It is calm and it is a passionate magic boy. 作:桜井舞人
ここからあらぬ方向に発展する事をお約束します。
つまり本編はお休みです。
申し訳けありませんが、もうしばらくお付き合いください。
幕間 「厄介で、面倒で、勘弁して下さい。」
「は?第97管理外世界への派遣任務??」
「そや」
なんでこのタイミングで、しかもレリック専任の六課が出向く必要がある。
ホテルアグスタの一件、まだけりが付いていないのに。
しかも数日後には別件でアグスタに行くんだぞ。
リスクがありすぎる。
「それで?誰が行くんだ。」
「マスケラ隊長を含む前線メンバー全員や。」
ば、馬鹿な!?
あり得ない。
どう考えても、いやどう考えてそうなったか教えて欲しい!!。
「そんな顔せんでもらえますか。
決定事項なんで。
緊急出動がない限り2時間後に出発や。」
「断固お断りします。」
「却下。部隊長命令や。」
何を考えてるこの狸めが!!
こんな不安定な状態が続いているというのにもかかわらず、全員で出動??
六課を丸開けにして、出動要請があったらどうするつもりなんだ。
こうなったら奥の手だ。
「特務隊隊長権限第3条。
特務隊隊長は特務につく為、通常任務が特務の妨げになると判断できる場合、
それを拒否し、任務を続行する事が出来る。
今がその時と判断し、その任務への参加を拒否し、待機させていただく。」
『却下だ。』
その声は―――
「局長!?」
『局長命令だ行って来い。』
「いや、しかしですね。」
『命令だ。』
「では誰が六課の留守を―――まさか。」
『あぁ、そのまさかだ。
今回は近衛の人間をそちらに回す。』
近衛―――正式名称は管理局本局近衛第01師団
本局勤めで、当たり前だが特務隊とは違った任務を与えられる。
通常任務はパトロールとデスクワーク。
一般局員とあまり変わらないが、本局に常駐し、ミッドチルダで犯罪が起こると出動する。
局長の、目となり、手となり、足となる役目だ。
いわゆる表の特務隊である。
そして俺は裏の特務隊。
本来なら近衛兵どもが本局から出ることは無い。
それを動かすのだ。
となるとこの案件はすごく重要性が高いのかもしれない。
「なら近衛数人を管理外世界へやった方が早くないですか?」
『馬鹿者。近衛を管理外世界にやったら叩かれるだろうが。』
確かに。
だがしかし、しかしだな。
俺の方が近衛より優秀だし、表裏どっちにも精通していて便利だ。
近衛は後ろ暗いもの対応はしないからな。
使えないったらありゃしない。
それに正式な手続きを取っておかないと近衛は動かせない。
それもちゃんとした、正式な理由でなければ指一本たりとも命令でも動かない。
ある意味困ったチャンな訳だ。
まぁそうはいっても、特務を除けばかなり出来る連中な訳だ。
少なくともランクはAAA以上。
かつ、勲章持ちで、かなりの資格保持しているし、毎年厳しい審査がある。
後ろ暗い事はないし、局のプロパガンダとして活躍している。
『世界の平和を共に』
という明らかなポスターや、局の隊員募集のTVCM。
ラジオやコメンタリーなんかやってる。
いわば“アイドルユニット”みたいなものだ。
話がそれたが、その個人個人忙しい近衛兵を数人こちらに送り込むのは大変な事だ。
で―――俺が残った方がいいと普通は思わないか??
思うだろ??
お願いします、思って下さい。
つまりだ……無駄は省きませんか。
そういう事です。
『私からもお願いします、マスケラさん。』
「「騎士カリム!?」」
なんで八神が驚く。
教会からの依頼だろこれ。
『どうもきな臭いんですよ。』
『頼む、お前位しか頼めないんだ。』
『『お願いします!』』
「分かった。この任務を最優先の特務とし、全力であたらせてもらう。」
『『いや、全力じゃなくていいんで―――』』
「最大戦力を用い、全力であたる……!!
