氷結系最強になりたくて!   作:無銘のヲタク

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あのぉ、なんだろう....感想で勘づく人いるのやめてもらっていいですか?(震)


事実は小説よりも奇なりって本当なんだ

 

「いやぁ、まさかお前も転生してて、しかも『シド・カゲノー』だったとはねぇ」

 

「僕もびっくりだよ、まさか君も転生してるなんて」

 

「偶然もあるもんだな」

 

「というか、氷真──グラスは何で死んだの?」

 

「魔力みたいなエネルギー作れるやつ作ろうとしたら、途中で爆発して死んだ。お前は?」

 

「魔力を探そうと、山の中を血眼で走ってたらトラックに轢かれた」

 

「いや怖」

 

だが、奇しくも両者共に『魔』を求め、命を落とし、そして同じ世界に転生した。

本当にただの偶然なのか?.....ま、いっか。気にしたら負けだ。

 

「そういえば、お前さ。この前俺がクレアに勝ったときから何かずっと見てきてなかった?」

 

「あぁ、あれはグラスの強さを見て、僕の右腕になってくんないかなぁって思ってね」

 

「いや、ならなんか声掛けろよ。俺といる間ほぼずっと、じーっとこっち見つめてくるから、普通に恐ろしかったわ」

 

「ごめんごめん。というかそっちだって、その氷何なの?氷に魔力通して操ってるとかじゃないでしょ」

 

「お、流石の慧眼。こいつは俺が魔力でゼロから作り出してるモンだ。詰まる所、魔法だ」

 

「え、この世界って魔法ないでしょ」

 

「普通はそうなんだが、何故か俺だけ使えちゃうんだよなぁ....これも、前世で魔法を極めようとした賜物だな」

 

「君、魔法を再現することに対する熱意凄かったもんね、特に氷魔法に関しては。『その新型冷却機で俺を凍らせてみてくれ!』って言われたときは、頭おかしくなったんじゃないかと思ったよ」

 

「魔力バカのお前に言われたかないわ」

 

こいつ魔力に目覚めるかもしれないからこれで強く殴ってくれとか言って、バット渡してきたことあったからな。

そんなアホなことあるわけないだろ。

 

「俺の方には凍ってる側の感触がどんな感じなのか確かめようとしたっていう正統な理由があるんだ。お前と一緒にすんな」

 

「....君も大概イカれてるね。で、本題なんだけどさ」

 

シドは立って、俺の方に手を向ける。

 

「僕は目指すは『陰の実力者』。君が目指すは『氷結系最強』。同じく『強さ』を求める者同士、僕達なら最高のシナリオを描けるはずだ。だから君には僕がこれから作る組織で『最強の魔法使い』として僕の右腕になって欲しいんだ」

 

組織トップの『陰の実力者』を支える、『最強の魔法使い』....良い....!!

 

やりましょう

 

俺は差し出されたシドの手をガッチリ掴んで握手する。

 

そんなめちゃくそカッコいい肩書散らされたら、乗っかるしかないだろ!!

 

「君ならそう言ってくれると思っていたよ。右腕として最高の活躍を頼んだよ」

 

「はっ!そっちこそ、俺を退屈させてくれるなよ?」

 

こうして、俺達の最強への道が今一度始まった。

 

さーて、俺はどういうキャラで行こうかな。クール系?それとも無口系?くぅ~!!妄想が膨らむな!

