俺は二刀流の子孫ですがなにか?   作:楠木 蓮華

13 / 13
夢幻召喚…そして声ですがなにか?

二人目の敵が現れた後…

 

「リンさん!」

 

「ま…待ってイリヤスフィール!」

 

美遊が飛んでいこうとしたイリヤスフィールの足を持ち…その結果…

 

「はぶぁ!?」

 

「あっ…」

 

おぉ…顔面強打…痛そ〜

 

「な、なにするの!?」

 

「ご、ごめん…でも闇雲に近づくのは危険…」

 

「で、でも!」

 

イリヤスフィールは優しいからな…しかたない…だが

 

「大丈夫だ、イリヤスフィール…凛もルヴィアも生きてるぞ」

 

「だったらなおさら!」

 

「だからこそ!冷静に…確実に…行動すべきなの…!」

 

…全く持ってそのとおりだ…少しでも焦れば…失敗すれば…二人だけじゃない…俺たち全員の命が危なくなる

 

「わかったよ…」

 

 

そして俺達は…作戦を開始した…

 

「はぁっ!」

 

騎士に俺が斬りかかる…当然防がれる…

 

今回の作戦は…俺がこいつの注意を引き付ける…その内にイリヤスフィールと美遊が凛とルヴィアを救出するという作戦…

 

なのだが…

 

「ちっ!」

 

こいつ…強い!

戦闘本能だけの敵とはいえ…獣がある意味一番恐ろしいのと同じように…油断は出来ない

 

距離を取り、軽い斬撃を放ったが…黒い霧に阻まれる…

 

「なんだよ…あれ…」

 

「ふんっ」

 

「っ!?」

 

黒い霧が斬撃となり飛んできた…受けとめようとしたのだか…かなりの威力に…体に受けてしまった

 

「いつっ!」

 

「蓮君!!」

な!?何声出してんだ!イリヤスフィール!!

 

案の定、敵はイリヤスフィールに向かって攻撃した…

 

「イリヤスフィール!!」

 

「痛っ!」

 

少し避けたおかげて軽傷で済んだようだった

だが…イリヤスフィールにその状況はやばい…

今まで感じたことのない痛みだろうからな…

 

『マスター…一応…お伝えしておきます…あの霧は…高密度の…魔力の霧です』

 

…なるほど……それなら…やばいな…イリヤスフィールが恐怖で動けてない…

 

「くそっ!」

 

敵がイリヤスフィールに迫ったその時…宝石が現れ…爆発が起きた…

 

…どうやら…自分で起きれるほどの傷だったのか…よほどのガッツなのか…凛とルヴィアが立っていた

 

だが…敵は何事もなかったかのようにイリヤスフィールに斬りかかった

まったく…今のでも足止めにもならないのかよ!!

 

イリヤスフィールのところに向かおうとしたその時…

 

『主殿…』

 

「なんだ!」

 

緋恋に止められた

 

『今向かっていって勝機は掴めるのか?』

 

「だからって何もしないでいれるか!」

 

勝てるかはわからない…でも…勝てないわけじゃない…

 

 

「選択肢…三番!」

 

その時……また状況が動いた…

イリヤスフィールと美遊がステッキを手放し…凛とルヴィアが一時的にマスターになったようだ

 

いい選択だぜ…二人とも…

それにしても…あの年で獣耳魔法少女って…恥ずかしくないのだろうか…

 

『主殿…あの者達ならば…主殿の友達よりは安心であろう…だが…』

 

「だが?」

 

『まだ…あの敵には届かないだろう…』

 

「っ!?」

 

緋恋が言った事実…あの二人でも…あの敵にはかなわないだろうという…言葉

 

「…マジか?」

 

『うむ…だから主殿…ついに私達の力を示す時が来たようじゃ』

 

「なにを…」

 

『主殿…願い…想像するのじゃ…主殿が手にするべき…この世に存在しないはずのクラスカードを』

 

「意味が…わからないぞ」

 

『主殿は…』

 

「約束された勝利の剣…」

 

その時…突然の轟音…黒い砲撃…境面界を両断し…耳に響く…声

 

「っ!」

 

約束された勝利の剣…だと…まさか…

 

『そうじゃ…あの者は…かの有名な…アーサー王じゃよ』

 

「ははは…マジかよ」

 

本当に……俺が望んでいたような面白いことになってるんだな…俺にとっては好都合…

 

だが…ここは俺だけじゃない…

 

しゃがみ…震えているイリヤスフィール…戦闘経験も…俺のような戦いの記憶もないイリヤスフィールにとっては…今の状況は辛い物だろう…

 

「そうだ…これを使おう…」

 

だがその時…イリヤスフィールが何かをつぶやき…ポケットからクラスカードを取り出し…何か…をした

 

すると…膨大の魔力が溢れて…イリヤスフィールは…イリヤスフィールでないものになった…

 

イリヤスフィール…その服…随分際どいぞ…だが…

 

それにしても…

 

「マジで…展開がころころ変わりすぎだろ…」

 

『あの娘…夢幻召喚を行うか……主殿』

 

「なんだ?」

 

「あの娘は…今は強い…」

確かに…アーサー王と互角にやりあってるくらいだからな…

 

「だが…ここでは…まだ足りない…主殿…想像するのじゃ…自分が求める力…その名を叫ぶのじゃ…」

 

意味がわからない…想像?…俺の求める力?…

 

 

【望めばいいんだよ】

 

「っ!?」

 

俺の思考はいきなり聞こえた声によって…引きずり出されたのだった




読んでくださりありがとうございます

次回もよろしくおねがいします

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。