It is calm and it is a passionate magic boy. 作:桜井舞人
第01話 「あの……いえすみせん。」
あらすじ
お見合いすることに……
うん、お湯うま。
さて……そろそろ待ち合わせの時間だが……来ないな騎士カリム。
(マスターみたく暇人ではありませんからね。)
誰が暇人だ誰が。
(ドクターの事です。)
うん……あの人は暇人……ってゆーか自由人だね。
((その血筋を貴方は確実に引いてますよ……))
それにしても……昨日といい今日といい待つな僕……
はぁ、まぁ元々予定があるって言ってたし、しょうがないよね??
(来たみたいですよ。)
おっ、お姫様のご到着って……昨日と格好が違う……
あっ、そうだよね。
昨日はパーティーだもんね。
ドレスじゃないのは当たり前だよね!
でも……今日の服もそれなりに着飾ってるな。
(まぁ、会議でもあったのでしょう??ここで待ち合わせなのだから。)
確かに、本局のロビーの待ち合わせだもんね。
「遅れました!ごめんね」
「いえ、それほど待っていませんから。
それより……昨日ドレスも素敵でしたけど今日の服も素敵ですね。」
すると走ってきて赤い顔だったのがさらに赤くなった。
あれ??もしかして言葉の選択ミスった??
(マスターがどんどん天然ジゴロに……
アリサさん……またもやライバルが増えましたよ……はぁ、かわいそうに。)
「あ、あの!レストラン予約しましたので、お食事なんてどうでしょう。」
あちゃ~、てっきり僕がエスコートするとばかり思ってたから僕も予約したんだよね……
「グラシアさんも予約してたんですね。じゃぁそっちに行きましょう。」
「私もということは、マスケラさんもご予約を??」
「えぇ……まぁ、余り気にしないで下さい。
私の予約した所に是非来て貰いたいですが……私も貴方の予約した場所が気になりますので。
今回はそちらにしましょう。」
すると残念そうにするカリムさん。
「あの……ちなみにどちらにご予約なさったんですか??」
む、なんかすごく気にしてるなぁ……これも選択ミスか??
「えっと、ラ・ベットラ・ウン・ガビアーノって所なんですが……まぁ気にしないで下さい。」
その言葉にホッとしているカリムさん。
何でだろう……
「良かった……マスケラさん、同じ所に予約してたみたいです。」
え??同じ所って……まさか。
「グラシアさんもかもめ食堂に??」
ラ・ベットラ・ウン・ガビアーノとはイタリア語かもめ食堂と言う意味なのだ。
「えぇ、かもめ食堂に予約を入れさせてもらってます。
今あそこはすごく人気ですから……マスケラさんはどうして??」
「僕もそんな理由です。人気な所なら女性も喜ぶだろうと思って。
後は……あそこは素材の味を活かしてるから……ですね。」
そう、料理をたしなむものとしてすごく気になる所だ。
素材の味を活かしている……ウーノからその言葉を聞いた時から行きたかったのだ。
丁度いい機会ができたのだから是非行こうと思って予約したのだ。
是非ともその味を盗ませてもらうぞ……待ってろかもめ食堂。
そう意気込んでいるとカリムさんが覗き込んできた。
正直かなりビックリするから止めて頂きたい。
「大丈夫ですか??」
「あ、はい大丈夫です。では行きませんか?予約は何時なんですか??」
「はい。14:00です。」
今12:30……後1時間30分。歩いて行っても十分に間に合う。
とりあえず散策しながら向うとしよう。
カリムさんの靴もヒールは高くないし、歩けるでしょう。
「じゃぁ、時間もありますから散歩しながら行きましょうか。」
「はい。」
お互いにニコッと笑いながら本局を後にした。
お互いに質問しながら歩いていると、不意にカリムさんが核心をついてきた。
「失礼ですが、マスケラさんは何故局員になられたのですか??」
「これと言って理由はありません。引き抜かれたんですよ私は。
本当は断る気でいたのですが……恩人に頼まれてしまったので……
この仮面は下の顔の火傷を隠すためです。
管理局にとっては不利益になる者の息子だからというの理由もあります。
この前の顔は本当の顔ではありません。アレは外出用に使う顔です。
レストランでもあの顔で行かせてもらいます。」
と言っていると、突如その足は止まった。
「どうかしま……」
カリムさんが泣いている。
なぜ??僕には理解ができなかった。
そう言えば、こんな事が前にもあった気が……