 

────────────────────

 

「あ、そういえば、僕まだお金の回収してないや。グラスもいる?」

 

「いやいいよこれはお前がやった奴等だし、元々小遣い稼ぎはついででやってただけだし」

 

「そっか、なら僕がもらうね」

 

そう言ってシドは盗賊が紹介から盗んだ物が置かれている場所に走っていって漁り始め、俺もそれについていく。

 

「絵画、宝石、金象、芸術品の類いは要らないから、やっぱり金貨かなぁ....ん?」

 

「どしたー、って、これって....」

 

シドが布を捲ったところにあったのは、目とかいろんなものが爛れて腐っている何かグロい見た目の肉塊が入ったもう重要の檻だった。

 

「「これって『悪魔憑き』か?」」

 

『悪魔憑き』。種族とか関係なく発症したら、目の前のみたいに異形の肉塊に化し、教会送りにされるとかいう奇病らしいが....今はそれより

 

「この波長の感じ、『魔力暴走』だよな」

 

「そうだね」

 

俺も魔力操作の練習の時に暴走した事があるから分かる。もっとも俺の時はあんな感じに爛れずとかじゃなくて、体中から凍っていくみたいなことになったが。しかし、悪魔憑きか....

 

「......なぁ、すまんシド。これだけ貰ってもいいか?ちょっと試したいことがある」

 

「僕もちょっと興味あるんだけど....まぁいいよ、僕は金が手に入ったから、そっちは君に譲るよ」

 

「サンキュー」

 

よし、右腕として使えるってとこ、見せてやるよ。

 

────────────────────

 

俺の目的は魔力制御による、肉塊の再生。

 

あれから、俺は近くの小屋に『悪魔憑き』を運んで、『魔力暴走』を制御しようと毎日通い続けた。

そして一ヶ月ほど経ったら、コツが掴めてきたのでシドも連れてきて、いよいよ魔力暴走の制御に成功したのだが....

 

「....スゥ......スゥ....」

 

「......腐った肉塊がまさかこんな美少女金髪エルフに生まれ変わるとは、流石に驚いた」

 

「ホント、あれだけ腐ってても元に戻るんだ」

 

「......っうぅ...」

 

「おっと、どうやら目覚めの時間のようだね。そうだっ!良いこと思いついた」

 

シドは何を思ったのか、置いてある木箱の上に、お洒落に座って徐ろに何かそれっぽい本を片手に持つ。

なんとなく察した俺は、自分もそれっぽく小屋の壁に寄りかかって目を瞑る。

 

「....あ、れ....」

 

目が覚めたか

 

「え?....!!私の身体が....!」

 

「君を蝕んでいた呪いはもう解けた。最早君は自由だ」

 

「あなたが....私を?」

 

「いや、君を元に戻したのは彼だよ」

 

俺はそう言われ、左目を僅かに開けると、少女がこちらを見て「貴方が....」と言っている姿と、同時に少女がわりとあられもない姿をしていることを確認して、指先から氷の糸を操作して布を作り、その子に被せる。

その時に「あ、ありがとう....」と少し照れながら感謝する姿....正直、グッと来ました。

 

「ねえ....『呪い』って....?」

 

「それは......君たち英雄の子孫にかけられた忌まわしき呪いだ」

 

え、なにそれ。俺知らない。こいつもしかして色々この世界について知って....

いや違うな。こいつの顔を見れば分かるわ、これただテキトーこいてるだけだ。

だが、いい!!正直こういう設定は凄い好み。

 

「驚くのも無理はない。だが君も知ってるだろう?教典にある三人の英雄が『魔神ディアボロス』を倒し、世界を救ったというお伽噺を。あれは本当にあったことさ」

 

「!!」

 

そこから、シドは『呪い』とは魔神が自身の間際にかけたもので、それによって彼女達は醜い肉塊と化した。

その上、何者かの仕業で歴史が塗り替えられ、彼女たちは『悪魔憑き』として蔑まれるようになった、と。

本当によくそうペラペラとそれっぽい話が口から出てくるなぁ....

