It is calm and it is a passionate magic boy. 作:桜井舞人
「あっ、お帰り~!」
「なのはちゃん、フェイトちゃん!」
「すずかちゃん。」「すずか。」
「久し振り~。」
高町とフェイトは久々に会った友人との交遊を深めている。
一はまだ来て―――いや、ちょうど来たな。
「お待たせしました叶様。」
「ご苦労。あっちのテーブルに持って行ってくれ。
瑠璃垣も態々済まないな。で―――何かあったのか??」
何故瑠璃が気がいるのか分からん。
「これ程の良質な肉ですから、しっかりと私が調理してから帰ろうと思いまして。」
「それは構わないが、店は大丈夫なのか?」
「はい、それはもう、スペシャルな助っ人を読んでありますから。」
「ならいいが。」
Side スバル
(ティアやっぱり隊長さん達が普通の女の子だよ。)
(同感。兄さんは変わらないけど―――どうよライトニング的には。)
(あの、僕的にはなのはさんもフェイトさんも普通の女性ですので。)
(そっか、エリオ君私達の中だと一番昔からなのはさん達の事知ってるんだもんね。)
(うん。)
「あれ??車だ。」
3人の女性が車から降りてこっちに手を振っている。
「はぁーい♪」
「皆お仕事してるかぁ~。」
「お姉ちゃん's参上~。」
それぞれが、見知った顔のようだけど。
アタシが知ってるのはさっき見た美由希さんだけだ。
「エイミィさん。」
「アルフ!」
「それに……美由希さん??」
「さっき別れたばかりなのに……」
ティアその言い方だと、会いたくなかったみたいだョ。
「いやぁ~。エイミィがなのは達に合流するっていうから。
アタシもちょうどシフトの合間だったし。」
「そうだったんですか。」
そのエイミィさんというのは、あちらの方―――
「エリオ、キャロ元気だった?」
「「はいっ!」」
二人の知り合いで―――
「二人ともちと背が伸びたか??」
「ふふ、どうだろう?」
「少し伸びたかな??」
「ふんふん。」
アルフというのも知り合いらしい。
(う~ん。誰かの使い魔かな??)
(犬耳と尻尾……ワンコ素体??流石兄さんは無いわね。)
(見た目10歳位??ちっちゃくて可愛い~♪)
「アルフ~!」
「フェイト~!!フェイト~、フェイト~♪」
「アルフ元気そうだね。」
「元気!」
「いやぁ、ほんとアルフにはお世話になりっぱなしでね。
ウチの子達のお世話と遊び相手。」
「そうですか。」
「ハラオウン家の使い魔だからな~。ちび達の世話楽しいし!」
「あれ??なのはちゃん。ユーノ君と一緒じゃないの??」
「あっ、はい。機動6課でのお仕事ですんで。」
「エイミィ、カレルとリエラは??」
「母さんが見てくれてる。
連れて来ようとも思ったんだけど、そろそろおねむの時間だしね。」
しかも―――
「エイミィ、旦那に俺のモノを早く返すよう言ってくれ。」
「あれ?マスケラ君もこっちに来たの!?珍しいね~。
あっ、じゃぁお母さん連れてくれば良かった、会いたがってたよ~。」
「リンディさんが??今度飯でも食いましょうって言っといてくれ。」
「うん、分かったよ。」
あにぃの知り合いか。
するとじゅわっとした食欲を引きたてる音とにおい!
「あっ、皆~!おかえり。」
「お帰りなさ~い。」
八神部隊長とシャマル先生!?
「部隊長自ら鉄板焼きを!?」
「そ、そんなの私達がやります。」
「お~、いやな、待ち時間あったしー、お料理は元々趣味なんよ。」
「はやて隊長の料理はギガうまだぞ。ま、マスケラ隊長のもうまかったけど。」
えっ!?ヴィータ副隊長……あにぃの料理食べた事あるんだ。
あぁ、あたしも今食べたい。
side out
「シャマル、お前は手を出してないだろうな。」
「あぁ~!?シグナムひどい!!」
「安心しろ、俺と八神、瑠璃垣しか調理に参加してないから。」
「ちょっと手伝ってくれたよな、材料切りとか。」
「はいっ。」
「まぁ、切るだけなら。」
「大丈夫だな。」
相変わらず、シャマルの料理の腕は壊滅的か。
まぁ仕方ないわな。
腕を振るう機会もなかろうて。
「しゃまるせんせいもしかして―――」
「違うもん!シャマル先生お料理下手なんかじゃないもん!!」
「あーーーっ。」
駄目な奴の常套句だな。
「そうか―――ならいい。楽しみにしている。」
「私も手伝うよ。」
「私も。」
高町とフェイトか。
「なら、フォワード一同食器だし。お前ら二人で配膳をやってくれ。
盛りつけは俺と瑠璃垣。部隊長殿はそいつを仕上げてくれ。
さぁ、さっさとりかかれ、終わんないと食えないぞっ!」
『はいっ!!』
「元気だ。」
「可愛いね。」
そうか??