レティさんだ……レティさんが僕の偽の生い立ちを聞いて泣いてくれたんだ。
「何故……何故笑ってられるのですか??」
「何故って……大した事じゃないじゃないですよこんな事は。
世の中には“僕”以上に不幸な人は沢山いる。
それに一々気に気にしていたら気が狂っちゃいますしね。
まぁ気にしてた時期もありますよ。
だけど……『そんな事貴方が気にすることではありません。
何かあったら私に言いなさい。
一緒に悩んで、一緒に泣いて、一緒に解決してあげるから。』
って言われましてね。あんまり気にないことにしたんです。」
ちなみにこの言葉はアリサだ。
もっと乱暴な言葉だが、言ってることは同じだ。
「そう……ですか。すみませんいきなり。はしたない姿をお見せしました。」
「そんな、嬉しいですよ。
まだそんなに知りもしない私の事で涙を流してくれたので。
ところで……私からも質問よろしいですか??」
涙を拭きながらはいと答えるカリムさん。
今聞くタイミングではないが、気になってしょうがない。
「何故私とのお見合いを受ける気になったのですか??」
「何故……と言われても……。
私は貴方との話を聞いて会ってみたかったんです。
管理局で最年少で執務官やヴィシーズ・トラクトゥス勲章を受けた貴方に。
それに……私よりも2倍以上も年上の方よりは……」
た、確かにそれはお断りだね。
僕とクイントさんが結婚しようって状況みたいなものでしょう??
想像がつかない。
そんなんで自分はおろか、相手は幸せになるのだろうか……
全くお見合いを設置する人はよくわからないね。
そんな重苦しい話の後はライトな話が続き、かもめ食堂に着いた。
レストランに入る前に仮面を外した。
Side カリム
なんでマスケラさんはこう、どきどきする様な事ばかりするんだろう。
仮面を外したり、いきなりつらい過去を話したり。
それに……なんでお見合いを受けたかとか聞いてくるし……
言える訳ないもん。
前に助けてもらったことがあるから、その時から好きだったなんて。
そう言えばその時もだけど、今日も随分と恥ずかしいところ見られちゃったな。
目の前でいきなり泣き出すなんて……嫌われないかな??
大丈夫かな……
はぁ……なんかライバル多そうだし、頑張るしかないわね。
Side out
むっ、こ、この鯛はうまい。
この風味……まさか塩か!?塩だけでこんなにも変わるのか。
奥が深い……これは通うしかないなここに。
次からランチはここで取ろう。
と考えながらカリムさんと食事を取った。
お見合いとは形式ばかりで、実際には友達と遊びにいく感覚だ。
食事中もそんなに大した話しなかったし……すずかちゃんといる感じかな??
さて……カリムさんは家が遠いわけだし、そろそろお別れかな??
「では、カリムさん……また会えるときを楽しみにしてます。」
「あの!次は……次はいつ会えますか??」
「わかりません……これ僕のアドレスです。何かありましたら連絡下さい。
すみません……仕事がありますので……では。」
とあわてて帰って行く僕。
何故って……すっごく大切なイベントを忘れてたんだ。
それは……
Side はやて
遅いなぁ叶君。
今日は絶対に来るって言ってたのに……
うちの誕生日って事忘れてるんやないかな……ありえる。
叶君は一応お金持ちの御曹司(バニングスのだと思ってる)やしなぁ。
忙しいのもしゃーないけど……メールすら寄こさないってどーゆーこっちゃ!!
こっちからメールして……あかんあかん。
それはこっちの敗北や。
むー……はよ来んかい。
Side out
「つ……着いたぁ。那賀川さんの所にプレゼント取りに言ったら遅くなったな。」
「当たり前です。しかしもう7時ですよ……怒ってるのでは??」
と月詠。
あぁ~もう怖い事言わんでくれ。
はやてが怒ったら……僕が玩具にされる!!
しかもアリサと違って、アダルトな方向(キスとか着せ替え人形とか)に!!
「ック、覚悟を決めて行くしかないな……」
呼び鈴を鳴らして勝手に上がりこむ。
はやてが勝手に上がれといつも言うからだ。
まぁ、呼び鈴を鳴らすのは僕の良心だ。
「はやて~!遅れてごめん!!」
と一歩踏み出したら……
「貴様ッ!!何者だ!!」
剣をのど元につきつけられた。
A's導入編始まりました。
正直カリムとはやてむずすぐる。
ちなみに主人公チート補正は終盤からかかります。
あくまで予定ですが……
アリサルート頑張っていきます。