 

「黒幕は......まだ言えない。言えば、君にも危険が────」

 

「構わないわ!」

 

「え」

 

「そう、か....ならば、教えよ、う....」

 

あ、こいつネタ切れか?てか、この子純粋過ぎない?めっちゃ信じてるっぽいし....詐欺とかに引っ掛からないか心配だわ。

 

ディアボロス....そう、奴等の名は『ディアボロス教団』。魔神ディアボロスの復活を目論む組織だ」

 

ディアボロス復活させたいから、ディアボロス教団ってちょっと安直じゃ「ディアボロス教団ッ....!」あ、でも何か普通に信じてくれてるぽいな。

 

「我らが使命はその野望を陰ながら阻止すること、かな。そう我が名はスタイリッ────んっ」

 

あ、今こいつスタイリッシュ暴漢スレイヤーって言いかけた。

 

「我が名はシャドウ。陰に潜み、陰を狩る者....!」

 

「シャドウ....!」

 

シドは名乗りと同時にスライムを操作して黒い装束を身に纏う。

 

「そして、僕と並ぶ力をもつ、最強の右腕....」

 

そう言うと、シドが「ほら、グラスも!」と目で訴えかけてくるので、俺はシドに合わせていつもの服装にスライムをうまく混ぜて、少し相棒としての特別感が出るように紺色に染め、フードを目深に被る。

 

ゼロ。それが俺の名だ」

 

「ゼロ......」

 

「困難な道のりになるだろう。だが成し遂げなければならない。英雄の子よ。我等と共に歩む覚悟はあるか?」

 

「......すべてを失い、腐りゆくだけの私の命を救ってくれたのは貴方達です。貴方達がそれを望むというのならば、私はこの命を懸けましょう、そして罪人には死の制裁をっ.....!」

 

「敵は恐らく強大な権力者だ。真実を知らずに操られている人達もたくさんいるはず」

 

「でも、立ち塞がる者に容赦は出来ない」

 

「そうそう、そんな感じ」

 

「他の英雄の子孫達を探し出して、保護する必要もあるし、組織の拡大に合わせて拠点の整備もしないと....こうしている間にも教団に魔の手にかかっている子達がいる。直ぐに行動を始めないと」

 

「あ、うん」

 

本気で信じている彼女と、テキトーに話しているシドーの間で凄い温度差があるのを横から見ていると、それがひしひしと感じられる。

これ嘘ってバレた時どうするんだろ.......

 

「では、これより僕らの組織の名は『シャドウガーデン』。君はアルファと名乗れ」

 

そう言って、シドは小屋を出ていった。いや、α(アルファ)って....もちっといい名前はなかったのか....

 

「ねぇ、ゼロ」

 

「どうした?」

 

「改めて、お礼が言いたくて....ありがとう。私のことを救ってくれて」

 

「....気にするな」

 

純粋感謝を伝えてくるアルファの微笑みを見ると、なんか騙しているように感じて、罪悪感が沸いてくる。

いやこれ本当に、バレた時どうしよう。

 

────────────────────

 

俺達がシャドウガーデンを結成した日から数ヶ月、俺はあいも変わらず魔法の開発に力を込めていたんだが、今日はアルファに呼ばれて最初の小屋に来ている。

 

「何の用件だ?」

 

「貴方達の言葉を信じていなかったわけでは無いのだけれど、ディアボロス教団について私も調べてみたの....」

 

あ、やば。割りと早く嘘がバレた。まずい、『よくも私を騙してくれたわね!』みたいな感じでシめられ────

 

「本当に実在したわ」

 

──る.....え?

 

「『悪魔憑き』を利用して教団が何やら実験を行っていることも、これがその資料よ」

 

え、え?

 

「ごめんなさい。貴方達の言葉を疑うような真似をして」

 

え、え、エェェェェェ!!?

 

う、嘘だろ....まじであんの?ディアボロス教団....

 

アルファが持ってきた資料を確認しても、その存在が本当に実在し、テキトーに言ったであろう、英雄の子孫とかも、ちゃんと当たっていた。

 

ただの『ごっこ遊び』のつもりが、本当になっちゃったよ......

 

 

まぁいっか......俺の道の邪魔になるなら、潰せばいいだけだ。

 

 





シャドウガーデンwithゼロの始まり始まり。

振り落とされてくれるなよ?(キラッ)
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