特務機関NERV。使徒と呼ばれる化物にエヴァンゲリオンと言う兵器を用いて戦闘。殲滅を目的とする組織。そこは現在てんやわんやしていた。第三の少年、碇シンジの初陣。使徒とエヴァの初の実戦。そして突如として現れた銀色の巨人。処理することが多すぎる。
「マジでなんなのよ。あの巨人。初号機と同じサイズの生物なんて……」
「解析不能ね。MAGIもエラー吐き出しまくってるわ」
「現時点で分かってることは?」
「はいこれ」
「ん」
リフトのような物に運ばれている2人の女性。黒髪の方が眉間にシワを寄せながらぼやき、金髪の方が冷静に返した。そして1冊のファイルを手渡す。
「なに……これ」
「見たまんまよ」
「でもこれって……ありえるの?!」
NERVには使徒か否かを判別する術がある。先日現れた巨人が使徒であれば、対応も簡単に決まる。しかし渡された資料には使徒とは断定できないとの結果が記載されていた。パターンオレンジ。つまり使徒ではない。だが巨人から放たれていた固有振動波は使徒と同じ。正確に言えば逆転していると言う違いはあるが、波形が同じであることには間違いない。更に特出すべき点は、A.T.フィールドを物理的に砕く威力と、展開抑止である。
「こんな常識外れな存在が居たとは……」
「エヴァも使徒も全部常識から大きく外れてるでしょ」
「おっしゃる通りで~。ところで、巨人のコードネームは決まった?」
「シンジ君が初号機内部で言ったのに決まったわ」
「……ウルトラマン?」
「そう。ウルトラマン」
あの戦闘の最中、ピンチに陥った初号機とそのパイロット。それを救った巨人。その存在を見た彼の口から何故か「ウルトラマン」と言う言葉が出てきたのだ。
「しかし、何でウルトラマンなのかしら」
「私にも分からないわよ。聞いてみたけど、あの子、自分がウルトラマンって言ったのも覚えてなかったもん」
「そう。でも評判良いわよ。ウルトラマン。特に男性所員からね」
「ははは~。まぁ男の子は好きそうよね。ああ言うの」
資料を閉じて話題はパイロットのシンジへと移る。転校早々にパイロットである事がバレたり、それが原因でクラスメイトに殴られたりと、内容は酷いものであった。
「2人とも、なんかこの世界のこと分かった?」
「詳しいことは分からなかったけど、色々と情報は得られたよ」
「こっちもあのロボットの操縦者の事が分かったよ」
ところ変わって、ドラえもん達の壁掛けハウス内部。布団から出てきたのび太が2人に話を聞く。
実はあの戦いの後、のび太は気絶するように眠ったのだ。しかもかなりの期間だ。原因は過度の疲労によるもの。この世界での変身は今までと違い体への負担がとてつもなく大きい。調べた結果、力が今まで以上に出てしまい、加えてウルトラマンの力とのび太のシンクロが異常に高まっているのが原因だと分かった。
「で?どうだったの?」
「この町の名前は第三新東京市。使徒迎撃用の要塞都市で特務機関NERVと呼ばれる組織が居るらしい。そして使徒と言う化物と戦ってる」
「へ~。そんなのが……特務機関って秘密組織とかじゃなかったっけ?」
「うん……まぁ、そこには触れないでおこう」
マンガ好きののび太でも知っている。特務機関が公にされてはいけない組織の事であると。そんな組織がちょっと調べただけで名前まで分かってしまうとか、普通に問題である。出来杉はこれをコンビニやスーパーで井戸端会議をしている主婦達の会話から得た。
「この町じゃそれが公然の秘密みたいだね~。ほらこれ。見てみなよ」
ドラえもんはスパイ衛星のモニターを2人に向ける。ある学校で1人の生徒がジャージを着た生徒に殴り飛ばされている映像が。
「転校早々にこの子があのロボットの操縦者ってバレたみたい……」
「大丈夫かな……NERVって組織」
出来杉は頭を抱えた。酷い体たらく。あんなとんでもない兵器を扱う特務機関がそんなんで良いのかと嘆いている。
「次からは僕らも出るよ。α機なら行けるから」
「他の3機は?」
「まだ無理。せめてβ機が使えれば解析が楽になるのに……」
「嘆いてる暇は無いよ。2人とも。また出てきた!」
海からイモムシのような細長い使徒。地上からの猛烈な砲撃を受けているが、速度は変わらずに突き進んでくる。
「全然効いてない?!あんなに撃たれてるのに!」
「当たってないんだよ。目に見えないバリアみたいなのが張られてるんだ」
「スゴい税金の無駄遣い……」
出来杉がまた嘆いたところで、初号機が登場。使徒と向き合った直後、ガトリングを掃射。今度は確実に当たっていると思われるが、爆煙で使徒の姿が見えなくなる。
「勝った……のか?」
「無理みたいだ。行くよ。僕とドラえもんはα機で急行する。のび太君もお願い。できる限りの援護はするよ」
「分かった」
のび太達が出た直後、戦っていた初号機は山へと投げ飛ばされていた。しかも落ちた場所のすぐ側にはシェルターに居るはずのシンジのクラスメイトが2人。起き上がって戦うことも逃げることもできない。なんとか鞭のように振るわれる触手を掴むが、あまりの熱量に手の装甲が融解してしまう。
『レーダーに感あり。飛翔体が猛スピードで戦闘域に近づいています』
「ッ?!」
ドンッ!と言う音と共に、使徒が赤い光の球体に吹っ飛ばされた。シンジが顔を上げると、そこには銀色の巨人、ウルトラマンが立っていた。
(早く2人を)
「……え?」
シンジの頭に直接声が響いてきた。近くの2人に目を向けた後に再びウルトラマンに向き直ると、そうだと言うように頷く。
「フッ!ハァ!!」
使徒の目の前まで跳ぶと、コア目掛けて殴り掛かる。だが今回の使徒は前回と異なり、ウルトラマンの攻撃を受けないように回避行動をとり続ける。だが、相手はウルトラマンだけではない。
「そこ!」
回避した先に出来杉がレーザーキャノンを撃つ。使徒に直撃し動きを制限。そこに追撃をかける。A.T.フィールドは消えているようだ。
「ッ!グッ……!!ァァァア!!」
触手を受け止めると使徒はその巨体でウルトラマンを押し潰そうと迫ってくる。
「クッ!」
「ワアアアアアアア!!!!」
「ッ?!」
雄叫びを上げながら、ナイフを装備した初号機か突っ込んできた。使徒は触手を初号機に伸ばそうとするが、維持でも触手を離さずにナイフがコアへ届くようにする。
「ォオオオオオ!!!」
「セヤァッ!!」
コアを完全に貫ききれない状態を見て、触手を手放し背中に蹴りを入れる。その衝撃でコアを完全に貫き、使徒は撃破された。
(ありがとう。助かったよ)
「…………」
再びシンジの頭に直接語りかける。礼を言うと飛んで帰っていった。
綾波育成計画Withアスカ補完計画が激ムズで草