以上だ、通信終わり。月詠ロックしろ。」
「とまぁそういう事や、1時間半後な♪」
「了解した。」
「アレ?八神部隊長にヴィータ副隊長。」
「おぉ。」
「シグナム副隊長にシャマル先生も。」
「あぁ。」
「はーい。」
「私もいるですよ~♪」
「リイン曹長も。」
「まさか、この全員で出動ですか??」
うるさい声がやけに響く。
概要を説明してるみたいだな。
やれやれこっちは向こう3日分のデスクワークしてるというのに。
楽しそうな事で。
「つーことで出発だ。準備はいいか?」
「あれ?マスケラ隊長は??」
「アレ?ちゃんと呼んだんやけどなぁ。」
「あっ、多分マスケラ隊長の事だから外に―――」
「あれ、バスがある。ウチ頼んだっけ??」
「遅い。という事があって私も参加することになった。
なんだお前らやけにうれしそうだな。」
「バスはどないすんねん。」
「ヴァイスに頼んだ。ついでにクロノに念を押しといた。」
そんな顔するな。
当然の事だろ。
「それでは、」
『しゅっぱーつ♪』
「遠足じゃないぞ。」
『はーい。』
本当に分かってるのかお前ら。
しばらくしていると話し声が聞こえる。
「私もはやて隊長も魔法に出会ったのは偶然だしね。」
「なぁ♪」
「「「「「へぇ~。」」」」」
「ちょうどマスケラ隊長に会ったのも地球だったんだよ。」
「そうなんですか!?」
「あぁ、そんなことよりⅡ。着換えろ。
シャマルがうずうずしてる。」
「シャマルありがとですぅ~。アウトフレームフルサイズ!」
「え?!」
「デカッ!?」
「いや、それでもちっちゃいけど。」
俺が第97世界にいた事は隠し通さなくてはいけない。
俺が俺で。
仮面をかぶり続ける為に。
「お前ら準備しとくように。もう着くぞ。」
「あっ、はい!」
はぁ、面倒にならなかったらいいが。
転移した場所から子供は走りだした。
「到着です!」
「ここが、なのはさん達の」
「故郷。」
「そうだよ。」
「ミッドとあまり変わらないでしょう。」
「空は青いし、」
「太陽は一つだし。」
「山と水と、自然のにおいもそっくりです。」
「湖綺麗です。」
論点が違うだろ。
早く移動させてくれ。
お前らの荷物重いんだが。
「というか、ここは具体的にはどこでしょう?
なんか湖畔のコテージみたいですが。」
「現地住人がお持ちの別荘なんだ。お前らいい加減に持ってくれ。
流石に重いのだが?」
「あっ、隊長!?すみません!」
やっと持ってくれたか。
「現地の方……??」
「あっ、自動車??」
「こっちの世界にもあるんだ。」
お前ら舐めてるだろう。
いくらなんでもあるわ。
「なのは!フェイト!」
「「アリサちゃん(アリサ)!」」
「何よもう~。ご無沙汰だったじゃない。」
「ごめんごめん。」
「色々忙しくって。」
アリサ……バニングス。
これがあるからやだったんだがな。
とにかく俺は離れていよう。
自己紹介してるらしいな。
俺はしたくない。
俺は仮面。
もう素顔≪叶≫はいない。
そう自分に言い聞かせた。
「さて、今回の任務を簡単に説明する。」
『はい!』
「捜索地域はここだ。海鳴市の市内全域。
詳しくは俺以外の隊長に聞け。
反応があったのは三か所。各自のデバイスにデータを送っておいた。
チェックしとけよ。」
「移動してますね。」
「そう、誰かが持って移動しているか。
独立して動いているのか分からないけど」
「対象ロストロギアの危険性は今のところ確認されてない。」
「仮にレリックだったとしてもこの世界は魔力保有者がめったにいないから、
暴走の危険はかなり薄いね。」
「そうはいっても相手はロストロギアだ。」
「何が起こるか分からないし、場所も市街地。
油断せずにしっかり捜索して行こう。」
本当かよ。
油断せずにいけるか??この面子で。
「副隊長たちには後で合流してもらうとして……」
「先行して出発しちゃおう!で、いいですよね??」
「俺に聞くなよ。」
「いえ、一番階級の高いのは一佐ですから。」
「先行しろ。俺は別件で動く。」
『了解!!』
「任せたぞフェイト。」
「うん。」
「お待たせしたかなマドモアゼル。」
「えぇ、待ちくたびれたわマスケラ隊長。」
やれやれ、どうなることやら。
わーいやっとアリサ出せたよ。
みんな期待し―――――ないでね。
期待とは裏切る為にあるのだよ。
と誰か言ってますから。
ではでは皆さんまた来世。
感想お待ちしてます。