宿儺「どけ!!!俺は主人公の相棒だぞ!!!」   作:バケギツネ

10 / 82
主人公の父親って、基本重要ポジだよね。

 

記録

2018年8月。

 

虎杖悠仁は、長野での自主訓練中、未確認の特級呪霊と遭遇。戦闘の末、これを祓う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 虎杖悠仁とすっくんに祓われ、その身体を消滅させていく漏瑚。遠くからその姿を見つめる影が二つ。

 

 一つは漏瑚と同じ特級呪霊・花御、

 もう一つは、額に縫い目を持つ呪詛師・羂索である。

 

 同じ景色を見つめる2人だが、その内心は実に対照的だった。

 

『意外だね、花御。君なら助けに行くと思ってたのに。』

 

『>_#%$€+_%#*_;$*#%』

 

 花御はコミュニケーションにおいて独自の言語を介している。たとえ羂索であっても聞き取ることはできないが、その言葉の意味は理解することができる。

 

 直接思考が流れ込んでくるその感覚は、彼もしくは彼女が人の身体を乗っ取った時によく似ていた。

 

『なるほど。他ならぬ漏瑚自身が受け入れた結果....か。』

 

『;;$€*%#;;$€\%#』

 

『ふふ、私が漏瑚を取り込もうとすれば、キミは邪魔をするだろう?計画の実行前に、目立つ戦いをするのはごめんだ。』

 

『“\$;€*%#^\;;$€*%#^*\$€』

 

『ああ、虎杖悠仁は放置でいい。さあ帰ろう。』

 

 漏瑚の死を見届けた2人は、自分達のアジトを目指す。羂索の心は躍っていた。先程まで戦っていた両面宿儺。彼は明らかに、自分がよく知る平安の頃とは別人だった。

 

 宿儺の演技.....?

 受肉の不具合.....?

 何かの縛り...?

 はたまた、器・虎杖悠仁の影響......?

 

 分からない。知りたい。面白い。

 

『ふふっ、産んでよかった♪』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 すっくんと悠仁 vs 漏瑚。

 

 その戦いを見ていた人物が、もう1人。

 

 その人物は羂索や花御よりもさらに近くの、いわば特等席から一部始終を見守っていた。

 

 その特等席とは、虎杖悠仁の内部に潜むすっくんのさらに内部。そこに広がる血の池と骨だけの空間だった。

 

 

【魅せてくれたな。もう1人の俺よ。】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お、おっす.......俺......すっくん..........

 

 ああ......疲れた〜。このまま道路で寝ちゃおうかな.......

 

 突如俺に襲いかかってきた千○繁こと赤犬バギー。強敵だった。きっと原作でも、最初の強敵キャラとして人気を博していたことだろう。

 

 間違っても、誰かの噛ませに使っていいような、そんなレベルじゃなかった。

 

 正直勝てたのは運が良かったのと、

 

『すっくん、大丈夫か!?救急車、いや、先生に連絡か!!』

 

「大丈夫だ、悠仁。そのうち、自力で治せる......」

 

 相棒が、悠仁がいてくれたからだな。

 

 ああ、悠仁の声聞いて安心したら、なんか眠くなってきたな。うん、やっぱ寝よう。おやすみ〜。

 

『すっくん!?死ぬなーー!!すっくんーーー!!!』

 

 頼む、悠仁.....寝れないから....静かに......!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ドアを開けると、

 そこには常夏のビーチ!!

 

 さて。

 

 正確にはここはビーチではなく、とある特級呪霊の領域内。羂索は体よくアジトとして使っている。

 

『漏瑚はどうした?』

 

 身体中にツギハギのある顔色の悪い細身の男、人間の特級呪霊・真人は手にした小説から目を離し、羂索と花御を出迎えた。

 

『漏瑚は死んだよ。』

 

『.........マジ?』

 

『漏瑚ぉぉぉぉ、漏瑚ぉぉぉぉぉ〜〜〜!!』

 

『...............................』

 

 遺された特級呪霊たち。その反応はさまざまだったが、自身たち呪霊の中で最強格だった漏瑚の死。3人全員がその事実を重く受け止めていた。

 

『一応言っておこう。我々の最大の障壁である現代最強の術師・五条悟は、漏瑚を破った虎杖悠仁より遥かに強い。』

 

 その場で唯一、漏瑚の死を悼んでいない羂索が話を切り出す。

 

『彼は然るべき時、然るべき場所、こちらのアドバンテージを確立した上で封印に臨む。』

 

 すっくんの介入によって。この物語は少しだけ、原作の軸からずれ始めている。

 

それでも、

 

『決行は、10月31日渋谷。』

 

 羂索のプランは、彼の進む道は変わらない。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。