことしてる*2らしい。アイツらやっぱやべーわ。
ついでに他の一部女子から滅茶苦茶睨まれてるんだが、気にも留めてないあたりがマジニンジャだ。
「……ほどほどにね?」
それを見ながらニコがしみじみという。運転手は無言で運転を続けている。普段はキラキラの学校で警備員やってるらしい。
乗っているのは京都旅行に使ったバスだ。元はレンタルだったのだが『移動するときに派手にこすった』せいで旭川市警が買い取りすることになったらしい。
まあ車体に打撃とか炎とか電撃こすっちゃあなあ……ついでに改造しまくって実質装甲車になってるのが旭川クオリティ。
なんか筐体はそのままに悪魔と合体させられてるとかで野生のバス、略して『野バス』とか言われてるらしい。そのうちアハトアハトでも積みそうな名前だ。
ベースに使った悪魔の関係で『車内の人間の悪感情』がそのままマグネタイトとして燃料になるらしい。
「坊ちゃん……なんか勝手にエネルギーが充填されてくんですが」
「うんまあ。そりゃそうだろうねとしか言えないかな」
車内の空気が最悪であるほど燃費が良くなるとかマジ悪魔の車だな。
*
そしてついたのが旭川日本語学校である。全寮制で日本語と日本の常識を教えてくれる合法都市の住人が社会復帰するための強い味方(旭川市公式見解)である。
見た目はマジで監獄だが、学校である。学校なので『卒業』は割と校長とかの判断で『出来たり出来なかったり』するらしい。
ちなみに『卒業も外出許可も得ずに外出した場合の罰則』はとても重いらしい。死刑や体罰はないとオレは聞いている。
「ぎまん……」
「言うな。旭川はどこも大体そんな感じだ」
合法都市と殴り合いを出来る街が生ぬるいことするはずがないんだよなというのは、ここ1か月ほどでオレも理解していた。
ここまでに出会ったヒルトリア人大体そんな感じばっかの奴しかいないもんな、キラキラ以外。
「というわけでこちらが『反抗的で卒業には相応の更生が必要と思われる学生』のリストです。
それと最近、校内に『不法に侵入しようとする不審者』が確認されています。それの対処もお願いいたします」
わお、言い方がめっちゃ欺瞞。多分ヒルトリア人なんだろうなって獄長っぽい校長からリストを渡される。
『反抗的で卒業には相応の更生が必要と思われる学生』……通称『反乱分子』だという人物のリストを。
「……いくら探してもおらん思たら、中華街におったんかいな、ツバキ」
「フィーナ!?あっちゃー、銃さえなければ大人しくしてるかと思ったら、どっかで銃手に入れちゃったのかあ……」
「レオナさん……旭川にいないと思ったらこちらにいらしたんですか」「流石に彼女相手では分が悪いですね」
「なあ、このエルってよお」「そういえば私たちがリークした施設の襲撃の際に『確保した』って記録があったわねえ……」
その名前がずらっと並んだリストを見て、オレ以外の合法都市を知る連中、全員が顔をしかめた。どうも全員誰か一人は心当たりがあるらしい。
そう思いながら、リストを見る……オレには特に心当たりがない奴ばかりだ。
そう思ってると、キラキラから尋ねられた。
「そういやさ、クマとポルノってチーム組んでたの?」
「組んでたな」「うん。おっさん生きてる間は『無名のおっさん』の助手とか弟子とか言われてた」
そう、オレが合法都市でこの歳まで生き残れたのも、今にして思えば『ジンの弟子』だと思われてたことが大きかった。
オレたちにとってはいて当たり前だったから疑問を覚えることもなかったが、考えてみるとジンは、合法都市じゃあ結構な有名人だった気がする。
名前は誰にも明かさなかったが、だからこそ『無名のおっさん』って言えば大体の奴は『ああ、アイツか』ってなった。
まあ死にざまが『日本最強』に挑んで死ぬなんて馬鹿みたいな終わり方だったんだ。そりゃあそれなりには強くて当たり前ってことだろう。
「あ、そっか。じゃあジンさんが亡くなった後は無所属」
「いんや。その後はジンの自称弟子と『ナユタ』っていう弱小チーム組んでた。系統は一応『
普通に依頼やるほかに金持ってる連中のところに行って金とか物盗んでた。オレとポルノと、あと2人の4人しかいねえから、大したことはできなかったけどな」
円盗ってのは日本で言う『強盗団』だ。人様の家や建物に忍び込み、警備員だの見回りだのを排除して金目の物を盗んで逃げる犯罪集団。それがナユタだった。
……ケーサツなんてものがいねえ合法都市でそれをやるのは『ただのバカか本物の凄腕のどっちかしかいない』って言われてたから、憧れるバカも多かった。
まあ、それをやって死んだバカは数知れず*3、という奴だ。
「いや、合法サマナー二人いる時点で絶対ヤバいチームじゃんそれ……ていうか合法都市でお金持ってるってそれ全部ヤバい犯罪組織じゃん……」
なんかキラキラからすげえ失礼なこと言われた。普通のチンピラとダークサマナーのチームだったんだがなあ。
いっつもアホなことやってたし、成功率だってそんなに高くなかったぞ?出来るだけ人死に避けるのに拘ってたせいで何も取れず逃げることのが多かったくらい。
合法都市でもアホとか間抜け集団みたいに言われてた……ぶっちゃけ黒歴史気味の過去ではある。あの頃は若かった。
(そういやあいつら、多分この網走にいるよなあ……)
それで思い出す。ナユタ時代に組んでた野郎二人。あんときは別行動してたから、行方は知らない。
今度、シズコにでも聞いてみるか。そう思っていた時だった。
「ちーす!ザッパはいりやーす!……はぁ!?マジかよ……真面目に模範囚やっててようやく卒業の機会巡って来たと思ったら、試験官お前らかよ!?」
「どもども!コタローでっす!……んだよ緊張して損したわ。お前らが試験官なら何やっても合格じゃん!勝ったわ。完全勝利だわ」
なんかすげえ見覚えがある二人が、部屋に入って来た。
「ザッパ?」「コタロー?」
オレとポルノが見覚えのある二人に声を上げる。
思わず獄長、もとい校長の顔を見る。
「えー、今回の『社会科見学』ですが、囚人側には『卒業試験』と伝えています」
建前のオブラート包みでそんな言葉が紡がれる。
「ザッパ君とコタロー君は、大変成績の宜しい『優等生』として今回の試験の補佐を任せていますので、分からないことがあったら聞いてください」
ああ、多分『縁故採用』だわこれ。しかも本人には事前通知行ってない奴。
「というわけだから、二人には何でも聞いて。この『網走日本語学校』では次の『卒業候補筆頭』って言われてる優秀な子たちだからさ。
じゃあボクは適当に遊んでるから、君らはお仕事お願いね?」
ニコが『事前通知の通り』他人事のように言い放ち、次の仕事が始まった。
というわけで今回はサタスペ度を上げていきます。
流石に原作再現で女攫って売春強要は色々とアカンとなったらしい。