It is calm and it is a passionate magic boy. 作:桜井舞人
Side リーゼロッテ
監視をしていた八神はやての側に別の女がいた。
別にそこは問題じゃない。
どう見ても“闇の書”が完成している。
それなのに八神はやてには変化がないどころか順調に回復。
もうすぐで歩けるようになるらしい。
しかし闇の書は変化がなく、暴走する兆しも見えない。
これは明らかにあの男が関係している。
あの仮面の男。
マスケラとか言ういけ好かない奴。
管理局員で、局長のお気に入りだかなんだか知らないけど目障りだ。
アイツが八神はやてと接触しているのを目撃したことがある。
とか考えているうちにあのチビがのこのことやってきた。
「見ているな貴様。」
「!?」
「ん?何だ単なる猫か。……とでも言うと思ったか、使い魔。」
なんでばれるんだ!?
くそ、こうなったらあたしがおとりでアリアが本命で行こう!
「貴様……一体闇の書に何をした!?」
「どうもこうも、もう闇の書なんてものは存在しない。
アレは夜天の魔導書だ。」
「な……に??」
「もしかして、お前のお父様は知らなかったのかな?リーゼロッテ。」
「!?」
「確かに後ろからのバインドは有効だが……
私相手には無駄だよ、リーゼアリア。」
「何コイツ!?」
「分からない……でも強いのは確か。」
「流石勲章持ちって訳ね。」
「でもお父様が望む道に……」
「アンタは必要ないのよーーーッ!!」
「月詠、カートリッジロード。」
「了解です。」
「月牙……斬ッ!!」
ただの魔力刃。
馬鹿でかい魔力刃を横薙ぎに撃っただけ。
だが、たったそれだけで相手の動きを簡単なものにした。
空を飛べる者の心理、つまり空へと逃げたのだ。
後は簡単、避け切れない程の弾を撃ち続ければいい。
「月光砲……散ッ!!」
「ブレイクショット!」
放たれた光弾の数、100。
避け切れない二匹は当然プロテクションを張った。
が、それこそこちらの好都合。
「烈ッ!!」
プロテクションに触れて瞬間、Aランク級の魔力の爆発。
抑えきれず吹き飛ぶ。
そして……
「チェックといこうか。」
「「バインド!?」」
「コイツはサークルバインド。
そして……今からかけるバインドはエルキドゥだ。
覚えておくがいい。
凡才は引き出しを沢山作ることによって、天才よりも上になれるんだ。
もっとも、僕は秀才と言ったところだけどね。」
このナルシストめ!
「仕方がない本意ではないけど撃たせてもらおう。
ついこの間完成した術式でね、永久氷結してもらう。
まだ1億度の熱に耐え、融けないのは実証済みだから安心してよ。」
その言葉にぞっとした。
こんなに小さい子供がそんな恐ろしい術式を組み上げたこと。
そして1億度の熱を扱えると言うこと。
そしてまだ隠し球があるかも知れないということ。
体の力が、魔力が抜けていく。
なんで??
お父様の役にたとうと来てみたけど、どうしてこうなっちゃうの??
ごめんなさいお父様。
不出来な娘です。
さようなら
「待て、待ってくれっ!」
「やっと来たね、ギル・グレアム。
こちらに交戦の意思はない。
この二匹を返すから僕の話を聞く気はないかい??」
「分かった!だから離してやってくれ!」
「良かろう。ただし武装は解除してもらう。いいな。」
「もちろんだ。」
「よし、互いにフェアでいこう。
まずは互いに武装の有無を検査。
次に使い魔の二匹についてだが……興奮しやすい性質だろう??
