It is calm and it is a passionate magic boy. 作:桜井舞人
どうぞ、気長にお待ち下さい。
「叶!旅行に行くわよ!!」
ノックもなしに人の部屋のドアをあけ、叫ぶアリサ。
「いつです??」
「もちろん、ゴールデンウィークに決まってるじゃない!」
決まっているらしい。
所が僕にも予定はある。
「すみませんが、お断りします。
GWには立食パーティーがあるので、そちらに出席します。」
花菱の御曹司として交流を深め、コネを作らないとね。
「そんなの行く必要ないわよ!パパがそう言ってたもの!」
デビットさんがそう言っても、僕にも生活があります。
「花菱の後継者として出席をします。
ですから、旅行には行けません。
第一こんな中途半端な時期にどこに行くんです??」
「沖縄よ。」
沖縄ですか…東京なら考えたのですが…
ん?沖縄…那覇にはアメリカの外国マーケティングが…
しかも、機械系のマーケティングも合ったはず…
月詠以外のデバイスを作る材料があるかもしれない…
クッ…優先度の問題だ…
どちらも先行投資だ…
方や遠い未来のため。
方や自分の命がかかっている…
仕方がないか…
「気が変わりました。行きます。
ただし、僕は一日ほど別行動をします。いいですね?」
「別行動って…何するのよ。」
「少々那覇でショッピングを…ね」
血と汗とオイルの世界の…ですがね。
「それなら付き合うわよ??」
「アリサがきても退屈ですよ。僕が欲しいのは機械の部品ですから。」
「え?そう…なんだ。わかった。でも後は一緒に行動するのよ!」
ふむ…アリサが素直に引き下がりましたね…
いつもこうだと可愛いんですが…
「ええ、約束しますよ。」
「ということです。しばらく練習はなしです月詠。」
アリサが出て行ってすぐに月詠に喋りかけた。
「マスター。旅行でも練習はしますよ。」
相変わらず、あなたは僕をいじめるのが好きですね。
「誰かに見られたらどうするんですか。」
「結界を張ったらいいんです。」
「管理局にばれたらどうするんですか??」
「……………わかりました。ならトレーニングメニューを軽くします。」
よし!勝った!!
本当に、アリサも月詠もいつもこれならいいんですけどね。
「あと月詠。例の計画が出来そうです。」
「私以外の練習用デバイスの件ですね。」
そう…月詠と考えていたことがあった…
それが、月詠以外にデバイスを作ることだ。
何故かというと、僕に教えながらやる為に、まず演算が遅くなる。
それはサポートが遅れると同じことである。
それは致命的なことだ。
だから、メンテナンスを教えると同時に、作ってしまおうという訳だ。
「あちら式のようには出来ないとは思うけど、近くにはできる…
と思ってる。頑張ろう、月詠。」
「はい。全力でサポートします。」
という訳で…
「海だ!!」
「山だ!!」
「「「沖縄だーーーーーーーーー!!」」」
元気な声を聞かせてくれたのは、我がクラスメイトの3人だ。
今回の旅行のメンバーは、非常に珍しいと思う。
まずは高町一家。
士郎さん、桃子さん、恭也さん、美由希さんになのはちゃん。
次に月村一家。
忍さん、ノエルさん、ファリンさんにすずかちゃん。
そして、アリサと僕と鮫島さんと麻冬藍さんだ。
なぜ鮫島さんがいるのかというと…
鮫島さんは、アリサの執事だからだ。
ちなみに、僕には執事がいないが、メイドさんが付いています。
鈴木(すずき) 麻冬藍(まとら)さんです。
ものすごい当て字で、日本人ではない感じがします。
ですが、れっきとした日本人です。
18才と若いですが、そこはバニングス家のメイドです。
スペックが違います。
今回別行動をしますから、無理を承知で来てもらいました。
まぁ彼女の話は後々として、鮫島さん達がついてきましたよと。
早速なので、別行動をすることにします。
「では皆さん、僕は別件がありますので…
また夕食のときにお会いしましょう。」
そう言ってそそくさと行こうとすると。
「えっ、君別行動するの??一緒に遊びましょうよ!
ちょっとすずかとのことで聞きたいことがあったし♪」
「お姉ちゃんっ!!」
すずかちゃんの姉、忍さんが引きとめた。
すずかちゃんとのこととは何のことかは知らないが…
「すみません。どうしても見たいものがあるんです。
とても私的なことですし、皆さんにとって退屈だと思うので…」
と、思わぬ助け舟が入った。
「叶は機械のパーツが欲しいんですって。
ここだと珍しいのが結構あるらしくて、それを身に来たんだって。」
アリサだ…アリサ…君を(この瞬間だけ)愛してる。
「へぇ~!叶君もそういう趣味あるんだ!
じゃぁ私もそっちについてくわ!