うん、まぁそうだな。
「食事と飲み物は行き渡ったかな??」
「うん、大丈夫。」
「えぇ~、では皆さん。
任務中にもかかわらず、何だか休暇みたいになってますが。」
「丁度サーチャーの反応と広域探査の結果待ちという事で。
少しの間休憩できますし。」
「6課メンバーはお食事で鋭気を養って、引き続き任務を頑張りましょう!」
『はいっ!』
「現地の皆さんはどうぞごゆっくり。」
『はぁ~い』
「んで、折角の機会なんで、協力者の皆さんと、6課のメンバー。
初対面組の各自の自己紹介など。」
「ではそっちの端っこからどうぞ!」
「現地の一般人―――」
やれやれ、いい気なものだ。
瑠璃垣と一は帰したし、火は落とした。
洗い物はちとあるな。
今のうちにやっておくか。
飲み物は湖で冷やしてあるし。
デザートはたくさんある。
お茶はまだ早いから……とりあえず洗い物だな。
「なのはちゃん、フェイトちゃん、はやてちゃんと、マスケラ隊長と会いました。
もう、10年も前だね~。
その後色々あって、こっちで美由紀ちゃん達と仲良くなったり、
フェイトちゃんのお兄さんでもある、クロノ・ハラオウン提督と結婚したりして。
現在2人の子供の子育て中―――
そうそう、旦那様と私をくっ付けてくれたのはマスケラ隊長なのよっ♪」
『えぇ~~~!?』
「ににににに兄さんが!?」
「あにぃが恋のキューピッド!?」
「それはウソでしょ流石に!?」
「あかん、想像できへん。」
おい、なに爆弾落としてんだアイツ。
たくっ、面倒だな。
よっし、洗いもん終わりっと。
「でねぇ、マスケラ君が………もぉ~……でさぁ。」
「うそぉ!?」
「信じられません。」
こっちで涼みながら飯を食べてると、アリサがやってきた。
「アンタは混ざらない訳??」
「俺はいい。仕事をしながらじゃないとなんか落ち着かないしな。
そんな姿見せると遠慮ばかりする奴らばかりだからな。」
「ならしなきゃいいじゃない。オートでやってるんでしょ??」
「それ以外の仕事だ。あっちで終わってない仕事を持ってきてる。
こうでもやっとかないと、向こうで面倒だからな。」
「む~。まぁいいわ。らしいっていえばらしいしね。
ねっ、少しこうしててもいい??」
コテンと俺の胸板に頭を置いて、上目遣いでこっちを見る。
さすがに少し離れてはいると言っても、こんなの見られたら困る。
ため息をつきたくなるな。
「こっちに来い、畔なら構わない。」
「そうね。しょうがないわね。」
畔に座り、裸足になって水の感触を味わう。
なんてことやっているうちにアリサはすでに寄りかかっていた。
「この時間が永遠ならいいのにね。」
「あぁ、永遠なんてものがあるならこうして2人でずっと―――」
手はすでに恋人握り。
アリサのうるんだ瞳は俺を見つめ、俺もアリサを見つめ返した。
「ねぇ、キスしようか。」
「あぁ、キスしよう。もう一度君の唇を奪わせてくれ。」
まるで、小悪魔。
かわいらしい声で、顔で、話しかけるアリサ。
「一度だけでいいの?何度だってあっ―――ん。」
うるさい口は塞いでやった。
「奪えというなら何度でも奪おう。唇も、心も。何度でも。」
「あら、体いいわけ??」
「その資格は俺にはない。」
そう、俺にはないのだ。
「つれないのね。でも、こうして奪ってくれるだけでも進歩したものね。」
「ふん、言ってろ。」
こうしていわゆる2人だけの世界を作ってたが、食事が終わったのを見越して合流。
俺達は風呂に向かう事になった。
この市内のスーパー銭湯だ。
危うく吹きそうになった。
何故って??何故なら―――
「海鳴りスパラクーア……」
「どうかした訳??あっ―――」
そう、ここは花菱系列の店。
そして俺は経営者。
「支払いは俺がやっておく、先に行っててくれ。」