少しこのままにしていてもらおう。
ただしこちらは何もしない。
そっちの手の届く範囲に返す。
これでお互いに無力のはずだ。いいな??」
「お父様!そんな条件飲む必要「いいだろう。」お父様!?」
「ここで睨みあいをしていても無駄だ。
その条件を飲んで君の話を聞かせてもらおう。」
「そうか……ならこのまま移動する。」
「分かった。」
移動した場所は喫茶店。
特に何の変哲もない喫茶店だ。
魔力を有してるものはあたしとアリアとお父様とアイツ。
この店の店員には魔導師はいないらしい。
「早速だが、貴様達がしていた事には反吐が出るのでこちらでやらせてもらった。」
「そうか……気づいていたのか。」
「あのデバイスを見て、尚且つグレアム叔父さんでピンと来た。
こちらでしたことと言えば、直したくらいのものだ。」
「直した??」
「そう、元の夜天の魔導書に戻しただけだ。」
「そんなのありないよ!!」
「通常ならな。お前らの常識で図ろうとするな。
その額縁やら、色眼鏡をはずしてみろ。
この世にありないことなんてない。
現に我らは魔法使いのわけだ。
万能でないとしてもその力は絶大だ。
話がそれたな……ともかくバグを取り除いての修復。
この3年間必死に準備してきたんだ。
文句などは言わせんぞ。
こちらとら危険を試みず修復をしたんだ。
礼を言われても、罵倒される筋合いはあるまいて。」
すごく勝手な言い分だが言い返せない。
そしてお父様は押し黙って頷いた。
「確かにその通りだ。
うちの娘達が失礼なことをしてすまない。」
「何、不安になれば誰でも何かに当たりたくなる。気にしなくていい。
で、その後の話なんだが……」
「なにかね?」
「これは提案であり、取引であり、お願いだ。
聞いてくれるかな??」
「まずは話を聞いてみよう。」
一体どういう風の吹き回しだろう。
提案でお願い??
「何、そのまま貴方が八神はやての後見人になってもらいたい。」
「成る程。」
「一度は切り捨てようとした貴方だ。正直つらい話だろうが飲んで欲しい。
彼女に身寄りなどいない。
いるのは永遠に年を取らない騎士達のみ。
これほどつらく悲しいことはない。
どうかお願いします。彼女の父親になって欲しい。」
……そうだ。
あたし達はとてもつらい運命の子を殺そうとしていた。
あっちの勝手の言い分だけど、あたしだって助けたくない訳じゃない。
でも……きっとそんな子と言われなくてもお父様は……
「安心してくれマスケラ執務官。もとより私はそのつもりだった。」
「そうですか……ありがとう。
それと提督。貴方は管理局を辞めないで欲しい。」
「!?……何故だい??」
「パイプが欲しい。貴方とのつながりが欲しいんだ。
貴方だからこそ言うが、僕の所属は1096部隊なんです。
最近こそ局長直々の任務で動いてますが、私の任務にはつながりが不可欠。
貴方ほどの人望、才能があれば色々なパイプができる。
そう考えています。
それとこれはオフレコでお願いします。」
「何かね。」
「僕は今の管理局に色々と疑問を持っています。
来るときが来たら、その時は……協力してもらいたい。」
なんて調子のいい奴。
でもなんて気持ちのいい奴なんだろう。
敵だったあたし達に全て暴露して、協力要請をするなんて。
普通ならありえ―――そっか、ありえない事なんてありないんだっけ。
ならしょうがないよね。
ねっ、お父様??
「分かった。私の心に留めておこう。
いつでも言って欲しい、君の手伝いをさせてもらうよ、全力で。」
「ありがとう御座います。」
こうしてあたし達の密談は終わった。
今思えば、この頃のマスケラはすごくいい奴だった。
まぁ今でもいい奴なんだけどね。
それもそうだよね、あんなことがあれば誰だってきっと……。
そう、あたしもお父様もそうだったんだしね。
これがあたしの知るいいマスケラの最期だった。
Side out
Side ???
「最近ゼストがかぎ回っているらしい。」
「どうする。」
「消せばいい。」
「そう消せばいい。」
「ゼストたちにこの情報を流し、ポイントX-666までおびき出せ。
よいな。」
金髪の青年は頷いた。
「御意。」
金髪の少年は部屋を出た。
「ふん……オーバーSランクの抹殺か。
まぁいい、そこの奴もいたら殺すまでよ。
待っているがいい、ジョルジェット・G・スカリエッティ。
貴様を……殺す。」
闇へ、闇へと歩み続けた。
それは深淵。
それは序章。
そして終局。
紡がれるのは果たしてどの曲なのだろうか。
それは誰にも分からない。
驚いてくれました??
主人公が出てるのに、全部猫目線。
やっちまったと思いつつも結構これはこれで乙だなと思う自分がいたりします。
さて、これから外伝章が入ります。
多分2話長くて5話です。
それ以上は気力がないです。
そしてやっと主人公無双が始まりますのでお楽しみに!
P.S.
今日リアル麻雀で役満3回あがった件について。
今日の俺やべぇと思ったら、対面もあがった件について。
こいつを聞いてどう思う??
と言うわけで、以上が桜井舞人からのお知らせでした。
感想ご要望をお待ちしてます!!
では皆さん、また来世。