そういうことだから恭也、また後でね♪」
そういって、僕の手をとった。
「ごめんね叶君…お姉ちゃんも機械工学とか大好きで…
自分でロボットとか作ってるの。」
と、申し訳なさそうにするすずかちゃん。
「いいよ。僕も話があいそうだしね。
ではすみません。そういうわけなので、僕達はこれで…」
礼をしてから車に乗った。
ちなみに運転は麻冬藍さんだ。
忍さんは窓から顔を出し、じゃ~ね~と手を振っている。
うん。すずかちゃんもいいけど、忍さんも可愛いね。
そんな事を考えながらも、目的地に急ぐのであった。
所詮世の中弱肉強食…
なぜいきなりこのような事を言い出したかと言いますと…
「ねぇねぇ叶君教えてよ♪すずかのことどう思う??ねぇねぇってば!」
このような状況でして…
もっと詳しく言うと、車という密室の中で抱かれている状況だ。
正直つらい…胸で呼吸ができない。
ときどき「うりうり~」という声が聞こえるから、確信犯だ。
尋問され続けること一時間。
僕らは予定地に到着。ようやく開放される。
「あん♪もう時間なの??」
こらそこ…変な声出さないで。
とりあえず、麻冬藍さんナイス。
「さぁ着きました、お降り下さい。ここからは徒歩となります。」
あの…麻冬藍さん?なんで怒っているんですか?
何故か麻冬藍さんは怒っていた。
そして忍さんと睨み合っているのは気のせいだろうか?
うん、気のせいだろう。そういうことにした。
「さて…着きました。
こちらではアメリカで主流となっているパーツが揃っています。」
おお!!これはすごい…デュアルコアプロセッサじゃないか!!
もう実装されたの!?
え??コレはお試し品??まだ完成品じゃないからって??
いやいやそんなの自分で完成させるよ!!
コレを売って下さい!!お金ならありますから!!
「うっそ!!これが3万5千円!?安すぎでしょ!?」
ん?忍さんも何か見つけたらしいぞ??
だが、行かない。僕はあくまでもデバイス用のパーツを買う。
あとは何かないかな??
って!!この水冷式CPUクーラーやっす!!
このスペックでいてこの値段か…これも買いだね!
後はこのファンに…ICだけど…
(月詠…)
(なんですかマスター)
(君のICってPCのICで代用できる??)
(相当大型のICに限りますが…)
(何か影響がでるの??)
(デバイス自体が大きくなります…)
(そっか…まぁいいんじゃないかな??)
(まぁ戦闘では私を使うわけですしね…)
(うん。とりあえずストレージデバイスの予定だしね。)
(了解しました。あっ、マスターそれ買って下さい。)
(わかった。)
まぁこんな感じで、忍さんとキャーキャー言いながら買い物した。
結局一日で5軒もまわちゃったよ!!
え??別に多くないって??
何を言ってるだい!店の隅々をみて初めて見たって言えるんだよ!
故に5軒というのは結構すごいことだよ!!
まぁおかげさまで、僕と忍さんはホクホクですよ。
とまぁ、ホテルに帰ってきました。
「たっだいま~恭也~♪」
みんなでお帰りーと出迎えてくれた。
「何をそんなに買い込んできたんだ??」
恭也さん…アナタの疑問はもっともですが、彼氏なら分かるでしょ?
「もちろん、PCやロボットに使う部品に決まってるじゃない♪」
そのとーり。
僕らは互いに買い込んで来ました。
さっきまでの状況を見ればわかるでしょ??
結局僕らは7桁の額まで買い込んでしまいました…
お金持ち万歳…!
まぁ今まで使わなかったんだから、使ってもいいよね??
ちょっと判断能力が遅いかもしれない。
そこは月詠が書き換え方を教えてくれるので後でやる。
僕の姿を見た、三人がよって来た。
「アンタは何買ったのよ。」
アリサ…君はもっとお淑やかに何度言ったことか…
「忍さんと大差はないよ。
まぁ目的が違うから、パーツも違うけどね。」
「へぇすごいね叶君!私も何か作ってみようかな~♪」
※ここからは副音声です。
「おいお前…最近目立ってんからって調子こくなよ??
あたいがアンタすごいの作ってやるから今に見とけ、FUCK!!」
な…なんだって??
なのは…恐ろしい子…。←ただの被害妄想
「叶君。完成したら今度見せてね♪」
「うん。完成したら言うね。すずかちゃんに。」
はぁ~い。すずかちゃんになら喜んで。
何でだろう…
前の二人はあんなにも怖いのに、すずかちゃんには癒される。
うん。やっぱりすずかちゃんは僕のオアシスだ…
そんな事を考えていたら、忍さんが僕を見ていた。
そしてニコッリ笑った…やっぱり忍さんも綺麗だ…
「なんですずかだけな・の・よ!!」
といってアリサがぽかぽか優しく叩いて来た。
あくまで優しくだ。
この前といい今日といい…何かおかしい。
…明日は雪なんだろうか…