「そんな、マスケラ隊長ウチが払いますって。」
「違う、違う。ここはちょっと訳あって顔が効くんです。
だから俺に任せて下さい。」
「そこまでいうなら、えぇですけど―――顔が効く??」
八神は頭をかしげながら向かっていった。
「これで頼む。」
「はいいっらしゃいまs―――か、かいちょ―――」
「もてなしは不要だ。金もしっかり払う。」
もちろんそんな言葉を聞いてもこういう反応になる。
「いえいえ!!会長からお金なんていただけません!!」
「馬鹿、せっかくの団体だぞ、ちゃんと稼いどかないとまずいだろ。
あと多めに払うから、皆でパーっとやりなさい。」
それを聞いた従業員達の顔が明るくなった。
ラクーアはかなりの売り上げを誇っている。
従業員の休日も返上気味だと報告を受けていた。
まぁたまにはパーっとやるのもいいだろうと思う。
「あと、確かさ来月に臨時休業が入るはずだが聞いてるか??」
「そういうのは私だと分かりかねます、すぐに責任者を―――」
「いや、伝言でいい。
さ来月に臨時休業が入って、ここの手入れをする。大体1ヶ月だ。
会社からお金が出るから、社員旅行にでも行って来いと伝えといてくれ。」
「はいっ!」
「ではな。しっかりと励んで下さい。」
そう言ってアリサと一緒に立ち去る。
アリサは何か言いたげな顔してる。
「随分と気前が良いのね。」
「ここの経営はそろそろ独立する。
その前にそういういい所も見せておかないとな。可哀想だろ??」
「成程ね……っていうかビックリしたわ。
あっちに行ってもこっちの会社の事把握してるのね。」
「当然だ。あちらでのデスクワークの中に組み込んである。
さすがに、デビットさんに何でもかんでもやらせる訳にはいかないからな。」
「パパに??」
「あぁ、ただですら忙しいのに、手伝ってくれてる。
本当に、頭が上がらないよ。」
ふーんと言いながらにやり顔。
なんか面倒な事考えてんなコイツ。
「っと、まだ入ってなかったのか。」
「いやいや、支払い任せっきりで入れんわ。」
「気にしないでいいのだが。まぁいい、早く入ってしまおう。
ロストロギアは空気を読んではくれないぞ。」
その言葉に実感したのか。
高町はにゃははと苦笑い。
フェイトと八神は遠い目をしている。
その空気を読みとったF陣はうわぁって顔をしている。
そしてついていけない現地人だった。
「よかった……ちゃんと男女別だ。」
その本当にかわいそうだなお前。
俺も経験あるけど、10歳でそこまで異性に意識を持つとは……
お風呂……つらいよな。
「広いお風呂だって~。楽しみだねエリオ君。」
「あっ、うん、そうだね。スバルさん達と一緒に楽しんできてね。」
「??エリオ君は??」
こらこらうろたえるな。
そしてこっちを向くな。
俺に助けを求めるな。
何より矛先を向けないでくれ。
俺は目立ちたくないんだ。
「ほ、ほら!僕は一応男の子だし。」
「ん~、あっ、でもあれ!!」
キャロは目ざといなぁ。
そうなのだ。
エリオには絶望的な内容が記載されているのだ。
「注意書き??えーっと。
女湯への男児の入浴は11歳以下のお子様のみでお願いします。」
「んふふ、エリオ君10歳!」
畳みかけるかのごとくフェイトの一声。
「せっかくだから一緒に入ろうよ。」
それは恥ずかしがり屋で、ナイーブな時期に厳しい一言だった。
その言葉に勿論賛同するキャロ。
勿論嫌がるエリオ。
周りもまだ10歳のエリオには異性として見ないため、
“別にかまわない。”とのこと。
構うのは異性としてしか見れないエリオなのだが。
そんなジェントルな男心が分かる訳もなく、入ろうよとせがむお前ら……
背中が煤けてるぜ。
「ぼ、僕が一緒に入ると兄さん一人になっちゃうし!
お気持ちは大変……なんですけど、すみません!
