「おー!いぇー!あらら~!」
バトンをくるくるとあららが左手で回している。
どうやら、歌の練習をしているようだった。
「邪魔だよ、あらら、歌ばっかり歌ってないで、少しはマーメイドのレディ達を捕まえる作戦でも考えたらどうだい?」
レディ・バットが呆れた様子であららを見た。
「むっ、失礼ですね、これはマーメイドプリンセスを捕まえるための作戦のために歌ってるんです!」
歌の練習を止め、むすっとした表情でレディ・バットを睨んだ。
「そうかなぁ…?」
「そうです!センパイこそマーメイドプリンセスを捕まえる作戦でも考えたらどうですかぁ?」
「僕はちゃんと考えてるよ、あらら、君とは違うのさ…」
右手で前髪をパッと掻きあげ、左手を腰に当て、あららを見下すように言った。
「ちょっとぉ!どういう意味ですか!?」
「そういう意味さ」
「じゃあ、勝負です。どっちが早くマーメイドプリンセスを捕まえることが出来るか、あららと勝負です」
頬をふくらませ、レディ・バットをキッと睨んだ。
「勝負?フフ、仕方ないね、まぁ僕が最初に捕まえるに決まってるけどね…」
自信満々にレディ・バットが言った。
「あらら…出来もしないことを言わない方がいいですよ?」
あららがくすくすと手を口に当て笑った
「出来るさ、出来るから言っているのさ、むしろ出来ないのは君の方だろう?」
「ホント、ムカつきますね…、もう、あらら、お先に行っちゃいます~」
小さな妖精の姿になって、さっさと人間界に行ってしまった。
「待ちなよ、あらら!」
沢山の蝙蝠になりあららを追うようにレディ・バットも人間界に急いで行った。
すると、柱の影からブラックビューティーシスターズが現れた、どうやらこっそり見ていたようだ。
「何か煩いと思ったら…シェシェ、またあいつらが喧嘩してたみだいだよ?」
「フフ…仲が悪いねぇ…、まぁいつものことだけれど」
シェシェがミミの顎を持ち上げた。
「ほんとだよねぇ~、少しはあたし達を見習うべきよね」
ほんのり頬を赤くし、嬉しそうにシェシェを見つめた。
「そうだわ、いい作戦を思いついたわ」
ニヤリと怪しい笑みをシェシェは浮かべた
「いい作戦?どんな作戦なの?」
「それはねぇ…きっと、あいつらはマーメイドプリンセスを見つけた後、こっちが先だとか言って喧嘩になると思うのよねぇ、その隙にマーメイドプリンセスが歌いだして、あいつらはまんまとやられちゃうのよ、それでその後私達が現れてマーメイドプリンセスを捕まえるって作戦」
「それって横取り…?」
「そうね、いいでしょう?」
「いい響き…あぁ…ゾクゾクしちゃう…」
「さぁ、ミミ。私達も行くわよ」
「えぇ、シェシェ」
瞬間移動するかのようにレディ・バット達を追って人間界へ…