失礼しま―っす。行こう兄さんっ!!」
「いや、一緒に入ってくればって、うぉっ!これ、引っ張るな。
わかった、先に入ってこい。そういう訳だ。あきらめてやれ。
お前らにゃ、はっきり言わなきゃ分からないだろうから言っておくとだな。
もうエリオは異性に目覚めてる訳で、花園はきついのよ。
許してやれよ。」
その言葉に納得したらしい。
まぁ納得してないキャロちゃんは、男湯に入ろうかなって考えてる。
「キャロ。今回は許してやれ。大人になってからゆっくり既成事実作ればいい。」
『ちょっ!!』
「既成事実ってなんですか??」
「八神部隊長が嬉しそうに話してくれるから聞いてみなさい。」
「ウチに振るんかい!!」
「さぁ、皆入った入った。時間は有限だぞ。」
はーいっとそれぞれの湯に入る。
勿論キャロは女湯に連行されってった。
俺も男湯に入ると、エリオが待っていた。
「すみません兄さん。」
「全くだ。はっきり言わんと分からんぞアイツ等は。」
「はい。今わかりました。」
服を脱ぎながら内通であるものを露天風呂へと頼んだ。
さっさと体を洗って露天に行こう。
「あ、エリオ。」
「はい??」
「絶対に、露天風呂に来ない事だ。」
「何でです??」
「混浴だ。ここは混浴なんだ。」
顔を真っ赤にしてエリオは力強くうなづいた。
まっ、ですよねー。
体を洗っていると、きゃいきゃいっとした声が聞こえてくる。
周りのオッサン達の顔がほのかに赤い。
まぁそうですね。
スタイルの話とか、肌の話とか恥ずかしいよね。
声が大きいんだよお前らは。
あとエリオ、変な声出すな。
頭とか洗ってやってるだけなのに恥ずかしくなってくる。
とか考えながら俺は露天風呂へと向かう。
「え!?兄さんそっちはさっき自分で―――」
「俺は別に恥ずかしくない。お前も適当に楽しんでいろ。」
「え、あぁ、うん。」
エリオを室内に置いて、俺は露天にやってきた。
ちょうどいいタイミングで注文してあったぬる燗が来た。
「どうぞ。」
風呂につかり、女性従業員が一献だけ注いでくれる。
くいっと煽るとではごゆるりとっと仕事へ戻って行った。
後は月を肴に一人でちびちび手酌で飲んでいた。
10分ぐらいだろうか。
女湯の方から一人こっちにやって来た。
まぁ、大体予想がつく。
こっちに来るのは3人位しかいない。
勿論その三人のうちの一人が俺の目の前にやってきた。
「何をやってるんだ貴様は」
「ちょいと一杯な。業務に支障が出ない程度にやっている。
お前も一杯どうだシグナム。
どうせ、一杯飲んだ所でお前の剣が鈍る訳でもあるまいて。」
その挑発に簡単に乗ったシグナム。
俺の横に座るとお猪口を一つ俺へと向けた。
「ふんっ。いいだろう。」
「そら、飲むといい。」
トクトクと独特な音がその場を支配する。
くいっと一口。
シグナムから軽いため息がこぼれる。
一人で飲む分には1合で良かったのだが、2人になると……
もう1合内線で頼む事にした。
「平和だな、シグナム。」
「あぁ、平和だ。」
月を見つめるシグナムが、やけに綺麗に見える。
その姿はすごく儚げで、穏やかだった。
「なぜ、なぜ今更我々の前に現れた。」
その言葉は俺に向いている。
つまり、最初の敵意はそういう事だったのだ。
「お前らの前に顔を出す気はなかった。俺は局長の命令に従ったに過ぎない。」
「それでも、それでもよかった。お前にもう一度巡り合えて。」
「シグナム。お前のマスターは俺じゃない。八神はやてだよ。」
「勿論承知している。それでも貴方は私のマスターです。
グランドマスター、花菱叶。
例え貴方が否定しても、この事実は変わらない。変えさせない。」
そう言って、また一献。
くいっと煽ってこっちを向くシグナム。
「貴方が必要な時に私には声をかけて欲しい。
ベルカの騎士は一度取り付けた約束は絶対に守る。」
「例え主を裏切るとしてもか。」
それはとても酷い質問だった。
義に生きる剣の将のシグナム。
義に反する事なんて出来るはずもない。
が、帰ってきた答えは違った。
「あぁ、お前が望むならそうしよう。この身はすでにお前のモノだ。
どう扱おうがお前の勝手。」
「今はいらない。時が来たら、手を借りよう。」
「あぁ、そうしてくれ。」
そう言ってシグナムは俺のお猪口へ返杯した。
それをくいっと煽って月を見上げる。
「平和だな。」
「あぁ、これを護り続けたいな。」
「あぁ、お前は主の日常(へいわ)を護ってやれ。」
「あぁ、お前も護ってやる。」
「ふん、出来るもんならやってみろ。」
「否定しないんだな。」
「しても勝手にやるだろう。」
神妙な面持ちで“違いない”と答えたシグナムは肩にその身を預けた。
刻一刻とクーデターの時が迫る中。
こんなにも穏やかな時があるとは思わなかった。
アリサファンの皆さんごめんなさい。
残念シグナムだったのさ!!
あぁ、そこ石投げないで、次来るから!
次に来るから!!
もうちょっと待ってよ!
次回とかもうちょっと更新が遅れる予定。
すでに2週間に一回が守れるか微妙な件だが、頑張ります。
頑張ってアリサと絡ませるからもちょっと待ってて下さい。
あっ、感想めっちゃ待ってます。
リクエストは全部飲めるか分かんないけど頑張るで、色々お願いします。
ではみなさんまた来世。